麦わらの一味?利害が一致しているから乗っているだけですが?   作:与麻奴良 カクヤ

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只今、将来に向けて小説書きまくるか、執筆活動は毎日コツコツと続けて物語を読む本職に戻ろうかと絶賛葛藤中。物語は書きたいけど、それ以上に読みたい。しかし、それで本当にいいのかと思っている。*どちらにせよ、将来について真剣に考えていないマスター。


335 十七頁「話の聞かない兄弟と誤算」

 走った。走った。遅く走った。護衛対象の後ろに張り付いて走った。

 

 身体能力がバケモノで能力使用による速度はさらに速く走れるスマラにとって、あくびの出るスピードだ。しかし、スマラは文句を言う事なく後ろに続いた。

 

 これが最も切羽詰まった状況なら荷物なんか放り投げてビビを抱えて移動しただろうが、ルフィの知り合いらしい猛者が海軍を引き受けてくれている。あんなにも強い人が何故ルフィと知り合いなのだろうか?と疑問に思うが、自分が不利にならないのならそれでいい。

 だからスマラは依頼主の意向に合わせて走った。

 

 船に着くと、適当な場所に荷物を置いて一息。このくらいなんともないレベルだが、荷物を持って走る。更に周りを警戒しながら、というのも久々だ。肉体的疲労は無くても、精神的疲労は少なからずある。

 スマラとて人間なのだから。

 

 

 

 ビビがカルーに手紙を持たせて王宮に一足先に向かわせると、船は急いで出発した。

 船が出港すると、陸からデカイ反応が船に向かって跳んでくる。スマラは何事かと一瞬身を固めたが、船に乗ってきたのはルフィの知り合い猛者だった。

 

 名は『ポートガス・D・エース』別名『火拳』海賊なら誰でも知っている海の皇帝『四皇』白ひげ海賊団二番隊隊長だ。四皇の幹部にしては若いほうだが、スマラはきっちと情報をつかんでいた。何しろ、色々と有名だからだ。

 

 

 スマラは適当に耳を傾けて話の内容を聞く。エースはルフィを白ひげ海賊団に誘った。仲の良い弟が自分が乗っている船に入って貰いたいと思うのは普通に考えられることだろう。

 

 もしルフィが話に乗るのなら、スマラはビビの護衛任務を終わらせた後、この船から去らなければならない。海賊船に乗るだけでも危うい状況なのに、四皇となれば次元が違う。スマラの元には早急に連絡が来るであろう。

 

 しかし、スマラの気鬱は現実にはならない。ルフィが即答で断ったからだ。少し変わっている。

 相手は海賊の頂点『白ひげ』だ。並の海賊なら即答か悩むくらいするだろう。

 

 

 エースはルフィに用事を済ませると仲間一人一人を見ていき、そしてスマラで止まった。

 別に睨んでいたわけではない。ただボーっと眺めていただけだ。兄弟の友情と言う物語を。

 しかし、それが原因ではないのだろうが、エースはルフィにスマラの事を尋ねる。

 

「ルフィ、こいつは?」

 

「スマラって言うんだ。スゲー強いんだ。エースも勝てるか分かんねぇぞ。今、仲間に勧誘中なんだ!」

 

「勝てるか分かんねぇ?」

 

 エースがルフィに聞いて反応したのはその部分だった。ピクリと反応してスマラに目を向けるエース。

 スマラはサッと目を逸らした。失礼になるとかそんなもの関係ない。

 エースはスマラをジッと眺める。まるで、スマラの実力を図っているみたいだ。今度は慎重に。

 やがて、エースはスマラから目を逸らすと、首を大きく降った。

 

「ダメだ。勝てる可能性が見えねぇ。だけど、負ける気はねぇぜ」

 

「はえ~!!やっぱりスマラはすっげ~んだな!!」

 

 四皇の幹部に勝てる可能性がないと言われて、ルフィ以外のメンバーが驚く。ルフィは単に喜んでいた。

 そして、自分もエースやスマラを超えられるように精進しようと決意する。

 

 一方でスマラは「余計な事を!!」と怒っていた。自分が強い事は話していたが、四皇の幹部と対峙できるとなれば話は別だ。これを聞いた奴らは大抵スマラに媚を売って来たり、スマラを利用しようと企む。前者は無視して後者は二度と利用するなどと考えないように思い知らせたが。

 

 だから余り自分の本当の実力を見破られるのは嫌だった。この船でもそうなるのだと思っていた。だけど、蓋を開けて見れば何もない。船長であるルフィやゾロとサンジの戦闘組は「もっと強くならないと」と意気込んでいるし、ナミやビビ、ウソップは単純に驚くだけ。チョッパーに至っては外の世界の事を何にも知らないので分かっていない。

 あっけない反応。しかしこのような人たちだからこそスマラはこの船に乗っている。

 

「それ以上何か言うのなら……。こちらも実力行使に出るわよ」

 

「お~怖ぇ怖ェ。いやいいよ。あんたとやり合うには時間も場所も状況も揃ってねぇ。でも、ルフィに何かあったら守ってやってくれ」

 

「そこまでは保証しk」

 

「出来の悪い弟を持つと兄貴は心配なんだよ。こいつには手を焼くと思うが、よろしく頼むよ」

 

 スマラの話を聞かずに自分の船に戻っていくエースに、スマラは珍しくキレそうになった。

 自分の実力を暴露しておきながらこちらの話を聞かずに「守ってやってくれ」だ。足の為に船に乗っているが、スマラはルフィの仲間になった訳ではない。だから、負けるべきところでは放置する。

 

 変な勘違いは放置しておくべきではない。スマラは実力で負かしてからスマラの話をきっちりと聞いて貰おうかと考えるが、辞めた。相手は四皇の幹部だ。ただの旅人に過ぎないスマラが易々と手を出してもいい相手ではない。手を出して負かしたりすると、親である白ひげが黙っていないはずだ。本や自由の為なら何でもするスマラだが、四皇を相手どるなんて考え無しな行動はしない。迷惑がかかるのは自分だけではないのだから。

 

 スマラの気持ちなど知らない。エースは船を降りて自分の船へと移る。その身勝手な行動にまだイラッとしているが、向こうが何もアクションを起こさないならスマラも行動は起こさない。スマラは基本受け身なのだ。……あっち系の話ではないよ?

 エースが去っていくのを皆が見送っている。スマラは疲れたとばかりにその辺りに座り込んだ。本を取り出して読み始める。

 船内に入らないのは緊急事態に対応出来るようにだ。依頼の事を忘れてはいけない。

 

 スマラが読書で精神的な疲労を回復していると、船は海岸沿いを進んでいく。ビビが皆に向かって今の進路を説明する。

 スマラも一応聞いておく。

 

 先ず船でサンドラ川を抜けて内陸に入り込む。途中で船を降りて反乱軍の拠点『ユバ』を目指すらしい。それで今回の依頼が終わるわけではないが、当面の目標が定まった。

 

 これ以上聞いても無駄だろう。とスマラは意識を本に戻す。

 予定を聞いて情報を得るのはいい事だが、やらないといけないのは王女様の護衛だけ。スマラはただひたすらにビビについていればいいのだ。何も考える必要性はない。

 

 砂漠越えになるとまた忙しくなる。

 スマラは辺りの警戒を怠らないまま、束の間の休憩をした。

 

 

 

 

 

 そこまで時間がかからずに内陸部に上陸する事になった。スマラは船を降りるとビビの近くで待機だ。

 船を降りて早々、クンフージュゴンと言うアラバスタ王国の固有種を弟子にしてしまうと言うアクシデントで時間を食い。

 廃墟を通りがかりながら、アラバスタ王国が枯れていった原因をビビが話す。ダンスパウダーが原因だったみたいだ。

 廃墟を抜けると本格的な砂漠越えだ。見渡す限りの砂の山。この国で育ったビビがいなければろくに進むことも出来きなかっただろう。

 

 水を巡る喧嘩が起こり。ルフィに任せた荷物が全て奪われたり。巨大なトカゲを倒した結果ラクダを手に入れたり。ラクダにナミとビビが乗ったせいで男子陣と逸れたり。

 色々な事が起こったが、特にスマラが対応しなければならない事態は起こらずユバにたどり着いた。

 

 ユバにたどり着いたものの、当初の目標は果たせなかった。既に町は枯れ果ててしまい、反乱軍も拠点を別の場所に移動した後だった。

 反乱軍を追いかけようにももう既にお月様が上っている時間帯だ。昼間も砂漠越えしていたこともあり、仮眠を取る事になった。

 

 

 昼間の砂漠越えで皆が疲れて眠っている頃。スマラは屋根の上で読書をしていた。

 静寂なはずの砂漠の夜は、スマラがページをめくる音と、地面の空いた穴が聞こえる土を掘る音だけだ。

 スマラがこんな時間まで起きている理由は単純だ。昼間は護衛依頼で気を張り詰めていた為、読書などする暇もなかったからだ。

 なのでこんな時間。敵が夜襲を仕掛けてくる可能性もあるが、基本的には何もしなくてもいい時間帯。更に言えば休憩時間。少しくらい楽しみがあっても良いだろう。本の世界にのめり込まなければいいだけの話なのだから。

 

 騒がしかった下の様子が静かになった。

 ふと下を見下ろしてみると、この街に住んでいるただ一人の男が地面の穴からルフィを担ぎ出していた。

 

「私が部屋の中に放り込んでくるわ」

 

「君は?」

 

 スマラは男にルフィの移動を買った。

 ぼんやりと眺めていたところ、男はルフィを担ぎ上げているがキツそうだったから。男は痩せ細せてもいた。

 何がスマラを突き動かしたのかは誰にも分からない。ただ何と無く思って行動しただけだ。

 

 男は急に上から降ってきたスマラに驚く。

 スマラは男の質問に対して適当に返した。

 

「王女ビビの護衛者よ。ただの気まぐれでそいつを戻しておくわ」

 

「なら、よろしく頼むよ」

 

 男からルフィを受け取ると、スマラは難無くルフィを持ち上げて建物に向かって歩き始める。

 そんなスマラの背中に向けて男が。

 

「君もそろそろ休むといい。砂漠越えは自国の者でも厳しいからね」

 

 優しい気遣いを投げかけた。

 スマラからの応えはない。ただ、黙って建物の中に入って行く。

 しかし、男の忠告を聞いたのか、スマラが建物の中から外に出てくることは無かった。

 

 

 

 

 

 スマラ達一向がユバで身を休めている時、遠く離れた都市の地下である者達がボスを待っていた。

 椅子に座って待っているのは5人。皆それぞれ出されている飲み物を口にしながら時間を待っていた。

 

 遅い。誰もがそう思い始めた頃、彼女が現れた。スマラが『悪魔の子』と呼んだバロックワークス副社長のミス・オールサンデーだ。

 そして現れるボス。その名は王下七武海の一人『サー・クロコダイル』だ。

 待っていた五名、バロックワークス幹部達はその名の有名さに驚く。が、クロコダイルの言葉で静まり返る。

 不満はない。王下七武海と言えば誰もが認める実力者の集まりだからだ。何故?と疑問を持つが、従わない理由はあるはずもない。

 ボス自らの口から説明される最終作戦。

 

 そして最後、計算外のMr.3による麦わらの一味が生きていると言う情報に、クロコダイルはある命令を下した。

 

「最後に一つ、クリーム色の髪を持ってる女には絶対に手を出すな。出したが最後、こちらにあるのは壊滅の一文字だけだ」

 

「壊滅~!?そんなの冗談じゃないわよ!!」

 

「俺たちが揃っていて、女一人に負けるとでも?」

 

 Mr.2、Mr.1の二人がクロコダイルの警告に異を唱える。偉大なる航路前半ではそれなりの実力がある二人だからこその言い分だ。

 しかし、相手が悪かった。

 

「お前らは、『可憐なる賞金稼ぎ』を知ってるか?」

 

「バッ!そりゃっ、何十年も昔の話だろ?」

 

「最近は全く話を聞かなくなったから、死んだとも噂されている奴ね。………まさか!?」

 

「私が直に会ったわ。対峙して分かったのだけど、あれは手に余る相手よ。偉大なる航路の前半なんかに居てもいいレベルじゃない」

 

 女は一昔前に有名だった賞金稼ぎだ。ここにいる者の中で最も年配のミス・メリークリスマスが全盛期で働いていた頃に有名だった賞金稼ぎ。ミス・ダブルフィンガーに至っては、まだ子供だった頃の話。

 

 それがスマラだ。

 社内で実力もナンバー2であるミス・オールサンデーが直に会って危険だと感じるレベルのバケモノ。

 クロコダイルですら「手を出すな」と厳令する相手に、この場にいる全員が異論を引っ込めた。

 

 だが、クロコダイルとミス・オールサンデー程スマラの危険性を理解出来ている者はこの場に居なかった。

 それは、噂でしか聞いたことのない存在だから。実際に立ち会って圧倒的な実力の差を身に染みた事が無いから。

 誰だって、経験したことのない事を理解しろなんて不可能なのだ。

 

 だから、隙があるなら殺そうなどという考えが浮かぶ。筆頭は、殺し屋上がりのMr.1だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして、知らないところで話題に上がっているスマラと言えば。

 

「それ以上、手を出さないことね」

 

「そこを退け!!スマラ!!!」

 

 砂漠の真ん中で、ルフィと対峙していた。

 

 この場に居るスマラとルフィ以外の全員が思う。

 『どうしてこうなった!?』と。




今回短いネ!もう少し書いても良かったが、こんな終わり方してみたかったのさ。

今後どんな風に進めていくべきかアンケート!!読者様の意見が聞きたいです。が、アンケート結果が絶対に反映するかは分かりません。結果を意識しながら書いて行けたらなぁ。と思ったアンケートです。

  • 出来るだけ簡潔に!!
  • もっとストーリーに関わって欲しい
  • そんなことよりも更新速度早よ!!
  • 知るか!勝手にやってろ!!
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