麦わらの一味?利害が一致しているから乗っているだけですが?   作:与麻奴良 カクヤ

25 / 89
 遂にアラバスタ出港してジャヤに到着です。簡潔に参りましょう。

 あ、サバフェスは周回も残りまじかですよ~。詳しいガチャ結果は活動報告へ。


345 二十五話「言ってなかったかしら?」

 たたき起こされたスマラ。理由は「今すぐここから船に戻るから」と言うものだった。

 その様な理由では怒れるに怒れない。だが不機嫌を隠さずにいられなかった。

 

 身支度を整えて超カルガモ部隊に送ってもらう。

 流石アラバスタ最速の動物。夜の間にサンドラ河にたどり着く。

 船上で破壊工作をする訳でもなく、麦わらの一味を待ち構えていたMr2。アラバスタ王国が海軍に包囲されているから一緒に突破しよう。というものだった。

 

 海軍によるアラバスタ王国包囲。

 確実に麦わらの一味を潰しに来ている。

 

 だが、それがどうした?

 スマラには関係ないことだ。

 船が落ちて捕まるならそれはそれ。スマラにはどうしょうもない。

 船が沈むまで数秒の余裕さえあれば逃げ出す事も可能なスマラは……

 

「シャワーを浴びてくるわ」

「ん。いいぞ」

「分かったわ」

 

 スマラにルフィとナミが返答する。

 その他は出港準備をしていて聞いていない。

 

 別にスマラに頼るつもりはない彼らは、あっさりと了承する。この程度、スマラの助けなどに頼っているとこの先の海ではやっていけない。

 それに、元々スマラがこの船に乗る条件としては「基本的には干渉しない」航海の手伝いは行わないことだ。

 ビビの護衛任務は、ビビ個人が王族としてスマラ個人に依頼しているから問題ないのだ。

 

 しかし、この一味の状況をよく知らない者が一人。異論を上げる。

 

「えぇ!!?あのバカ強い人は手伝わないのおぉ~~~!!!」

「スマラは基本なんもしないぞ」

「ボスも警戒するくらい強いのにぃ~~~??」

「スマラの手を頼ってっちゃ、ダメなのよ」

 

 Mr2をなだめているルフィとナミの声を後ろに、スマラは船内に入っていく。

 船内を進み、お風呂場に向かう。たどり着くと、服を脱いで布一つまとわぬ露わな姿に。

 そして扉を開けて

 

「あら」

「あぁ、いたのね」

 

 そこにはミス・オールサンデーが。

 見聞色で当然気づいていたスマラは余り驚かない。

 

 敵同士だった二人。戦いが始まる緊張した空気は………起こらない。

 固まるミス・オールサンデーを無視して、スマラはシャワーの蛇口を捻って水を浴び始める。

 

「何もしないの?一応敵船に潜入しているのだけれど?」

「私にとって貴女と敵対する理由がないわ。それに、私はこの船に乗っているだけだもの。敵対しないならどうでもいいわ」

 

 ミス・オールサンデー=ニコ・ロビンは驚いた。

 初めて出会った時は初手から攻撃態勢。次にあった時は王女の護衛として敵対。

 話の通じる人だとは分かっていたが、こうも興味なしとは思わなかった。

 スマラは『可憐なる賞金稼ぎ』と呼ばれるほどの有名な賞金稼ぎだ。つまり、高額賞金首のニコ・ロビンは格好の的。

 スマラの賞金首の狙う基準を知らない者からすれば、何時襲われるのかビクビクしてしまう。

 

「そう言えば……」

「………っ、何かしら?」

 

 シャンプーを泡立てているスマラが話を切り出した。必要の無い会話は余りしない主義のスマラにしては珍しい。

 ついつい警戒してしまうニコ・ロビンに、スマラは何でもないように質問した。

 

「貴女は古代文字が解読出来るってホントかしら?」

「な、何故それを……」

 

 ニコ・ロビンは、二十年前に政府の怒りを買って滅んだ島の生き残りだ。滅んだ島の名はオハラ。

 考古学者が集まる島で、世界一の蔵書を誇る図書館「全知の樹」があった島。政府の怒りとは、禁止である歴史の本文の解読を行ったこと。

 ニコ・ロビンが高額賞金首なのも、世界で唯一古代文字が解読出来るから。

 この辺りは少し調べれば誰でも分かる話だ。スマラも当然知っている。

 

「解読出来るか出来ないか?と聞いているのよ。あぁ、安心して頂戴。別に貴女を政府に引き渡そうとは思わないから」

「………出来るわ。政府から追われているのが証拠よ。聞きたかったのは、話が本当か気になっただけ?」

「もちろん違うわ。私の要求はただ一つだけ……。私に――――――――――――しなさい」

「ッ!!!それは!?」

 

 お風呂場には、シャワーから流れる水の音だけが鳴り響く。

 

 

 

 

 

「交渉成立ね。私はもう上がるわ。後はごゆっくりどうぞ」

 

 話が終わり、身体もバッチリ洗い終わったスマラは出ていく。

 気分が良いのか、鼻歌までしている。

 

 そんなスマラの後ろ姿を視て、ロビンは「今ならこちらの要求も通るのでは?」と思う。

 勝率があるなら逃すな!とばかりにロビンは、扉を隔てたスマラにある要求を求める。

 

「一ついいかしら?」

「えぇ、どうぞ」

「服が一着しか無いの。着替えを貸して貰える?」

 

 図々しい。

 先ほどの会話でスマラの事を一部知ったらしく、このくらいならオッケー。と言う範囲をもう見極めたようだ。

 これに対してスマラの返答は……

 

「分かったわ。この辺に置いておくから好きにしなさい。それじゃあ、上手くしなさい」

 

 了承だった。

 気分がいいのもあるだろう。

 スマラはリュックサックから予備の着替えを置いて、部屋を出ていった。珍しく激励の言葉をかけながら。

 

 

 上に戻ると、麦わら一味は寝ていた。夜通し砂漠を渡って来たのだ。当然と言えば当然だろう。

 スマラも女部屋に行ってソファーに持たれて寝る。久しぶりに熟睡できそうな夜だった。

 

 

 

 

 

 任務も終わったスマラは、これまで通り読書をする。

 朝食を取りながら読書。麦わらの一味が出港準備をしている間も読書。

 海軍からの攻撃を受けながらも、関係無いとばかりに読書。

 

 時間が経った。外から聞こえる喧騒が終わった。ふと窓の外を覗くと見えるのは海だけ。

 海軍の包囲網を抜けて、アラバスタから完全に離れたらしい。

 

 と、外から驚き混じった声が聞こえてくる。ロビンが姿を現したようだ。

 船に乗せてくれるかは、船長であるルフィの管轄。スマラにはどうすることもできない。

 だが、スマラにとってロビンは乗ってほしいところだ。

 

 なので、立ち上がって手助けしようと向かった。瞬間、ナミとウソップが部屋に飛び込んでくる。

 二人とも血の気を引いており、スマラを救世主を見るような表情だ。

 

「た、助けてくれ!!」

「もうスマラしか頼れる相手がいないの!」

 

 何となく状況を理解することが出来た。

 敵だったロビンが船内に忍び込んでいて、スマラなら撃退出来ると思って飛び込んできた。そんな風にスマラは予想できる。

 詳しく話を聞いてみると、案の定ロビンの事だった。スマラに取って嬉しい誤算なのは、

 

「船長が許可したのでしょ?なら私が言う事は無いわよ」

「えぇ~そんなぁ」

「そういえば悪魔の子は、クロコダイルの懐にいたのだからへそくりくらい持っているでしょうね。ねだって見たら?」

「行って来るわ!! お姉さま!!!」

 

 ナミ懐柔。そしてウソップも、ルフィから生えた手によるチョッパーの真似に懐柔。

 これでスマラの邪魔をするものはいなくなった。

 

 いや、ただ一人だけ。

 一人だけスマラとロビンを信用していない者がいた。

 

 

「また厄介なのが乗ったもんだぜ」

「あら?私も?」

 

 気晴らしに外へ出たスマラに、一人だけ厳しい目線で言ったのはゾロだ。

 彼だけはまだスマラとロビンの事を認めていない様子。船長であるルフィが決めた事だから表立って騒がないだけで、心の中では警戒している。

 

「クロコダイルでも敵わねぇのは、いざとなったらルフィが抑えられないって事だ。警戒するのは当然だ」

「そう、それが役割なのね。まぁ、乗せて貰っているわけだし、特別な理由がない限り敵対はしないわよ」

 

 「特別な理由が一番簡単なんだろ……」と言う言葉をゾロは引っ込める。スマラに一歩でも近づく為にダンベルを持って鍛錬を始める。

 

 

 

 気晴らしに外に出たのは良いものの、やることは特に変わらない。

 舩の隅に座り込んで読書を再開しようとして……

 

「ん? 雨?」

 

 『何か』が降ってきた。普通なら雨だと思うだろう。

 が、ここは普通が通用しない偉大なる航路。雹だって雷だって降る海だが、それならまだマシな方である。

 何故なら…

 

「……破片?」

 

 上を見上げるとほら、降ってくるのは巨大なガレオン船だ。

 

 一瞬とまさかの落下物に気を取られて、誰もが空を見上げて止まっていた。

 直撃コースなら一巻の終わり。だが、すれすれの場所に落ちる。

 衝撃で海が荒れる。ナミが「舵を切って」と指示を出すが、この荒れようでは舵など効きもしない。

 更に、恐らく船に乗っていたであろう物もパラパラと落ちてくる。雑貨、木片、人骨などなど。目の前に人骨が落ちてきたウソップは悲鳴を上げた。

 

 

 

 やっと終わったガレオン船が落ちてくる現象。

 空を見上げてみるが、何もない青空が広がっているだけだ。

 チョッパーとウソップはビビってしまい、二人して抱き合って震えている。この世の奇怪な現象を目のあたりにしたと言わんばかりだ。この先の海ではもっとデタラメな現象が起こると言うのに。「大丈夫かしら?」と少しだけ心配になる。

 

 ホッとするのも束の間。

 ナミが腕に付けている記録羅針を見て声を上げた。

 

「あ!!!」

「どうした、ナミさん!!?」

「記録指針が……壊れちゃった。上を差して動かない!!」

 

 どうやら、先程まで正常に島の方角を示していた指針が、上を指したまま動かないらしい。

 このままでは、行き先が分からない。

 

 が、そんな心配も偉大なる航路に詳しい二人が晴らしてくれる。

 スマラとロビンだ。

 二人とも、指針が上を示す島を知ってた。

 

「へぇ、珍しいわね。初めてこの船に乗っていて良かったと思ったわ」

「行先はあるってこと!?壊れた訳じゃないの!?もっと詳しく!!!」

「………より強い磁力を持つ島によって、新しい記録に書き換えられたのよ……!」

 

 余り多くを語らないスマラに、ロビンが補足説明を加える。

 説明しているロビンは知ってはいるが存在しているなんて…!?と言った顔で、スマラは見るからに笑みを隠せない顔で。

 二人して島の名を確かめる。

 

「…指針が上を向いているなら…………」

「十中八九、空島に記録を奪われたわね」

 

「「「空島!!」」」

 

 聞いたこともない、そもそも空にあるという島に、ウソップとルフィがはしゃぐ。

 ナミやサンジといった頭脳派は、ロビンが説明した海が浮いていると言う言葉に、首をかしげる。どうしても信じられないらしい。

 

 

 

 やがてルフィとウソップが沈みゆくガレオン船に探検しに行き、ロビンが引き上げた棺桶で考古学者っぽい事を始める。

 そこまで来ると、スマラに役割はない。元々無いけどね!!

 

 

 甲板の隅に移動して読書を再開する。こうなると基本的に、スマラ自身の命に関わる問題が発生しない限り読書を止めない。止めるのは呼ばれた時か、この場所に飽きた場合だけ。

 だから、ルフィ、ゾロ、サンジの三強が海に潜っても。突然音楽が鳴り響き、サルに似た海賊が先程沈んだ船をサルベージし始めても。ガレオン船が一飲みに出来る程巨大な、カメの海王類が表れても。突然夜になっても。空に巨大な人が見えても。

 スマラは微動だにせず読書を続けていた。流石、新世界出身者。このくらいの異常現象では動くことすらしない。ホントは本の世界に入り込んでいただけだとは、誰も思わないだろう。

 

 スマラが顔を上げたのは、全てが終わり、ジャヤと言う島に向かう途中だった。

 

「で、どうなったのかしら?」

「いや、あれだけ騒いでたんだから気づけよ!」

 

 スマラの質問にウソップがツッコミを入れる。「俺たちがあんなに苦労してたのに……」と涙を流すが、文句は言わない。だって怖いもの!ウソップは未だにスマラの事が苦手だった。

 スマラの質問に答えたのはルフィ。新しい島にワクワクを抑えきれずに言う。

 

「ジャヤ舵一杯だァ!!」

「ジャヤ?リゾート観光でもするの?」

「リゾート?俺たちは空島に行く方法を聞きに行くんだ」

 

 一瞬、スマラが言ったリゾートと言う言葉に反応仕掛けるが、それよりも空島に関する事が勝ったらしく、先程の探検で発見した空島の地図をスマラに見せる。

 スマラは地図を確認した。空島関係は興味があるみたいだ。

 

「『スカイピア』……?聞いたことがないわ。それに、かなり抽象的なものね。中央のが祭壇で……」

 

 地図を見て観察するスマラ。彼女の頭の中では、今まで得た知識を総動員させて空島に関する知識を得ようとしているのだろう。

 が、そんなスマラを邪魔する者がいる。

 

「ねぇ、ちょっと良い?」

「雲に浮かぶって事は相当な………何かしら?」

 

 ナミだった。ルフィの次に、スマラに対してずけずけと踏み込む人物である。

 

「ナミさん!!スマラさん!!タコ焼き要る??」

 

 あ、サンジも相当スマラに対して話をする。

 

 とりあえずサンジには断って、ナミに向かい合う。

 全員も、気ままに過ごしているが、耳だけは傾けている様子。

 

「さっきリゾートって言ってたけど……。もしかしてジャヤの事を知っているの?」

「たまたま観光本を読んだだけよ。リゾート地がある島で、かなり自由な街。ひとまず、人は沢山いるから情報収集には打って付けの場所だと思うわ」

 

 己の知っている情報を提供するスマラ。これくらいなら、情報提供は惜しまない。

 話すことは終わった。スマラは再び本を開いて読書を再開する。自分勝手だが、これがスマラだ。

 もう少し情報が欲しかったナミだったが、最低限の事は聞き出せた。良しとしよう。

 

 

 

 

 

 天候も良好。ポカポカと温かい空気が辺りを支配している。ジャヤの環境支配領域に入っている証拠だ。

 途中で、空を飛んでいたカモメが島陰もない場所から狙撃される。というアクシデントが起こったが、その他特に何も起こらずに島に着いた。

 リゾート地とスマラが言うだけあって、港にはメリー号を超える船が幾つも並んでる。海上に建てられた建造物は、遠くから見るだけで気分がそそり、聞こえる声も陽気で騒がしい。その住人や観光客の身分が海賊という事を除けば………。

 

「……確かにリゾート地だけど………」

「自由な街っぽいけど………」

「人も沢山いるけど………」

 

「「「海賊が自由闊歩しているなんて聞いてない……」」」

 

 スマラの情報を聞いていて、久しぶりに楽しい観光も出来ると思っていたナミ、ウソップ、チョッパーの弱小トリオがスマラに向かって抗議の声を上げた。

 当然スマラは聞いていない。間違っている事は言っていないから。

 

 

 ジャヤの西にある「モックタウン」そこは、夢を見ない無法者たちが集まる政府管轄外の、人が傷つけ合い、歌い、笑い合う、嘲りの町。

 

 ここに、空島の情報があればいいのだが……。

 

 

 

「あら?言って無かったかしら?」

 

 

 




 原作ではロビンが船に潜入した時間が不明なので、この時にはもう潜入していたと解釈します。

 スマラとロビンって話し言葉似てるよね……。
 どちらがどっちか出来るだけ分かるようにしています。それども分からない場合はご連絡ください。感想にでも。

 スマラの依頼
 まぁ、これだけヒントが出ていたら分かるよね!

 お風呂に美女二人。
 百合百合な展開は起きません。そもそもあの狭い空間に二人も入れるのか?と言う質問も受付ません!!だって創作作品だし!!ご都合展開で!!ちなみに、ロビンは豊満なお胸ですが、スマラさんは絶ぺ………ギリギリの戦いでBですよ!!

 あっけなく終わる二十三巻
 いつの間にかビビとのお別れも済んでました。まぁ、仲間ではないからね。

 空島に進路を奪われた事でワクワクを隠せないスマラさん
 本を読んでいるので、勿論存在は知っている。が、運要素もあるので行ったことはない。空島にはどんな物語があるのかしら?

 ジャヤ到着。
 黒ひげは………。まぁ、次回出港予定。

今後どんな風に進めていくべきかアンケート!!読者様の意見が聞きたいです。が、アンケート結果が絶対に反映するかは分かりません。結果を意識しながら書いて行けたらなぁ。と思ったアンケートです。

  • 出来るだけ簡潔に!!
  • もっとストーリーに関わって欲しい
  • そんなことよりも更新速度早よ!!
  • 知るか!勝手にやってろ!!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。