フランになりました。   作:天道詩音

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フラン視点です。
※シュミーズは中世のインナー的な服の事らしいです。


完全で瀟洒な従者。

 

 私専属のメイドをお姉ちゃんが連れてきた。

 

「初めまして、十六夜咲夜と申します。よろしくお願い致します」

「フランドール・スカーレットです……よろしくね?」

「よろしくお願い致します」

 きれいな礼をして、こちらを向いた。パチュリーよりも感情が読めない。全く表情が動かないけど、今は何を考えているんだろう。……怒ってはいないよね?たぶん?

 

「あ、あの咲夜って呼んでいい?……ダメ?」

「もちろん構いません。ありがとうございます」

「ありがとうね! 咲夜!私の事はフランって呼んでね!」

 咲夜の近くに寄って、咲夜をよく見てみる。私より身長が高くて、私の顔の高さが咲夜のお腹位までしかない。美鈴の方が身長はもうちょっと高いかな?

 髪は短めの銀髪でメイドのカチューシャをしていて、髪の先を緑のリボンで止めている。瞳の色はきれいな青色で、感情が無いから氷みたいな印象に思える。服は青と白の2色でできたメイド服で、膝が隠れるくらいの裾の長さ。

 

「咲夜ってすごいきれいだね。メイドじゃなくてお姫様みたい!」

「ありがとうございます」

 なんだかお人形さんみたいに思っちゃったから、手を握ってみる。温かいからちゃんと人間だね!手がすごい柔らかいなー。にぎにぎとしてみる。

 

「これからよろしくね!」

「はい。よろしくお願い致します」

 にぎにぎしていた手を握手にして、挨拶をした。咲夜とは仲良くできそうかな?他のメイドさん達もお話ししてくれるけど、この部屋にはめったに来ないから、咲夜が来てくれてうれしいなー!

 

「咲夜とは仲良くなれそうね」

「うん! 咲夜はすごい優しそうだから仲良くなれると思う!」

「よかったじゃない! フランをよろしくね咲夜?」

「かしこまりました」

 後ろで見守っていたお姉ちゃんも喜んでくれた。咲夜もお姉ちゃんも仲が良さそうでよかったなー。でも咲夜っていつから紅魔館に居たんだろう?見かけたら覚えていると思うんだけどねー。

 

「咲夜っていつから紅魔館に居たの?」

「一ヶ月くらい前に来たのよ。咲夜は昔紅魔館に使えていたメイドの子孫で、その事と咲夜の才能を買って、フランのお付きになってもらう事にしたの」

 昔使えていたメイドさんかー。閉じ込められていたから分からないよねー。会ったことあるメイドさんは食事を運んでくれていた人だけだからねー。あのメイドさんの料理はおいしかったなー。その人の子孫だったらちょっと嬉しいかな?まあ違うよね。

 

「そうなんだ! 咲夜の才能って何なの?」

「そうね……咲夜、お茶を淹れてくれるかしら」

「かしこまりました」

「えっ!」

 目の前に居た咲夜がお姉ちゃんの横で紅茶を淹れている。あれ?なんで?見えなかったけど……移動したのかな?

 

「ふふっ、次はフランに紅茶を渡してあげてくれるかしら」

「かしこまりました。フラン様どうぞ」

「ひゃっ! なんで目の前に!? 瞬間移動!?」

「時を止めただけです。紅茶をどうぞ」

「時を止めるってなに-!? すごいね咲夜! 紅茶もおいしいよ!」

「ありがとうございます」

 時を止めるって能力なのかな?すごいね!人間にしてはすごい強い能力だよ!人間だよね?

 

「咲夜は時間を操る程度の能力で時を止めたりできるのよ。私たちを待たせないで、料理や掃除ができるなんてメイドとしては最高の能力ね」

「咲夜すごーい! 時が止まっている世界ってどんな感じなの?」

「私以外何も動かない、冷たい世界ですね。全てが灰色になっています」

「そうなんだ……私も時を止めれたらいいのにね。そしたら止まった世界で一緒に遊べるからね! 二人で居れば止まった世界でもきっと楽しいよね!」

「そうですね。ありがとうございます」

「それなら私も時を止めて、三人で遊びましょう。美鈴にいたずらしてあげるわ!」

「楽しそうだね! 美鈴に後ろから抱きついて、驚かしてあげるの!」

「だ、抱きつくのね……まあ、フランが楽しそうならいいわ!」

 時間を止める魔法が無いかパチュリーに聞いてみようかな?時を止めれたらずっと遊べるね。一人だったら楽しくないけどみんなが居たら楽しいと思う!

 

 

 咲夜が私の従者になった今日は、パチュリーと会ってから、ちょうど100年目かも!パチュリーが魔法の先生になってくれて、魔法が使えるようになって、私だけの魔法も見つけられた。お姉ちゃんにその魔法でいつかお手伝いできたらいいなー。

 

 それからは咲夜とずっと一緒にいる。お姉ちゃんは幻想郷って所に転移する計画をパチュリーとしていて、他の妖怪達を連れて幻想郷に乗り込もうとしているんだって。

 人間達の文明が発展して、だんだん妖怪の存在は迷信だと思われてきて、妖怪を恐れる感情が薄れていった結果、妖怪の力が衰えていってるらしい。このままいくと、外の妖怪達は消えちゃうんだって。

 紅魔館は未だに人間達に恐怖されているから、私達の力が衰えていくことは無いけど、今の内に辺り一帯の妖怪達を集めて転移するんだって。

 私はあまり詳しくは聞いてないけど、幻想郷の妖怪達と戦うことになるかも知れないって言っていた。お姉ちゃんが怪我しないといいけど。だいじょうぶだよね?お姉ちゃんのためにできることがあったら私もがんばるからね!

 

「フラン様。お着替えを用意いたしました」

「ありがとう! 着替えるから待っていてね」

 花に水をあげていたら、手を滑らせてジョウロが落ちて水が服に掛かっちゃったから、咲夜に着替えを用意してもらった。

 

「お手伝いたします。主の着替えを手伝うのもメイドの仕事です」

「いつもありがとう! もう咲夜がいないと何もできないかも」

「こちらこそありがとうございます。ではお着替えさせていただきます」

 いつも着ている、赤色の半袖のシャツとスカートを脱いで、下に履いていたシュミーズとドロワーズだけになる。触ってみると濡れてないから、どっちも水が掛かってないみたいだね。

 

「下着もご用意したので、脱いでいただけますか? そちらは洗濯に出します」

「はーい。ちょっと待ってね……んー脱いだよ!」

 結局、シュミーズとドロワーズを脱いで、咲夜に渡した。服を着てないと恥ずかしいから早く着せて-!

 咲夜に足先から腰までドロワーズを通して履かしてもらう。ドロワーズくらい自分で履いたほうがいいよね!?でも一人で着替えてると咲夜に着替えはお任せくださいって言われちゃうからなぁ。

 両手を上にして、シュミーズを着せてもらう。咲夜は着せるのがすごいうまいから服に引っかから無いから苦しくならないんだよねー。

 そのまま半袖のシャツも着せてもらう。上着はおっけーだね!

 咲夜の前に足を伸ばしてスカートの穴に足を通す。伸ばした足を後ろに下げて三角座りになってスカートを足の付け根まで通してもらう。最後に腰を浮かせてスカートを履かせてもらった。

 

「お着替え完了だね! いつもありがとうね。でもドロワーズとシュミーズは自分で履くよ?」

「私の仕事なのでお気になさらず」

 そうじゃなくて恥ずかしいのー!咲夜は真面目だよね。まあ、私も楽できるからいいかな?恥ずかしいけど!

 

「咲夜ありがとうね! じゃあまた水をあげてくるねー」

「はい。いってらっしゃいませ」

 またベランダに戻って、お花の水やりに戻る。月光花に水をあげるのが毎日の日課になっている。

 

「さっきはごめんね! 次はちゃんとお水をあげるからねー」

 美鈴が言っていたけど、お花に話しかけるとちゃんと聞いてくれるんだって。きれいに咲いてねって言えばきれいな花が咲くって言っていたから、さっきは水をこぼしちゃって、水をちょっとしかあげられなかったけどごめんねって言えば許してくれるよね?

 きれいな水をお花にあげて、きれいな花が咲いたら、今度は咲夜とも一緒にお花見したいなー。

 

「お花が咲いたら、咲夜も一緒にお花見しようね!」

「ありがとうございます。楽しみにしています」

 月光花が咲くたびにお花見をしてるけど、何回やっても楽しいの!咲夜も喜んでくれるかな?咲夜の表情が変わったところを見たことが無いけど、咲夜が笑ってくれたら嬉しいなー!そのためには毎日水をあげないとね!

 

 

「フラン帰ったわよ。咲夜もありがとうね」

「あ、お姉ちゃんおかえりー!」

「お嬢様、お帰りなさいませ」

 今日はお姉ちゃんが戻ってくるのが早いね。今日は私が起きてすぐに帰ってきたけど、いつもはもう眠いって時に戻ってくるんだよね。何か私に用事かな?それともお仕事がお休みだったり?

 

 

「フランに聞きたいことがあるの。いいかしら?」

「うん! なんでも聞いて!」

 

「フランの記憶を直す魔法が完成したのよ。どうして記憶を失ったか、記憶を失った時に何があったかが分かるの……辛い記憶になるかも知れないけど、フランは思い出したい?」

 

 私が無くした記憶。思い出していいのかな?

 私がフランドールでいいんだよね?

 記憶が戻った時に私はここに居られるの?

 お姉ちゃんとずっと一緒に居たいよ。

 …………私はどうしたらいいんだろう?

 

 ……それでも、

 

「私は記憶を取り戻したいな。辛い記憶があったとしても、全部思い出して……私がフランドールだってちゃんと言えるようになりたいの!」




お着替え完了からのラストとの落差が……次回が咲夜視点だと日常パートでレミリア視点だとシリアス一直線になります。
次回はどちらでしょうか?

前回の話より100年進みました。今は原作190年前くらいですね。
紅魔郷まで行けるのでしょうか?フランには地霊殿までいって、こいしちゃんと仲良くなってほしいです!

シュミーズって中世の時代のインナー的な下着らしいですよ!
wikiで調べただけですけど!着る方法は合っているのかな?

東方と言えばドロワーズですよね!
フランちゃんもドロワーズでしたね!

次回も読んでくれたら嬉しいです!

登場人物紹介
フラン
水が掛かったせいで服を脱ぎました。作者の趣味では無いのです。
咲夜に全部履かせて貰いました。
お花に話しかけるフランちゃん。美鈴ナイスです。
フランの正体は何でしょうか?
分からないですが、記憶を戻したいと決意しました。

咲夜
外から見れば完全で瀟洒なメイドさん。
表情は変わらないですが、心の内はどうなっているのでしょう?
詳細は咲夜視点で!
呼び方ですが、フランのメイドなので、フラン様と呼んでいます。
レミリアの事はお嬢様呼びでこちらは原作通りですね。

レミリア編
ずっと幻想郷侵攻の計画を立てていたみたいです。
話の最後にフランに記憶を戻すか聞いています。
詳細はレミリア視点で!
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