学戦都市アスタリスク~調律の魔術師~   作:リコルト

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今回から、アンチヘイトが2.3話続くかもしれません。

活動報告にある通り理性の飛んだ小説をpixivで書きました。カッとしてやった、人生ガラッと変わった。(引用:駅とかにあるポスター)


お茶会と序列5位の乱入

ガラードワース学園正門前

 

 

僕達がガラードワース学園に向かうと、正門前にはレティシアさんが待っていた。

 

 

「お待ちしておりましたわ。シルヴィアさんもノエルさんもようこそ。」

 

 

そう言って、僕達はシルヴィとノエルの入園許可証を発行して、生徒会長室に向かった。

 

 

「やぁ、スバルくん待ってたよ。」

 

 

アーネストさんが生徒会長の席で座りながら、デスクワークに取り組みながら待っていた。

 

 

「お、歌姫さんともう一人なんかかわいらしい子がいるぞ。」

 

 

「あの子はフォースター家の子と一緒に推薦入試に合格したノエル・メスメルだ。ケヴィン、おまえは少しぐらい入学者のリストを見た方がいいんじゃないか。」

 

 

ケヴィンさんもライオネルさんも窓側で、いつものように言い合いをしていた。

 

 

「あれっ僕が誘われるということはランも来ないんですか?」

 

 

「あぁ、彼は今ね今年の特待新入生の選別とリスト作りで、

人事部の会議室にいるよ。」

 

 

アーネストさんが答えた。

 

 

「レティシア、お茶を人数分頼むよ。」

 

 

「あ、後これワールドツアーのおみやげです。」

 

 

シルヴィがアーネストさんにおみやげを渡した。ヨーロッパの焼き菓子の詰め合わせだった。

 

 

「これはご丁寧に。」

 

 

こうして僕達のお茶会が始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シルヴィとノエルを交えたお茶会ではいろんなことを話した。学園同士生徒が対抗していても、ここではそんなことはそんなことはない。ただただ、穏やかな時間が過ぎていった。そう思っていると、

 

 

 

バンッ

 

 

ドアを開ける音が聞こえた。

 

 

「おやおや、みなさんでお茶会とは気楽なものですねぇ」

 

少し小太りな男が後ろに別の男2人を連れて部屋に入ってきた。

 

「ただ仕事が一段落して、休んでいるだけです。ハプスブルク殿。」

 

 

―キース・ハプスブルク―

ガラードワースの序列5位で、欧州にある小さな王国の息子で、今回の《獅鷲星武祭》で僕は彼の代わりに出場した。

 

 

「くちごたえをするな。フェアクロフ。おまえはとっとと序列1位の席を私に渡せばいいんだ。」

 

 

「いやいや、上層部が白濾の魔剣(レイ=グラムス)を使える者でしか体面上、序列1位は難しいと言っていましてね。ところで、なんのご用でしょうか。」

 

 

アーネストさんが皮肉をこめて言った。

 

 

「怪我が治ったから、あいさつをしに来ただけだ。そうそう、霧咲殿この度は私のために参加していただきありがとうございます。」

 

ハプスブルクさんが軽く頭を下げた。

 

 

「ですが、私でしたらもっと楽に優勝できたでしょうに。」

 

その言葉に部屋にいた彼ら以外の人は不快な気持ちになった。

 

「おや、そこにいる少女はいったい……」

 

ハプスブルクさんがノエルに近づく。

 

「彼女は来期に入学するノエル・メスメルです。余計なことは控えてください。」

 

僕はノエルと彼の間に割って入った。

 

「ハプスブルク様がそんなことをするわけないだろ!!」

 

ハプスブルクの後ろにいた金髪の青年、序列7位のハプスブルク家の弁護士の息子であるニッケルが声を荒げた。

 

「ニッケル、押さえなさい。」

 

ハプスブルクさんが彼を鎮めた。

 

「ところで、ノエルと言ったかな。私の妻にならないかい。」

 

 

 

はっ??。この人なんて言ったのか。彼にはたしか……

 

 

「ハプスブルクさん。あなたには他にも妻となる女性がいるでしょう。」

 

レティシアさんがハプスブルクさんに言った。そう、彼は王族のため、側室や妾がつくことが公式上許される。

そもそも落星雨(インベルティア)後、世界人口が急激に減ったため、一般の人物の一夫多妻制は世界でも認められているが一部では批判的な考えがある。

 

「ええ、居ますとも。ノエルさんには15番目の妻になってほしいのです。あと、レティシアさんもシルヴィアさんも前回のお返事はいかがでしょうか。」

 

 

「あ、あの申し訳ないのですがお断りさせていただきます。」

 

「私もあなたの12番目の妻にはなりませんわ。」

 

「私もちょっと無理かな。」

 

ノエルとレティシアさんとシルヴィは返事を断った。

 

 

「なぜ、王族である私との結婚を断るのですか。こんな機会二度とありませんよ。」

 

ハプスブルクさんは不満そうに顔を食いしばる。すると、

 

「もしかすると、これは霧咲殿の仕業では……」

 

 

 

 

 

ハプスブルクさんの後ろにいたもう一人茶髪の男、序列12位のリカードさんが呟いた。彼はハプスブルク家を代々護衛してきた一族の息子である。

 

 

「リカード、それはどういうことだ。」

 

「ハプスブルク様が知るように欧州の星脈世代が襲われそうになったあの事件を霧咲殿が解決したのは知っているでしょう。

ですが、事件の結果を見るとあの大きな出来事をまるで何も知らないかのような人が多く居たのです。おそらく霧咲殿は精神干渉が使えるのではないかと思っただけです。」

 

「なんだ、霧咲殿は周りの人を洗脳していたのか。つまり、前回と今回の星武祭ではずるをしていたのか。」

 

僕がそれを聞いて不愉快に思って周りを見ると、ケヴィンさんやライオネルさんが今にも彼らに手を出そうとしている。

 

「霧咲殿。今からでも遅くはありませんぞ。洗脳を解いてガラードワースの者たちに謝罪をしたらどうだ。」

 

3人が僕を悪者のように話していると、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「少し静かにしようか。君達。」

 

今まで黙っていたアーネストさんが怒気を含ませて言った。

 

「君達は欧州で、彼に会わずとも助けてもらっているんだろう。それを彼が持つかもしれないという憶測で、周りの人を洗脳しているのはおかしいのではないでしょうか。」

 

アーネストさんが彼らに対して反論をした。

 

「わ、私たちは善意と思っただけで……」

 

「不正があったならば、星武祭側も言ってきたでしょう。そんなに言うのであるなら、近々有る公式序列戦でスバルくんと戦って見たらどうでしょう。グランドスラム候補者に勝てば、あなたの名声は高くなるでしょう。」

 

 

本来、序列が高い人は下の序列の人と戦うことはない。

アーネストさんは挑発がうまいなぁ。

 

 

「ふむ。よろしい。次の公式序列戦では霧咲殿に挑みましょう。まぁ、あなたの力なんて私には及びませんがね。」

 

 

そう言うと、ハプスブルクさんらはその場の空気に耐えられなくなったのか、部屋を出ていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まったく、なんであの方たちが同じ銀翼騎士団(ライフローデス)にいるのでしょうか。」

 

レティシアさんが不満そうに言った。

 

「レティの言うとおりだ。」

 

いつも軽薄した感じのケヴィンさんも不満そうだ。

 

「あの人達って、ガラードワースではどんな感じなんですか。」

 

シルヴィがたずねた。

 

「あいつらは自身が王族の身だからと言ってわがままをしている。実際、ハプスブルクは生徒会書記だが、仕事はいつも俺たちがやっていた。」

 

ライオネルさんが説明してくれた。

 

「しかも、あいつらはお金の力で序列入りをしたのに、ハプスブルクはチームランスロットの練習には自分が強いと思って一回も来なかったしな。」

 

ケヴィンさんも続けて説明した。これにはシルヴィもドン引きである。

 

「そう言えば、ケガをしたと言っていたけど、彼の身に何があったんですか?」

 

シルヴィがたずねると、チームランスロットのみんなは笑い始めた。

 

「その犯人はここにいますわ。ねぇ、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   

 

 

 

アーネスト。」

 

「えっ!?アーネストさんが!?」

 

これには思わずシルヴィもノエルもびっくりである。

 

僕はシルヴィアに説明した。

 

 

 

簡潔に言うと、ハプスブルクさんは今回のようにある女性を口説いたらしい。ただ、その相手が悪かった。

相手はソフィア・フェアクロフ。アーネストさんの妹でクインヴェールに在学している。もちろんそれを彼女が断ったのだが、執拗に口説いてくるため公式序列戦を利用してアーネストさんが彼を思いっきりやったらしい。

 

 

「ついカッとしてやっちゃたよ。危うく白濾の魔剣(レイ=グレムス)に見捨てられそうになるところだったよ。」

 

アーネストさんも苦笑している。

 

「アーニー、彼を挑発したのはスバルに序列5位になってほしいからだろ。」

 

ケヴィンさんがアーネストさんにたずねると、

 

「まぁ、そうだね。普通の人では王族の人には手を出すことがあまりできないからね。しかも、彼は欧州の有力な名家や有名な人に手をだしているからEP(エリオット=パウンド)からも警戒をしろと言われているんだ。」

 

アーネストさんが言った。

 

「僕達はスバル君を信用しているから何も気にせず倒してくれればいいよ。」

 

チームランスロットのみんなは頷いた。

 

「私もスバルくんを信用しているからね。」

 

「わ、私もです。」

 

シルヴィもノエルも頷いてくれた。

 

 

 

その後、お茶会はお開きになり、僕らは解散した。

 

 

 

 

 

そして数日後、公式序列戦が始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 




今回の話はいかがでしょうか。
アーネストさんのあの怒った感じ既視感があったのですが、食戟のソーマの一色さんですね笑。
次回からは公式序列戦編です。序列5位があんな男でがっかりした皆さま安心してください。パーシヴァルさんはもう出番を控えています。
感想やコメントよろしくお願いいたします。
それではまた次回の話で。
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