フランになりました。   作:天道詩音

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フラン視点です。


吸血鬼の夜。魔女のお友達。

 

 今夜はお姉ちゃんが、お友達のところに遊びに行っているらしい。私はお姉ちゃんに見せて貰ったキラキラ光る魔法の真似をしようとがんばっている。妖気でまねしようとしても光らせるのが難しいなー。

 強く光らせると光球の妖気が無くなって消えちゃうから、光を弱めようとしたら、今度は妖気が足らなくなってまた光球が壊れちゃうからうまく作れない。お姉ちゃんは魔法でも妖気でも同じようにキラキラにできていたからすごいよね!

 私もキラキラできるようになりたいなー。よし、もうちょっと練習しよう!妖気を上手く調整できるようにがんばるぞー!

 

「フランー帰ったわよー! ただいまー!」

 あれ、もう帰って来たんだね?ちょっと前に出かけたばかりだったよね?お友達は留守だったのかな?

 

「おかえりー! お姉ちゃん早いね!」

「私のお友達を紅魔館に連れてきたのよ。フランにも会って貰いたいのだけど、いいかしら?」

「が、がんばるよ!」

「ふふ、では行きましょうか?」

 お姉ちゃんと手を繋いで一緒に歩く。お友達ってどんな人なんだろう?楽しみだけど緊張するなぁ。

 

「お友達はどんな人なの?」

「パチェはすごい魔女なのよ。私よりも魔法が上手くてね、魔法を極めることが生きがいみたいな子なの。いつもクールだけど、話すと意外と冗談も言うの。フランとも仲良くなれそうよ!」

「そうかな? でも楽しみだよ!」

「よかったわ。お姉ちゃんも見守っているから、がんばってね! ここの部屋がパチェが今後住む部屋よ」

「えー、ここに住むんだ! 仲良くなれたら、遊べるね!」

 部屋に入ると、中には長い紫色の髪にふわりとナイトキャップをかぶって、紫色のの服を着ているすごいきれいなお姉さんが居た。表情が変わらないクールな魔女さんなのかな?な、仲良くなれるかな?

 

「戻ったわよー!もう転移は終わらせたのね。残念ね、転移魔法を観てみたかったのよ」

「……お、おじゃまします……」

 お姉ちゃんの影に隠れて、魔女さんを見る。わ、すごい見られているよ-!何か変なことをしちゃったかな!?うー!ど、どうしよう。

 

「パチュリー・ノーレッジよ。よろしく」

「ふ、フランドールです!よろしくね!」

 声もきれいなパチュリーさん。大人のお姉さんみたいでかっこいいなー。よし、がんばって仲良くなるよー!

 

「ほら、私の後ろに隠れてるだけじゃだめよ。パチェは怖くないわよ」

「う、うん……がんばる!」

 お姉ちゃんの影から飛び出して、パチュリーさんの前に来ちゃった。うう、なんて言おうかな?思わず下を向いて考える。どうしよう?魔法を教えて貰う?でもいきなりだし、あ……そうだ!

 

「パチュリーさん……お友達になってください!」

 パチュリーさんを見上げて、お願いする。これから同じ屋敷で暮らすなら、お友達になって仲良くなりたいって思ったの。

 

「まずは少し話してみないかしら? 相手の事を知ってからの方が仲良くなれると思うわよ」

「あ、そうだね! それなら、えーっと……」

 趣味とか好きな物の話を聞いたら、やっぱり魔法が好きなんだって。私も魔法を上手く使えるようになりたいんだよね。

 

 そして、キラキラ光る魔法を見せて貰った。一つ一つ違う色の光る魔法の球が私の周りを飛び回っている。紫、赤、青、緑、黄、黒、白。どの色もきれいですごかったから、すごいすごいって言いながらぴょんぴょん跳んで喜んじゃった!パチュリーさんすごいよー!

 

「ん?……お姉ちゃんどうしたの? それよりお姉ちゃんも見て見て!すごいキレイだよ!」

 なんだかお姉ちゃんが胸を押さえて、下を向いている。大丈夫かな?でもきれいだから見て欲しいなって思ったら見てくれた。

 

「……! 確かに綺麗ね! それに可愛いわよ!」

「うん! キラキラしていて可愛いかも!」

 最初になんか言っていたけど聞こえなかった。でもお姉ちゃんの言うとおりに、このキラキラはちょっとかわいいね。持って帰りたいなー。ダメかな-?

 

「パチュリーさんすごいね。こんなにすごい魔法があるんだね!」

「まだまだこれは初歩中の初歩よ。せっかくだからもっとすごい魔法を見せるわ。レミィ、赤い染料は用意出来てるの?」

「もちろんよ! 取ってくるわ!」

 お姉ちゃんが部屋の外に飛び出していったから今の内に、前から考えていたことをパチュリーさんに言ってみよう!

 

「パチュリーさん、私も魔法を使えるようになりたいな!」

「……魔法は簡単には使えないわよ。どうして使いたいのかしら?」

 こんなきれいな魔法を使いたい。それだけじゃなくてお姉ちゃんのために使いたいって思っていたの。

 

「私はお姉ちゃん頼ってばかりで……私のためにお姉ちゃんは何でもやってくれるけど、私はお姉ちゃんに何も返せていないから。私がお姉ちゃんに何かをしてあげたいの」

「色々な物をレミィに返していると思うわよ。レミィは私に会う度にフランの話を楽しそうにしているの。もし嫌々世話をしているのだとしたら、あんな風に楽しそうには話せないわ」

 お姉ちゃんに私は何もしてあげれてないの。それなのにお姉ちゃんはなんでもしてくれて、このままでいいのかなって思ってた。

 

「それは嬉しいな……私には分からないけど、少しは返せていたのかな?でもちゃんと返したいの……魔法は沢山種類があって使える魔法と使えない魔法が皆違うって聞いたから、私にしか使えない魔法ならお姉ちゃんが出来ない事を手伝ってあげられるんじゃ無いかなって思ったから……私はお姉ちゃんの為に魔法を使いたいの……パチュリーさん! 魔法を教えてください!」

 私の能力はありとあらゆるものを破壊する程度の能力で、これを使えばお姉ちゃんの敵を倒せると思うけど、もう壊しちゃうのは嫌だな。いつか私の家族も友達も壊しちゃうかもしれないなんて、こわい。魔法なら壊すだけじゃなくて、何かを作ることが出来るのかなって、私にしかできない魔法が使えるなら、お姉ちゃんのお手伝いができるかなって思ったの。お願いって気持ちを込めてパチュリーさんを見る。

 

「仕方ないわね。ただし魔法は一朝一夕では身につかないけど、音を上げるなんて許さないわよ」

「ありがとう! パチュリーさん!」

「さんなんて付けなくていいわ。パチュリーと呼びなさい」

「うん! よろしくねパチュリー!」

 やった!パチュリーさん、じゃなくて、パチュリーに魔法を教えてもらえることになった!うれしいなー。パチュリーさんにも何か返せるようにちゃんとがんばるからね!

 

「取りあえず今度簡単な魔道書を読んでみましょう。いずれフランだけの魔法を見つけていきましょう」

「がんばるね! パチュリー!」

 パチュリーは優しいなぁ……表情が変わらないから最初はちょっとこわい人なのかなって思ったけど、全然ちがった!すごい優しいお姉さんだったよ。

 

「も、戻ったわよー! フランは何をがんばるのかしら?」

「あっお姉ちゃんお帰り! お姉ちゃんにはまだ内緒だけど、楽しみにしていてね!」

「そう……フランが教えてくれる日を楽しみにしているわね!」

 いつか、お姉ちゃんにもらったたくさんの幸せと同じくらい、お姉ちゃんにも返していけるようがんばるからね!

 

 待っていてね!お姉ちゃん!




魔法使いの夜のフラン視点でした。

しっかり者のお姉さんがお友達になりました。
フランからはすごいクールなお姉さんに見えていましたけど、内面は結構お茶目な感じだったって対比が書けていたらいいのですが。うーん。

次回、紅魔館が紅に染まります!
血で染まる訳じゃ無いですよ!
読んでいただきありがとうございました!

登場人物紹介
フラン
パチュリーとお友達になりました。
恩返しをしたい気持ちがずっとありました。
レミリアはフランが居ればそれで十分なことには気づけませんね。
魔法を覚える決意をしました。

パチュリー
フランから見ればクールです。
それに、優しくて魔法もすごい。パーフェクトお姉さんです。
今後はパチュリー先生の魔法レッスンがスタートしますね!

レミリア
フランに泣いていたことはバレていなかったようです。
お姉ちゃんよりすごーいって言ったことも覚えていないみたいですね。ドンマイでした。
レミリアの溺愛っぷりが今後は更に加速するかもですね。
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