体調不良は受験生の敵なので気をつけないといけませんね。それでは本編をどうぞ。
早朝、僕は今治療院の近くにある室内の星脈世代用の練習室にリーネとランと一緒にいる。僕の怪我は骨が折れており、少々ズキズキするがシェインさんが今ジークヴルム・ノヴァを修復し、早くても明日には使えるそうだ。それはよかった。僕がそう考えていると、練習室に一人の男がやってきた。
「おはようございます。丹波さん。」
「うむ。久し振りだな霧咲殿。」
武人のような雰囲気を漂わせる男ー丹波歳三さんは代々志葉家に仕える家老のような方である。
今回志葉さんが見つかったことを受けて、丹波さんが東京からアスタリスクに駆けつけたのだ。
「リーネ殿も大きくなったな。」
「…………ありがとうございます。」
リーネは軽く会釈をした。するとランが手を叩く。
「さて。再会はこの辺にして本題に移りましょう。俺らには時間がないのです。」
実は昨日ランが調査をしていたらしく、明日にまたあの路地裏でシャビが取引をする情報を得たらしい。ラン曰く彼らは表沙汰には出ない奴らだと考え、志葉さんと確実に戦えるのはそこしかないと思ったそうだ。そのために僕らは短期間で力をつけるためここに来ている。
「うむ。三条殿のいう通りだ。ところで連絡は受けているのだがリーネ殿が志葉家秘伝の『モヂカラ』を修得するというのは本当だろうか。」
丹波さんはリーネの方を向く。
「……はい。私は志葉さんに実力で倒されて且つ自分の甘さで仲間を傷つけてしまった。だから私が志葉先生に仕える丹波さんにいうのは失礼かもしれませんが、私は次こそ志葉先生を殺します。私はもう迷いません。だからお願いします、私に志葉家秘伝を教えてください。」
リーネは強い言葉でお辞儀をする。
「………そうか。たしかに失礼かもしれないがリーネ殿の覚悟は分かった。私も薫様が外道に操られているのは非常に不愉快だ。『モヂカラ』を教えよう」
「っ!ありがとうございます。」
「だが、リーネ殿が同じ系統でも『モヂカラ』を1日で修得するのは大変なことだぞ。それでもいいな!」
「はいっ!!」
「よろしい。ならば始めよう。」
こうしてリーネの『モヂカラ』を修得するための練習が始まった。
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「ハァ……ハァ……ハァ………ハァ………」
あれから6時間近く、リーネはひたすら能力を使い続け『モヂカラ』の練習をしていた。僕とランはその光景をただひたすら眺めていた。
「うむ。この短期間で志葉家とその家臣の家系のモヂカラである『火』、『水』、『天』、『木』、『土』がマスター出来るとはなかなかだ。」
リーネはこの時間、志葉さんが使って基本のモヂカラを練習していた。もともとリーネはオールラウンダーだったために『木』のモヂカラで作った長槍や『土』のモヂカラで作った大型手裏剣など武器の扱いの部分では全く滞りがなく練習は進行していた。
「そろそろ正午か。区切りがいいから、ここで少し休憩を入れるとしよう。」
丹波さんがそう言うと、どこから湧いてきたのか時代劇のような黒子が現れた。
すると黒子は側で見ている僕とランに豪華な二段弁当を渡し、リーネにも渡すとどこかに消えた。
いや、すごいなあの人。
僕とランはリーネ達の元に行って昼食を食べることにした。
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「ところで丹波さん、リーネが志葉さんに勝てる勝率は上がっているのでしょうか。」
僕達が昼飯を食べている中、ランがたずねた。
「あの基本のモヂカラが出来れば、薫様とは前回より戦えるでしょう。あれでモヂカラの7割を修得したことになりますからね。ただ、薫様を倒す決定打にはなることが出来ないでしょう。霧咲殿の話では志葉家極伝の『キョウリュウマル』と『モウギュウバズーカ』を扱っていたということが伺えます。あれに対抗するには……」
丹波さんは難しそうな顔をする。恐らく極伝というのはあの赤い羽織を着た状態だろう。
そんな時、僕はあることを思い出した。
「あの丹波さん。実はこれをあの時の戦いで志葉さんにぶつかった時に取ったのですが………」
僕は印篭の形をしたものを見せた。
「こ、これは『インロウマル』!!」
丹波さんはそれを見ておどろいていた。
「あの…これは何ですか?」
僕達は丹波さんにそれが何かをたずねた。
「これは『インロウマル』と言いまして志葉家に伝わる極伝でございます。これがあれば恐らく薫様を倒す決定打となりうるでしょう。」
僕達は戦いに勝機が見えたことで、すごく興奮していた。
「よし、リーネ殿は休憩が終われば『インロウマル』を扱う練習をしましょう。『インロウマル』は扱いが難しいもので練習に多く時間を費やしたい。」
「俺とスバルは純星煌式武装の調整で少し練習を見学したら、俺たちは抜けます。次会うのはおそらく明日でしょう。」
僕達はこれからの予定を計画して志葉さんと倒すためにそれぞれが行動する。
僕とランは休憩後、リーネの練習を見送りジークヴルム・ノヴァの調整をするためにそこを後にした。
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「リーネ殿、少しいいか。」
私は丹波さんに呼ばれた。
今はもう深夜近くであり、私はほんのさっきまで『インロウマル』を使う練習をしていた。今でも少々ぎこちなさが残るが、丹波さん曰く半日で使えるようになるのはなかなかすごいらしい。
大丈夫明日はきっと……
私はそう考えながら丹波さんの所に向かう。
「なんでしょうか。」
「実は薫様が生前リーネ殿にもし私の域に達したらこれを渡してほしいと………」
丹波さんは何かが包まれている風呂敷を私に見せるようにそれを開く。
そこにあったのは…………
私の持つペン型の煌式武装だった。だが私が持っているものと少々違うような…………
「これは?」
「これは薫様がいつかリーネのために開発した煌式武装でございます。その名は『和洋折衷式ペン型煌式武装 言霊一筆でございます。」
丹波さんがそれを私に渡そうとしてくる。
「私がもらっていいんですか?」
「無論です。あなたはモヂカラを扱う領域までやってきたのです。使う資格は十分にあります。」
丹波さんがそう言うので私はそれを丹波さんから受け取った。
「それはリーネ殿の能力の制限に関わらずいつでも能力が使えるようにしたものでモヂカラはもちろんリーネ殿の能力もいつでも使えます。」
私はそれに驚いた。なぜならこれがあれば私は会長のように万能の力としていつでも能力を扱えるからだ。
「それとこちらを………。」
丹波さんは刀型の煌式武装を渡した。
「これって………」
「はい、薫様も持つ名剣『シンケンマル』です。」
私はそれを腰に付けた。
「それと霧咲殿が言うにはまだ薫様の意識はあると推測しているそうです。」
「それはどうして!?」
「そこは詳しく教えてくれませんでした。明日、霧咲殿に理由を聞くのがいいでしょう。」
「………分かりました。」
「ただ、私は薫様が今も生きているとはいえ、外道に扱われるのは憤りを感じます。だからリーネ殿、薫様を敵の呪縛から解放して弔ってくれ。」
丹波さんが私に礼をした。
「分かりました。」
「ありがとうございます。それと話は変わりますが薫様がリーネ殿に倒された時のことをお話しますと、おそらくリーネ殿は………」
私の復讐にケリをつけるのは明日。
私は丹波さんからある話を聞いて、練習室を出て自分の寮の部屋へと帰った。
ついにこの章も終盤です。原作ファンのみなさまあと少しでオリキャラだけによる話は終わります。
あと少しお付き合いください。
またアンケートの方なのですが一応受け付けておりますが、何もなければ私としてはアンケートの2番を勝手ながら採用させていただく予定です。