麦わらの一味?利害が一致しているから乗っているだけですが?   作:与麻奴良 カクヤ

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お待たせいたしました。ラスベガスが忙しかったので遅れました。


後書きに今後の対応について記しています。


832 六十一頁「余計」

「ふぅ……」

 

 手術室でやる事を終えたスマラは大きく息を吐いた。理由は単純明確。単に疲れたからだ。

 

 能力とは使い過ぎると身体に負担が強いられる。ゴムゴムの実の様に意味もなく伸びたり、バラバラの実の様に適当にバラけるだけであったり、動物系の様に姿を変えるだけであったり、自然系の様に攻撃を避けるだけの為に変化させたりするだけなら、殆ど無意識化の内に出来る。

 普通の身体に置き換えれば、呼吸や心臓の鼓動に似たようなものだ。生きている上で自然と行っていることに対して誰も体力を消耗したりなどしないだろう。

 

 しかし、意識して能力を使えば能力者は体力を消耗する。それは大小違えど能力者にとって当たり前の現象。自身に影響させる使い様ならばまだ負担は少ない。自分以外に使用するならば、他人なら尚更負担は大きい。

 自分以外にも影響を及ぼすならばそれは覚醒の域。スマラの悪魔の実は覚醒の域には達していない。それでも、触れてさえ入ればある程度の操作は行える。

 

 

「何をしやがった…。徐々にであるが、数値が安定してきやがる」

 

 

 ローは驚愕していた。本人が元々持ち合わせていた医学知識とオペオペの実の能力をくっしても、『放って置けば死ぬ』から『運が良ければ助かる』まで持ち直すのが限界だった。

 それがどうだろうか。一部では有名らしく、戦争では四皇や大将と渡り合った存在である謎な人物が、触れただけで容態が大分マシになったのだ。何かの能力を使ったと捉えるしか思い浮かばない。

 故にローはスマラに突っかかる。医者として何かを勝手に投薬でもされて、これからの予定が崩れ去るかもしれない。医学とはそれだけ慎重なものなのだ。

 

 

「……別に何をしたって貴方には関係ないでしょ?」

 

「俺は現状、コイツ等の主治医だ。勝手真似は見過ごせねぇし、何かをしたのなら何をしたのか知っておくべきだ」

 

 

 だから吐け。ローは医師としての正論を述べてスマラに問い詰める。素直にベラベラと喋ってくれるとは思えないが、少しでも能力のヒントを見付けられたら御の字だ。そう言う意図もある。彼は海賊としては賢く、先を見据えた行動を行える人物であった。

 

 対してスマラ。関係ないと突き放したのは良いものの、ローの言葉に揺れなかったわけはない。読書しか興味ないと信条していたスマラだが、長年独りぼっちに海を放浪していたせいか、人間観察が面白いと思い始めた。……違う。物語の登場人物の様に面白そうな経歴や覇気を持つ人物を観るのが楽しく感じてきた。

 その条件に最も当てはまるのが麦わら一味……ルフィだと思うようにも。新米海賊のルーキーから王下七武海クロコダイルを下し、滅多に行けない空島に渡り生還し、本気では無かったと言え大将に目を付けられて生き残り、仲間を助けるだけの為に世界政府に喧嘩を売った。頂上戦争でも生き残れる確率は低かったはずだ。

 まさしく物語の登場人物の様に進み続ける麦わらに、スマラも関心を持たざるえなかった。

 

 一度は捨てたはずなのに。のうのうと戻れるのか?自分には読書しか無かったのではないか?

 思うところはある。自分だって時々分からなくなる。でも、その時はそれが一番だと思って行動しているが、振り返ってみると自分でもどうしてそう行動したのか疑問に思う点がある。

 それでも、戻れない。麦わらの再出航まで見届けるという、後先考えない約束も本当は守る必要はない。読書しか考えないのであれば、さっさとこの潜水艦から抜け出して適当な島にでも行けば良い。

 麦わらに出会う前の様に過ごせば、平穏な日々は戻ってくる。先の頂上戦争で注目を集めたせいで、平穏などないかもしれないが、それはその時になって考えれば良いこと。

 そうだ。それが一番だと冷静に考えればわかるはず。それでも、スマラは麦わらの生末を見届けたいと思った。思ってしまった。

 現在進行形で害を与えていないのなら、その軌跡をこの目で眺め観てみたい。その気持ちを例えるのなら、原作がある世界に転生した主人公が原作を特等席で眺めていたい、と言う欲望から来ている気持ちだろう。

 

 

 

 だから、この様な場所で退場してほしくなった。それだけの気持ちで動いた事だ。

 果たしてそれをローに伝えても良いものなのか………………。良いものでは無かった。自分でも良く分かっていない行動と気持ちをつらつらと他人に語る必要性は皆無だ。

 とは言っても、主治医に患者の容態を教える程度なら問題無かろう。その事については伝える。

 

 

「身体の自然治癒力を調節しただけよ。治したわけではないわ。元々持っていた彼の適量が多かったのね」

 

「自然治癒力を調整だと!!?勝手な真似してくれやがって!!急な体調の変化は急患に取ってもっとも危険な行為なんだぞ!!」

 

「……あの?話を聞いていらして?」

 

「あぁ!?そもそもな話、テメェが余計な事をしでかして……」

 

「だから、麦わらの自然治癒力を高めたのよ。外部からの干渉だけでも難しいのなら、内部からの干渉を増やすしかないでしょう。つまり、身体の細胞を活性化させて回復を早めているのよ。変な薬品と投薬したわけではなくて、能力で元々麦わらが持っていた力を無理やり高めただけよ?」

 

「それが危険だって言ってんだよ!!それで悪化しやがったらどうしてくれるッ!!単純に自然治癒力高めたと聞かれても、それが信用できるとは限らねぇだろうが!!」

 

「…………それもそうね。まぁ、診てみれば分かることでしょう」

 

「ちッ、余計な仕事増やしてやがって……」

 

 

 確かにそうだ。スマラからすれば確実に回復を促進する事をした、そう思っていても、医者であるローからすれば訳の分からない能力で患者の容態を崩した、そう捕らえてもおかしくはない。

 善意の行動は時に悪意に変わることだってあり得る。本を読んで知識としては知っていても、それを実践出来るかと聞かれると、それは無理だろうと答えるしかない。

 なぜなら、スマラの対人能力は皆無に等しい。ローの、医者としての気持ちを組んで言動を取れるはずもなかった。

 

 

 

 失敗した。そう思ってはみるが、どうすれば良かったのか?が思いつかない。否、思い付きはするがそれを実行出来る程甘くはない。

 やはり言葉による対人関係は難しい。そう感じるスマラだった。




 次回こそあの女帝さんをだします。(多分)


 二点だけ作者から

 今後、全ての感想に対する返信はいたしません。というのも、心に刺さるコメントが多く、その度にモチベーションが下がるからです。そう言ったコメントが悪いとは言いません。(悪いのはそう言う作品しか書けない自分です)が、もう少し手心を加えていただけたらなぁ、と思った次第です。感想もログインユーザーしか書けないように設定いたしました。
 幾ら評価で★1や0しか付けられなくても全く心に響きませんが、言葉や文字だけは刺さる作者です。(勿論、高評価や応援コメントはとても嬉しく思います)
 自分の心の防衛の為、感想は一度は目を通しますが、絶対に返信するとは言い切れません事をここに報告します。加えて、できる限り心に刺さる感想の投稿を控えていただけると幸いです。何度も言いますが、するなとは言いません。余程伝えたい事でもない限り、内に秘めて下さると、こちらとしては嬉しいです。
 結論。一話からの落差が激しく、嫌になったのなら読まなくても結構です。その完成度を保てなかった作者の落ち度です。それでも構わない方のみ、引き続き今作をお楽しみください。


 もう一点、更新頻度上げて欲しいですか?
 リアルが忙しく、月に一度しか更新できません現状ですが、短くても良いのであれば2週間以内には更新出来るかと思います。
 これは更新頻度が月一だよなぁ…と思った事から判断しました。できる限りぶつ切りにならないように注意しますが、繋げてもよくない?と思うような感じになり得ます。
 それでも良いのなら更新頻度を上げますとも。特にアンケート昨日などは使いませんが、感想や活動報告覧に意見を書いて下さる程の方がいらっしゃるのなら検討いたします。


 心苦しい後書きになってしまいましたが、ここまで読んでくださりありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします。

次回作品に向けてのアンケート。詳しくは活動報告にて

  • 原作SAO
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