※鎮守府を放置するのは止めましょう 作:ドラゴンTHEドラゴンAG
ストーリー展開ありで書いてるけど、短編で艦娘一人ずつで書いた方がいいのかな?わからん
それとお気に入り60も行くとは思わなかった・・・皆さんありがとうございます!!
(うーん暑い・・・寝心地が悪いなぁ)
微かに目が覚めた俺が真っ先に感じたのがそれだった。未だ眠いが不愉快な熱っぽさのせいで中々もう一度眠りにつくことが出来ない。少しでも冷えた所を探して寝返りを打とうと身体を捻ってみる。
(・・・ん?身体が重くて動けないんだが)
しかし身を捻るどころか腕すら動かせない。まるで何かに押さえつけられているかのようにがっちりと固定されてしまっているのだ。金縛りかとも思ったが頭と指は動かせそうなので金縛りではないみたい。となると一体どうして?流石に違和感を覚えた俺は眠たい目をゆっくりと開く。
「んぅ提督、マシュって誰ですか?女ですか?・・・」
(な!?浜風ぇ!?ななな何で一緒に寝てるんだ・・・しかも意味の分からない寝言も言ってるし)
目を覚ましたら横で浜風が俺に抱き付いて寝ている、それもご丁寧に足まで絡められて・・・ありがとうございます。じゃなくて!やばいよこれどう考えても犯罪だよ。若干大人びてるとはいえ駆逐艦だし、まず第一に艦娘と一緒に寝てるところなんて見られたら憲兵さんにしょっ引かれても文句言えねぇよ・・・
この状況を何とかして打開しようとするもしっかりと左半身が艦娘の力で固定されてしまっていては動こうにも動けない。くそっこうなったらもう一方の腕で何とか引き剥がせば、と考えた所で右半身も動かせないことに気が付いた。
(は?あれ?いやいやいやそんなはずは無い・・・)
嫌な予感を感じつつも意を決して逆方向へと顔を向けた。するとそこには予感の通りにもう1人すやすやと気持ちよさそうに寝ていた。
「むにゃ司令、不知火は眼光だけでイ級くらい沈められます」
怖いっ!!眼光だけで深海棲艦沈めるってどういうことだよ!
浜風と逆方向で寝ていたのはまさかの不知火だった。一体どうしてこうなった。としか言いようがないぞ・・・昨日寝るときは確かに一人だったはず、誰かと一緒に床に入った覚えもないし、それも不知火と浜風と一緒にいた記憶すらないんだがな。そうなると俺が寝た後に2人が布団に潜り込んできたことになるんだが、それこそ一体何のため何だろうか。電とか暁なら寂しくて~とかありそうではあるがこの二人は寂しさとか全然感じ無さそうだしな。
(・・・もしかして監視か!?)
「そんなわけないか。にしてもこれでは起きることもできないしもう一回寝るか」
寝辛い原因がわかったら何だかまた眠気が出て来たし、と言う訳でおやすみなさい。今が一体何時なのかは分からないが俺はもう一度睡眠をとることにした。まぁ横で寝てる2人も目が覚めればついでに俺も起こしてくれるだろうしそれまで寝るくらい許されるだろう。それから数分もしないうちに提督は眠りについたのだが、それを見計らったかのように隣の二人が体を起こす。
「・・・私が見てない間に何処かに行こうなんて駄目ですからね」
「不知火はもう司令が居ない生活は耐えられません。ですので司令がまた逃げようなんて考えるなら・・・ふふふ」
静かに眠る提督を見つめながそう語り掛ける少女たちの瞳には一欠けらの光も宿っていなかった。
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「司令、朝になりました。そろそろ起きてください」
「あ~後1時間眠らせてくれるか、キスしてくれたら起きるよ」
不知火が提督の体をゆすって起こそうとするが、提督はまだ起きたくないので適当なことを言って返した。
「そうですか。では失礼して「ちょっと待て!?」・・・どうかしましたか?」
「どうかって・・・不知火さん今何しようとしてるのかわかってるか」
「司令を起こすためにキスをしようと思ったのですが、不知火に落ち度でも?」
行動全てが落ち度だよ!!と言ってやりたい。というか不知火ってこんな冗談をいうような感じだったかな。もっと厳しくて冷たいイメージだったんだけどな・・・流石に本当にキスしようとするなんて思わなかったから驚きで物凄い目が覚めてしまった。
「いや、な。不知火そういうのは大事にしないとダメだぞ。この先本気で好きになった人とするために取っておきなさい」
「・・・?」
ここで何で首傾げるかな。まぁ仕方ない、取り敢えず一連の出来事は忘れることにして朝食を取ろうとしよう。そういえば確か昨日の夜起きてしまった時は浜風もいたような気がするんだが先に帰ったのだろうか
「浜風でしたら先に食堂に行っていますよ」
「えっ?あ、あぁそうだったのか」
俺今無意識のうちに口に出していたのか・・・口元緩くなってんのかな。今度からは気を付けよう。あらぬことまで無意識的に口に出していたら恥ずかしいことになるかもしれんからな。
「あっそういえば不知火と浜風はどうして俺の布団で寝てたんだ?寝ぼけてたのか?」
ふと疑問に思っていたことを不知火に冗談交じりに聞いてみた。これで寂しかったからとかいう返答が返ってきたのときは悶えてしまいそうだが、不知火に限ってそんなことは無いだろう。
「・・・どうしてそのような事を聞くのですか?」
「どうしてって気になったからだな。」
そう返すと不知火は「そうですか」と言うととその後にボソボソと何かを呟いた。はっきりと聞き取れなかったので、もう一度耳を澄ますががやはり声が小さすぎていまいち聞き取れない。
「司令は・た・・にげ・・と・てる」
何を言ってるのかは聞き取れなかったが、ブツブツと呟く不知火はどこか危険な雰囲気を醸し出していた。そう昨日引継ぎ書類の事について話した時と同じ感じだ。このままでは不味い、そう感じた俺はすぐに違う話題を探す。
「ま、まぁ別に怒ってる訳じゃないし無理に理由は聞かない!ただ君たちと一緒に寝てるなんて所を憲兵さんに見つかったらどうなるか分からないから、な?これから気をつけてくれよ?」
「・・・了解しました」
良かった、さっきまでの雰囲気も無くなったし今回注意すればそうそうこういった事態にはならないだろう。それにしても一体どうしたのだろうか、俺が居ない間に皆少しずつ雰囲気が変わったような
「では司令、私達もそろそろ朝食をとりに食堂へ行きましょうか」
「あぁそうだな」
そう言って不知火がドアに手をかけた所でピタリと動きを止め振り返った。
「あっ言い忘れていましたが、憲兵の皆さまはもうこの鎮守府にいませんので提督が気にすることはなにもありません。ですので安心してくださって結構ですよ」
・・・憲兵が居ない?どういうことなのだろうか。疑問は残るが俺が気にしたところで何が変わる訳でも無いので、今度大本営に引継ぎの件も含め連絡だけ入れようと決めて
食堂へ向かうのだった。