修学旅行や運動会の時期だと思いますが、学生のみなさんは大丈夫ですかね。
シルヴィアside
「………遅れてごめんなさい。」
私が治療院のある病室で待っていると、レヴォルフの序列一位のオーフェリアさんが入ってきた。私もラン君に呼ばれたのだけど病室にいる面子が凄かった。
「いや、大丈夫だ。私も来たばかりだ。」
「ええ、そうですよ。」
星導館の生徒会長のクローディアとユリスがオーフェリアさんにそう言う。
そして私の後ろには………
私の後ろにある病室のベットを見ると私達を呼んだであろうラン君が病室の席を立つ。
「これで全員来ましたね。」
ラン君はそう言って病室のドアに鍵をかけて、窓のカーテンを閉めて部屋を密室状態にする。
「ラン君、そんなに厳重にして何を話すつもりなの?もしかして後ろのアーネストさん達に関係のある話でもするの?」
私が後ろにある病室のベットに視線を飛ばすと、そこにはベットで寝ているアーネストさんとケヴィンさんとライオネルさんとエリオット君がいた。
「ええ、そうです。」
ラン君は重苦しく返事をする。
「では話をしましょう。今回ガラードワースで練習場の事故がありましたが、あれは事故ではありません。ある人が人為的に起こした出来事なんです。」
「その人って…………」
私やクローディアはこのガラードワースの序列上位者が集まるなかで
「はい、スバルのことです。」
病室の中、ざわめきが走る。ガラードワースの人達やオーフェリアさんは顔を下に向ける。
「………詳しい事は当事者に聞いた方が一番ですね。レティシアさん、パーシヴァルさん、ノエルちゃんあの事について詳しく話してくれませんか。」
ラン君がレティシアさん達に話を振る。そこには顔に絆創膏を貼ったレティシアさんと右手を包帯で痛々しく巻いているパーシヴァルさんと静かに病室のソファーに座っているノエルちゃんの姿があった。
「……ええ、ランのいう通りですわ。あの崩落はスバルが引き起こしたものですわ。私達が練習場に突入したらアーネスト達がスバルによって倒されていたのですわ。私達も彼と応戦をしたのですけれど、まったくかないませんでしたわ。それでスバルはどこかに行ってしまったのですわ。」
レティシアさんは重々しく言い放つ。
「………レティシアさん。医者からアーネストさん達の容態は何と言っていましたか?」
「………アーネストは極度の火傷でケヴィンは火による気道熱傷でエリオットとライオネルは複雑骨折で全員が最低2ヶ月の入院は必要で、パーシヴァルは右手の損傷で全治1ヶ月位と言っていましたわ。」
「スバル君はそんなことはしないよ!!」
私はスバル君による被害を聞いている中、思わず私は席を立って叫んでしまう。
「あの優しそうなスバル君がそんなことをするはずがないよ。きっとスバル君の身に何かがあったんだよ。もしくは誰かによって………」
私はそこで息詰まってしまう。私の後ろにはスバル君が引き起こした悲しい事実があるからだ。
「……シルヴィアさんのいう通りです。お兄さんがそんなことを自分からはしません!!」
ノエルちゃんも席を立ち、私に同調する。
「……二人の言う意見は正しいかもしれません。そろそろ結果が出るはずなんですが…………」
ラン君は私達に説明をしながら、何かを待っているような雰囲気を醸し出す。
ガチャッ
「失礼しますよ。」
「ラン君~。結果が出たよ~。」
「ファム様。もう少し場を……」
ラン君が病室のドアの鍵を開けると、シェインさんと魔法使いのような帽子をかぶった青髪の女性と白髪のおとなしそうな女性が中に入ってきた。
「待ってましたよ。」
ラン君はそう言ってファムさんと呼ばれていた青髪の女性から検査結果の紙をもらう。
「……やはりな。」
「あ、あのランさん。シェインさんの後ろにいる方達はどちら様ですか?」
ラン君が検査結果を読んでいると、ノエルちゃんがラン君に質問をする。
「ん?ああ、この人達はダイバーシティの一員なんだ。けど、主にダイバーシティ本部でのデスクワークが多いからあまり外には出ないけどな。」
「みなさ~ん初めまして。ダイバーシティ所属のファムです。落星化学部門の顧問をやってまーす。よろしくね。」
「どうも、カーリーです。レイナ様の元で落星考古学部門の研究と顧問をやってます。みなさんよろしくお願いします。」
そう言って二人は自己紹介をする。ダイバーシティの人達ってこんな人ばっかのかな。
「……さて、話を戻しましょう。実は先程もらったのはスバルが新しくもらった純星煌式武装の検査結果でしてね。これから説「それは私がしまーす。」……はい。どうぞ、ファムさん。」
ラン君が説明をしようとするとファムさんがそれを遮る。ファムさんがそう言うと、ラン君から検査結果の紙の一枚を抜き取り、病室のレントゲンとかに使う装置にそれを貼り付ける。すると、純星煌式武装のシルエットが画面に映し出される。
「このシルエットは………スバルが今使っている純星煌式武装のシルエットでしょうか?」
「ピンポーン!大正解ですレティシアさん」
レティシアさんの疑問にファムさんはクイズ番組のように返事をする。
「ですが、何か異常があるのでしょうか?」
パーシヴァルさんはレントゲンを見て、疑問に思う。私もどこにも異常は無さそうだけど………
「そう思いますよね。では次を………」
ファムさんはラン君から新たにもう一枚の紙を装置に貼り付けると、先程と同じようなシルエットが再び映し出される。
「それでは皆さん。ここを見て下さい。」
ファムさんが画面に指をさす。すると、そこには先程の画面にはなかったガラスの欠片のようなものが散らばっているのが見えた。
「これって何ですか?」
私はファムさんに訊ねた。
「これは本来純星煌式武装には入るはずがない……不純物みたいなものだね。それでね、これが相当質が悪いものでこいつから戦闘を鼓舞する精神障害のノイズを放っていることが分かったんだよね~。」
「じゃあ……スバル君は……。」
「シルヴィアちゃんとノエルちゃんの仮説通り、スバル君は今精神を乗っ取られているだけだね。」
「よかった………」
私はその事を聞いて嬉しかった。やっぱりスバル君があんなことをするはずがないよね。ノエルちゃんもその事を聞いて一安心していた。
「それにしてもよく分かりましたね。」
ラン君がファムさん達を賞賛する。
「もっと褒めてくれたまえ。実は前のやつはただ検査装置にかけただけなんだけど、後の方は私とカーリーが星辰力を込めて検査した結果なんだよね。」
「なかなか探すのに苦労しました。」
ファムさんとカーリーさんは自慢気そうにする。
「これで俺達の方針は固まりましたね。俺達はスバルの洗脳を解除する方向でいきます。」
ラン君がこれからの指揮を執り、方針を固めてまわりに確認して私達に同意を求める。私はもちろんそれに強く賛同する。
「でもどうすればいいんだ?」
ユリスがラン君に訊ねた。
「それはですね、スバル様を倒して意識を取り戻させる、これしか方法がありませんね。」
カーリーさんがスバル君を助ける具体的な方法を述べるがそれを聞いて皆は絶望したような顔になる。
「……それしかないのか?」
「はい。私もあのような惨劇を見てこの方法は厳しいと思いますが、それしかありません。」
ユリスが改めてカーリーさんに聞くが、それしか現実的な方法がないらしい。
「私はスバル君のためならやるよ。」
私にはそんなことは関係ない。例えその方法が厳しくても私はスバル君のためならなんでもする。
「レティシアさん、スバル君は
「ええ、そう言ってましたわ。」
「だったら私はそこでスバル君を倒すよ。」
私はレティシアさんに確認をしてスバル君をそこで助け出すことを決心した。
「私(俺)も
オーフェリアさんとラン君が私に続くように手を挙げて名乗りをあげる。
「待て。オーフェリアが出るなら私も「大丈夫よ、ユリス」………」
「……ユリスにはリーゼルタニアの姫としてまだ星武祭で叶えなければならない願いがあるんでしょう。あなたを巻き込むわけにはいかないわ。それに私はスバルに助けてもらった………今度はこちらが助ける番よ。」
「……分かった。スバルを頼んだぞ。」
オーフェリアさんはユリスを宥めて彼女をこの戦いに巻き込まないようにする。それにスバル君を助ける強い意志が感じられた。もしかして…彼女もスバル君のことが好きなんじゃ………
「俺は親友としてスバルを助けるだけだ。」
ラン君にもスバル君を助ける強い意志を感じる。
「彼を星武祭で助けるメンツはこのぐらいにしておきましょう。人数が多いと仲間同志で倒しあってしまう可能性がありますからね。」
「……よろしく。
「シルヴィでいいよ。仲間なんだし。」
「………分かったわシルヴィ。」
自分でもまさかオーフェリアさんと共闘をする日が来るとは思わなかった。でもこのメンバーならスバル君を助け出せる気がする。
「……本当に大丈夫でしょうか。」
私達かそう盛り上がると、シェインさんが冷たく私達にその一言をいい放つ。
「どういうことですか?シェインさん。」
ラン君が対抗するように言う。
「確かにそのメンバーなら新人さんは助け出せるかもしれませんね。ですが、レティシアさんの話を聞くと彼はまだ
私達は頭の上に何を言っているか分からないためハテナが浮かぶが、ラン君はそれを聞いて焦る。
「……そういうことか。」
「ラン君、どういうことなの?」
苦しい表情をしているラン君に話しかける。
「……実はスバルにはもうひとつブレイブ煌式武装を持っている。そしてそれは使用者をさらにパワーアップさせるものなんだ。」
「じゃあ、私達はレティシアさんやアーネストさん達を倒した時以上の力を持つスバル君を相手にするかもしれないということ?」
私の問いにラン君が頷く。
「分かりましたか。貴女達がこれからやろうとしていることの厳しさが。」
シェインさんは厳しく現実を突きつける。
「……でも、私はやりますよ!」
私がシェインさんに反論するように言う。
「そうですね。だから…………
貴女達に特別にダイバーシティが所有する純星煌式武装を貸しましょう。」
「えっ!?」
「別に私は反対はしてませんよ。むしろ逆です。私が訊ねたかったのは『そんな装備で大丈夫か?』と言うことですよ。」
シェインさんは誰かの真似をするように言っていたが、どうやら私達に協力的だったようだ。
「でも……私
アスタリスクの歴史で
「……それは私がどうにかするわ。」
「実はこの方が提案をしたんですよ。」
シェインさんはオーフェリアさんを紹介するように話す。
「オーフェリアさん、それでどうするの?」
「………これを使うわ。」
オーフェリアさんはポケットからあるものを取り出す。
「それって………」
オーフェリアさんが出したのは………
スバル君が作ってくれたと言っていたストラップだった。
すいません。体調も落ち着いたのですが、学校が忙しすぎて不定期になりそうです。10月にはこの章を終わらせようと思っています。