麦わらの一味?利害が一致しているから乗っているだけですが?   作:与麻奴良 カクヤ

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空島も終盤戦!!!!そして、箱イベお疲れ様でした。只今箱開け作業しています。


422 三十六頁「私一人が助かるだけなら問題ないわね」

「さぁ…宴を始めようではないか。万雷」

 

 エネルの言葉とともに、落雷の数は増える。

 名前の通り、まさに万の雷。

 島に落ちた雷が大地を削り、森を焼いていく。

 

 

 

 そんな雷が無差別に落ちてくる。

 スマラたちがいる場所も例外ではない。

 

「ッ!!?」

「……あっ!!!」

「ぎゃあ~!!!」

 

 ドゴォォン!!!と僅か数百メートルも近くに落ちた雷に、一同は伏せた。

 直撃しなくとも、通常の何倍もの大きさの雷は、余波だけで数十メートルの被害をもたらす。

 遺跡に直撃したことで破片が舞い散り、皆を襲う。

 ナミはしゃがみ込んで伏せ、ロビンは何とか立っているものの目はしっかりと瞑っている。

 ウソップとアイサに至っては軽く吹き飛ばされた。

 

 スマラ?自分から半径三十センチの空間を能力で支配し、衝撃や空気の変動などどこ吹く風状態。

 便利過ぎる能力だ。

 勿論、それなりの演算能力や体力を消耗するのだが、スマラからすれば大した量ではない。

 

「なんてでっけぇ雷!!ここに居ちゃア空の塵になっちまう!!」

「皆船に急いで!!!私もルフィを連れて直ぐに戻るから!!」

「よよよよ~し分かった!!」

 

 ウソップが落ちてきた雷の大きさに驚き、この状況のヤバさを言葉に表す。

 ナミも急いだ方がいいと悟ったらしく、ウェイバーを準備してウソップとロビンに船に戻る様に伝えた。

 ナミは、黄金の鐘とエネルの下に突っ走っていったルフィを追いかけるらしい。

 

 最後にナミはスマラの方を振り返る。

 そして、やはりと言って良い言葉をかけた。

 

「ねぇスマラ」

「貴女ならエネルを無力化出来るでしょ?」

 

 やっぱりだ。

 困った時のスマラ頼み。

 それは、スマラの力を信じている事でもあったが、スマラにはこの状況を打破して貰いたいだけだと思っている。

 

「確かに無力化は可能だわ」

 

 既にやったとは口が滑っても言えない。

 あの戦闘は無かった事になっているのだから。

 

「一応聞いてみるけど、ルフィを連れ戻すのを手伝ってくれたり、エネルを倒して空島を救ってくれたりしない?」

「……その考えは何故出てきたのかしら?ビビ王女が私に護衛依頼を頼んだから?」

「それもあるわ。だけど、空島の危機なんだから、そのくらい許容範囲かな~って」

 

 空島の危機=スマラでも止めないと不味いでしょ?

 と思っているナミ。

 

 だが、それは甘~い考えである。

 

「確かに、空島の危機に心が痛むわ。でも、私が神を倒す理由にならないわよ?」

「でも、流石のスマラでも島ごと消す様な攻撃には……耐えれそうね」

「そうよ。私一人なら問題ないわ。だけど、島ごと消す様な攻撃をどうにかするなんて、時間的にも苦労的にもやりたくないわ」

「ですよねー」

 

 言ってみただけ、とナミは諦める。

 やがて、ウェイバーのエンジンを入れて、加速状態に入った。

 最後に、

 

「じゃあ!!みんなを雷から守ってあげて!!」

 

 と言い残して蔓の頂上へ向けて発進した。

 スマラ意見ガン無視だ。

 普通に言ったって、了承されないと思ったからの行動だろう。

 これなら、スマラも皆を雷から守らなければならない。

 策士なナミである。

 

「急げロビン!!!こいつら何とか船まで運びだすんだ!!スマラも手伝ってくれ!!」

「はぁ、一人だけよ」

 

 ウソップがスマラとロビンに指示をだす。

 スマラが怖いとか言っている場合ではないからだ。

 と、誰が誰を持ち上げるか決めかねていたら、ワイパーが立った。

 同時に、ゾロとガン・フォールも意識を取り戻す。

 

「………剣士さん!!」

「変なおっさん!!!!」

「………ゲホ」

「……エネル………!!!」

 

 ガン・フォールは強い目をしながら体を起こす。

 ウソップが急いで逃げようと状況を簡単に説明し始めた。

 

「良かった。時間がねえんだ。歩けるか!!?」

 

 

 とその時、ボーっと空を眺めていたスマラが動いた。

 

「スマラ!!?」

「…あいつ!!」

 

 ウソップとゾロがスマラの行動に驚く。

 

 軽く跳び上がったスマラ。

 そんなスマラに向かって雷が落ちてきた。

 雷に触れてエネルギー操作。

 エネルギー量をゼロに消して、雷を消す飛ばす。

 

「……なっ!!」

「………ふぅ~危なかった。……よ~し!!俺の指示通りだ!!!!」

「私が事前に察知したお陰なのだけれど?」

 

 ウソップが自分の手柄にしようとしたので、スタっと着地と共に訂正した。

 スマラに睨まれた(本人は睨んだつもりはない)ウソップは少しビビッて下がる。

 そんなふうになると分かっているのなら、初めから言わなければいいのに。

 

 スマラが雷を無効化したのをみて、ガン・フォールが呟いた。

 

「ワイパーを簡単に吹き飛ばした人か……こうも実力があったとは」

「俺を飛ばした奴だな。エネルの雷を無効化するなんて、バケモノかよ」

 

 ガン・フォールの呟きに、ワイパーが反応した。

 有り得ないって顔をしている。

 だが、これが現実なのだよワイパー君。

 ワイパーはそのまま、空を見上げて固まった。

 壊される大地を目の前に、思うところがあるのだろう。

 

 

 

 

 

「ヤハハハハハハハハ。……絶景」

 

 黄金の大鐘楼を狙って方舟マクシムを上昇させながら、エネルは呟いた。

 船の縁に立ち見渡す景色は、己の万雷によって破壊されていく空島。

 エネルはまさに神の如く気分で眺めていた。

 

 もうすぐ、空の全てを地上に還す事ができる。

 そして己は『限りない大地』へ向かうのだ。

 

 

 エネルは気分よく、雷を更に活性化させ放出。

 上空の雷雲は更に激しさを増す。

 

「ん~~~あの辺りか?忌まわしきシャンドラの戦士たちの隠里は?」

 

 エネルはシャンドラの先住民族が隠れて暮す、位置に狙いを定め、雷を落とす。

 元々青海の住民。元の場所に戻れて嬉しいだろ!!!

 エネルは本気でそう思って村を破壊する。

 

 何をしても自由。

 気に入らない物は全て破壊しても己の勝手。

 なぜなら、この空は神の領域であり、己が神であるからだ。

 

 

 

 より一層激しくなる落雷は、徐々に街に被害を出し。

 人にも被害を出し始める。

 

 負傷者を出しながらも皆必死になって逃げる。

 エネルが聞こえる声はどれも悲鳴ばかり。

 しかし、悲鳴以外の声も聞こえる。

 

 神に向ける敵意が一人。

 何も感じてないバケモノが一人。

 

 ゴム人間とやらと、神にすら手が届かないバケモノだ。

 厄介なのは後者。

 

 あれは個人で戦ってもいい相手ではない。

 島ごと消し飛ばすという、戦術級の攻撃でようやく相手になるレベルのバケモノ。

 やがてその攻撃は完成するが、こちらに向かわれても厄介だ。

 

 

 エネルは巨大な雷を落とし、数刻前まで住んでいた神の社とその下に存在するシャンドラの遺跡を破壊する。

 と、同時に、遺跡付近にいる者たちに攻撃を仕掛けた。

 

 

 

 

 

 バリリリリィィ!!!!

 

 上空から雷が落ちてきた。

 スマラは今度は何もしなかった。

 直撃しないなら、わざわざ能力を使って雷を消す意味が無い。

 それに反射ならともかく、強大なエネルギーを一つ消すには結構な労力を使ってしまう。

 

 

 スマラはボーっとしていた。

 見聞色の覇気を使用し、雷が落ちてこないか探っているのだ。

 

 こちらが了承していないと言えども、勝手に押し付けられた役割だろうが、一度交わされた約束を破るわけにはいかない。

 神の相手をしろと言われるよりは遥かに簡単な役割だ。

 それに、一応船に乗せさせて貰っている立場上、こんな時くらい護衛にまわってもいいだろう。

 少なくとも、罰は当たらないはず。

 

 

 スマラが動かずにただ空を見上げているのは、護衛対象が動いていないからだった。

 現在、ロビンとワイパーがエネルの目的である黄金の鐘の事を話しており、ウソップが度々「早く逃げよう」と口ずさんでいる。

 ワイパーは蔓の頂上にシャンドラの象徴である黄金の大鐘楼があると知り、それを鳴らしたいらしい。

 シャンドラの一族だけが知る、何かがあるのだろう。

 その目は真剣だ。

 

 

 ふと、頂上付近で雷が落ちたのをスマラは察知した。

 目を凝らすと、何かが点となって落ちてくる。

 

「この場から離れた方が良いわよ」

「え!!?っておおぉいいl!!蔓から離れろ!!!何か落ちてくるぞ!!」

 

 スマラがポツリと忠告をこぼすと、ウソップが耳にして空を見上げた。

 すると、段々と大きくなっている何か。

 危険だと判断したウソップが大声で皆に伝える。

 

 ドスゥン!!!と大きな音を立てて落下して来たのは、蔓の頂上。

 折れ口が焼け焦げていることから、エネルによってやられたらしい。

 ルフィは無事なのか?ウソップがオロオロと慌てる。

 

 ワイパーの方はと言うと、先の蔓の落下で生じた衝撃で地面に突っ伏した。

 既に体はボロボロ、立っているのがやっとで普通の人なら生きていること事態が奇跡。

 アイサがワイパーの身を案じるが、それでもワイパーは諦めきれない。

 あと少し。あと少しで偉大なるご先祖、大戦士ガルガラの切望の鐘がそこにあるのだと……。

 

 

 

「ん?」

「どうかしたのか!!スマラ!!何かある早く言ってくれよ!!」

 

 スマラが少し眉をひそめると、ウソップが「また何か落下物が!!?」と焦る。

 がスマラの返答は違うものだった。

 

「神の反応が遠くに変わった?」

「反応??って何だあありゃ!!!?」

 

 ここより少し離れた場所の上空に、巨大な黒い球体が現れたのだ。

 エネルの反応はその付近から感じられる。

 九分九厘、エネルが関与しているものだろう。

 

「エンジェル島の真上だよ……!!」

「雷雲が球体に……」

「悪夢だ~~!!!この世の光景じゃねぇ!!!」

「何を始める気だ……」

 

 アイサが大体の場所を位置付け、ロビンが冷静に分析をする。

 ウソップは悪夢だと叫び声を上げ、ガン・フォールが聞こえるはずのないエネルに向かって呟く。

 

 スマラは何を言うわけでもなく、黙ってエネルのそれを鋭く見ていた。

 

 

 あれが神の言っていた島ごと消し飛ばす攻撃だとすれば、確かにうなずけるだけの見た目はある。

 いや、見た目どころかそれなりの威力も持っているだろう。

 己が嫌うあの人と同等の力。

 それほどまでにあの力は強大だ。

 反射すら難しく、己にダメージがいかない様にするのが精一杯。

 アレを使われたら、スマラも勝てなかったかもしれない。

 

 だが、エネルも方舟マクシムのバックアップを受けてようやく完成できる攻撃。

 準備にも時間がかかり、スマラもその間に能力を使って阻止しようとするだろう。

 スマラが手出しできない場所に居る事が必須条件で、ようやく発動できる攻撃なのだ。

 

 

 

 球体状の雷雲は、エンジェル島に落ちていく。

 雷迎と呼ばれるそれは、地面に衝突すると同時に物凄い量の雷エネルギーをまき散らす。

 

 雷が晴れた後、その場所には何も無かった。

 一瞬にして島一つを消し飛ばす攻撃。

 正しく神業である。

 

 

 流石のスマラも目の前の光景に戦慄して………居なかった。

 この空に居る大抵の人間が感じている恐怖や、ルフィやガン・フォールがエネルに抱く怒り。

 そう言った感情すら発生していない。

 

 スマラにあるのはただ冷静でいること。

 冷静な目で、あの攻撃を分析していたのだ。

 

 

「(物凄いエネルギー量……通常状態の私では、とうてい制御しきれない量だわ。だけど……)」

 

 

 確かに、あれほどのエネルギー量を制御するとなれば、スマラでも骨を折るだろう。

 だが、悪魔の実の能力にはもう一段階上があるのだ。

 それを解放すれば、いともたやすく攻撃を無効化できるだろう。

 

 だが、欠点が一つ。

 スマラは海賊ではない。

 ましてや海軍でも革命軍でも何でもないただの「放浪人」を自称する一般人。そのはず。

 そんな者が、敵や己の目標の為に強くなろうとするだろうか?否だ。

 新世界でも上から数えた方が早いほど強いスマラだが、実のところ鍛錬など一回もしたことがなかった。

 全て素の能力と才能。それだけで生きてきた。

 

 そんな努力のどの字も知らないスマラが、悪魔の能力を限界まで執行するだろうか?

 答えは当然、するはずがない。

 

 当然、自分命にかかわるなら全力を尽くすが、そこまでしなくて大丈夫ならしない。

 スマラが冷静に分析した結果。

 

 

 

「私一人が助かるだけなら問題ないわね」

「おい~~!!!俺たちは助けてくれないのかよ!!!」

「??どうして私が、あなた達を助けないといけないのかしら?」

 

 スマラの呟きにウソップが反応した。ウソップはスマラの言動をずっと観察しているのではないか?と言えるほどの地獄耳だ。

 自分一人だけ助けるという状況に、ウソップはスマラに泣きつく。

 が、スマラはそれを拒否する。

 スマラは本心から自分以外を助ける意味が分からないと思っているのが、余計に怖いところだ。

 すかさずロビンがウソップの援護に回る。

 

「それは酷いのでは?航海士さんからも頼まれているでしょう」

「あれは別よ。それに、このくらい如何にかできなければ、この先の海で生きていけないわよ。助けを求めるなら私ではなくて、麦わらの子。……違う?」

 

 ロビン、スマラに撃墜される。

 このくらい自分達で如何にかしなさい。自分たちにできないなら、船長に助けを求めるのが筋ではなくて?と言うスマラに、ゾロだけが答えた。

 

「はっ!!そうに違いねぇ」

 

 




 もう一段階上の能力
 覚醒??覚醒しちゃってるの???答えはイエスでもあり、ノーでもあります。スマラは覚醒と言う概念は知っていますが、実際に覚醒まで至った事はありません。だけど、概念を知っていて、自分能力に当てはめれば何処までできるようになるかを想像が出来ているのです。なので、やろうと思えば入れるかもしれないが、疲労がとんでもないことになりそうなのでやらない。と言った解釈が正解ですね。

 皆さんはスマラの正体に気づいているんですかな?
 一応伏線も少し出してますし、勘のいいひとなら分かるレベルです。(だと思いたい)
 感想でどんどん送ってきても構わないのよ?と言いつつ、実際に正解を出されると反応に困る作者です。

 次回で空島フィナーレに行きたい!!

今後どんな風に進めていくべきかアンケート!!読者様の意見が聞きたいです。が、アンケート結果が絶対に反映するかは分かりません。結果を意識しながら書いて行けたらなぁ。と思ったアンケートです。

  • 出来るだけ簡潔に!!
  • もっとストーリーに関わって欲しい
  • そんなことよりも更新速度早よ!!
  • 知るか!勝手にやってろ!!
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