ヤンデレ系主人公!?「桜柳絵美里」さんの爆走恋愛論 作:C・S
四万十川さんはこのクラスのどういう立場なのか私にもよくわからない。入学式で新入生代表に選ばれているもののクラスでの立ち位置があまりにもあいまいだ。リーダー格ってわけでもなければ全然目立たないってキャラでもない。
でもなんなんだろうな。四万十川さんに限らずこのクラスの人はなんか演技しているような感じがするのよね。中学の頃のクラスではなんだかもうすこし自然な感じというか、ギスギスした感じがないって言えばいいのかな。とにかくこの教室はとても違和感を感じる。私が中学のころクラスで浮いていたからこう感じるのかな。
「四万十川さん、今度良かったら一緒に学食行かない?」
すると四万十川さんは今まで見せなかったような笑顔で、
「桜柳さん、私は入学式の時誰よりも早く彼氏を作るといいましたがまだ撤回していませんよ。でも桜柳さんがそうおっしゃるのであれば喜んで。」
一瞬、ほんの一瞬脳裏に、四万十川さんがクラスで浮く理由についてよからぬことが思い浮かんだのであるがそれはまあ良しとしよう。
「トウヤ君は私のものだから渡さないけど私は四万十川さんと友達としては仲良くしたいわ」
なんだかすごく違和感があるなあ。普通友達になるとき「友達になろう」とは言わないと思うの。私のコミュニケーション能力のなさが原因なのかしら。
「……ありがとう」
四万十川さんは顔を赤らめながら言うのであった。そんな反応されるとなんだかこっちも困ってしまうなあ。
「でもでも、トウヤ君は絶対に渡さないんだからね!!!」
こうして三人で弁当を食べ昼休みが終わった。
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いつも通り私は睡魔との戦いである午後の授業をトウヤ君の後姿を見ながら乗り切り、家路につくことにした。
トウヤ君と別れてから私一人で歩く家までの道のりはとっても寂しく感じるものだわ。家に行っても私一人だけだし。
あっ、そういえば四万十川さんってこの辺に住んでるらしいけど家に家族とかいるのかなあ。まあ、家にほとんど家族がいないなんて私くらいかな。
でももし、一人なら一緒に食事にでも行きたいものだわ。……そうだ!
「あ、もしもし。四万十川さん……」
私は携帯電話で四万十川さんに電話を掛けた。こうしてクラスの友達に自分から電話をかけるなんて初めてだわ。そもそも私の携帯電話にはこの間遊園地に行くまでトウヤ君と両親と兄の電話番号しか入ってなかったわけだし。
「もしよかったら今日……そのっ、ハンバーガーでも食べに行かない?駅前の」
すると四万十川さんは、
「あー、いいですねえ。ちょうど私も夕ご飯をどうしようか迷っていたところですし。今ちょうど駅前についたところですので是非」
「じゃあ私もすぐ行くね」
「はい。……その、まさか桜柳さんから食事のお誘いを受けるなんて思ってもみませんでしたの」
「そう。なんかちょっと今日はだれかと食事をしたい気分になってね」
「左様ですか。まあ、あとはあってから話しましょう」
そうして私は四万十川さんと食事に行くこととなった。
なんだか新鮮な感情だな。どうして私は中学の時全く友達ができなかったんだろう。友達と食事に行くってことがこんなにワクワクするものだなんて思ってもみなかったわ。まあ、こんなことって普通に学校生活を送ってきた場合思わないんだろうな。