ヤンデレ系主人公!?「桜柳絵美里」さんの爆走恋愛論 作:C・S
いざ、出発ってとこね
四万十川さんと食事をした日から5日ほどたち、ついに待ちに待ったトウヤ君とのデートの日が訪れた。まあ、この5日間はいろいろあったんだけどこのさいパーッと忘れてトウヤ君とのデートを楽しむしかないわ。こんなにラブラブな私とトウヤ君でも二人っきりのデートは初めてなんだから。
でも、でも、眠い!
昨日は一睡もできなかったうえに集合時間が午前4時というハードスケジュールだといくら私でも体にこたえるものがあるわ。まあでも仕方ない。私たちが乗ろうとしているSLの乗車駅に間に合うためには始発列車に乗らなければならないからね。
まあ、そんなことだから私は早朝の人がまばらなコンコースの柱の前でトウヤ君が来るのを待っている。ちょっと早く来ちゃったかしらねぇ。そう思い腕時計を見てみると3時50分を指していた。
ちょっと早く来すぎたかなあ
そう思い周りを見渡すと、私の脳裏から決して離れることができないトウヤ君がやってきた。
「ごめん、ごめん、待たせちゃった?」
「全然待ってないよ、私がちょっと早く来ちゃっただけだよ」
さすがはトウヤくんだわ。発言一つ一つがかわいいな。
「じゃあ早速行こうか」
「うん」
そして私たちは電車に乗り、SLの始発駅まで向かった。
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電車に乗って1時間、ちょうどSLの駅まで半分といったところかしら、トウヤ君は居眠りをしている。
まあそれもそうね、私も眠いし、やっぱりいつも通り二人っきりになるとどうしても話しかけづらくなってしまう。
どうしてだろう、トウヤ君との関係が崩れるのがいやだからかしら。でも私とトウヤ君の関係はそんなもろいものではないはずだわ。
そして私は、トウヤ君の肩にもたれかかった。
温かいな。トウヤ君の肩に触れるだけで私はもう満足なのにこうして一日中トウヤ君と一緒にいられる。でもトウヤ君、今はこうして私もトウヤ君のぬくもりを感じることができるからこうして寝ててもいいんだけどこの電車を降りて寝るようなことはしないでほしいわ。トウヤ君と一緒にいられるんだからそうね、おしゃべりくらいはしたいものだわ。
さあて私も眠くなったことだし、トウヤ君の体温を感じながら寝ることにするわね。
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私とトウヤ君を乗せた電車はSLの始発駅に到着した。
機関車の煙突からモクモクと白い煙が出ている。
「トウヤ君、私たちは釜の後ろの客車なんだよね」
「ああそうだよ。グリーン車だからねえ」
「前にも言っただろうけどこんな人気の列車の切符を手に入れられるなんてすごいね」
「なんかたまたま空席があってさ、他は全部満席だったんだけどちょうど2席だけ空いていて思わず買ってしまったんだ」
顔をすこし赤くしながら話すトウヤくん。わかりやすいわ。
「2席空席があって思わず私のために買ってくれたなんてさすがは私のトウヤくんだわ」
そして私たちは1号車に乗り込んだ。
普通車とは違う豪華な椅子。そして機関士さんの作業がよく見える窓。そして何より隣にトウヤくんがいるっていうのは最高だわ。ただ、普通車と違って隣の席との間隔が広いからトウヤくんとくっつけないのが残念ってところね。
ボォーッと蒸気機関車は汽笛を唸らせ駅を出発した。そしてしばらくするとアテンダントがやってきた、
「ウェルカムドリンクでございます」
さすがはグリーン車ね。シートの品質がいいだけじゃなくてこんなサービスまでしてくれるなんて。
「今日は、満席じゃないんですか?」
トウヤ君がアテンダントに尋ねた。
「そうですねえ、予約上では満席という形になっているのですが…」
この車両には私たちとアテンダントさんを除いて誰もいない。貸し切り状態となっている。
「車両を二人だけで使えるのは悪くないわ。私たちとてもラッキーね」
そう、こんなラッキーなことはめったにないんだからこの状況を楽しまなければならないわ。