光速の異名を持ち重力を自在に操る高貴なるシンフォギア装者のお話

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はじめましての方もまたお前かと思ってる方もよろしくです。

完全に思い付きの見切り発進ですが、お楽しみ頂ければ幸いです。


情弱な姉と苦労人の妹

私の名前はセレナ・カデンツァヴナ・イヴ。

 

今年で19歳になる大学生です。

両親はおらず、2つ上のマリア姉さんと二人暮らしです。

 

今日はこのマリア姉さんのお話をしたいと思います。

 

マリア姉さんは一応、アイドル活動をやっていて、ウェルプロデューサーのおかげで結構な売れっ子だったりします。

去年出した『マリアの中心で愛を叫ぶ』はダブルミリオンを達成して今なおヒットチャートに名前を連ねています。

私には何回聴いても電波ソングにしか聴こえないんですけど、マリア姉さんの容姿と電波な歌詞のギャップが売れてる理由とか何とか…

でも…なんとなくウェルプロデューサーは大真面目にあの歌詞を作ってそうなんですよねぇ…

 

っと少し話が逸れましたが、その当人のマリア姉さんなんですが…

 

「セレナ!今日はついに我が家にもインターネットを導入しようと思うの!」

 

……また何かいつもの思いつきが始まりました。

 

経験上、こういう時はロクでもない結果が待っているのですが…

でもまぁ、さすがのマリア姉さんでもインターネットくらいは知ってるでしょうし、家計簿と私の大学のレポートくらいでしか使えなかったパソコンの使い道が広がるのは嬉しいので、話だけでも聞いてみましょうか。

 

「でもなんでまた急に?」

 

「いい、セレナ?時代は急速に進歩してるの。インターネットが無いと私達は世界から取り残されてしまうのよ?」

 

幼子に言い聞かすような態度とこれでもかというドヤ顔がムカつきますが、まぁ落ち着きましょう…

インターネットは確かに私も使えた方が便利ですし…

 

「わかったけど…」

 

「じゃあ早速買いに行くわよ!」

 

えっ!?ちょっと待って!?

パソコンはあるんだから、業者に回線工事の電話をするだけじゃ…

買いに行くって…何を?

 

「早く行くわよ!」

 

そう言ってマリア姉さんは出て行ってしまいます。

何でこんな時だけ無駄に行動力あるんですか!?

ていうか、有名人なんだから変装くらいしないと…

 

もう結果が間違いなくロクでもない事になる予感しかしませんが、渋々マリア姉さんの後を追いかけるのでした…

 

***

 

マリア姉さんを追って着いた先は大型家電量販店。

マリア姉さんは私の静止も聞かず、ずんずん先に進んで行きます。

 

もう嫌な予感しかしません…

既に他のお客さんがマリア姉さんを見てちょっとザワついてますし、今は他人の振りをしておいた方がいいかもしれません…

 

「ねえ?あれマリアじゃない?」

 

「ホントだ…背ぇ高いし顔ちっちゃ!」

 

あぁ…もう手遅れみたいです…

 

マリア姉さんは尚も自信満々の表情で、最速で最短で真っ直ぐに一直線に店員さんの方に向かっていき…

 

「インターネットください!」

 

………

やってしまいました…

店員さんもポカンとしてます…

 

店員さん、ごめんなさい。

まさかマリア姉さんがここまで情弱だったとは私も知らなかったんです…

 

「あの…お客様?」

 

「聞こえなかったのかしら?インターネットください!」

 

もう、マリア姉さんのせいで人だかりが出来ています。

そんな中、当の本人だけはインターネットがお店で買える物だと本気で思ってるんです…

 

「あの…お客様、インターネットというのは、パソコンから回線を繋いでアクセスする物ですので、当店ではアクセスする為のパソコンや回線工事の手配しかお取り扱いしておりません。ボクで宜しければパソコンご購入のご案内か回線工事の手配であれば承ります」

 

あんな変な客にとても丁寧な対応…

店員さんの鏡みたいな人ですね。

どう見ても子どもみたいな見た目なのにご立派です。

それに比べて、マリア姉さんは…

 

「え…?あの…その…?」

 

はぁ…なんてアドリブに弱いんでしょうか…

自分が想定してた答えと返ってきた答えが違う場合、すぐにこうなるんです…

でもこれだけ騒ぎになってると…

 

「何?なんかの撮影?カメラどこ?」

 

「そっか!アニメじゃないんだし、アイドルがプライベートで変装も無しに買い物とかあり得ないよね!」

 

「自信満々で変な注文も店員さんの真摯な対応もナイスです!」

 

またですか…

いつもの事ですが、マリア姉さんは毎回何かやる度に高確率でやらかすんですが、何故か世界から変な修正力みたいな力が働いて世間から好意的に受け取られるんです…

 

まったく…こうやって世界が甘やかすから、人間的に一向に成長しないような気がします…

 

おっと、マリア姉さんがパソコンコーナーに連れて行かれちゃいますね。

うちにパソコンはあるので、さっさと回線工事だけお願いしちゃいましょう。

 

はぁ…なんで電話一本で済む話がここまで大事になるんでしょうか…

 

***

 

帰り道、涙目のマリア姉さんの手を引いて帰る。

 

「だって…だって…友達の翼がインターネットで動画配信をやってるとか嬉しそうに話すのよ?私だってやりたいじゃない」

 

翼さんって、あのアイドル仲間の風鳴翼さんですよね?

動画配信とかそういうのは普通事務所ぐるみでやるんじゃないでしょうか?

ていうか、何でインターネットすら知らない初心者がそんなハードル高い事をやろうとするんでしょうか?

 

まぁ、翼さんもどっちかというとマリア姉さんと同類の匂いがプンプンするんですが、あのイケメンでやり手っぽいマネージャーさんにお任せしとけば間違いはなさそうですね…

 

そうか…マリア姉さんと翼さんの違いは周囲の人の違い。

今まで、()()にマリア姉さんを支えて欲しいと思っていましたが、私の間違いだったみたいです。

()()なんて悠長な話じゃなくて、()だったんです。

()が今、マリア姉さんを守護(まも)らねば…

 

こうして、私は決意を新たにしたのでした。




基本的に1話完結のオムニバス形式になると思います。

またネタを思い付いたら更新しますので、宜しければお付き合いください。

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