西暦二〇一八年。地球は怪獣騒動の温床と化していた。
これまで、怪獣は空想上の産物だとされてきていたが、半年前に突如と出現したのである。
怪獣は日本だけではない。アメリカ、中国、北朝鮮、はたまたロシアと、世界各地に出没していた。
国際連合安全保障理事会は、世界各地に防衛軍を設立。日々出現する怪獣に対して応戦を始めた。
地球防衛軍日本支部では、戦闘機や専用車を使って、空と陸から警戒に当たっていた。
防衛軍日本基地では、パトロール中の戦闘機と無線で繋いでいた。
「異常はないか?」
「異常はありません」
「引き続きパトロールを続けろ」
「了解!」
戦闘機に搭乗しているパイロットの
「ん?」
洋一は地面が盛り上がってくるのに気づいた。
「なんだ?」
地上に怪獣が姿を現した。
「攻撃!」
洋一の乗る戦闘機から銃撃。怪獣にヒットさせる。しかし、怪獣は微動だにせず、破壊の限りを尽くす。
「だったら!」
怪獣の前に回り込んだ戦闘機からミサイルが放たれ、その眼球にクリーンヒットした。
「ぎゃああああおおおおああああ!」
怪獣が咆哮と共に、口から炎を吐いた。
戦闘機は火炎放射を受け、操縦不能になって落下していく。
「うわああああ!」
錐揉み状に落ちていく戦闘機の中で、洋一は思った。
(死ぬ!)
特撮ドラマのようにウルトラマンが実在すれば、洋一を助けてくれたであろうが、現実に巨人などいるはずもなく。
刹那、はるか上空より、光の球体が飛来、戦闘機を包み込んだ。
「あ……?」
洋一の前に、色白に輝く巨人が現れる。その姿は、洋一が幼少期にテレビで見たウルトラマンにどことなく似ていた。
「あんたは?」
「私はマグナス。私は君の自らを犠牲にしてこの星を守る姿勢に、共振する個性を感じた。君の力になりたい。君と一心同体になれば、私は一時的にこの地球で活動することができる」
洋一は、マグナスからマグナスパークというアイテムを渡された。
「それを使えば、君は一時的に超人に変身することができる。使ってくれ」
洋一はゴクリと唾を飲み込むと、マグナスパークを手に取り、左腕に当てがった。
スパーク!
赤、銀の二色の巨人、ウルトラマンマグナス出現。
マグナスは、受け止めた戦闘機を地上に置いた。
「デュワ!」
マグナスは怪獣に向かって構える。
怪獣が襲い掛かった。応戦するマグナス。
マグナス怪獣の攻撃を受け流して反撃。圧倒的なパワーでねじ伏せ、最後は光線でとどめを刺した。
光に包まれ、縮んで洋一の姿に変わるマグナス。彼の手にはマグナスパークが握られていた。