麦わらの一味?利害が一致しているから乗っているだけですが? 作:与麻奴良 カクヤ
FGO
アトランティス良かった。エウロペに7万……なのに超人オリオンは宝具4って。
ロビンと入れ替わる様にして入った来たサンジに、ミルクたっぷりのコーヒーを淹れて貰って数時間。
一度、船がオールで漕がれたり、海列車と言うこの辺りにしか通っていない海の上を走る蒸気機関車の駅に止まったりしたが、概ね順調に航海は進んだ。
そして到着した。偉大なる航路の前半部分最後の島。水の都『ウォーターセブン』
街の半分が水に浸水しており、人々は水路をうまく使って移動を行う。
街の中央に行く程高くなっており、遠目からでもわかる街のシンボルマークは巨大な噴水。見るものを圧倒する街……島、それがウォーターセブン。
スマラは島に着いても即行動と行かない。じっくりと今読んでいる本をいい場所まで進める。
その間に島の安全を確認するのも怠らない。この位置でそこまで気づかないということは、青雉のような規格外のバケモノは島に居ないと言う事だろ。しかし念を入れて見聞色の覇気を使って念入りに調べていく。隠れた実力者の位置を把握しておくことは、自分の身の安全に繋がるからだ。
調べた結果、感じ取れたのは麦わらと同じかそれ以上の強さを持った者が四名この島に居ると言う事だった。精度を上げたなら、場所すら分かるだろうが、そこまで面倒なことは無しだ。居ると言う事が分かっていればそれだけでいい。どうせ見聞色の覇気は常時発動中なのだ、近づいて来れば丸わかりなのだから……。
さて、良い場面まで読書は進んだ。ならば、栞を挟んで本をリュックサックにしまう。そのままリュックサックを背中に背負うとドアをくぐって甲板へ出た。
既にルフィ、ナミ、ウソップの気配が近くに感じ取れない。一番厄介そうな二人は出払っているらしい。
そこでほっと一息。息を殺して…までとはいかないが、極力目立たないように移動して船を降りようとする。が、そこでスマラに待ったをかける人物が二人、
「おっ!?何処か出掛けるのか?スマラ!!」
チョッパーだ。隣にはロビンも立っていた。
スマラは面倒くさそうに答えてあげる。チョッパーの純粋さには敵わない。
「書店巡りよ」
「そうなのか。だったら、俺たちも同行してもいいか?」
「私達も散策がてらに寄りたいと思っていた所なのよ。いいでしょ?」
同行を求めてきた二人。一瞬拒否しようと考えたが、そうして理由を求められるもの面倒くさい。
スマラは同行を許可した。何処かに立ち寄るなら、自分は無視して書店に向かえばいいだけの話だ。
「分かったわ。準備は終わっていて?」
「えぇ、勿論よ」
「よし!!じゃあ出発だ!!」
こうして、スマラの書店巡りツアーinウォーターセブン編は開幕した。
街は水路で溢れている。人々はそれを活かして、ブルという生物に乗って移動範囲を広げていた。
しかし、だからといって陸路がないわけでない。ブルの存在その物を知らない人や水路を使って移動するまでもない距離を移動する街民の為に幾らか道もある。
場所は裏町の商店街。裏町とは言えない程に、こちらもデカイ水路を中心に栄えていた。
そんな横道をスマラとロビン、トナカイ形態に変身しているチョッパーが歩いていた。
「水が澄んでいて綺麗ね」
「歩ける場所もあるんだな。…というか、スマラは良くこんな場所を知ってるよな」
「街の紹介記事に載っていたわ。あ、こっちね」
チョッパーの問いに淡々と答えるスマラは、地図も無しに先導していた。
実を言うと、ウォーターセブンに訪れるのは二度目なのだ。前回訪れたのが、新世界から前半の海に逆走した時。何十年も昔の話だった。
何十年も経てば、島はこうも発展を遂げるらしい。人の勢いも盛んで、造船技術もまとまっている。
それ故に書店の場所くらいなくなっているかもしれない。しかし、スマラはどこにいても本を読む。いつ読んだかも覚えていないマイナーな新聞に載っていた情報をも覚えていたスマラは、その情報通りに進んでいく。何十年も昔の記憶よりも、確か数年前に見た情報の方が正しいに決まっているからだ。
しかし、その情報通りに進んで見つからなくても構わない。情報とは常に刻一刻と変化していくもの。その通りになっていなくても、一向に構わないのだ。まぁ……スマラの持っている情報が数年前と数十年前と言う途轍もなく古い情報なので仕方が無いのだが……。
「書店発見……」
「ホントか~~!!」
そう。持っている情報などどうでもいいのだ。活気の多い場所を目指せば、書店の一つや二つ程見つかるだろう。
案の定見つけたスマラが呟くと、チョッパーが即刻反応した。二人して一瞬にして短い距離を移動。その様子にロビンを呆れさせるのだった。
「ロビ~ン!!先に入っておくぞ!!」
さっさと店内に入り、片っ端から試し読みをしていくスマラと違い、チョッパーは律義にロビンに声をかけてから店内に入ってくる。獣人形態ではなく、人間形態なのは他人の目線やお店の人を気にしているのだろう。
「あ………まいっか」
そしてスマラ。書店が目の前にあることで見聞色の覇気を緩めてしまった。だから、島に入る前に確認した気配の接近を許してしまったのだ。
しかしスマラ。自分に害がないなら特にアクションを行さないのが基本。
不意な接近を許したけど、自分に用があった訳じゃないからいいよね!!と、直ぐに失敗を忘れる。
「あれ?ロビン?」
だから、読書に夢中でロビンがその強い気配を持った者と接触し、この近くから消えた事に気付かなかった。
まぁ、気づいていたとしても、スマラは無視すると思うんだけどね!!
裏町の商店街には、チョッパーがロビンをよぶ声だけが響いた。
いつも通り、殆ど全部の棚に入っている見たことない本を確認した後、手持ちの金額と相談しながら本を購入した。その数数十冊。
少ないようにも見えるが、何百、何千、もしかしたら軽く万を超えているかもしれない数の本を読んで生きてきた。
読んだことのある本などいくらでもあるだろう。寧ろ、数十冊もあった方が凄いのだ。流石は大都市でもある島。海列車のこともあり、貿易が盛んらしい。
「これください」
「はへ~!!これ全部かい!?」
「??そうですけど?」
「こんなに沢山……お金は払えるのかい?」
「勿論よ。でなければ、カウンターに持っていかないわよ」
と、ひと悶着あったものの、無事に本の補充を行えたスマラ。ホクホク顔で書店を出る。
周りには、ロビンもチョッパーも居ない。早速逸れたらしい。が、スマラは気にしない。元々、勝手に着いて来ていた関係だ。居なくなっても困りはしない。
スマラは更に裏路地へと歩いて行った。買ったばかりの本を読みながら……。
夕方になった。あれから数件書店を巡ったスマラのテンションは最高潮に達していた。
なぜなら、おおよそ数か月ぶりのまともな書店だったのだ。ロングリングロングランドでは遊牧民で書店すらない状態。空島では本はあるものの、小さい。アラバスタ王国での王宮図書室が最後。長かったなぁ……。
目線を下に向けて本を読みながらテクテクと裏路地を進むスマラ。
そんな彼女に忍び寄る黒い影。
「おいおい嬢ちゃんよ!!こんな場所に迷い込んで迷子ですか~」
「……………」
「無視とは酷いじゃねぇの」
「こんな物ばっかり読んでるから、俺たちみたいなのがいる場所に迷い込むん…だぞっ!」
スマラの行く手を阻むのはどんな裏路地にも潜んでいる悪漢。表舞台に出られないチンピラだ。
獲物が自分からノコノコと現れたぞしめしめ…とスマラを標的に定めたチンピラは、目を離さない本を奪い取ろうとして腕を振り下ろした。
「……」ヒョイ
「あん?よけやがって。もう一度!!」
「………」ヒョイ
「このっ!!いい加減にしろ!!」
当然、当たるはずもない。このくらい読書の片手間でも行える。
まるでダンスを踊るかのようにして避け続けるスマラ。対して段々と息が上がっていくチンピラ。身体の作り方が違うのだよ。(物理的に)
避けるスマラとそれを追い回すチンピラ。段々と面倒になってきたスマラは……。
「よっしゃー!!ついに追い詰めたぞ!!」
「………」
「その身体、貰った!!!……ぐっふ」
回避を止めて反射に変えた。攻撃が当たったと確信したチンピラを撃退。代償は腕の骨だ。
あまりの痛さに気を失うチンピラ。獲物にする人は選ぼうね。でないと、命を失うかもしれないわよ。
チンピラを撃退したスマラ。それまで一言も発しなかった声を発した。まるで、闇に紛れた者に呼びかけるように。
「それで隠れているつもりなら、なんてお粗末なもの」
「……」
スマラの声に反応して出てきたのは、馬の仮面を被った何者かだった。
強い。青雉ほどでないが、読書の片手間では対抗できないレベルの者だ。島では一番反応が強い。
スマラはくるりと振り返り、めんどそうに…しかして油断ない目で返す。
「CP9です。と言いましたら、貴女にはお分かりで?」
「政府の闇がなぜ此処に……とは聞かないわ、どうせ答えてくれないのでしょう」
スマラの前に現れたのはCP9と呼ばれる、政府の諜報機関の一員だった。
CPでサイファポール。それは一般にも知られている政府の諜報機関だ。全部で1~8まであり、色々な仕事を請け負っている。
しかし目の前に現れたのは9。一般的には知られてない、闇の組織だ。
一般的に知られていない組織を何故スマラが知っているかというと、昔に色々あったと言っておこう。
「賢明な判断だ」
「さて、政府の判断は何?」
「ここでは漏れる可能性がある。ついて来い」
早速要件を聞き出そうとするスマラだったが、相手は情報漏れを恐れて別の場所に移動すると言い、歩いて行く。スマラの意見など聞いちゃいない。
だが、内容が内容だ。スマラとしてはどうでもいいが、政府からしたらこの情報は絶対に漏らしたくないものだろう。
内容を聞かずに帰るわけにもいかず、スマラはCP9の後ろをついて歩く。
「ここだ。この中に入れ」
CP9が案内したのは、裏町に存在している一軒のバーだった。
政府が案内する場所としては少々安易過ぎる。と思ったものの、店じまいがしてあるのか、ドアには『クローズ』――――――閉店を示す札が掛かっていた。
気にせずに中に入って行くCP9。どうやら、買収若しくはグルなのだろう。
店内はありふれたバーそのもの。とてもじゃないが、政府が用意した場所とは……。
「こっちだ。この中には入れ」
CP9が指さした方向には、不自然な形で壁にドアがあった。
元々壁で、突貫工事で作ったにしては綺麗過ぎる。まるで、一般的じゃない法則によって生み出されたような……。
「あぁ、悪魔の実の能力ね」
「……」
沈黙は肯定と取る。正にそれだった。
部屋の中にドアを潜って隠し部屋に入ると、そこには良く見知った姿の人がいた。
「貴女っ!!CP9だったの!!?」
数時間前に別れた…勝手に何処かに消えたロビンだった。
彼女はスマラがこの場に現れた事に対して大きな疑問、ショックを受けている。なぜなら、ロビンにとってこの場に居る全員がCP9で敵だからだ。現れたスマラをそう言う解釈するのも無理はない。
勿論、スマラだって間違われるのは認めない。誤解ダメ絶対。
「そんな訳ないじゃない。政府とか一番信じられないわよ」
「その直属の機関であるわしらの前で言うのは凄い心じゃのう」
密室の中で待っていた一人がスマラの説明にツッコミを入れる。骸骨のマスクを被っている人物だ。
その他には、密室にドアを作った熊の仮面の大男。SMプレイが好きそうな衣装まとった女性(勿論、仮面を被って正体を隠している)
合計四人。これがこの島で最も強い反応を示している者の正体だった。
「さて、ニコ・ロビンには全部を説明したが、貴様には必要か?」
「いいえ。面倒だから概要だけで良いわ」
「話が早くて助かる」
リーダー枠なのだろう。この中でも桁違いの反応を見せる馬の耳のマスクを被った人物。リーダーなのにスマラの迎えに向かったのは、唯一対抗できる可能性があるからだろう。
馬のマスクを被った人物は女に説明を任せた。
「ニコ・ロビンは政府の命令により捕縛。その後インペルダウンに連行します。麦わら一味については放置。ニコ・ロビンとの交渉により、この島を出るまで手出し不可。分かりましたか?」
「別に良いわよ。私に言われても、「はいそうですか」としか言いようがないわ」
「同じ船なのに無頓着なのね」
「乗っているだけだもの」
これでロビンがこの場に居る理由が分かった。この世界で唯一古代文字が読めると思われている存在なのだ。世界政府も当然捕縛するに決まっている。
「では、私たちが世界政府より受けた伝言を伝えます」
「えぇ。どんな判断を下したのかしら?」
「政府は貴女の確保を命令。我々は明日にエニエスロビーに帰還しますが、同行していただけますか?」
青雉経緯で世界政府に伝えた伝言。それはしっかりと伝わっていたらしい。
世界政府が下した決断はスマラの確保。スマラを自由にはさせたくない、海賊側の戦力となるなら、こちら側に持っておきたい。そう思っているのだろう。
しかし、スマラとて無条件で従う訳がない。
「タダで同行を許す程私はバカじゃないわよ。対価を要求したはずだけれど?」
「えぇ。政府が示した対価は衣食住の絶対保証」
「………まだ足りないわ」
「一般的に入手可能な物を全て」
世界政府がスマラを囲う為に示した対価は、生活に必要な物全てと望む物の全て。つまり、スマラは一切働かずに本を読むだけの怠惰な生活を送ることが出来る訳だ。
途轍もない好条件だ。これまでは自分で海賊を討伐し、海軍から賞金を稼いでいた。しかし、この場で頷けば、天国が待っている。
だからスマラは………
「分かったわ。ただし、もう一つ条件を付けてもらうわ」
「……条件?」
「なに、とても簡単な事よ」
はい。多分、予想の斜め上を行けれたと思います。
この後はどうなるのか!!まだまだ始まったばかりのエニエスロビー編をお楽しみ下さい。
次回も今年中にだせると思います。最悪、31日には出しますよ。
時間的にも次回が今年最後の更新ですな。
次回作品に向けてのアンケート。詳しくは活動報告にて
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