エピソードゼロともいえる。Undertale
「お前は!なぜ、俺の邪魔をする!」
バキッ!ドカッ!
一人の男が、まだ10にも満たないような男の子にこぶしを振り下ろしている。
そして、その男の子は、身を丸くして必死に耐えている。
そばで見ている女は、その様子を横目で見つつタバコを吸い、我関せずで壁に寄りかかっている。
「いつも!いつも!いつもいつもいつも!」
「あんた・・・今日はそのぐらいにしときな」
「ちっ・・・しっかりと売り物になるようなマフラー作りやがれ!この役立たずの穀潰しが!!」
男は、男の子にけりを入れた後、機嫌悪そうに出ていく。
女は、血反吐を吐く男の子にタバコを押し付け、男の子が絶叫を上げた後満足げに牢獄から出て行った。
男の子は、痛みからなのか体を震わせ、朦朧とする意識をはっきりとさせていた。
「あ・・・あはは、」
少年の口からは、泣き言は零れず乾いた笑い声しか出なかった。
生まれてから、閉じ込められている
食事も満足に与えられず、中世の奴隷のような生活をしている。
その少年の名は、Frisk。この物語の主人公にして、悲しい運命の元生まれてきた、悲しい少年だ。
そんな少年に、小さな蜘蛛が心配して近づいてくる。
この蜘蛛は、この少年の幼い頃からの唯一の友達で、この地下室に住んでいる普通の蜘蛛だ。
残念なことに、おとぎ話のように魔法使いが変身した姿や、脱失させる力など持っていない、本当にただ普通の子供の蜘蛛である。
「・・・しんぱい・・・してくれるの?」
少年が、小さく言うと蜘蛛は優しくFriskに寄り添う。
Friskは、ありがとう。と小さくいい。その日は、眠りについた。
翌日
Friskは、朝早く目を覚まし毛糸と編み棒を手に取り、マフラーを作り始める。
こうしないと、食べるものもなければ・・・下手すれば殺されるからだ。
しかし、その時。
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴっ!!
突然地響きが鳴り始め、地下牢獄自体が激しく揺れ始める。
・・・地震である。この国では、めったに起きない自然災害だがひとたび起きれば、この国の人々に恐怖をもたらす。
しかし、Friskはまったく動じず。ただ、黙々とマフラーを編んでいた。
だが・・・神は、Friskを見捨てなかった。
がっシャンっ!!
牢屋のドアの鍵がなぜか壊れ、ドアが開く
Friskはそのドアを見て、蜘蛛をポケットに入れてそのドアを飛び出す。
世界が滅びるかもしれない揺れの中、Friskは揺れに邪魔されずに真っすぐと走る。
「くそっ!なんなんだ!・・・って!?おい!クソガキ!テメッ!!」
男がFriskに気づき、猟銃を持ち出して追いかけ始めるが・・・揺れに邪魔されてしまい立つことすら困難だ。
男はくそっ。と小さく毒づきながら猟銃を構え、銃口をFriskに向ける。しかし、瓦礫が落下し銃口を押しつぶした。
「はぁ・・・はぁ・・・」
Friskは、揺れを気にせず真っすぐ走り、森の中に隠れる。
そして、目の前にそびえたつ山を見る。
「この山に・・・・登れば・・・」
Friskは、その山の道を急いで登りとある洞窟を見つける。
Friskはその洞窟に引き付けられるように近づいていく・・・
「ここは・・・」
バァンっ!!
「えっ・・・」
突然、Friskの胸から赤い花が咲く。
Friskが、後ろを振り向くと猟銃をこちらに向けている女がいた。
「クソガキ・・・そのまま死ね。」
Friskは、そのまま目の前にあった大穴に落ちていく。
【Frisk・・・今、助けてあげる。ごめんなさい、×××××様。彼の為に、私はこの命をささげましょう】