tsプロゲーマー配信者なぎちゃん   作:ヲタクフレンズ
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やっと親友の名前出せたわ。




ごわめ!

『登録者数1000人突破、おめでとう、親友!』

 

 朝のモーニングコールは、親友の祝いの電話からだった。

 

 そう、二日前の配信、つまりわたしの思いをぶちまけたその日、そのシーンと動画とみらくるカートの動画が動画サイトにUPされ、その影響で登録者数が1000人を突破した。

 

 正直心臓が止まるかと思いました。りかいできない、あたまがショートする。その日、きのうはまともに食事を取れなかった。

 

 ていうか今思えばすごく恥ずかしいよ!あんな……羞恥ってレベルじゃないよぉ!

 

「あうあう……やめてよ……」

 

『いーややめない、祝うね!このまま一万まで突っ切っちまえ!』

 

「わ、わたしの心臓が先に突っ切っちまう……」

 

『それはマズい』

 

 て、てか、よよよ四桁って、わたしに釣り合わなすぎる……配信時間の延長が出来るようになってなぎ(とも)ともっと話せたり遊べたり出来るようになったのは嬉しいけど……うう。

 

『言ったろ?親友には絶対向いてるって』

 

「で、でも……わたし、こわいよ、こんなに……人が……期待とか、されても、困るよ……」

 

『だーいじょぶだって、他でも無い俺様が保証するんだ、それに人がどれだけ増えようが自分のスタンスを変えるつもりはないだろ?』

 

「そ、そうだけど……」

 

『……自信持て、ってのは、そう上手く行かねえのは分かってるさ……でもな、凪沙は良い方に変わっていってるよ、それは間違いない、俺様が保証するから』

 

 それは、そうなんだろうな。

 

 いまさら、変わるのは…難しいし、怖いし、でもこのまま親友に甘えているだけじゃあダメなんだ、わたしは自分自身を変えないと、あのままのわたしじゃあ、ダメになる。

 

『それはそうと親友!キミは女装が趣味だったのな!』

 

 へ?

 

 いや、は?

 

 あ、あああああああああ!?親友も見てるよな見るよな!?自己投影でモデル反映したって言ったらそりゃ親友ならそういう結論になるよな!?やばいやばいどう言い訳すれば……!

 

『大丈夫大丈夫心配すんな!誰にも言わないぜ?俺様の親友が女装趣味の変態野郎だって事は、心の中に留めとくからな!』

 

「はああ!?ふざ、ふっざけ……ふざけんなよこのホモ野郎!はげ!」

 

『がーはっはっはっは!痛くも痒くも無いとは正にこの事よな!後禿げてねえわ!』

 

「なっ……あ…あ、く、くそ!くそ!」

 

『まあ似合ってたし可愛いし良いじゃん、今度飯食う時女装して来てよ』

 

 にゃうあ!?似合って、かわ、かわぁ!?

 

「い、良い加減な事いうなよ……そ、そんな褒めてもしないんだからね……!」

 

『ツンデレなぎちゃんすこ〜……ああそうだ!管理人さんにも勧めてやったから、絶賛だったぜ?』

 

「ん?……え、は!?ななななっなに、何してくれてんじゃワレェ!どういうつもりなのですかい?!」

 

『うおぉ、ご乱心だなぁ……あの人、疲れ気味でさ、ほら、親友の配信って楽しいだろ?アーカイブも残ってるし、お世話になってるし一人でも見てくれる人が増えたら親友にも得だし、良いだろ?』

 

 あ、あんな綺麗な人に見られるとか……うう…良い加減な事言えないじゃんかよぉ……でも、間接的にわたしも恩恵を得てる身だし、お土産を貰ったお礼とでも思う事にすれば、納得出来る……する。そうする。

 

「……管理人さんとはどういう仲なの」

 

『ん?仕事の上司の上司の上司、空いた日たまーに飲みにいったりしてるよ』

 

「ふーん」

 

『お?なんだなんだ、俺様と飲みに行きたいのか?いいぞー今からでも行くか?』

 

「…………行く、って言ったら……?」

 

 …………?あれ、もしもーし。返答が無いんですけれどー?聞こえてますかー?

 

『いや、おう、あのな、からかって悪いが……』

 

「仕事でしょ、わかってるよ……いまは、何処にいるの?」

 

『南の方で、ちょっとな……機密事項もあって詳しくは言えねえ、悪い』

 

「ん、いいよ、気にしてない……体調とか、だいじょうぶ?」

 

『大丈夫だって!親友に心配される程じゃね〜よ!……もう五年以上は、会ってないもんな』

 

「……だね、まだ赤い髪のまんまなのか?」

 

『まーな、赤は俺様のイメージカラー!赤といえば俺様、俺様といえば赤!だろ?』

 

 そうだね。

 

 親友の赤は強烈過ぎない赤色、暖かい色、夕焼に光る黄金のような、太陽のような、光の象徴。

 

「いつもありがとね……こんな自分の親友でいてくれて、嬉しいよ」

 

『……卑下すんなよ、凪沙だから親友なんだ、今までが…その、不運なだけだったんだよ、まだまだこれからだろ』

 

「そうだね、不運、だったな」

 

 でも、親友と会えたことは不運じゃないよ、幸運なんて言葉じゃ言い表せない、奇跡って言葉でも到底足りない。

 

 銀色の髪を弄る、これは紛れもないわたしの髪で、わたしじゃなかった髪だ、もう完全に違和感がない、生まれてきてからこの姿だったって言われても、納得出来る。

 

 でも確かにわたしは、最初からこの姿じゃなかった、いっそ最初からこの姿なら良かったと思うけれど。

 

 それだと、今の出会いは無かったのかな。

 

『んー、そろそろ時間だ……近いうちに!とは、行かねえけど、絶対にそっちに一回帰るから、その時は』

 

「うん、そうだね、久々にあのバーに行きたいな」

 

『懐かし!学生の時行って怒られた場所じゃんか!……へへ、楽しみだ、じゃあまたな、凪沙』

 

「うん、またね。(つかさ)

 

 

 

 

 さて、今日は少しだけ、手元以外も見れるように、ほんとにちょっとだけ、カメラの位置取りを変えて腕ぐらいまで見えるようにした。

 

 ので、必然的に服装とかも見られる、ただその点については昨日、女性用の服を何着か頼んでナゲットくんが持ってきてくれたので、抜かりはない。

 

 女装趣味だと思われてるならもう開き直ってやるよこのやろう、ちくしょう。

 

 でもチェック柄のワンピースはすこし恥ずかしいな、狙い過ぎかな?でも肌はあんまり見せたくないし……ま、まあ。考えないようにしよう。

 

 配信準備を整え、500人前後を超える待機の数字を極力見ないようにする、直視すると何も話せなくなっちゃうよ。

 

 それと同時に、つまらないわたしは見せたくないから、いつも通り今回も全力でやりたいと思う。

 

 さあ、今回も楽しもう。

 

「のじゃー!自称プロゲーマーのなぎちゃんです」

 

『始まったー!』『のじゃー!』『出かわ』『なぎちゃん俺だ!結婚してくれ!』『なぎちゃん俺だ!認知してくれ!』『少し手元の画面大きくした?』『動画で見ました、面白かったです』『1000人突破おめでとう』

 

「認知って?まあいいや、さてと、まずは登録者1000人超えました、ありがとう……人が増えても、やる事は変えないぞ!」

 

『なぎちゃんおめでとう!』『古参面できるか?』『無知シチュ』『純粋なんやなって』『そのままのなぎちゃんでいて』

 

「じ、じゃあ、なぎ民の諸君、早速やって行こうじゃないか?!」

 

『イエス!なぎちゃん!』『緊張して変な言葉使いになってんの草』『声裏返ってんぞ』『メンタルよわよわなぎちゃん』『かわいい』

 

 す、好き勝手言いやがって……否定出来ないけどさあ。

 

「今日は何をやるかと言うとね、2Dアクションゲームをやろうと思う!」

 

「その名も、DEAD・CASLだー!」

 

『?』『ピンと来ねえ……』『知らないなあ』『2Dアクションはわからんなあ』『マイナー過ぎる、楽しいんだけどね』『はぇー、悪魔の城の例のアレみたいな感じ?』『似て非なるかな』

 

 説明しよう!2DアクションゲームDEAD・CASLは大手ゲーム会社SSSのある一人の社員が一から全て作った、完全自作ゲームなのである!

 

 会社を使わず、個人で販売した事から知名度こそはないものの、愛好家達には広く知られている2Dアクションゲームなのだ!

 

 城に住み着いた亡者達を、雇われ傭兵の剣士がばったばったとなぎ倒して行くシンプルなストーリーだ!

 

 ゲームコントローラーのみ対応であり、操作こそ簡単だが、ステージ毎のギミック、敵の行動パターンなどが豊富にあり、ステージ毎のボスを倒して行くと攻撃の性能を強化出来るぞ!

 

 全6ステージあって、全てのステージをクリアするとラスボスへの挑戦権が得られる。強化した性能、今まで積み重ねてきた技術で、亡者の主、アンデッドキングを倒せ!

 

「パソコンゲームをする人でも、詳しくは知らないんじゃないかな?体験版あるから、面白いって思ったら是非買ってみてね!」

 

『宣伝部部長なぎちゃん』『業界の回し者説』『ほーん、面白そうなら検討するわ』『なぎちゃんのおかげで知識が増えていく』『SSS社の公式HPに載ってないの可哀想』『勿体無いよな』『ほーん、H&KってSSS社のゲームなんだ』『まじ?ほんとだ』

 

「SSS社といえば、さいきんMMORPGのβテストやってたけど、みんなはやった?少し触れてみたけど、王道だったね」

 

『合わなかったなぁ』『公開テストはやるつもり』『VR機器しか無いからやってない』『流行りには乗らないんだ、孤高だからさ』『孤独の間違いだろ』『なぎ民はみんな友だぞ』『おまえは除け友』

 

「あ、そんなこといっちゃダメだよ……?仲良くしようね」

 

「さーてやるぞやるぞ〜?2Dアクションは本当に久しぶりにやるから、新鮮だなぁ……!」

 

『ロゴがもう懐かしさを感じる』『なんで2Dアクションって廃れたんだっけ?』『ゲーム性を理解出来て、しっかりした出来のモノを作れる人が居ないから』『そう考えると一人で作るって相当だな』

 

「そうだよね!こんな面白いモノを一人で作れるんだ…!って感動したの、確かね、えらーい人の一人だったらしいんだ、今は会社で働いているのかすらわからないけど、ちょっと話してみたいな」

 

 まあ実際に話すってなったら、とんでもない陰々力を見せつけて行くと思うけど、しらないひととはなすのこわいです……

 

「一応全クリしてあるから全ステージ途中から出来るけど、体験版で出来る1ステージを攻略しようかな」

 

『まじ?』『プレイ時間166時間で草』『やり込みプロゲーマーなぎちゃん』『すげえ』『PCゲーだから実時間だろ?やばいな』『166時間もあれば何が出来る?』『古代遺産の研究が終わる』『全クリを当たり前のようにするな』

 

「だ、だって面白いんだもん、仕方ないだろ。……ムービー始まるよー」

 

『かわいい』『だもん好き』『ムービーあるのか』『文字起こしのSEこれ製作者の声加工しただろ』『草』『ゴゴゴ・ゴゴゴゴゴ』『石像動かすな』

 

「主人公の剣士アルクくんはね、こうやって剣を振ったり投げたり障害物を投げたり敵を投げたり……あれ?よく思えば投げモーション多くない?」

 

『こうもり背負い投げして草』『王道ゲー……?』『素手で敵倒せるなら剣いらなくね?』『剣士とは』『なぎちゃんのチラチラシルバーブロンド』『地毛なんやなぁ…って』『スタミナ切れるとこけるのか』

 

「まー余裕ですね、見えない罠ぐらいしかわたしの敵ではありません」

 

『イキなぎ』『なぎイキ』『なんかえろい』『テンプレ化しようとするな』『この流れは踏むわ』『銀の檻落ちて行動不能途中にこうもりと蜘蛛と骸骨に襲われるんでしょ』『未来予知成功しそう』

 

「はーん、そんな簡単にわたしが引っかかると思ってんのか〜?166時間プレイしてるわたしがそんなこと……あ待って毒ガス踏んだ、もーう、先進めねえじゃんか」

 

『草』『草』『調子乗るからやぞ』『毒のシュ…シュワ…て音も製作者の声じゃん草』『かわいい』『これHP減らして進むしか無いん?』

 

「剣投げると毒ガス消えるんだよね、これで通れる、隠しギミックの一つらしいよ?」

 

『んん?』『なんでだ草』『風圧か?』『風圧だな』『いや理屈通らないが』『王道とは?』

 

「お、王道だよ、ストーリーは多分!……あ、必殺技ゲージ溜まった、なぎ民見とけよ〜〜、あの敵の群れに……必殺!」

 

 画面の中のアルクくんは剣を投げ、投げた剣を掴んで一閃!画面が真っ二つに割れて画面上の全てのエネミーが爆発四散!!

 

『って爆破するんかーい!』『倒され方で草』『カットインの絵かっこいいな』『爆発音これ拍手じゃね?』『低予算かよ』『これが一人の努力の結晶ですか』『確かこれボスには効かないんだよね』

 

「そうそう!ボスには効かないの、それどころかモーション中にダメージくらって負けるまでが最初のテンプレなんだよなあ」

 

「ってあぶねえあぶねえ…隠し針穴ギミックってあったなあ、ジャンプ遅れてたら死んでた」

 

『チッ』『チッ』『チュ』『チッ』『今キスしたやついるぞ』『どさくさに紛れて何やってんだ』『これはのけ民、真のなぎ民は下心を見せないから』『そのコメが下心』

 

 なんで舌打ちするんだよー!そんなに私がやられる姿を見たいのかあ?このこの、わざと負けてやらないよーだ!

 

 何事も真剣なんですっ。

 

「この隠し扉に入るとね、壁一面に製作者の愚痴が書かれたボーナスステージに入れるんだよ、今回は入らないけどね!配信で晒すのはかわいそう」

 

『草』『草』『草』『溜まってたのかな』『じゃあ一つだけ晒すわ、誰も手伝ってくれねえ、俺はSSS社の二次会で幹事やる役回りなのに誰もだ』『なぎ民に晒されてて草』『婚活パーティで18万盗まれた話が一番面白かったな』『かわいそう』『その後60万になって帰ってるんやで』『愚痴見たさに買ってこようかな』

 

 ああ、わたしは自重して何も言わなかったのに……ごめんなさい製作者さん、でもわたしはわるくありません。止めないけど、わるくないです。

 

「そい!そいそい!そい!おっ!フィニッシュムーブ見れると気分良いよなぁ〜〜!」

 

 『そいそい!』『そいそい!』『何処から剣出してんだ?この剣士』『まるで赤い外套だァ』『シャキーン(地声)』『変な所で笑いを誘うな』『1ステージはそれほど難しくなさそうだな』

 

「うん、実際初見でもボスまではいけると思うよ?誰でも入りやすいようにあえて優しくしてると思う、……トラップは初見殺しの一撃死多いけど」

 

「お、宝箱だ」

 

『宝箱にはオーブが7つ入っていて、それぞれ攻撃力UP、防御率UP、魔防率UP、素早さUP、移動力UP、ジャンプ力UP、それらの全てUP、です』

『有能』『有能』『有能もゲーム詳しいのな』『どれぐらい上がるん?』

 

「説明かんしゃー!……劇的に、って程じゃないけど、体感で言えば一回攻撃回数減らしてくれたり、不意の一発を耐えれるかもって感じかなー」

 

 お、ジャンプ力か…まあ外れでもないかな?でも今じゃ無いよなぁ。

 

「こういう、なんていうのかな、昔ながらのゲームは、気楽にやれて良いな〜〜……ゆーくりやれる」

 

「ってあああああ!油断した!呪い踏んだ!HP半分になった!」

 

『草』『草』『解 除 不 可』『イキリすぎた結果』『なぎちゃんなんでいつも慢心するん?』『むしろ今までが順調過ぎた』『ボス戦前にこれは痛いですね』『一度死んでリスポーンした方が良いんじゃ?』

 

「そんなんするかよ、別にHP半分でもね、当たらなければどうという事はない!」

 

『かっこいい』『かっこかわいい』『それは無理だよ!なぎちゃん!』『最初のボスならワンチャン?』『火力高いから弱い攻撃以外当たると即死やったよな』『セルフ縛りプレイ』『これは魅せプロゲーマー』

 

「やってやるぞ!」

 

 ボスの部屋に辿り着く、壁付きのろうそくが一つ一つ、ぼうぼうと燃えて、全てのろうそくが点くと、部屋の奥から出るは、蜘蛛の王様、ジャイアントスパイダー。

 

 粘つく糸の行動不能攻撃と、粘着床の移動速度大幅低下さえ気をつければ。

 

「わたしが負ける相手じゃねえ」

 

『かっこいい』『自然と口調変わるのすこすこ』『4ステージで止まってるし続きやろうかな』『面白そう、体験版DLするわ』『VR上で出来る?』『電子ボード持ってる?体験版で良いならデータ渡せる』『マジ?助かるわ』

 

「足場に気を付けないと……正直ジャンプ力上がって良かったー!粘着床余裕で回避できるわ」

 

『粘着……?ふむ』『えっち』『糸…絡められる……閃いた!』『閃くな』『でも見てみたいでしょ』『そりゃあね』

 

 揃いも揃ってなぎ民はすーぐそう言う……そういう事いうなぎ民はこうだ。

 

「アルクくんの絡め取られてる姿みんな見たいのか?実は専用絵まであるんだぜ、いいのか?一度わざと負けるか?ほら!今右に進めば見れるよ……?」

 

『許して』『許して』『許して』『ごめんなさい』『いやーキツイっす』『なぎちゃん、ファンアートはつおったー+のDMで送れば良い?』『器用に負けようとするな』

 

「あ、良いよ良いよ!配信が終わったら見るね?ありがとう!………そういう事だからさ、そろそろ決着するぞ化け蜘蛛」

 

 障害物を盾に使い、剣を投げる、投げる、糸を吐き出したら別の障害物に移動して剣を投げる、また投げる、投げて投げて投げまくる!

 

「おらおらおら!卑怯?何それ!勝てば良いんだよォ!」

 

『草』『草』『見栄えガン無視で草』『負けず嫌い過ぎる』『きっとこれが一番楽です』『振るより威力高いし、そりゃあね?』『どんどんHP削れるな』

 

「よーしとどめの一撃くれてやらあ!……やーった!勝ちました!優勝です!」

 

『かわいい』『かわいい』『うおおおおおお?』『難しいのは此処からだからなあ』『勝利は勝利』『購入意欲刺激されたわ』『宣伝配信としてなら最高の出来だったぞ』『ちなみになぎちゃんだから楽々とクリア出来てるだけで、普通に3時間ぐらいかかるからな』

 

「んー……思ってたより早く終わったな、じゃあちょっとだけチラ見せ!ステージ2も少しやるよ〜〜」

 

『お?』『ありがてえ』『この先初見』『最初から初見』『服可愛いですね』『確かに、かわいい』

 

「え、あ、ありがと……」

 

 さ、さて、ステージ1は城に入りたての入り口のような所から打って変わって、2ステージは泥沼エリアだ。

 

 歩く地面や壁に泥が引っ付いていて、触れている間は移動速度が低下する、剣を振るスピードも投げるスピードも減るので注意が必要。

 

「それに泥の中に敵がいるっての結構あるから、びくってなるんだよなあ」

 

『火力も1.8倍ぐらい上がるね』『びくびくなぎちゃん』『かわいい』『かわいい』『マドハント は なかまをよんだ !』『仲間呼ぶ敵はステージ3から』『呼ぶのか……』

 

「っと、その前に性能強化か、う〜〜ん、パンチの威力上げるか!アルクくん男らしいなぁ〜〜おい!」

 

『拳法家アルク』『ボクシングアルク』『格闘家アルク』『剣士とは?』『これ剣士じゃねえだろ』『投げるより殴れ』『パンチで敵を倒すと必殺技ゲージ二倍ぐらい上がりますからね、合理的でしょう』『合理的なパンチとは?』『剣なんて飾りの剣士』

 

「上がりやすいと思ったらやっぱそうなんだ、よーし、わたしのこぶしをくらいやがれー!」

 

『ぐーぱんちかわいい』『なぎちゃんのちっちゃなにぎりおてて』『綺麗な肌してんなぁ』『ありがとうございます!』『おてて民がまた勝利を刻んでしまうのか……』『うーんかわいい』『あざとかわいい』

 

「ってにぁああ!?いきなりモンスター部屋じゃねえか……多過ぎて勝てないよ、逃げないと……って泥多すぎだろぉ!」

 

「うおお、泥が、邪魔すぎ……やばいHPが、まだ死ぬには早すぎるだろ!待って、待ちやがれ!うおおおおっ間に合った!喰らえ我が奥義!」

 

『草』『草』『もうHP1割やん』『HP半減消えてないのか』『呪い強いなぁ』『落下ダメージでも一歩間違えたら終わりやん』

 

「ま、まぁ行けるところまでい……ごめん無理だ、砂嵐だ」

 

『持続ダメージかー』『部屋から出る前にHPなくなるな』『あっさり死んでいくやん』『死んで覚えるゲーム、やり込むとまあまぁ楽しい』『ステージ2も面白そうやな』

 

「じゃあ最後にビーストモードにして終わります」

 

『オオカミ男だー!?』『わおーーーん(地声)』『草』『草』『SEもうフリー素材だろこんなん』『おおかみ女なぎちゃん』『肉食系だけど押しに弱そう』『すっげえわかる』

 

 は、お、押しに弱くなんてない、わたしから押すんだから……

 

「いや、わからなくて良いので!……昇天する時のSEも声取ってるんだよね、味があって面白いよな〜〜」

 

『買うわ』『続きやることにした』『なぎちゃん延長しないの?』『俺も買うわ』『体験版自分でやってみる』『延長しないの?』

 

「今回は延長無し、基本的に1時間前後で終わらせたいからね、長時間過ぎるとアーカイブの画質が落ちちゃうんだ……なぎ民のみんなと楽しんで、名残惜しくなったら、するよ」

 

「あ、そうだ!この後つおったー+の方で、次の配信は何のジャンルが良いか聞くから、何が良いか送ってくれよな〜?」

 

『ホラー』『ホラー』『恐怖系』『脱出ホラー』『海外ホラー』『VRホラー』

 

「ホラーはやらねーって言っただろ!……やらない、やらないからな!本当に……こわいんだって…ほんとに……」

 

「んんっ、そろそろ時間だね……それじゃあ、みんな今日もありがとう、時間は未定だけど明日やるから、良かったらまた見てね」

 

『おつー』『いやー今回も楽しかったね』『知らないジャンルのゲーム開拓出来て満足』『久々の2Dアクションで興奮したわ、ありがとう』『なぎちゃん最後にお兄ちゃん好きって言って?』『お姉ちゃん好きでも良いんだよ』『パパってお願い出来ますか』

 

「もー……じゃあ……一回だけ……なんて、言うと思った?いわないよーだ!ふへへっ、ありがとうね、じゃあね〜〜!」

 

『かわいい』『かわいい』『かわいい』『ハートブレイク』『射抜かれたわ』『ハート鷲掴みかよ』『好きです』『今日もありがとう』『有能無能、またも敗北』『なぜなのですか』『至極当然』

 

 配信を切る、しばらく経ってもまだ残ってるなぎ民達のコメントを見てにやにやする……ふふっ、今日もありがとう、か。

 

 人に感謝されるような人間じゃないよ、でもうれしい……な。

 

 ん、メール?なんだろう、何か応募したりやり取りはしてない筈なんだけどな。

 

 ってこれは、ソレスタルビーイングさん?

 

『配信お疲れ様ですなぎちゃん。有能無能です、当社の、と言うより僕の作ったゲームをプレイしてくれて、宣伝してくれて、本当にありがとうございます。感謝の極みです。せっかくの自作のゲームが売れる事も、話題に上がる事も無く、良い加減DLサイトを断ち切ろうと思っていましたが、なぎちゃんの配信で考えが変わりました。SSS社もそろそろ辞めようと思っていましたがもう少し続ける事にします。

 

 なぎさん、本当にありがとうございます。  なぎちゃんのパパより』

 

 ソレスタルビーイングさん…………

 

 その言葉は、私が思った以上に、私の心に残った、たった今、わたしは配信で一人の人間のこれからの人生を左右したのだ。

 

 それは良い事なのか悪い事なのか、わたしにはわからない、だけど感謝を貰うという事は……悪くないはずがない。

 

 これからも配信を続けていこう、辛い時がもし来たとしても……すこしぐらいなら、耐えられるかも、しれない。

 

 今のこのメールを思い出せば、不思議とそう思えた。

 

 …………でも、有能無能はわたしのパパじゃないからっ!ぜーったい、言わない!




明日は忙しいから多分間に合わない、まあ今まで毎日投稿だったし……多少はね?

誤字報告いつもありがとう。評価もいっぱいちゅき。
色々な感想きてるけど考察だったり指摘だったり率直な意見だったり、ありがとうございます。全部コメ返すからな〜?






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