俺の扱いがすごいです。   作:朧月朱狐

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出られません

俺がこの世界、ポケモンの世界に生まれて四年が経った。

俺はシンオウ地方のズイタウンに生まれた。

ズイタウンは育て屋が多く、広大な土地が広がっているため育て屋業に向いているとか。

俺の母さんもここで育て屋をしている。

母さんはポケモンドクターの兼任もしていて、毎日ほどではないがポケモンセンターや同業者の育て屋に検診しに行くこともある。

反対に父さんはポケモン博士で母さんの仕事を手伝っている上でポケモンの生態を

観察したり研究したりしている。

でも一番驚いたことは俺の家の育て屋は結構大きいということだ。

一度だけ地図を見たことがあったけど、家がある場所はズイの端でトバリシティと

隔てている森の近くにあった。

森が近く、育て屋としてはかなりの土地持ち。

聞いたところズイタウンの中でも一、二を争うほど有名だそうだ。

 

俺には四つ上の兄がおり、再来年には旅に出る予定だ。

それに去年には妹も生まれた。

ただ妹には普通に育って欲しい。

 

それで普通の子供なら外に出て友達と遊んだり、野生のポケモンを見たりするのだが

あの爺さんのせいで外に出られなくなっている。

うちは育て屋をしているから色々な種類のポケモンがいる。

しかも通常色のポケモンだ。

ごくたま~に色違いがいたりするが、ほとんどが通常色のポケモンだ。

以前外に出た瞬間、睨まれたり、逃げられたり、一度森の近くを通ったらそこにいた

虫ポケモンなどから糸を吐かれたり攻撃された。

そのせいで迂闊に外には出られないし、出るとするなら母さんか父さんと出るしかない。

旅に出られるのは六年後だとしてもこのままじゃ体力はつくれないし

情報を集めることもできない。

これだけは爺さんを恨むわ。

 

 

歌の練習はもちろんしている。

まだ四歳児の俺にはまだはっきりとした音階は無理だけど

発音は意地でも頑張ったから結構はっきりと言えてる。

でも最近では妹を寝かしつけるのは俺の役目になりつつあった。

母さんに子守唄歌って言われたときは驚いたけど母さんは音痴だから

俺に頼んだという事はすぐに分かった。

それから暇な時は前の世界の曲を思い出しながら歌の練習に励んでいる。

それで気づいたことがもう一つ。

音階があやふやな歌の練習をしていたとき、近くには傷ついたポケモンがいた。

どうやら母さんが見つけて運んできた野生のようだけど

問題はそのポケモンが俺の歌を聞いた時だった。

ポケモンが微かに光り、徐々に傷が癒えていったのだ。

自己治癒にしても早く、何が起こったのか分からなかったけど。

疑問に思った俺はこっそり、傷ついたポケモンの側で(ちゃんと姿は見えないように)

歌ったら同じことがまた起きた。

何度も試したら、傷だけではなく体力も回復できるようで、完璧に俺の歌は

癒しの歌にランクアップしていた。

分かった瞬間、爺さんの馬鹿野郎と天に向かって吼えたのはいい思い出だ。

あと波動が使えた、もうどうにでもなれ…

 

ここ一年ほどで、俺は爺さんに与えられたある意味理不尽な特典をほとんど確認できた。

それを考えると外に、旅に出るのは危険だけれども、それでもやっぱり外には出たい。

だけど出ると今の子供の身体じゃマジで危険なのでもう少し大きくなってからにしよう。

マジで恨むぞ爺さん。

 




特典のせいで外に出られない主人公です。
次は二年後ぐらいの設定でパートナーの出会いを書きます。
その次には主人公設定を載せます。

2013/07/06 加筆修正
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