輝きのスター!   作:第7サーバー

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第2話・世界一の剣豪

“麦わら海賊団”――“麦わらの一味”になったスターとウソップ。

 

カヤからお礼として贈られた“ゴーイングメリー号”に乗り、道中で拾ったゾロの弟分である“ヨサク”と“ジョニー”の情報を基に、新たな仲間“コック”を求めて、一行は一路“海上レストラン・バラティエ”へと向かう。

 

しかし、運悪く海軍の軍艦も食事に訪れており、その砲撃を弾き返した結果、バラティエに直撃。

修理代を払えなかったルフィは、1年間の雑用となってしまうのであった。

 

その後、ルフィが雑用を、ルフィ以外のメンバーがバラティエの料理を堪能していると、軍艦からこの東の海最大と言われる“クリーク海賊団”の団員である男が脱走し、一時騒然となるが、戦う海上レストランを謳うバラティエのコックがそれを撃退した。

 

――だが、それを同じくコックの“サンジ”が裏で食事を与えた事で、今度はクリーク海賊団の

“首領・クリーク”その人を引き入れる結果となってしまう。

五千人の部下を持つ大艦隊の首領だったクリークだが、彼らは“偉大なる航路(グランドライン)”でたった一人の男に敗れた落ち武者だった。

だと言うのに、クリークの野心は未だに尽きず、バラティエの食料で空腹を満たしたクリークと生き残っていた百人ほどの部下との決戦の火蓋が切って落とされるかと思われたその瞬間――。

 

「ふ、船が割れた……!!?」

「違う。あれは斬られたんだ……っ!」

 

「で、で、出た……っ、おれ達を追ってきやがった……っ! “鷹の目の男”だぁ~~~ッッッ!!!」

 

五千人から構成されるクリーク海賊団をたった一人で斬り破った男。

 

――世界最強の剣士“鷹の目のミホーク”。

 

海軍との取引で有益な海賊として、海賊行為を認められた七人の海賊“王下七武海”の一人であり、ゾロの目指す“世界一の剣豪”の座に君臨する男。

そんな男を目の前にして、ゾロが黙って見逃すわけがなかった。

 

その結果――。

 

「“三刀流奥義、三・千・世・界”ッッッ!!!」

 

ゾロの刀は世界一に届かなかった。

それどころか三刀のうちの二刀までが斬り砕かれてしまう。

 

「何を?」

「――背中の傷は、剣士の恥だ」

「見事――ッ!」

 

「うわあああああああッッッ!!! この野郎ぉおおおおおおおッッッ!!!」

 

ゾロは敗れた。

一対一の決闘なのだからと――それまで必死に耐えていたルフィが激昂して殴りかかるが、それはあっさりと躱されてしまう。

 

「若き剣士の仲間達か………お前達もよくぞ見届けた。安心しろ、あの男はまだ生かしてある」

 

ゾロはその身に重傷を負いながらも生きていた。

ウソップ達に救出されたゾロは、起き上がる事もできないままに刀を天に掲げる。

 

「不安にさせたかよ………このおれが。世界一の剣豪()()()にならねぇと……お前が困るんだよな……ガフ!」

 

血を吐きながらゾロは言葉を続ける。

 

「――二度と敗けねェから! あいつに勝って、世界一の大剣豪になるまで、もう、絶対に、おれは敗けねェ! ……文句あるか、海賊王!!!」

 

悔し涙でくしゃくしゃになった声と顔でゾロが誓う。

 

「しししし! ない!」

 

ルフィはそれに笑顔で応えた。

ルフィはその決闘に納得しているようだが――対して、納得していない男もいた。

プトレマイオス・E・T・スターである。

 

「――む?」

 

ピリ――ッと空気が震える。

流れ的に当然だが、その空気を震わせた正体はスターから発せられる“ナニカ”だ。

 

「“覇気”の使い手か……しかし、目に見えるほどのその黄金の輝きは……?」

「――おれさまの“スターオーラ”に勝手な名前をつけてんじゃねェ!」

「“スターオーラ”? なるほど、悪魔の実の能力者……悪魔の実の能力と融合させたのか……まさか最弱の海である“東の海(イーストブルー)”に、まだ無名でありながら、知らずその境地に立つ者がいるとはな」

「誰が無名だごらァ!!! ルフィは納得してるようだが、おれさまはしていないぞ!!! おれさまより目立った上に、おれさまの仲間を傷つけたてめェは絶対にブッ飛ばす!!!」

 

スターの叫びに呼応するように“スターオーラ”が激しく輝く。

 

「行くぜ――“スピードスター”!!!」

「甘い」

「――ちぃっ! おれさまの本気のスピードだぞっ!」

 

“スターオーラ”を纏い、“スーパースター”状態となったスターは速かった。

足に星を付けたスターの速さはキャプテン・クロのそれをも超えていた。

しかし、それでも最強の剣士には容易く見切られ迎撃される。

 

「“スターソード”!!!」

「このおれに剣で挑むとは下策」

 

足による攻撃だけでは足りないと、両手に光り輝く剣を持ったスターだが、それは確かに下策だった。

何せ相手は世界一の剣豪――彼らの中でも相当の実力を持つ剣士であったはずのゾロを歯牙にも掛けないほどの強さを持っているのだから。

 

「ぐぐっ……くっそぉおおおっっっ!!! だったら――“トリックスター”!!!」

 

スターはバッと距離を取ると“スターソード”を掻き消し、無数の星を周囲に生み出した。

 

「――シュート!!! 星の海に沈めッ!!!」

 

その星がスターの掛け声と共に、ミホークの全周囲から一斉に突撃を仕掛ける。

 

「児戯だな」

 

だが、ミホークが剣を一振りすると、それだけで無数の星の全てが弾き斬られ消滅した。

 

「若い……“覇気”による底上げ、その融合含め、能力の応用もそれなりにできているようだが、戦闘経験が圧倒的に足りない」

「スターにそんな経験があるか!!! でも、てめェは許さねェ!!!」

 

スターは跳び、中空に浮かび上がる。

スターの足の裏に付いた星が“スターシップ”のような浮力を生み出しているのだ。

眼下にミホークを見据え、スターは現在最強の大技を発動した。

 

「――“ビッグスター”!!! セット!!! これがおれさまの最強“スターパワー”だ!!! 墜ちろ――“シューティングスター”!!!」

 

スターは超巨大な星を生み出すと、それをミホークに向けて投げつける。

これまで大規模戦闘の経験なんて当然ないスターは気づいていないが、それはまさしく“メテオインパクト”級の圧力を持った必殺の一撃であった。

 

「ば、バカ野郎っ! てめェ、うちの店まで潰す気かっ!!!」

 

不意にそれまで雑音として流してた周囲の声がスターの耳に入った。

全力を使い“スターオーラ”も尽き、自分で放った技と同じく墜落体勢に陥ったスターだからの現象だった。

 

「ふっ。この一時は――なるほど。実に有意義な“暇潰し”だった」

 

次にスターが気がついた時……スターは小舟の甲板――ゾロの隣で寝かされていた。

スターもまた、世界一の剣豪の前に敗北を喫したのである。

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