すみません、ここ最近大学受験に関わることでなかなか小説が書けませんでした。今日から11月ですが、大学受験も間近になってきたため更新ペースが遅れます。なるべく一週間に一本は時間があれば書きますので、読者の皆様には迷惑をかけます。
「し、失礼します。」
シルヴィはそう言って僕の代わりにイスに僕と対面するように座るノエルの母親にお茶を出す。
「あら、悪いわね。」
ノエルの母親はそれを快く頂いた。続けてシルヴィは僕やノエルの分も出してイスに座る。
今リビングのテーブルでは僕とシルヴィが隣り合って、ノエル達と対面するように座っている。
「あ、あのさっきの話をもう一度………」
僕は先程、玄関で聞いた用件を改めて聞き返す。シルヴィは玄関での会話が聞こえておらず、興味津々である。その一方、反対側に座っているノエルは顔を赤くして下を向いている。
いや、ノエル。僕も恥ずかしいんだわ。できれば責任が何とかという話は誤解であって欲しい。
それにシルヴィもあまり興味を持って聞く話じゃないから。話の内容によっては修羅場になりうる。
僕は聞き間違えである事を願うが…………
「ええ、家のノエルがスバルさんに傷物にされたので、スバルさんに責任を取ってもらいたいという旨で今回こちらに来させて頂きました。」
間違いじゃなかったわ。いや、内容は間違っていると思うけど、間違いじゃなかったわ。傷物って……僕はノエルにいかがわしい事はしてない筈だが……
「スバル君……どういうことかな?」
シルヴィは先程とは正反対にどす黒い怒りのオーラが滲み出ている。シルヴィは僕を睨みながら机の下で僕の足を踏みつける。待って、普通に痛いから。
「いや、ちょっと待ってください。嘘ですよね?ノエルと確かに一緒に生活はしてきたけど、僕はそんなことしてませんよ。ってノエルも顔を赤らめないでなんか言ってよ、お願いだから。」
僕はシルヴィに足を踏まれて、痛みに耐えながら僕は必死に弁明をする。
「??。何か誤解なされていらっしゃるようですが、こういうことですよ。」
ノエルの母親はそう言うと、突然ノエルの腹を見せるように服を脱がせる。僕はそれを反射的に見ないように目を瞑る。いきなり何をするんだか……
「スバルさんは見る気がなさそうなので、代わりにリューネハイムさんに見てもらおうかしら。」
僕が目を瞑っている中、シルヴィ達が何かをやっているようだ。ていうか、見る気がなさそうって……
「スバル君、もう大丈夫だよ。」
シルヴィにそう言われ、僕は目を開く。
「シルヴィ、何をしてたんだ?」
僕はシルヴィに目を瞑っている中、何をしていたのかを訊ねた。
「実はノエルちゃんの左腹の部分にスバル君が攻撃した部分があったんだけどそこの傷跡が少々ね…」
シルヴィが言いづらそうにしている。
「ノエルの傷跡は生活に支障はない程ですが、傷跡は無くならず女としては可哀想な事です。」
ノエルの母親が僕にそう言う。
なるほど、そう言う事か。僕が不本意ながらノエルに攻撃をした傷跡の話だったのか。いや、マジで誤解で良かった。
シルヴィも事情を理解して先程のどす黒いオーラはもう出していない、良かった。でも未だにノエルが顔を赤らめて下を向いている理由が分からない。
「ああ、このままではノエルはこの傷が原因で縁談が行えないわ。どうしたものかしら……」チラッ
ノエルの母親がこちらを見てくる。シルヴィはそれを見て何かを察したような顔をしているが、自分もそれを見て責任が何とかという話で薄々気づき始めている。
まさか…………
「スバルさん、ノエルを結婚を前提に貰ってくれないでしょうか。」
予感的中だ。確かに僕としてはノエルやノエルの母親には悪いことをしたかもしれない。でもちょっとシルヴィがいるからタイミングが悪すぎだし、話が飛びすぎである。先程、シルヴィと恋人宣言したばっかりなんですけど。
「あ、あの実はさっきこちらのシルヴィアさんと恋人になったばかりなんですけど………」
僕は丁重にそれを断ろうとするが………
「なら多重婚はどうでしょうか。多重婚は世界でも認められてはいるし欧州の権力者は多重婚をしている方達が多いですよ。スバルさん程の方でしたらその方達に並ぶ程ですので違和感はありませんよ。」
ノエルの母親は丁寧に反論し、かつ多重婚を提案してきた。抜け目がまったくないんだが。
「スバルさんはノエルの事がお嫌いですか?」
ノエルの母親が畳み掛けるように僕に言う。
「いや、あのですね……別に多重婚には批判的な意見はありませんよ。それにノエルとは昔から知っている仲でもありましたし、アスタリスクに来てからもノエルにも特別な感情を抱いたことはありました。でも、ご本人としては傷をつけた加害者である僕と付き合っていいのでしょうか?ご本人の意思を尊重した方がよろしいのではないでしょうか。」
僕はノエルの母親に訊ねると、ノエルの母親はノエルを見て笑い始める。
「あら、これはノエルの意思でもあるのよ。そうでしょう、ノエル。」
「は、はい。私はお兄さんと心から付き合いたいと思っています。そして、私を《魔女狩り》から助けてくれた頃から今日までずっとお兄さんのことが好きでした。確かにお兄さんがシルヴィアさんのことが好きだったのは知っていました。でも、もし私の事が嫌いでなければ私とも付き合ってください!」
ノエルは僕に頭を下げる。
「…改めて言うけど、僕にはシルヴィがいるよ。」
「それでも構いません。」
困ったな………ノエルの気持ちは本気だ。でもこんなことすぐには決められないし、シルヴィにも関わる問題だからな。
僕が困っていると、シルヴィが声をかける。
「ねぇ、スバル君。少しばかりノエルちゃん達とお話をするから向こうに行ってくれるかな?」
「……分かったよ、シルヴィ。」
シルヴィにそう言われ、僕は車イスを自分で動かして自分の部屋に向かった。彼女らが話している間、僕は彼女らの話を聞くような真似はしなかった。
………………
……………………………
……………………………………………
1時間位経過しただろうか………シルヴィ達はいったい何を話しているのだろう。
「スバル君、来てもいいよ。」
僕がそう考えていると、部屋の外からシルヴィの呼ぶ声が聞こえたためすぐに向かう。
「長かったね。どんな話をしてたんだい?」
「色々とね。まぁ、とりあえず座ってよ。」
シルヴィにそう言われ僕はイスに座る。すると、シルヴィが僕に話を持ちかける。
「……それでね、ノエルちゃんと話をしたんだけど、私は別にノエルちゃんを恋人として迎えても良いと思うの。」
僕はそれを聞いて驚いてしまう。
「シルヴィはそれでも良いのか?」
僕はシルヴィに聞き返してしまう。
「うん。ノエルちゃんと二人で話をしたけど、彼女にはしっかりとスバル君の事を想っている事が分かったよ。彼女なら私も将来一緒にやっていけると思うよ。」
どうやらシルヴィからノエルちゃんにお墨付きの言葉が頂けたようだ。
「だからさ、スバル君がノエルちゃんの事も好きだと思っているなら返事をしても良いよ。」
シルヴィにそう言われ僕は決意を固め、僕はノエルの方を向く。
「えっと、ノエル。さっきの告白だけど、僕で良ければこちらこそ宜しくお願いします。」
僕はノエルに告白の返事をする。
「こ、こちらこそ宜しくお願いします。」
ノエルは僕の返事を聞いて嬉しそうにしている。彼女の目元には涙が出来ていた。
「良かったね。ノエルちゃん。」
「ノエルの初恋が実って良かったわ。」
シルヴィとノエルの母親が嬉しそうにしている。
「さてと、私はこれで帰らせてもらいます。実家にも報告をしに行かないとなりませんからね。」
ノエルが落ち着くと、ノエルの母親が帰宅の準備をしようとする。外は時期が冬なので夕方でも外は十分暗い。
「僕が港までお送りしましょうか?」
「いえ、大丈夫ですよ。怪我人に無理をさせてはいけないし、それに恋人二人の時間を無駄にしてしまうわ。」
ノエルの母親はそう言ってシルヴィ達の方を向く。
「それではスバルさん、また近いうちに会いましょう。ノエルもしっかりしなさいね。」
そう言ってノエルの母親は家を出ていった。
「はぁ、今日は色々な事があったな。」
僕はソファでぐったりする。
「うふふ、そうだねスバル君。」
「お兄さんの言う通りですね。」
シルヴィとノエルがそれに賛同する。
「「でも、」」
「「今日スバル君(お兄さん)と恋人になれたことはとっても嬉しかったな(です)。」」
そう言ってソファに座る僕の両側から二人がくっつくように近づく。
「そっか、これからも宜しくね二人共。」
その後シルヴィとノエルが夕飯を作ってくれて、三人で一緒に食事をした。シルヴィとノエルはまだ自分の寮に私物があるらしく、夕飯を食べたらそれぞれの寮に帰って行った。二人共僕の家に引っ越す気満々である。
二人が帰った後、僕はシャワーを浴びていつもより早めに寝た。
こうしてスバルの長い一日は終わった。
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「そう言えばノエルちゃん、スバル君が多重婚をするっていうことは女子に狙われやすくなると思うけど、ノエルちゃんは狙ってそうな人知ってる?」
寮への帰り道にシルヴィアがノエルに訊ねる。
「そうですね……。実は一人知ってるんですけど、私はその人も認めても良いと思ってるんですよね。」
「それ誰の事?」
シルヴィアがその人物について聞こうとすると、ノエルが耳元でこっそりとシルヴィアに教える。
「……なるほどね。確かにオーフェリアさんなら私も認めてもいいかな。」
スバルが知らない場所で近い未来もう一人の恋人が出来るかも知れないという話がされていたのであった。