這いよれニャル美さん!〜ヒーロー物はやっぱりいいですね〜 作:岸波
シリアス!?死んだはずじゃ…
残念だったな、トリックだよ。
※若干過激な表現あり
ピロロン!ピロロン!
「こちら黒霧、どうしました?」
「私です」
「おや、ニャル美さんでしたか。今回は何の用で?」
「明日、嘘の災害や事故ルーム…略してUSJで授業がありましてね。相澤消太と人造人間みたいな名前をした人、それにオールなんとかも参加する様です」
「ふむ…それで、場所は?」
「雄英高校内でバスで移動する位の距離ですね、プロヒーローがもし本校舎から来るとしても10分は余裕あるでしょう」
「成程、わかりました。情報提供ありがとうございます、ニャル美さん。ところで…」
「はい?」
「先程から叫び声が聞こえてるんですが、誰かを襲ってるので?」
「いえいえまさか、ただ調教してるだけですよ」
「えぇ…因みに誰を」
「内緒です」
「しっかりしてますね」
「勿論です、プロですから」
「では、明日恐らくUSJに向かうと思うのでよろしくお願いしますね」
「上手くことを進んでくださいね?私は基本的には手伝いませんので」
「わかっていますよ、それでは」
ツー…ツー…ツー…
さて…と、これでよしと。
後はこの人を屈服させるだけですねぇ…
「そろそろ、諦めたらどうです?私そろそろ飽きてきたんですけど」
「ぐ…誰が…諦めるか…」
む…なら腹に穴を開けましょうか…
それっ
「ぎゃああああああ!!!ごふ…あ…」
「どうせ貴方は助からない、助けも来ない、その状況でどうしてそこまで強がるんです?」
「それが…ぶふ…ヒーローだから…!」
ほぅ、ここまで心が強いとは思いませんでした。
散々痛めつけてきたのに…
ですが…そろそろ終わりにしましょうか。
「もとより貴方の意思なんて関係ありません、貴方の可愛い顔や身体が血に染まるのはなんとも昂るものですが…それも終わりです。力を求めよ、この冒涜的な力を、さすれば貴方は最高のヒーローになれますよ」
ねぇ…?
「葉隠透さん?」
「そ…んなのなんて…要らない…はっ!?」
「どうしました?そんな怯えた顔をして…さっきまでの威勢の良さは何処へ??即落ち二コマか何かです?」
「あ…あぁ…あああああああああああああぁぁぁ!!!!!うっ…おぇえええ…」
「あーあ、吐いちゃって可哀想に…まるでこの世のものとは思えないものを見てしまったみたいな顔をして…」
「ぅあ…ごめ…んなさい…ごめんなさい…」
「謝る事はないですよ、葉隠透さん」
そう、これはどうやってもどの個性だろうと抗えない。
私の姿を見た者は誰であろうと狂気に落とす。
例え目を瞑ろうとも、目を潰そうとも、脳が生きている限り私の姿は貴方の心に映されるのだから。
「友達になりましょう…透さん」
「とも…だち…」
「私の力を引き継ぎ、私の手駒としてヒーローになりましょう」
「ヒーロー…に…」
「そうです、貴方はヒーローになれる」
「え…えへへ…ヒーローになれ…る…」
「そうですとも、だから…透さんの全てを私に捧げなさい?」
「うん…私の全てを…ニャル美様に捧げます…いえ」
「ニャルラトホテプ様…偉大なる神様…」
「上出来です、では…そうですね」
どの個性を与えましょうか。
姿が見えないのはアドバンテージです、なら音を消す個性…いえ、それなら自分の存在を操る能力でもあげましょうか。
視覚はクリア、なら透さんが出す音や匂い諸共消せばいい。
自分の存在を操る能力とでもしておきましょうか。
「さぁ透さん、私に抱かれなさいな。快楽と狂気に溺れて新たに生まれ変わる時です」
「うん…全てはニャルラトホテプ様の仰せの通りに…」
ふふふ、こちらへおいで手の鳴るほうへ。
この世の全てに感謝を込めて。
ハレルヤ。
なんちゃって。
さてさて、次は誰を堕としましょうか。
楽しみですね。
〜連合本拠地〜
「死柄木弔」
「ん、黒霧か。どうした」
「ニャル美さんから情報が流れてきました」
「そうか、それで?」
「明日、雄英高校内でA組と相澤消太、13号、そしてオールマイトが校舎から離れ授業をするそうです」
「…いよいよ、って訳だ。招集かけとけ、明日仕掛ける」
「…今のはかけてます?」
「シャレじゃねぇ、殺すぞ」
いあいあ