麦わらの一味?利害が一致しているから乗っているだけですが?   作:与麻奴良 カクヤ

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390 三十三頁「こちらに戦う意志はないわ。辞めない?」

「ふんふん~~~♪」

 

 巨大な木の枝の上でスマラは楽しそうに読書をしていた。

 森の中でマイナスイオンが派生していると言う。マイナスイオンはスマラの副交感神経に作用し、気分を落ち着かせ、細胞を活性化させて疲労を回復させていく。

 リラックス出来る環境と言うのは読書にピッタリな空間だ。

 

「ふんふん~~~♪」

 

 枝から足を宙に投げ出して、ふらふらとばたつかせる。表情は笑顔で楽しそうだ。

 まるで森の中で妖精さんが一休みしている様に見える。そんな幻想的な空間。

 

 

 しかし、そんな幻想的な空間に邪魔者が現れる。

 

「メ~~!!ゲリラではない!!?青海人か!!?」

 

 邪魔者はスマラを見つけると、跳び上がりスマラに近づく。

 彼は神兵。神エネルに使える戦闘兵だ。実力も一兵士としては申し分ないくらい強い。

 神兵は神の国には存在しない貝、斬撃貝を使いゲリラ達を葬っている。

 

 神兵の標的には青海人も当然入っている。なので排除するのみ。

 神兵の持つ斬撃貝の射程範囲に入った。

 

「読書などナメた事を!!!」

 

 盾すらも簡単に切り裂く攻撃がスマラを襲った!!

 が、スマラが無防備で読書をしているはずもなく、斬撃は反射され神兵に返される。

 

「なっ!?だにが……」

 

 まさか攻撃を受けるとは思わない神兵は、己が放った攻撃をまともに喰らってしまう。

 血飛沫が上がり、神兵の意識を刈り取る。

 ここで一名の神兵がサバイバルゲームから脱落した。

 

 神兵が倒れると、辺りは再び静寂に包まれる。

 そこでようやくスマラが動いた。

 

「あら?襲撃者かしら?多いわね」

 

 スマラさん、まったく気が付いて居なかった!!

 それもそのはず、本に集中していたから仕方がない。

 

 しかも、襲撃者は今回が初めてではなかった。

 スマラが座っている枝の下、数メートル下方の地面に視線を移せば、神兵やゲリラ達が数名倒れていた。

 全て、スマラに攻撃して反射を喰らい、脱落した者達である。

 

 

 

 

 

 サバイバルゲーム開始から二時間が経過していた。

 勿論、スマラはそんなゲームなど知らないし、興味も湧かない。

 だが、敵はスマラの心情など無視してやってくる。

 

 敵でない者も……

 

 

「よぉ。こんな所に居たんだな」

「……?あぁ、貴方ね。どうかしたの?」

 

 度重なる襲撃にちょうど集中力が切れかかった頃、聞いたことのある声がスマラに呼びかかった。

 地面に顔を向けると、ゾロがスマラを見上げて立っている。

 後ろには何故か巨大なサウスバードもいた。

 

 そろそろ、船に戻ろうかしら?と、スマラはリュックサックを背負い直して、枝から飛び降りる。

 スマラが飛び降りると、初めからそう打ち合わせをしていたかのように歩き始めるゾロ。

 スマラも疑問なく黙ってその後を追った。

 目的地はない。ただ、歩きたくてゾロの後をついて行っているだけだ。

 目的地はないが、ゾロと行動する目的はある。この島の現状確認がしたかっただけ。

 

「何が起こっているの?見たところ、大規模な戦が起きているみたいだけど」

「詳しい説明は俺にはできねぇ。でも、この島が戦場になっているってのは正解だ」

「戦場ね。道理で襲撃者が多いはずだわ。参加者は?」

「ゲリラ達と神の手先共、後は俺たちだ」

 

 民族姿なのがゲリラ達で、白い服を着ている「メ~」と言っているのが神の手先ね。とスマラは襲撃者と参加者を照合していく。

 そして、疑問が出てくる。

 

「では、何故戦いに参加しているのかしら?目的でもあるの?」

 

 そう目的。

 元々、この島には記録指針が奪われたことで立ち寄った島だ。

 目的など島の観光くらいしか思いつかない。後、記録指針の記録が溜まる時間。

 

 が、エンジェルストリートで不法入国だと追われているもの確か。

 神の手先と戦う理由にはなる。

 だが、それだけでは戦いに参加する目的はないはずだ。

 

 それが分からないスマラは、目的をゾロに質問する。

 戦いに参加するくらいだ。そのくらい知っていなくては困る。

 

 ゾロは口を開いた。

 スマラの気鬱は、どうやら心配しなくても良いものらしい。

 

「黄金だ。ナミが言うには、どうもこの島はジャヤ島の片割れだとかなんだとか……。とにかく、黄金が眠っている可能性がある」

「だから強奪しに行くと………海賊ね」

「海賊だろ?」

 

 ゾロはニヤリと笑った。

 スマラはあっけを取られた様に見返す。

 

 目を大きく開き、パチパチと瞬きを素早く二回。

 

「……そうだったわね。忘れていたわ」

 

 麦わら一味が余りにも海賊らしからぬもので、スマラは忘れていた。

 

 スマラは直ぐにゾロの後を追いかける。

 目的地は知らない。どこに向かっているかなど興味ない。

 

 男で足腰の力も持っているゾロのペースに、スマラは難なく着いていく。

 初めの方は時折振り返ってスマラを確認していたゾロだったが、スマラが普通に着いて来ていると分かると、振り返るのも辞めた。

 ゾロとスマラは黙々と森の中を歩く。歩いて、歩いて、歩いて、歩いた。

 

 そんなゾロが立ち止まったのは、川の役割を果たしている雲が溜まっている場所。湖のようだ。

 湖の中心にはポツンと建造物が立っている。松明が灯っており、壁画が描かれている。蔦や苔で所々覆われているが、その様子は分かる。

 祭壇だ。少しだけ神聖な雰囲気を感じるのは気のせいだろうか?

 

 立ち止まったゾロがポツンと言葉を零した。

 

「見覚えが……ある様な……ない様な……」

 

 スマラはゾロの方向を向いた。

 ゾロは木の幹に手を置いて祭壇をジッと見つめている。見覚えがあるらしい。

 やがてゾロは、ため息を吐きながら結論を出した。

 

「ははーん………似たような場所か…」

「………元の位置に戻って来たのね」

「なっ!!?」

 

 ゾロが考えなかった事をスマラが指摘する。ゾロはスマラをキッと睨み付けた。

 

「はぁ~。方向音痴なのは薄々分かっていたけれど………自覚症状もないとは」

「はぁ!?うるせぇ!」

 

 ゾロの方向音痴を偶に会話(一方的な)をするナミやルフィから聞いていたものの、実際に体感すると呆れるしかない。

 

 スマラはゾロの怒りを軽く受け流すと、見聞色の覇気を発動させた。

 調べているのはエンジェル島の方角。人の声が一番多い方角を見分けれたらいいだけだ。

 

「なるほど……あっちの川からここに辿り着いて、あっちの川から抜け出したと……。こんな所かしらね」

 

 スマラは湖と繋がっている川と、エンジェル島の位置から推測して、麦わら一味がどう行動したのかを予想を立てる。

 ゾロに聞かないのは、方向音痴に道を尋ねても、来た道を指さされる可能性も考えてだ。

 

 これからどうするか?

 スマラは船を追いかけるつもりだが、ゾロはどうするのか?それを尋ねようと振り返った。

 すると、

 

「ジョジョジョジョジョジョ~~~~!!!」

「何だよ。食料狙ってついてきたお前が悪ィんだろ」

「ジョジョ~~!!」

「俺の横にいるとそういう目に合うんだ。やんのか?」

 

 ゾロと巨大なサウスバードが喧嘩していた。

 そう言えば、ゾロの隣にずっと居た様な……。

 

 と、それはともかく、鳥とすら喧嘩するゾロに呆れるスマラは目を閉じた。

 その一瞬で自体は急変した。

 

「ばか!?――待て。もう食いもんは入ってねぇよ!!」

「ジョ~!!」

 

 ゾロが持っている食料を狙ったサウスバードが、リュックサックごとゾロを宙に持ち上げたのだ。

 みるみるうちに高度を上げていき、遠くに去っていく。ゾロと共に………。

 

「えェ………」

 

 さすがのスマラさんもこれには呆然とする。

 「うわぁぁ」と言うゾロの悲鳴だけが聞こえてきた。非情な現実だった。

 

 

 

 

 

 一人になったスマラは覇気で声を聞きながら歩いていた。

 目的地は勿論ゴーイング・メリー号。つまり船だ。

 

 祭壇がある湖から延びている川を辿りながら進む。

 幾らか進むと、森を抜けて海岸沿いに着いた。後は海岸沿いを辿るたけなようだ。

 

 スマラは歩く。走ったら一瞬で追いつくが、それでは疲れるのでダメだ。

 ゾロの話を聞いたところ、数名で黄金探索をしているそうなので、追いつくまでに探索が終わるということはないだろう。

 なので、ゆっくりと歩く。本を取り出して、ウキウキ気分で歩く。

 襲撃の心配はない。見聞色の覇気に近場の反応は皆無だし、こんな端に来る様な者はいないだろう。

 

 

 ふんふん~~~ふんふふん~~

 

 

 辺りはスマラの鼻歌だけが小玉する。

 サバイバルゲームが行われているとは思えない静けさだ。

 

 そんな時間が過ぎ去っていく。

 

 

 

 時間は必ず過ぎ去って行き、面倒な事は図らずともやって来る。

 

 パタンとスマラが本を閉じた。そのまま丁寧にリュックサックへとしまう。

 船にはまだ追いつけていない。追いついたとしても、本を閉じる必要は全くない。

 

 スマラが本を閉じた。

 それは、閉じないと相手に出来ない様な強者が近づいている証拠だ。

 

 スマラが本をしまう程の相手。

 この島では一人しか居ない。

 

 スマラは後ろに振り返ると、今し方到着した相手に問うた。

 

「貴方が空島の統括者ね」

 

 上半身が裸な男だった。頭に頭巾を被っており、長い耳たぶと背中に付いている太鼓が特徴的な男だ。

 スマラが見聞色の覇気で感じる強さも相当なもの。クロコダイルよりも強いかもしれない。

 

 スマラに問いに男は――神エネルは笑いながら答えた。

 

「ヤハハ!!!我が神なり」

「神ね……。貴方、能力が絶対だと過信していない?」

「ほぉ。神に口を出すとは、さすがシュラを倒しただけはあるな」

「シュラ……あぁ、あの寝込みを襲った非常識な男のことね」

 

 敵討ち?とスマラは無表情に返す。

 エネルは「いや」と返して………

 

 バチィ!!!

 

 スマラが立っていた場所に電撃が走った。

 

「ふん。避けたか……」

「えぇ、私の覇気は貴方よりも強いわ」

 

 電撃が走る一瞬前、スマラは見聞色の覇気で未来を見て、優々と避けたのだ。

 そして、相手に分からせる。

 

「後方に回り込んで棒を使って突きを三連続」

 

 エネルが後方に回り込むと、死角からスマラに突き攻撃を放った。が、後ろに目でもあるかのように回避するスマラ。

 

「次は頭上に移動して雷撃」

 

 言葉が響くと同時に頭上から雷撃がスマラに降りかかって来た。が、これも既に範囲から退去済み。

 

「イラついた貴方は雷撃を前方と後方から挟むように」

 

 エネルは舌打ちをすると、太鼓を叩いて雷鳥と雷獣を生み出してスマラに攻撃を仕掛ける。

 しかし、その攻撃もスマラは読んでいた為、跳び上がりと急降下で回避する。

 

「ふん。心網の強さだけは認めてやろう」

「ふん。心網の強さだけは認めてやろう……なっ!?」

 

 自分が発した言葉と全く同じ言葉を口に出したスマラに、エネルは珍しく驚いた。

 それもそうだろう。今まで心網を扱える人物に会ったことはあっても、己を超えるレベルの人間と出会った事はなかった。

 故に傲慢で慢心。鍛錬を怠った事は無いが、上が居ると知っているのと、井の中の蛙状態で鍛錬するのとではまったく心構えが違う。

 

「雲の上ばかりに目を向けているからそうなるのよ。地上にもバケモノは沢山いるわ」

「バケモノ………。しかし、我は雷だぞ。避けてばかりでは私は倒せぬ……『神の裁き』!!!」

 

 エネルは腕を雷に変換させそれを打ち出した。巨大なエネルギーに変換されたそれは、まるで波動砲かと思うほど。

 そんな攻撃が雷速でスマラに襲いかかって来る。

 

「はぁ」

 

 エネルの「神の裁き」が当たる寸前、スマラはめんどくさそうにため息をつく。

 

 今度こそ直撃した。避ける素振りすら見せないスマラに、エネルはニヤリと口元を緩ませる。が、次の瞬間、信じ難い光景を目にした。

 

 スマラに直撃したはずの攻撃が己に向かって帰ってきたのだ。

 

 反射。それはどんな攻撃も跳ね返す事が可能な能力。物理現象から高エネルギーの塊まで。

 この世に存在している限り、全ての量を変換可能なのだ。

 こちらに向かって来るエネルギー量をゼロに、逆に反対方向へのエネルギー量を100に。

 止められるのは、スマラが脳内処理が不可能な程高火力で全体方向からか、別な事に能力を全力で執行中、反射に脳内処理を割けない時。

 

 雷エネルギーの直撃くらい、なんの準備もなく反射可能だ。

 

「な、何をした……!?」

 

 エネルは無傷。それはそうだ。

 己が産んだ雷を浴びようが、自身が雷そのものである故にダメージは無い。

 しかし、それでも驚愕した表情は隠せていない。

 雷を避ける敵はともかく、それを跳ね返してしまう敵など、想像すらしない。

 

「想像すら出来ない能力が存在しているのが偉大なる航路よ。敵が未知の能力を使用したからといって、こんなレベルで驚いていては神なんて名乗るに足らないわ」

「…青海人にはこの様な人間がいるのか。だが!!」

 

 何処まで耐えられる?

 

 そう言いたかったのだろうが、敵に最後まで伝える筋合いは無い。強者同士なら言外に伝わるものだ。

 エネルはありとあらゆる方向からスマラに攻撃を仕掛けた。

 

 放電、神の裁き、雷獣、雷鳥、黄金の棒での突き、体術。

 エネルの渾身の連撃だ。これ程の攻撃を仕掛けたのは何時ぶりだろうか?いや、初めてではないのか?

 エネルは己が食べた悪魔の実が強すぎる故に、本気で出せる相手が居なかった。

 神官であるシュラ、サトリ、オーム、ゲダツとの鍛錬ではそれなりに楽しめるが、本気の戦闘とは違う。

 

 エネルは不覚にも楽しかった。

 全力で迎え討たなければならない相手というのは、こうも面白いものなのか!?

 

 

 

「……不覚にもやり過ぎたか?」

 

 攻撃で地面が削れ、木々が倒される。

 神の島の所有者は自分であろうが、いくら何でもやり過ぎた。

 これでは破壊行為に等しいではないか!!?

 

 エネルはつい本気を出してしまった事を反省する。

 そして、これだけやれば死んだだろう。と嗤った。

 

 刹那

 

 舞っていた土煙が操作されたように晴れる。

 中心に佇んでいたのは勿論、無傷で気怠そうにエネルを瞳に映していたスマラだ。

 無表情にエネルを見ている。見ているが、エネルには自分を見ているようでどこか違う場所を見ている様に思えた。

 

「……無傷だと!!?」

 

 生まれて初めてエネルは恐怖を感じた。それは小さなものだったのかもしれない。

 でも、どんなに小さなものであっても恐怖は恐怖だ。

 神こそが恐怖である。と信じているエネルからすれば、神である己が恐怖をするなど有り得ない事だ。

 神が恐怖を恐れるなどあってはならない。

 だが、アレは何なのだ?

 

 悪魔の実の能力である事は疑いようのない。

 しかし、雷が効かない物など存在しているのか?

 それ以前に、雷と同調したことによって活性化した心網をも上回る心網。

 雷の速度に着いて来れる反射速度とそれを可能にする運動能力。

 上記の二つだけでも、エネルを驚かせるには十分過ぎる要因だった。

 だが、それ以上に

 

 

「……何なのだ。……………何なのだその目は!!?」

 

 

 目が気に食わなかった。目に恐怖を覚えた。

 まるで、お前の事など興味ないとばかりな感情を押し付けるかのような冷たい目。自分を見ているようで見ていない目。

 さらに無表情がエネルの感情を刺激する。

 本気を出した攻撃を受けて無表情はエネルの癪に触り、本能の部分で恐怖に触れていた。

 

 頑張って足掻いた結果が無傷なら、ここまでの恐怖を覚えなかったかもしれない。

 だがどうだ?本気で行った攻撃がまるで効いていない。

 有り得ない事だが、電気が効かない能力だと考え、電気エネルギーの副産物である熱を使った攻撃もしてみた。

 しかし、それも効いているようには見えない。

 

 エネルが唯一ほっとすべき点は、攻撃が反射されても身体が雷であるがゆえにダメージが入って来ない点だろう。

 攻撃を受け流せる。これだけがエネルが「己は絶対に負けない」と思っている勝機。

 ならば、まだやりようはいくらでもある。

 攻撃を跳ね返せると言っても、限度があるはずだ。

 例えば範囲。島ごと消してしまえば、流石の反射能力でも反射しきれないはず。

 エネルはまだ負けた気でいられなかった。

 

 まぁ、やろうと思えば反射した攻撃に武装色の覇気を纏わせる事も可能なんですけどね……。

 スマラが攻撃に移っていないのが、エネルの幸運だろう。

 

 

「おのれ、小癪な能力だことよ」

「……ねぇ、一方的に攻撃されていたから言えなかったけど、こちらに戦う意志はないわ。辞めない?」

 

 攻撃が止まった。

 これは幸いと転じ、スマラはエネルに戦う意志はないと伝える。

 

 それはそうだ。スマラは戦闘狂でもなければ、エネルに何かされたわけでもない。

 戦う理由は不足している。

 

 ……シュラ?あれは一撃で沈められる程度の雑魚敵だったから黙らせただけだ。

 だが、エネルは違う。能力もさることながら、素の戦闘能力も高い。

 負けたことないがゆえに傲慢なところもあるが、スマラとて倒すのには時間と労力がかかる。

 要するにめんどくさいから戦いたくない。この一言に尽きるのだった。

 

「………それは、神の下に降るという意味か?」

「………はぁ~。何でそうなるのかしら?私が言いたいのは『私は戦う気が無いから、潰される前に何処かに行きなさい』ってことよ。――雷だから攻撃が通らないって足元見てんじゃないわよ」

 

 勘違いしているエネルにスマラは優しく論してあげる。

 違った。これでは敵の怒りを買うだけですよ~?

 

「ここで辞めるなら私は追わない。だから私に関わらないで。関わらないなら、貴方が何をしようが興味ないわ。私の気が変わらない内に早くしなさい」

 

 ほら、WINWINな関係でしょ?とスマラはエネルに言った。

 これで頭のいい奴なら引く。果たしてエネルはどちらなのか?

 

「……確かに貴様の言い分は分かった。理解できる。理解できるが、何故貴様に神が従わなければならぬ!!?その目も態度も力も、全てが気に食わぬ。我は神だぞ!!!攻撃が効かないと分かって少々焦ったが、それまでだ!!!これから神は全力を持って貴様を始末する」

「交渉決裂ね……。はぁ、めんどくさい」

 

 エネルはスマラの言い分を却下した。

 その理由は、己が神だと信じ切っているが為。神なのに命令形。神の裁きを受けない。ならば神の力を見せてやろう。

 スマラが武装色の覇気を使わなかった故に、エネルが出した結論だった。

 めんどくさがって適当に相手をしているから、相手の怒りを買ったというべきだろう。スマラの失態はその一点に限る。

 自分の力を過信しすぎて、外界の情報を一切知らないからこう言い切れるエネルもエネルだったが……。

 

「二億V“雷神”」

 

 エネルは全身に限界まで高めた雷のエネルギーを纏い、自らを巨大な雷神の如き姿に変異させた。

 普通の人間なら触れただけで感電死。これにどうやって攻撃しろというものだ。

 

「電力を変えただけじゃ、意味が無いのよねぇ。全く、私を知らない強者がいるなんて………考えたこともなかったわ」

 

 リュックサックを地面に降ろし、しっかりと視界に敵を入れる。

 ダラリと手は下がったままだが、スマラは戦闘態勢に入った。否、入ってしまった。

 能力を全開させたエネルは、スマラに敵認定されてしまったらしい。

 

 反射だけでは勝てない相手だと判断。

 武装色の覇気を発動させ、圧倒的な力を見せ付けて敵対心を砕く方法へ変更。

 体力を消耗してしまうが、能力使用の制限を限定解除。

 

 

「自然系だからって、攻撃が通らないと思わないでよね」

 

 

 さぁ、スマラの反撃の開始だ。




 だにが
 ダニではない。何が?を濁らせただけ。勿論、威力などは弄ってないので死んでませんよ~。

 ゾロと再開。
 ゾロは迷子さんなので、登場させやすかった。そして、唯一スマラを警戒しているキャラとしてスマラと関わらせやすい。 これプロットに無かった。ので、また長くなる要員。

 遂に始まったエネルVSスマラさん!!
 スマラには未来を見れると言うアドバンテージが。エネルには雷速で動けるアドバンテージが。
 まぁ、他にも武装色、反射などの能力を考えると、スマラさんのほが圧倒的有力なんですけどね!
 ただ単純に蹂躙するだけでは面白くないので、どうストーリーにかかわらせるかが重要。ホントにどうしようか? と、ここまで書いて、エネルこんなにもスマラに引き下がらないとは思わなかった。今後の展開どうしよう?



 アンケートとか使った方がいいのか?
・出来るだけ簡潔に書いて、物語の進行を早くした方が良いのか。
・それとも、長くなるの大歓迎なのか?
 読者様的にはどっちなんだろう?
 作者の自分としては、簡潔に早く終わらせたと思っている。んだけど、書いているうちに脱線してしまう現状です……。

今後どんな風に進めていくべきかアンケート!!読者様の意見が聞きたいです。が、アンケート結果が絶対に反映するかは分かりません。結果を意識しながら書いて行けたらなぁ。と思ったアンケートです。

  • 出来るだけ簡潔に!!
  • もっとストーリーに関わって欲しい
  • そんなことよりも更新速度早よ!!
  • 知るか!勝手にやってろ!!
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