「おかえりなさい。お兄さん。」
居間から出てきたのはうすい緑髪の少女である、ノエル・メスメルである。
「ただいまノエル。」
そういって僕は家の中に入った。
「お兄さんはお風呂とお食事先にどうしますか。」
「先に、ご飯にしようかな。」
「わかりました。今日はシチューを作ってみたんです。」
そういうと、ノエルはキッチンの方に向かっていた。
なぜ、幼い少女と同棲してるのかって?
僕がロリコンだから?やめてほしい、グランドスラム候補者の肩書きと共に《ロリコン》という称号がついてしまうじゃないか。
そんなことを考えていると、手前の部屋から金髪の少年が出てきた。
「霧咲先輩、おかえりなさい。」
「ただいまエリオットくん。」
この金髪の少年はエリオット・フォースター。
統合企業財体・E=Pを創設したフォースター一族の嫡男であり、この少年とも暮らしている。
「食事の準備ができましたよ。」
「分かった。今行くよ。」
ノエルから食事の準備ができたと言ってきたので、僕とエリオットは居間に向かった。
「うん、料理の腕を上げたねノエル。」
「あ、ありがとうございます。お兄さん。」
ノエルの料理を食べながら、僕はノエルに言った。
エリオットもしっかり味わいながら食べていた。
なぜ、僕がこの二人と暮らしているのか。
それは、この二人は来年のガラードワース学院の入学試験に一般の人たちよりお先に合格した推薦入試の合格者だからだ。だって、統合企業財体・E=Pを創設したフォースター一族の嫡男に、星脈世代でも数少ない魔女(ストレガ)だよ。特待生でもおかしくないよ。
この二人は、普通の人より早めに合格したが、一つ問題があった。それはこの二人が、まだ正式には学生ではないため、寮を使えないのだ。ホテルに泊めてもいいのだが、当時ノエルが彼女の性格から見知らぬ土地で一人で部屋に泊まるのは嫌だと拒否した。エリオットにはいっしょの部屋で寝ればと提案したところ、顔を赤くしてこれを断った。
そこで彼らの家は困っていたが、両家とも魔女狩りのことをある程度覚えており、二人のことを助けてもらい、深く信用する仲となった僕にダイバーシティを通して、依頼してきた。ノエルはこれにとても賛成していたらしい。
依頼のおおまかな内容は二人の面倒を入学までみること。そしてアスタリスクでの生活に慣れさせることである。
実はこの二つの依頼はとても大事なことなのだ。なぜなら欧州の名家では幼い頃から執事やメイドが世話をしていた家が少なからずあり、寮生活であるガラードワースでホームシックになることがたびたびある。
また、フォースター家がもう僕達が住む家を借りていてもう断ることが出来なかった。
そのため、二人には洗濯や料理や家事など基本的な生活面のことから教えた。また、二人とも僕に武術の稽古をつけてもらいたいということなど彼らが学びたいことを積極的に教えた。実にいいことだ。
そのため今では生活に支障が出ないほど自立した生活ができており、依頼もほぼ達成している。
「そうだ。ノエル2日後にシルヴィが帰ってくるのだが、迎えに行かない?」
「別にその日は暇ですから大丈夫ですよ。お兄ちゃんはどうなの?」
ノエルがエリオットにたずねてみた。
「僕はE=Pでの活動に必要な基礎知識の勉強で忙しいな。」
ここ最近、エリオットはフォースター家から届いたE=Pでの活動のマニュアルを読み、部屋にこもって勉強している。主に基礎的な社交辞令や外国での食事のマナーとかである。日本のことについてはよく僕に聞いていた。箸のマナーとか和食の食べ方とかね。
ただその勉強だが、紙媒体での時はフォースター家に解いた問題を送り、赤ペンで帰ってくる通信添削さながらの光景に思わずツッコミたくなったことがある。
「そうか、分かったよ。あとノエル、そのエリオットにお兄ちゃんと言うのはさすがに直したほうがいいよ。」
「霧咲先輩のいう通りだよ。同級生で言われたら周りに何を言われるのか……」
「……っ。は、はい。」
そんなこんな色々な話をして僕は風呂に入り、自分の部屋で就寝した。
ご愛読ありがとうございました。
ここまで毎日投稿してきましたが、明日から模試のため間が空くかもしれません。
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それではまた会いましょう。