麦わらの一味?利害が一致しているから乗っているだけですが? 作:与麻奴良 カクヤ
今回短い上に、話が殆ど進展しません。
FGOクリスマスキャロル。自然回復で周回中。サンタ婦長、レベマ達成。
ガサゴソと周囲が騒がしい。一体何があったのだろうか?
無意識の内に発動している見聞色の覇気には、敵意は全く感じられない。ならば、麦わら一味の誰かだろう。
スマラは何時も通り目を覚まして瞳を開ける。
移ったのは天井ではなく、人の顔。大きさからかなり接近している事が分かる。
「……人の寝顔は見ていて楽しいものなの?」
「………ッ!!」
人の顔はナミだった。スマラを覗き込むようにしていた顔は、スマラが目を開けて声をかけるや否、驚きからの悲しそうな表情に代わっていった。
何故ナミが私の寝顔を見ているのかしら?、とスマラは完全に覚醒しきっていない頭で考えていると、ナミがスマラに抱きついた。
「し、心配したんだから!!」
「えっ!?ちょっとなに!?」
ナミの豊満な胸がスマラを殺しにかかる。
訳も分からず抱きしめて来るナミにスマラはどうするの事もできない。力任せに引き剥がす事は可能だが、敵でもない、ましてや女性であるナミを吹き飛ばすのは憚れたらしい。
困惑を繰り返すスマラであった。
「で、部屋で倒れていた私を心配していた、と」
「そ、そうよ!!紛らわしい場所で寝るんじゃないわよ!!」
「……せめてソファーで寝るべきだったわね。反省してるわ」
事の顛末はこうだ。
ロビンとルフィの心臓が動いたとチョッパーから伝えられたナミ達は、緊迫した状態から休むために確実部屋に戻った。
ナミは濡れたままのロビンに着替えさせるための服をこの部屋に戻ってきたのだが、床で倒れているスマラを発見。
チョッパーを呼ぶべきかどうか?これ以上他の皆を心配させない為にも、様子見と称してスマラを観察すること数分。スマラの心臓は正常に動いている事を確認し、ロビンを着替えさせた後にまた戻って来て見ていた所、スマラが覚醒した。
つまり、ナミの勘違いだ。
スマラはほっと一息吐く。
ナミが事を大きくさせ無かった事に感謝しかない。スマラが倒れたと言われると、さらに混乱を引き起こすだけだ。
スマラが倒れた原因を、青雉との戦闘に向かわせた自分たちだと責め、何事もなく起きたスマラにも看病が付くことになる。
そんな面倒な事、絶対にスマラは望まない。看病されたら、自由に本が読めないから……と言う理由はスマラらしいと言えばらしいが……。
「ホントに何も無いの?」
「そう言ってるでしょう?ただ、久しぶりに疲労が限界を超えたから寝ていただけであって、身体に異常はないわよ」
しつこいナミにスマラは起き上がることで答えた。それでも心配そうな顔を隠せないナミであったが、スマラは無視して部屋を出る。
何時もの部屋には、ベッドが二つ設置されていた。寝ているのは勿論、ロビンとルフィだ。二人とも何事もなかったかのように寝息を立てている。
「異常はなさそうね」
「うん。少し前に心臓が動いたらしいの」
後ろから追いかけてきたナミが答える。部屋には二人の看病をしているチョッパーしかいない。他のメンバーは甲板だろう。
部屋に入ってきたスマラに気が付いたチョッパーがスマラの元にやって来る。
そして、お礼を口にした。
「スマラ……ありがとな」
「別に何もしていないわよ」
「いいや。スマラがあそこで適切な処置を教えてくれたからだよ」
「あぁ…そのこと。別に良いわよ。あれは特殊な例だもの。処置を知らないのも無理はないわ」
スマラはチョッパーにお礼は無用だと言って、歩いて部屋を出る。
お気に入りになりかけている場所だが、流石に同じ空間にいるのは忍びないと思ったらしい。
「ねぇ……処置が出来るって事は青雉の能力を知ってるってことでしょ?」
「そうね。ヒエヒエの実の能力者。身体の芯まで凍っていない場合は自力で脱出も可能かもしれないけど、あれだと芯まで凍っていたから、別の方法を教えて上げただけよ」
ナミが聞いてきたので、質問に答えて上げる。
一度答えれば、後はそのままなだれ込む。つまり質問攻めの時間だ。
寝ているウソップと座って瞑想しているらしいゾロの横を通り過ぎて、船首像付近まで進んで座り込む。
「青雉とは知り合いなの?」
「知り合いというほど顔を合わせていないわ。今日で………三回目かしら?」
「その時も戦闘になったの?」
「一回目だけね。私もクザンも若かったわ……」
「若いって何歳よ」
まるで三十路をとうに超えたおばさんの様に言うスマラに呆れるナミ。彼女をよそに、昔を思い出すかの様に遠くの方を見た。スマラの脳内では、当時の記憶が再生されているのだろう。
ただ、読書もせずにナミの質問を受け答えしているのは珍しい。青雉との戦闘で心の心情でも変わったのだろうか?
「悪魔の子を子供……またはお姉さんぶれるくらいかしら?」
「その体で!!?」
正確な歳を教えない代わりに、ヒント的な物を教えるスマラに、ナミの目が点になった。
年上だとは思っていたが、ロビンを超えるレベルでの年上とは思わなかったらしい。いや、薄々気づいてはいたが、スマラの体つきがそれを信じさせなかっただけだ。
スマラとしては、ナミの成長過程が信じられない。主に胸の大きさが……。まぁ、それは置いておくとしようか。
「悪魔の実の能力の効果よ。場合によっては食べただけで肉体に影響を及ぼす物もあるわ」
「悪魔の実……それなら納得だわ。少し羨ましいわね」
「機会があっただけよ。ほしくて食べた訳ではないわ。それに、何の能力か分からない実だと、失敗する可能性もあるわよ」
スマラの身体が全く衰えない秘密。それは悪魔の実能力による副作用だ。
歳による老化をパラメーターの様に捉えて、それを弄って常に最盛期の姿に押しとどめる。スマラの場合、己の意思で行ったるのではなく、悪魔の実がそうさせている。
ある意味不老。無意識の内に行っているそれを中断せざるをえないレベルの能力を使った時以外では、スマラは老化では死なない。
その為に常に万全のスタイルを保っていられるのだ。全世界の女が憧れる能力だ。しかし、その代償はかなりデカいが……。生まれながらに常人よりも高い身体能力や体力を持っているスマラだからこそ出来ている離れ業。ただの人が同じ悪魔の実を食べたとしても、スマラの様に使いこなせないであろう。
古今東西ありとあらゆる本を読んでいるからこそ出来る、柔軟な発想力あってこその能力だ。………これは悪魔の実全般に言えることだろうが……。
スマラの容姿の秘密は分かった。まだ聞きたいことはたくさんある。
現状、スマラは読書をせずに遠くを見ている。この機を逃せば、スマラの事を知るチャンスはいつ訪れるか分からない。なので、ナミは次々に質問攻めをする。
「放浪していたって言ってたけど、東の海以外には何処を周ったの?」
「偉大なる航路の航路を一部と、北、南、西、東の海をそれぞれ五年くらい。適当に見て周ったわ」
「それってわざわざ凪の帯を渡ってってこと!?あ~……スマラなら有り得そうな実力を持っているものね」
「そうなるわね。でも、結構面倒なのよ。一日中海王類の襲撃に気を張らないといけないし……。だから数年に一度だけだったの」
「へ~」
スマラでも凪の海はホイホイと渡りたいと思わないらしい。海王類事態は容易く撃退出来ても、集団で襲ってくるとなると話は別だ。
途中で体力が尽きてしまい、海の藻屑になる事を間違いなし。その為、出来るだけ慎重に、逃げ中心で渡っている。
かの王下七武海の女帝や、海軍の軍艦なんかも通り抜ける事が出来るらしいが、海楼石を船底に敷き詰めたり引っ張る生物の毒が海王類をも仕留められたり……と個人でどうこうなる様なものではない。
一体二体ではどうにかなり逃げながられも海を渡れたり、海王類如き一振りの剣でスッパリと斬ってしまったり、その覇気や技術で凪の帯事態を泳いで渡れる個人の方が異常なのだ。
「青雉とはいつ会ったの?」
「……私が子供の頃ね。ちょうど偉大なる航路を彷徨っていて、一番荒れていた時期かしら?」
「え?スマラが荒れてる時期って想像もつかないんだけど?」
「私ではないわよ。私を取り巻く環境が……」
あの頃は酷かった。
当時に食わされた悪魔の実が強く、その強いられた生活にも嫌気がさして島を逃亡した。
海では常に海賊と海軍に追われる始末。
海賊は今よりも数は少ないが誰も精鋭ばかり、海軍も英雄であるガープやセンゴク、おつる、といった今の海軍を最高位の者たちが全盛期の時期。
迫りくる敵、敵、敵、敵、敵、敵。
敵に敏感に反応する為にいの一番に見聞色の覇気に開花し、普通の攻撃が通じない自然系や覇気使いを相手取る為に武装色の覇気を発動できるようになった。
それでも敵の数、で押され力でも推し負ける。まだ、まだ足りない。
それでも能力が単純に強かったのがスマラに負けを許さない。より一層求めてくる海賊。スマラの強さや能力にも価値を見出し始めた海軍及び世界政府。
逃げて、逃げて、逃げて、逃げて、逃げて、逃げて、逃げても追いかけて来る。
そしてついに嫌気がさした。
どうしてこのような目にならなくてはならない?能力が強いから?逃げているから?生まれたのがダメだった?
私はただ、本を読んで静かに暮らしたいだけなのに。その環境がそれを許さない。
なら、私もその環境を許さない。
普段は温厚なスマラ。理性的で争いを好まず、本を読んで暮らしたいだけの女の子。追われて逃げる毎日で碌に読書すらできやしない。
だからキレた。溜まっていた怒りを吐き出すように。
スマラは頭が良い。子供ながら色んな本を読み、学者が読むような内容の本も読み漁る。
同年代は比べるまでもなく、大人どころか科学者にも引け取らない。(さすがに世界一の頭脳を持つベガパンクには及ばないが)
スマラの能力は単純に、氷になる、火になる、ゴム人間になると言った能力ではない。
頭の中で必要な概念を思い浮かべ、それを演算して能力を発動させる必要がある。
子供ながらその能力を頭の良さから使いこなしていたスマラだが、色んな本を読んでいたスマラには創造力までもが付属していた。
段々と能力を使いこなしていくスマラ。
そして、海賊の本隊、海軍の軍隊に追い詰められる。そこでキレた結果、海賊の本隊と海軍の軍隊は壊滅的な被害を受け、スマラは覇王色の覇気の開花と能力の覚醒を手にした。
そこから両者の接触は極端に減った。スマラは初めて自由を手にしたのだった。海賊も海軍も、これ以上の深追いは危険だと判断したのだろう。
それから数十年。全く接触が無かったとは言い難いが、海賊王の死によって大海賊時代が幕を開けると、スマラに戦力を回せないのか特に減った。東の海に居た頃は一回も無かった。
……しかし、何かの因縁か、再びこの海に戻ってきた。
海軍及び世界政府には当にバレている。恐らくだが海賊にもバレているだろう。
海軍はこうして接触する回数が増えているが、海賊側はまだない。新世界まで戻ったのなら、恐らく……必ず接触してくるだろう。餌を用意して……………。
「…………………」
「ちょっとスマラ。どうかしたの?」
「……いえ、昔を思い出してただけよ。それで?もうお終い?なら読書に戻らせて…」
「待って!!もう一つだけ」
「何か?」
「ホントに仲間にならない?この先青雉みたいな奴が現れるなら、スマラが居てくれた方が安心できるし……みんなももうスマラのことは――」
「残念だけど、それは了承できないわ。……確かにこの船は居心地が良いわ。でもそれだけじゃダメ。悪魔の子を乗せていることで青雉が現れたように、私にも最も深い奴らが現れる」
「でも!私たちが何とかしてあげることは」
「出来ない。今回の青雉は本気ではなかった。私を追いかける奴らはそんな遊び半分で来ないわ。逃げ切るにも精一杯、場合によっては何人か失う事になるわ」
それは、スマラなりの心配だった。こんな自分を良くしてくれている人たちを失わないように仲間にはならない。
一歩。そのたった一歩が最も重要なのだ。
だからスマラは何時も一人だ。
一人の方が過ごしやすく、好みだというのもあるだろう。しかしそれ以上に、迷惑をかけたくないから独りであり続ける。
昔説明した内容をもう一度だったり、矛盾してたりしたらごめんなさい。
特に年数はキチンと調べていないため間違ってる可能性もあります。
そろそろスマラの親を見つける読者様もいるのでは?と思いつつ、誰もが自分の策略に引っかかってくれて安心している作者。
書き終わってから気が付いた。ほぼナミ回だなぁ。っと
次回からウォーターセブン!!と言いたいのですが、もう少しだけ停泊中です。
次回はオリジナル回かな?スマラは約束を守る子なので。
次回作品に向けてのアンケート。詳しくは活動報告にて
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