それでは本編をどうぞ。
僕はウルスラさんの顔を伺って状況を把握する。するとそこには赤い薬品のようなものが入った注射器が刺さって……
「………ラン、お前。」
そこには赤い薬品のようなものが入った注射器が僕たちを守るように腕に刺さっているランの姿があった。その姿はまるで僕達を守ることに執念があるように感じられた。
「………よう、スバル。無事か?」
ランは息絶え絶えで声をかけてくる。
「ああ、シルヴィも無事だ。」
「………そうか、バッドエンドは回避することが出来たんだな……。よかっ………ゲホッ!?」
ランは突然、口から血を噴き出す。それにランの星辰力があり得ない位まで高まっている。
「ラン!?少し我慢してくれ。」
僕はすぐさまシルヴィにお願いしてランに近づかせてもらい、星辰力を抑えるため《調和》をする。だけど、僕の残りの星辰力も少ないため、これを抑えることができるほど完璧にはできない。
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観客席
「ちっ、くそ。あの小僧のパートナーが邪魔をした。………分かった。すぐに撤収をする。」
ヴァルダはこのような結果になったことに不満を持ちながらも電話の相手である処刑刀からの連絡で渋々とその場を引き下がる準備をする。
「食らいなさい!!」
「何だとっ!?」
ヴァルダは引き下がる準備をした瞬間、誰かがヴァルダに対して攻撃を仕掛けて来たのでこれをかわす
「………お前は。」
「あの路地裏の時以来ですね。私はシルヴィと霧咲君達の応援のために無理して早く来たのですが、こんなことになっているとは………」
そう言って答えるヴァルダを攻撃した人物の正体はリーネであった。彼女は今もヴァルダに対してモウギュウバズーカを向けて警戒をしている。
「ちっ。けど貴様だけなら………」
ヴァルダはリーネに攻撃の姿勢をとる。
だが次の瞬間、ヴァルダの後ろから攻撃をする人物が現れる。
「我々を敵にまわした事を懺悔しろ!!」
その人物はダイバーシティでトップレベルの戦闘力を持つ執事の服をした眼鏡の男クロヴィスだった。彼は自慢の拳でヴァルダに攻撃をするが、ヴァルダはぎりぎりそれを何とか回避する。
だが、それだけでは終わらない。すぐにヴァルダを囲うように多くの人物が現れる。
「…………こいつらは。」
「タオさん、エイダさん、それにレティシアさんやノエルさんやユリスさんまで。」
ヴァルダを囲うように現れたのはダイバーシティでは戦闘や護衛などの仕事をしている《元・調律の巫女一行》のタオさんとエイダさんだ。クロヴィスさんも合わせてここにはダイバーシティのトップレベルの戦闘力を持つ全員が揃っている。それにレティシアさんやノエルさんやユリスさん、他にもクローディアさんやパーシヴァルさんなどアスタリスクでも屈指の力を持つ人達も集まる。
そして、もう一人…………
「お前は……レイナ・フィーマン。」
「初めまして。ヴァルダ・ヴァオス」
まわりを掻き分けるように現れたのはダイバーシティの現社長であるレイナ・フィーマン本人だった。
「貴様ら……何故ここにいる。」
「何故かって?それはもちろん、仕事に決まっているじゃない。私達はダイバーシティの総力をもって貴方のような人を排除するように言われたのよ。」
ヴァルダの問いにレイナは流すように答える。
「………あの女が人払いをしている筈じゃ。」
「それはこの子かしら。」
レイナはローブをした人物を呼ぶ。
「おい、《再編の魔女》。どうなっている、貴様が人払いをする筈じゃないのか。………まさか。」
「はい。私は貴方達の協力をする筈がないでしょう。今回の計画、逆に利用させてもらいました。」
そう言って《再編の魔女》はローブを脱ぎ捨てる。すると、そこにはレイナが着ているような童話のようなピンクを基調とした服にダイバーシティの一員を示すバッジをした黒髪の少女が現れた。
「ありがとね、
レイナがそう言うと、レイナさんも含めて全員がヴァルダに対して攻撃体勢をとる。
「そうそう安心しなさい。今、会場内のカメラは全て私の仲間のシェイン達が停止させて、このことがないように隠蔽編集をしてもらってるわ。貴方の行いもバレないからお礼してもらいたいわね。」
そう言って攻撃を仕掛けた瞬間………
「……エクス・サーガ!」
突如、ヴァルダの周りに彼女を守るように斬撃が放たれる。見ると、ヴァルダの側にはこの斬撃を放った本人であろう全身を包帯で巻いた男が現れる。
「……おい、貴様何者だ。」
「《クトゥルフ》からの命令でお前の撤退の手伝いをしに来た。後はこれの回収だ。まぁ、もうひとつは今回は諦めるしかないけどな。」
男の手にはシルヴィアが先程の戦いで吹き飛ばしたサジット・アポロニクスが握られていた。
「くっ………待ちなさい!!」
レイナは男に向かって叫ぶ。
「……また縁があれば会おう。」
そう言って男とヴァルダはどこかに消えた。
「………今の声………まさかね。」
レイナやクロヴィス、タオなどは先程の男に思い当たる節があるような顔をする。
「……今はラン君達の所に向かいましょう。」
レイナは皆に指示を出した。
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ステージ
「スバル君、ラン君の状態は?」
観客席からレイナさん達がやって来る。
「レイナ社長。…ランに注入された薬品は非常に毒性が高く、また徐々に星辰力が上がっています。今は僕の能力で抑えていますが、耐性のようなものがあり、このままだとランを中心に星辰力による大爆発が起こります。…僕でもお手上げです。くそっ!」
僕は地面に悔しさで拳をぶつける。
「……そう、分かったわ。」
レイナ社長やダイバーシティの皆やレティシアさん達は僕の説明を聞いてランのすぐに迫る死を理解して、辛そうな表情をしている。
「…皆そうガッカリするなよ。俺は別にまだ生きてるだけで十分だ。それに俺の親友を取り戻すことができたんだ。最高のグッドエンドじゃないか。」
ランは何とか立ち上がり、皆に笑いを見せる。
「…レイナ社長。もう会場内のカメラの編集は終わったんですよね。今すぐそれを他の中継地点に流してください。今すぐにでも表彰式をやりましょう。」
「……分かったわ。」
レイナ社長はランの要望を出来るだけ叶えるかのように、すぐに連絡をした。
すると、すぐにマイクから音声が流れる。
「えっーーと。先程の爆発でシリウスドームのカメラが全てシャットダウンしましたが、会場内の自動判定機と復活したカメラ映像により、勝者はシルヴィア・リューネハイム選手だーー!!」
こうして僕らの戦いは終わりを迎えた。
遂に次回はこの章の最終回です。次の章では原作に続く今回の後日談とスバル達の原作までの日常を書く予定です。
それではまた次回お会いしましょう。