麦わらの一味?利害が一致しているから乗っているだけですが?   作:与麻奴良 カクヤ

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 た、大変長らくお待たせいたしました。四章始まる前に間に合って良かった!!


337 十九頁「ハンデ戦と言ったところかしら?」

「随分と暴れてくれたみたいだな。王女様にその護衛役さんよ」

 

 レインベースの一角。辺りにはスマラとビビが倒したバロックワークスの社員等で溢れている。

 

 ゾロと別れたスマラとビビは海軍は何とか撒けたものの、敵の本拠地故にゴ〇ブリのようにはい出てくるバロックワークスの社員に見つかってしまう。何とか応戦したもの、スマラは全力が出せないで、ビビは数の多さに追い詰められてしまっていた。

 

「仕方がないかしら?」

 

「あぁ!?ふらふらで倒れそうじゃねぇか。無理すんなって」

 

 このままでは依頼を達成する事が出来なくなる。そう思ったスマラはフラフラな体に鞭を打つ。

 そんなスマラに、バロックワークスの社員は笑った。こんな状況で何ができる?

 

 フラフラで万全ではない状態。常人にはどうすることも出来ない。が、スマラは悪魔の実の能力者だ。やりようによってはこんな状況を覆す事も難しくない。

 

 スマラは能力の執行を行おうとして……。

 

「ギャア!!?」

 

「な、何だあの鳥は!?」

 

 空からの援軍が現れた。それは大きな鳥だった。

 大きな鳥は、背負っているガトリングで敵に牽制。数名を戦闘不能にすると、こちらに突っ込んでくる。

 

「しまった!!王女を!!」

 

 鳥はビビとスマラを拾い、三階建ての建物の上に避難させた。そして明かすその正体。

 鳥はみるみるうちに縮んでいき、人間の姿に。ここまで来ればその正体はスマラでも分かった。悪魔の実の能力者だ。形状から、トリトリの実モデル隼と言ったところだろう。アラバスタ王国最強の戦士であうる。

 

 ビビにペルと呼ばれた男は、再び隼に変身すると瞬く間にバロックワークスの社員を倒していった。

 その速度は、素の状態のスマラですら追うことが難しい。

 

「見た感じ、仲間かしら?」

 

「えぇ、彼が来てくれたならもう大丈夫。早く、皆の所に行かないと…」

 

 ビビが言いかけたその時、スマラがビビを背中に庇った。

 目線の先には………

 

「あら?貴女は関わらないと思っていたはずだけど?」

 

「ミス・オールサンデー!!」

 

 バロックワークス副社長、ミス・オールサンデーだった。スマラはビビを庇いながら、オールサンデーとの会話を聞く。

 他の人メンバーが集まっている場所に、ビビを招待したいとのこと。計算外だったのはスマラがビビの護衛に付いていると言う事。

 スマラはミス・オールサンデーにこれからどうするのか?と問う。

 

「それで?どうするのかしら?私としては面倒だから貴女とは争いたくないのだけれど?」

 

「私も同じ意見よ。そうね………王女には危害を加えないわ。ただし、私についてきて貰うっていうのはどう?」

 

「そんなこと!!」

 

「危害を加えないなら問題ないわ」

 

 ビビがオールサンデーの物言いに言い返そうとするが、スマラが遮ってしまう。

 ビビは驚愕した表情でスマラを見た。スマラの反応が意外だったのだろう。

 そして、ビビよりも短気な者がもう一人。スマラの事を良く知らない戦士だ。

 

「貴様!!ビビ様の仲間だと思っていれば!!」

 

「『悪魔の子』貴女が何とかしなさい」

 

 ペルはスマラがビビをあっさりと敵に売った奴だと思い、鳥の姿になってこちらに飛んでくる。狙いはスマラだ。鋭いかぎ爪でスマラを倒そうと思っているのだろう。

 対してスマラは冷静だ。自分の行いが裏切りに見えてもおかしくないことくらい、当然理解していた。

 

 スマラは誘いに乗るのだから貴女が対処しなさい。と、ミス・オールサンデーに命令する。

 ミス・オールサンデーはスマラの命令など聞く必要はない。ないのだが、スマラと戦わずしてビビをクロコダイルの前に連れて行く事ができるのだ。それくらいの対応など安いものだ。

 

「『三輪咲き』」

 

「!!?」

 

 ミス・オールサンデーが手をクロスして構えると、ペルの胴体に手が生えた。生えた手は羽と刀を抑えて身体の制御を奪う。自由を奪われたペルはスマラ達の居る建物の屋上に落下。

 が、この程度で倒れる程アラバスタ最強の戦士は柔ではない。

 

「冷静になったかしら?」

 

「敵に寝返った貴様に言われる筋合いはない!」

 

 スマラが優しく話しかけるが、ペルは相手にしない。

 スマラは仕方なく相手を変えた。

 

「ビビ王女、私は別に貴女を裏切った訳ではなくてよ?」

 

「えっ!?じゃあどうしてあいつの誘いに……」

 

「貴女はクロコダイルの下に行ったメンバーと合流したい。違くて?」

 

「そうだけど……」

 

「なら、誘いに乗った方が安全では?忘れているかもしれないけど、私は万全ではないのよ。リスクは出来るだけ減らすべき。違う?」

 

 こんな所で残り少ない体力を使うべきではない。戦う必要がないのなら、自分は手を出さない。

 自分の体調を考えた結論が、ミス・オールサンデーの招待に預かることだった。

 

「そ、それは……」

 

「何を言っている!!まだ私がここにいる!!」

 

 納得仕掛けるビビに、待ったをかけたのやはりペルだった。元の元凶を倒せば問題ない!!とばかりにミス・オールサンデーに向かって動いた。悪魔の実が無くても一般兵よりも力のある戦士。素早い動きだ。

 だが、相手が悪かった。ただの人ならそれで問題なく対処できたであろうが、悪魔の実の能力者だとこうも上手くいかない。

 ペルは己と地面に咲いた手に掴まれて、身動きが出来なくなってしまう。

 

「速さ、力、そんなモノ私には意味が無いものよ」

 

 「クラッチ」とペルに生えた手を使って、ミス・オールサンデーは関節技を決めてしまう。

 身体を普通とは逆方向に曲げられて無事でいられる人間など、普通ではない。如何に悪魔の実の能力者と言えど、余程特殊な能力でないと人体の構造を変えることは不可能だ。

 背骨を折られたことによるダメージで、ペルはダウンしてしまう。これにより、ミス・オールサンデーの行く手を阻むものは存在しなくなった。

 

「案外、王国最強の戦士も大したことないのね」

 

「ペル!!そんな……!?」

 

 国での最強である助っ人があっけなく敗れ去った事に、ビビは悲鳴を上げる。

 そんなビビにスマラは何を思ったのか、安心するように声をかけた。

 

「大丈夫よ。息はあるわ」

 

「そんな問題じゃ!!……それなら貴女があいつを倒せば良かったんじゃない!!」

 

「私の依頼は貴女の身の安全だけ。貴女以外がどうなろうと知ったことではないわ。それに………、意見を言いたかったのなら、まず私の体調を回復させることに行動を起こすべきだったわね」

 

 ビビの選択のせいだと言いたげな様子のスマラ。さもありなん、という態度を取った。

 ビビが真っ先にスマラの回復を優先させるれば自分が何とかしていた。そうも言える態度。

 自分が「まだ大丈夫だ」と言っていたのにも関わらずだ。少々、虫が良すぎるのではないだろうか?この娘さんは。

 

 明らかな矛盾。ビビは指摘しようにも出来なかった。

 と、いうのも。

 

「さぁ、行きましょうか?社長と貴女のお仲間が待っているわ」

 

「それについてはビビ王女の決定次第ね。それよりも、何か食べ物と水を分けてくれないかしら?」

 

「折角弱体化している強敵を復活させるとでも?」

 

「ま、そうなるわよね。良いわ、問題あると言えばあるのだけれど、問題ないと言えばないのだから。落ちぶれた海賊くらい、ハンデがあっても相手取ることは可能と見せてあげるわ」

 

 栄養失調で思わぬ弱体化してしまっているスマラ。それでも彼女は余裕そうだった。

 ミス・オールサンデーはその言葉を聞くと、「いつまでその余裕が持つかしら?」と言い、スマラとビビを先導し始めた。

 しかし、ミス・オールサンデーの内は焦っていた。通常時では自分など手も足も出ない程の強さを誇る彼女が、ビビを狙った自分を真っ先に始末しないのだ。しないならしないで生き残れるのだが、弱体化しているはずのスマラはまだ奥の手がある様子。つまり、始末しようとすれば、出来る状態なのだ。

 

 軽々しく見てられない。ミス・オールサンデーは億越えを軽く討伐する賞金稼ぎの存在に、軽く恐怖を抱いてしまった。

 

 

 

 ミス・オールサンデーはカジノの裏口からビビとスマラを建物の中に案内し、廊下の角をいくつか曲がる。やがて地下に潜る階段を抜け、大きな扉を潜ると。

 

「クロコダイル!!」

 

 今回の事件の黒幕が居た。

 ビビとクロコダイルは対話する。が、クロコダイルの言葉にビビが怒る。

 椅子に座って食事をしているクロコダイルに向かって、ビビは階段駆け降りる。胸の部分からアクセサリーの様な刃物を取り出し、糸で伸ばし回転させると、クロコダイルに向かって放つ。

 普通なら少し切れるだけの攻撃。だが、直撃を受けたクロコダイルの顔面は、

 

 弾け飛んだ。

 

 いや、頭部がザクロのように弾けたわけではない。人肉が抉れるわけでもなく、血が滴るわけでもない。

 砂の像を破壊するかのように弾けた。

 

 いや、『砂』なのだ。

 サラサラと姿全体が掻き消える。そして再び、ビビを後ろから組み伏せるようにして砂で形成されるその身体。

 クロコダイルはスナスナの実を食べた砂人間なのだ。

 

「この国の人間なら誰もが知っているぞ?このおれのスナスナの実の能力くらい? ミイラになるか?」

 

 再び砂で形成されたクロコダイルの身体は、ビビの口を後ろから塞ぎ、もう片方の義手を使って自由を奪う。

 初めて知るクロコダイルの能力に、檻の中に居たウソップが悲鳴を上げる。ルフィは自分の仲間に手を上げた事に怒る。

 

 

 そして、こうなる事が分かっていた者は……。

 

「その、物騒な手を放しなさい。サー・クロコダイル」

 

 ドアの奥から現れたのは、スマラだ。目は油断なくクロコダイルに向けている。

 

「やっぱり。スマラがビビから離れるわけなかったのよ。そのままそいつをぶっ飛ばしなさい!!スマラ!!」

 

「よし!ビビを助けろ!!そして、俺の相手だからまず俺を出せ!!」

 

 救世主の登場とは、正にこのことだろうか。スナスナの実と言う物理攻撃力が効かないクロコダイルに対して、絶望を抱いていた所に、考えられる限りの最高戦力。

 ゴム人間ですらダメージを与えられるスマラに、ナミはそのままクロコダイルを倒せると希望を抱く。

 一方でルフィは、スマラはビビの安全確保だけで良いと言う。クロコダイルは自分が倒せないと気が済まないのだろう。

 

「『可憐なる賞金稼ぎ』か。俺に何の用だ?」

 

「手を離せって言っているのよ?聞こえなかったのかしら?その年でもう耳が逝かれたのかしら?」

 

「テメェ……!!ふざけやがって」

 

 スマラの言葉に、怒りを覚えるがクロコダイルは冷静だ。ほらよ、とクロコダイルはビビを離した。ビビはそのまま落下し、椅子に叩き落される。

 流石のクロコダイルも、スマラの相手を正面からするのは良しとしない。

 

 スマラとクロコダイルは両者油断なく構える。

 軍配は両者引き分け。スマラは栄養失調で弱体化。クロコダイルはスマラを単騎で仕留めれる程の実力は持ち合わせていない。

 

 故に、この戦い。どちらに転ぶかわからない。

 

 

 

 もっとも、スマラにその気が有ればの話だが。

 

「これが怪我認定されるか分からないのだけれど………。とにかく、ビビ王女にもう危害は加えない?おーけー?」

 

「………だろうと思ったよ。貴様が動くのは、俺と同じで利害が発生するときのみ。ここでミイラにしても良いのだが、そちらにはその気はないと」

 

「契約内容はビビ王女の護衛。サー・クロコダイルの討伐や国の反乱阻止ではないわ」

 

 

 スマラはこの場に居る全員に釘をさすと、その場に倒れた。意識は失っていない。

 限界だったのだろう。スマラには、余裕を持ってクロコダイルと対峙出来る力は残されていない。

 しかし、目だけはクロコダイルを捉えている。ビビに何かあれば、意地でも動いて助けるだろう。

 そう、王宮図書室(報酬)の為に!!

 

 

 

「だそうだ。ビビ王女に麦わら一味」

 

 スマラが特定の条件下以外では戦う気はない。クロコダイルにそう伝えて倒れると、彼は嗤った。絶望にひれ伏す顔が見たかったのだろう。

 スマラの事は一先放置だ。問題ないと判断したのだろう。

 

 そんなクロコダイルに

 

「何言ってんだお前?お前は俺がぶっ飛ばすから、スマラは関係ないだろ」

 

 とルフィ。鼻をほじりならが楽観的に答えた。他のメンバーも大して大きな絶望は抱いていない。

 もとよりスマラは戦闘には参加しない、と言っていた。スマラがクロコダイルを倒してくれるなら、ここまで全員で攻め込む必要もないから。

 スマラが倒れた事で多少取り乱してはいるが、完全に動けなくなったわけでない。命の危険だけはないので後回し。

 倒れたと言っても、仰向けやうつ伏せではなく、ペタンと座り込む形だからだ。

 

 

 と、ミス・オールサンデーが「そろそろ時間よ」とボスに伝える。

 クロコダイルは自分の作戦を語った。これでこの国は終わりだと言った。民の手が国を。国を思う気持ちが国を滅ぼす。自分が手を下す事無く国を手に入れる。

 人の気持ちを誘導させて国を滅ぼす計画がそこにあった。

 

 

 

 

 

 ビビはそれでも諦めない。手を拘束されても、這いつくばってでも反乱を阻止しようと動く。

 それを面白がっているのはクロコダイルただ一人。彼は「国王に質問がある」とビビの不安を掻き立てる言葉を呟く。そして、ルフィたちが閉じ込められている檻の鍵を捨てた。

 捨てられた鍵はアラバスタ王国でも獰猛な動物、バナナワニのお腹の中に入っていく。取り出す事は困難極まりない。

 それだけでも絶望だというのに、追い打ちをかけるクロコダイル。長らくアジトに使っていたこの部屋も用済みとばかりに、沈むのだという。能力者でなくても窒息死してしまう。

 

 嗤うクロコダイル。

 彼の指示でバナナワニが一頭、水中から登ってくる。ビビを餌だと認識したのだろう。

 ビビは数十頭いるバナナワニを倒さなければならない。そうしないと、檻の中に閉じ込められている皆を助けられない。

 

 戦闘態勢に入るビビ。バナナワニが吠えた。

 一噛みで石の階段をえぐり取る。人間など丸吞みだ。

 何とか回避に成功したビビにバナナワニが迫る。

 

「ビビ!!」

 

 誰かが悲鳴を上げた。

 

 がしかし、

 

 

「全く、食事中くらい静かにしてもらいたかったわ」

 

 間一髪。スマラがビビを助けた。

 フラフラで倒れそうな体調ではない。しっかりと両足で地面に立ち、顔色も元の状態に戻ったスマラがそこにいた。

 

「「「スマラ!!!」」」

 

 




 今回も短い。もっともペース早めねば!!

 スマラのガチ戦闘は最終章以外ないです。多分。
 次回辺りで終盤戦に。二、三話でアラバスタ終わらせたいなぁ。全てはスマラの行動次第!!

 次回は最も早くお届けしたと思っております。が、四章あるからなぁ。後、日曜日にイリヤ見に行く。やっふぅ~~!!!魔法少女だぁ!!!(現実ではロリコンと呼ばれている。いや、ガチで)

今後どんな風に進めていくべきかアンケート!!読者様の意見が聞きたいです。が、アンケート結果が絶対に反映するかは分かりません。結果を意識しながら書いて行けたらなぁ。と思ったアンケートです。

  • 出来るだけ簡潔に!!
  • もっとストーリーに関わって欲しい
  • そんなことよりも更新速度早よ!!
  • 知るか!勝手にやってろ!!
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