ヤンデレ系主人公!?「桜柳絵美里」さんの爆走恋愛論   作:C・S

13 / 39
間章
四万十川春見さんのドキドキ作戦会議!?(1)


それは桜柳絵美里、坂本東也、そして、四万十川春見が遊園地に行く前の出来事であった。桜柳絵美里と坂本東也が相合傘で下校しているのを教室の窓から確認した四万十川春見は、桜柳絵美里と坂本東也を除いたメンバーがそろった教室の教壇に上がった。

 

「さて、作戦は成功しました。あとは例の手紙をトウヤさんに渡すのみですね」

 

するとある男子生徒が立ち上がり、

 

「お言葉ですが四万十川さん、本当にあの作戦を実行する気ですか?」

 

「何かご不満でもございますの?」

 

 

「ラブレターを渡しているようなところをわざと桜柳絵美里に見せつけるという行為はあまりにもリスクが高すぎます。ただでさえ、彼女はあなたと坂本東也が一緒にいることに不満を覚えているかもしれない中でですよ」

 

すると四万十川はにやりと微笑み、

 

「まったく問題ございません。むしろ、ずっと三人で遊園地をまわりつづけた場合、彼女は何かをやり残したと不安を持たれるはずですの。その感情は未来に悪影響を及ぼしますわ。したがってこの作戦が最も適していますの。」

 

「ですが……いや、根本的な問題ですが、なにもわざわざ遊園地に三人で行かなくてもいいじゃないですか。どうしてわざわざ遊園地に行く必要があるのですか?桜柳絵美里は今現在非常に満足しているように見えます。現状のままで全く問題ないと思うのですが。」

 

彼は全く納得できない様子だ。

 

「坂本東也は桜柳絵美里と旅行に行きたいと思っていますの。実際に切符まで用意しているのですが彼はヘタレで桜柳絵美里にそれを渡せずにいるんですの。私はそれを手助けするのみですわ」

 

四万十川は続けて、

 

「そして、桜柳絵美里は表面上は満足げにしていますが、彼女の心の中に少しばかりの物足りなさを持っていますの。その状況は非常に都合が悪い。だから私たちはその状況を打開しなければならないんですわ。遊園地を貸し切りにすることをはじめあらゆる失敗につながる要素を排除して成功に導きますの。ストレスを感じさせずかつ、寂しさを覚えない程度の混雑具合。二人っきりの路線バス。それと、食事場所から微妙に見えないところに配置したアイスクリームの屋台まで。私と坂本東也がふたりっきりになって手紙を渡しているところを見せつける場面を必ず作り出しますわ」

 

クラス内のメンバーがざわついた。四万十川は無表情で教壇の上に立っている。その姿に疑問を感じたのかメンバーは次第に静かになった。

 

「この作戦は必ず成功しますの」

 

四万十川春見はそう言い残し、教室を後にした。

 

 

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

 

 

遊園地旅行の当日、作戦の成果もあってか桜柳絵美里が食事中に席を立った。

すると四万十川春見はトウヤに、

 

「あの、わたくしトウヤさんに伝えたいことがございますの」

 

「はい?」

 

坂本東也は困惑した表情をした。

 

「実はわたくし……」

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。