麦わらの一味?利害が一致しているから乗っているだけですが?   作:与麻奴良 カクヤ

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FGO四周年については活動報告に記載!!


347 二十七頁「死ぬ?それとも引き下がる?」

 モックタウンでの行動が思ったよりも疲れたスマラは、船にたどり着くと説明を全部ロビンに丸投げして休憩に入る。まぁ、疲れていなくても説明はロビン丸投げしていると思うけどね!

 一緒に行動していて、何を説明すればいいのか理解しているロビンでも問題はない。

 ルフィとゾロについて行って何があったか知らないが、機嫌が悪いらしいナミの横を通り過ぎて船内の規定位置に座った。リュックを降ろして古びた航海日誌を読みふける。

 

 休憩と言っても、スマラのいう休憩とはただの読書だ。椅子に腰を掛け、本を開いてゆっくりと活字を追いかける。頭の中では活字を読んでいるはずなのに、文字通りの世界が広がっていく。

 同じ読書でも、急がずに詰め込むだけの読書ではなく、ゆったりと本の世界を感じて味わう読書。休憩用だ。活字以外の事は何も考えない。

 ただ唯一、外への警戒だけはやめていないけど、殆ど無意識のうちにやっていることだ。この世界で死にたくないのなら当然である。

 

 

 休憩なので、この読書は誰にも止める事は出来ない。

 耳に入る音量をゼロに、一定以上の衝撃を自動反射、視野を狭めて集中力を高めるとあら不思議!世界でも最高レベルの強さを持った者にしか止める事が不可能なスマラが出来上がる。

 要するに結構いつも通りだった。

 

 いつも通りなので、外で物凄い声で攻撃して来る敵と出会っても、スマラは気にしなかった。気配では気づいているが、自分に害を与える者でもない限り自分で対処しない。

 普通なら耳を塞いでも頭の痛くなるような声に、読書などできるわけもない。だけど普通ではないスマラは能力で音量を消している。

 相手は知らないうちに命を拾っていた。もしスマラが能力で音を消していなかったらどうなるのか?この船に乗っている者なら誰でも予想が付く。相手は殺される。命までは取られないかもしれないが、海賊なら捉えられて海軍に引き渡されるまでがセットだろう。

 

 

 

 

 

 黒ひげと対峙した時の疲労は思ったよりもあったらしい。

 日が陰り、灯りをつけなくては本が読めなくなるまでスマラの休憩は続いた。

 やっと日が陰っている時間帯だという事に気づいたスマラは、立ち上がってギューッと背伸びを行う。ぽきぽきと骨が鳴った。

 

 流石にお腹がすいたので、やっと辺りに視線を持っていく。が、やけに静かだ。誰もいない。

 いや、船内に誰もいないだけである。見聞色の覇気には船の外に反応がある。なので外に出てみることにした。

 ドアをくぐって外に出ると、日が沈み月明かりが夜の地上を照らしている。道理で本が読みにくかったはずだ。

 

 辺りはシーンとしている。いやただ一点、張りぼての小屋から聞こえてくる、どんちゃん騒ぎだけが響いている。多分、あの中に他のメンバーはいるのだろう。

 船を降りて地面を進む。一か所だけ不自然に地面が掘られている事を除くと、何も変哲のない場所だ。

 ためらうことは何もない。ためらうような感情を基本的に持ち合わせていないスマラは、石造りの小屋のドアを開けた。

 

 するとそこは、麦わらの一味が知らない者たちと騒いでいた。サルとオラウータンに似ている巨体の男二人に、頭に栗を乗っけている様に見える頭のおっさんだ。

 スマラの思考は一瞬止まる。

 

 人間……よね?混血かしら?

 短時間で別の島に移動は基本的には不可能だから、ここはジャヤね。悪魔の子が誘導してはみ出し者のモンブラン・クリケットの場所まで移動したと考えた方がいいわね。

 ということは、あの三人の誰かが当人ね。

 

 ナミが入り口に立ち尽くしているスマラに気づいた。何かと一番スマラの行動を知っている気がする。

 

「あ、やっと起きた。あんた声掛けても一切反応しなかったんだからね!」

「…それはごめんなさい。音を消していたから」

 

 音を消す。普通なら突っ込むところだが、麦わら一味は慣れてきている。誰も驚かない。

 やがて他のメンバーもスマラの登場に気がつく。サンジが己が作った料理を勧め、ルフィが空島への航路が分かったと語る。ウソップとチョッパーがスマラを怖がりながらも、興味を示すだろう「噓つきノーランド」の絵本を見せ、ゾロとロビンはそんな彼らを少し離れた場所で見ていた。

 

 

 

 サンジが勧める料理を食べながら、スマラはクリケットが知る絵本の原形の物語を聞いている。

 「髑髏の右眼に黄金を見た」謎解きの様な遺言を語り、一同のテンションはMax。更に海底から見つけたと言う黄金のインゴットを取り出すと、ナミまでもが騒ぎ出す始末。

 

 やっぱり子孫から話を聞くと違った見方が出来るわね。最後の笑いながら処刑されたのが、涙で懇願しながらだったとは。

 黄金都市は本当に実在していたらしいし、鐘の音に導かれてこの島にやって来たとは……。謎は何故島から黄金都市は消えてしまった?よね。

 一番の説はノーランドも唱えた海に沈んでしまった。本当にそうなのかしら?この家が切れ目なら、何故ここだけは生き残ったのか?普通なら島ごと全部沈んでしまうのが定石よね。

 更に突き上げる海流と言う災害。新世界でも似たような現象は起こりうるけど、災害と呼ばれるほどではない。積帝雲と呼ばれる聞いたこともない雲がこの海域には現れるらしいし………。知らない事が沢山だわ。やっぱり偉大なる航路ってステキな場所ね。

 でも、そろそろ情報も終わりかしら?

 

 時間が経つに連れてスマラは冷めていった。

 確かに物語は面白いし、子孫でしか持っていない様な航海日誌も読ませて貰った。だが、それだけだ。

 これからそれを探すだとかはどうでもいい。物語さえ読めれた後は、興味なし。

 モンブラン・クリケットとモンブラン・ノーランドの物語はそれまでの事。クリケットの物語はまだまだ続くだろうが、終わりが来るのは数十年後。その時にまた読めばいいだけの話だが。この場で知ることができないなら、興味は失せる。

 

 と、クリケットが急に叫び声を上げた。今しがた見せていた黄金の鳥。サウスバードが空島への航海に必要ならしい。

 更に、空島へ向かう為の条件が明日の昼過ぎで、今から船の改造に取り掛からないと行けなかったそうだ。宴会などしている暇はなかったとのこと。

 メンバー全員で今から森の中に入ってサウスバードを捕まえて来ること。その間にクリケットらが船の改造に当たる。宴会は中止となり、全員が小屋の外に出た。

 そして、スマラは……

 

「じゃあ、私は寝るわ。おやすみなさい」

「えっ!?ちょっと手伝ってくれないの!?」

 

 船に戻ろうとするスマラにナミが驚きの声を上げる。スマラも空島に行きたがっていたので、手伝ってくれと思っていたのだ。

 勿論、空島には行きたい。だけど手伝う気はサラサラないようだった。が、異論は上がる。

 

「その、気配を読む力がありゃ、一発で終わるだろうが。お前も空島に行きてぇんだったら、手伝うのが当然だと思うが?」

「そうね。でも、それだと簡単だと思わない?鍛錬だと思って貴方達で挑戦してみたら?それとも、直ぐに人を頼る人達なのかしら?」

 

 船に乗っていて、空島に行きたいなら手伝えというゾロに、スマラはそれだと面白くないと返す。更に自分を直ぐに頼る人なのか?とゾロを煽る。単純に、自分で森の中に入りたくないだけだ。

 

「そんなわけあるか!!!見てろよスマラ!!直ぐに見つけて帰って来てやるからな!!」

「スマラさ~ん!!俺はそんな堕落しているマリモとは違うぜ~~!!直ぐに帰って来るから待っててねぇ~」

「…上等だ」

 

 挑発に乗ったのはルフィ、サンジ、ゾロだ。三人とも考えは違うが、スマラを手伝わせるつもりは無くなった。

 スマラに乗せられてしまった三人を見て、ナミ、チョッパー、ウソップが項垂れた。楽をしたかったのだろう。

 

「折角簡単に捕まえられる人が居るのに利用しないなんて………」

「分かるぜその気持ち。あいつらはいつだって自分勝手だからな」

「夜の森コエー!!」

 

 そんな事を言ったって考えは変わらない。ただし、空島には行きたい為、保険はかけておく。

 

「万が一捕まえられなかったのなら、私が行くわ。出港前に少し時間を貰えられればそれで充分よ」

「ほっ。流石スマラ」

「なら、俺たち行かなくても良いよな!?」

「いいえ、努力はしなさい」

「分かったよ、チックショー!!」

 

 安心するナミ。ならば結局スマラに任せれば良いと思うウソップに、スマラは笑顔で試練を与える。

 自分なら少しの時間を貰ったら捕まえられると聞いて、ゾロが勝手に燃え上がったり、そんなゾロに対抗心を燃やすサンジ。ルフィは「俺もやるぞ!!」と気合を入れる。

 そんな感じで、麦わら一味は森の中に入って行った。果たして無事にサウスバードを捕まえて来れるのだろうか?スマラは全く不安ではなかったが…。

 

 

 

「ということで私は船で待つわ。邪魔にならないかしら?」

 

 サウスバードを捕まえる為に森の中に入っていく麦わら一味を見送ったスマラは、忙しそうに船の改造を始めている猿山連合軍のマシラとショウジョウに質問した。

 二人はスマラに対して丁寧に受け答えしてくれる。

 

「大人しくしているなら、全く問題ねぇさネーチャン」

「そうそう、もしショウジョウが何かして来た時は俺に言ってくれ」

「オウオウ、何で俺がそんな事しなきゃなんねぇんだ!!俺を怒らすんじゃねぇぞ!!」

「うっき~!!しそうだったから言ったまでだ!!」

「喧嘩売ってんのか!!?ハラハラして来たぜ!!」

「おいお前ら!!ちんたらしてねぇでしっかり働きやがれ!!」

 

 急に喧嘩を始めた二人。明らかにマシラが吹っ掛けた喧嘩だが、そんなことは些細な理由にしかならない。

 敵の様に相手を憎んでいる訳ではない。だけれども些細な事で勃発してしまう。

 そんな、喧嘩を止めるのはいつだってクリケットだった。今回は時間との勝負もあるので特に。

 

 スマラはどうなっているかって?スマラさんはショウジョウが第一声を発したと同時に船に歩いて帰りましたが?

 船に居ても問題ないと知ったら、即座に行動に移す。猿顔の大男二人の喧嘩など、微塵も興味が湧かないらしい。頭に腐がつく女子以外は誰でもそうだろう。腐女子でも猿顔は無理かもしれないが。

 

 船内に戻って来てもやることは変わらない。自分の本能に任せて行動するのみだ。

 灯りを灯して読書をするのも良いだろう。夜の静けさと波の音がいいBGMになりそうだが、数十年と航海を続けているスマラからすれば飽きているもの。

 というわけで、女部屋に行きソファーに転がる。リュックサックの中から毛布を取り出して、ぱさっとくるまると目を閉じて寝息を立て始める。

 余程疲れている様子だ。いくら読書が最高のリラックス状態になると言えど、身体の本質は人間だ。疲れが溜まると、意識を落として身体を休めようと脳が働く。

 スマラもそこまで人間を辞めてないということだ。

 

 

 

 

 

 朝までぐっすりだったはずのスマラ。しかし、目が覚めてしまった。

 寒かったとか、悪夢をみてなどではない。気配だ。自分に敵対心のある気配を感じ取ったからだ。

 目を開くと、眠気に襲われることもなくパッと起き上がり移動を開始する。これまでの習慣が身についているからこそ、今の今まで生き残ってこれた。

 

 今回もそのとっさの行動が功を奏した。船が、急に真っ二つに割れたのだ。強い衝撃を船内を襲った。甲板に飛び出して陸地に着地する。そうして始めて、何者かに襲撃されている事を知った。

 

 海賊だ。メリー号の何倍もある船が止まっていた。

 それだけではない。陸地には気絶しているマシラとショウジョウ。唯一クリケットだけが意識があったが、それも時間の問題だろう。そう思える程、海賊に痛めつけられている。

 

「海賊……。さて、どうしましょうか?」

「ん?お前もこいつらの仲間か?」

 

 スマラさんに声をかけたのは、女の肩を抱いている長髪の大男。

 スマラは即座に記憶を探って相手を調べる。

 

「……検索完了。ベラミー海賊団のビックナイフ・サーキースね」

「ほぉ!俺の事を知ってんのか。だったら話が早ぇ。ささっと逃げな。それか俺の女になるか?」

 

 戯言を言い出すサーキスに、スマラの反応は無視。目の前の惨劇をどうとらえようかと考えていた。

 サーキースは動こうとしないスマラに段々とイラついてくる。偉大なる航路のルーキーとして、実力を持ち有名だと思っており、スマラが慌てふためく様子を見せなのにイラついているのだ。

 

 スマラは情報通なので彼らのことは知っている。麦わら一味と同じく、偉大なる航路にいるルーキーとしてちょっとばかり有名になっている海賊団だ。そこの副船長。ククリナイフを得物とし、懸賞金は3,800万ベリー。スマラからすればこれのどこが威張れる額なのか不思議に思っている。小山の大将だ。

 一方でサーキースらはスマラのことなど知りもしない。最近は東の海で放浪してた為、新聞に載る様な事もなかった。スマラが一番名が知れていたのは、ベラミー海賊団が結成される前どころか、生まれる前だからスマラの事を知る由もない。昔のニュースを真剣に調べていれば別だろうが。

 

 サーキースらを見つめて思考に耽るスマラ。やがてサーキースの取り巻きである一人の女海賊がスマラに突っかかってきた。サングラスにフワフワとしている髪の毛。海賊というよりもギャルだ。

 

「アハハハ。早くどけって言ってのが分かんないの? お嬢様!!」

 

 余り戦闘向きの人員ではないのだろう。様になっていない蹴りをスマラに入れてくる。

 多分、スマラの格好がお嬢様にしか見えなくて、海賊として一般人よりは戦える自分が簡単に勝てると思ったのだろう。ちょっと脅せば逃げていくとも。

 だが、それが彼女の間違いだった。

 

「どっか行けよ、オラ!!」

 

 ギャル海賊は蹴りを放った。だが簡単に当たる様な相手ではない。

 ヒョイと蹴りを避けると、本当の蹴りはこうだとお返しの蹴りを入れる。スマラの蹴りはお腹にヒットし、ギャル海賊をお空にぶち上げた。

 そのまま星になって消えていく………わけもなく、地面に叩き落とされるギャル海賊。蹴りの痛みで意識はすでに朦朧とし、受け身など取れるはずもない。骨を折って戦闘不可能となった。

 

 良いところのお嬢様にしか見えないスマラの行動を、サーキースらは動けないで見ることしか出来なかった。直ぐに仲間がやられた事に驚いて、スマラを見るとそこには、

 

「私の敵決定ね。死ぬ?それとも引き下がる?どっちにしろ、逃がしはしないわよ」

 

 バケモノが降臨していた。




 数時間同じ体制で読書をするスマラさん
 これぞスマラしている。本読んでると時間忘れる事ってありまよね?流石に体制かえますけど……。二年前は一日でラノベ三冊は読んでました。あの頃に戻りたい。

 睡眠を邪魔されてお怒りなスマラさん
 俺の眠りを妨げるのは誰であろうと許さない。とばかりな感じです。さらに言えば、足変わりな船を壊された訳です。更に攻撃を受けたら反撃は絶対。

 なんか上手く纏まっていない気がする。まぁ、いっか。この話でジャヤ編終わりたかったのに……。これもベラミーが悪い。

 今回短い様に感じる?
 改行を余り行っていないので、そう見えるだけ。普通に文字数は5,700文字あります。

今後どんな風に進めていくべきかアンケート!!読者様の意見が聞きたいです。が、アンケート結果が絶対に反映するかは分かりません。結果を意識しながら書いて行けたらなぁ。と思ったアンケートです。

  • 出来るだけ簡潔に!!
  • もっとストーリーに関わって欲しい
  • そんなことよりも更新速度早よ!!
  • 知るか!勝手にやってろ!!
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