転生天使は視続ける   作:オルフェイス

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捏造しました。嫉妬之王(レヴィアタン)を。新しく増えてます。

因みに、今回は独白回です。


……そして、遅れてすいません。



自覚。感染する嫉妬

 

 

───私の思考は、ギィが来るたびに停止し、そしていなくなればすぐに再開された。

 

 

皮肉にも、いつのまにか獲得していた究極能力(アルティメットスキル)嫉妬之王(レヴィアタン)』によって、私のこの感情が嫉妬であるのだと理解し、この無限ループは終わりを告げた。

 

 

何度も何度も考えて、それでも答えが出なかったのに、あっさりと分かってしまった。

この感情が嫉妬であると理解してからは、それを元に『誰に対して、何を嫉妬したのか』を考えた。

 

 

───考えるまでもなく、嫉妬の対象はギィだというのはわかっていた。だが、何を嫉妬したのかは、今も考えている最中だ。

 

 

そして───どうして、嫉妬したのかも考えている途中だった。

 

 

わからなかった。どうして、私はギィに嫉妬しているのか────幾日もかけて、考え続けた。

 

 

そうした結果、わかったのは────所謂……あれだ。

 

 

 

多分、私はギィに好意を抱いているのだろう。

 

 

 

………ということだった。

 

 

認めたくはないが、好意を抱いてしまっているせいで、最近生き生きとしているギィに対して、よくわからない怒りやら嫉妬やらが生まれてしまい、嫉妬之王(レヴィアタン)を獲得したのではないだろうか。

 

 

ギィとしたことなんて、会話と戦闘だけなのに、それでも好意を抱いてしまっている……だが、それだけでは嫉妬を抱く理由には薄い気がした。

 

 

だが、それを愛と憎しみで例えるのなら、納得できた。それらは裏表の関係であり、度を過ぎれば愛は憎しみへと変わってしまう。

 

 

つまり、私のギィに対する好意は度が過ぎていて、その結果嫉妬しているのだろう。

 

 

そう、恐らくギィに関すること全てに対して─────

 

 

今までは理解していなかったから、この場所から出ようとは思わなかったが……どうせなら、ギィを追いかけてみるのもいいかもしれない。

 

 

まぁ、しないのだが。私が嫉妬之王(レヴィアタン)を獲得したことを、ギィは把握しているかもしれない。だから、私が制御に失敗したと、そう思われるかもしれなかった。

 

 

突然そんなことをすれば疑いをかけられるのも仕方がないが、事を荒立てたりするのは、出来る限り避けたい。

 

 

ならば、どうやって誤魔化す、もしくは隠すのか────それは、獲得した嫉妬之王(レヴィアタン)が解決してくれていた。

 

 

というより、既に私は嫉妬之王(レヴィアタン)を獲得しているのにギィは気づいた様子もなく、何度も来ているのに普通にしていた。

 

 

ギィならば、興味を興味のままで終わらせることはしないはずだから、本当に嫉妬之王(レヴィアタン)に気づいていなかったのだろう。

 

 

どうしてバレなかったのかは嫉妬之王(レヴィアタン)の能力を把握することで理解した。

 

 

嫉妬之王(レヴィアタン)の能力とは、

 

 

"降格吸収"

 

"嫉妬感染"

 

"嫉妬之蝕毒"

 

 

この三つ。今回のことで降格吸収と嫉妬之蝕毒は関係ないので省くが、嫉妬感染によって、私が嫉妬之王(レヴィアタン)を獲得したことをバレずにいた。

 

 

この能力の効果は単純明快。

 

 

その名の通り、嫉妬を感染させること────要するに"嫉妬"を芽生えさせるのが"嫉妬感染"だ。そして、その範囲は"嫉妬"が芽生えるものなら、何処にいようと感染する。既に芽生えていようと、それは同じだ。

 

 

つまり───世界中が、能力の効果範囲なのだ。何処で、何をしていようと、"嫉妬"が芽生えうる素質を持つのなら、誰であろうと感染する。

 

 

その能力のおかげで、私はギィに嫉妬之王(レヴィアタン)の獲得を隠すことが出来たのだ。まぁ、智謀之王(ロキ)による偽装がなければ、バレる可能性があったのだが。

 

 

嫉妬感染は、何も"嫉妬"を芽生えさせることしか出来ないわけではない。むしろ、感染してからが本番だ。

 

 

実は、感染した者は嫉妬之王(レヴィアタン)を獲得できるかもしれないのだ。そう、私が既に獲得している嫉妬之王(レヴィアタン)を───

 

 

といっても、全く同じ能力ではないし、究極能力(アルティメットスキル)を獲得できるほどの精神力がなければ獲得は出来ないのだが、それでも普通より獲得しやすくはなるだろう。

 

 

そして、これで終わりではない。

 

 

"嫉妬"に感染した者に対して、私は支配権を獲得することができるのだ。例え究極能力保持者(アルティメットスキルホルダー)だとしても、感染した時点で抵抗(レジスト)に失敗している。

 

 

外部から干渉されるのならともかく、内部からでは絶対に崩すことはできない。ギィでさえも、感染したらどうすることも出来ないだろう。

 

 

……まぁ、そもそもギィが感染するわけがないので、あくまで例えでしかないのだが。

 

 

話が長くなったが、これが"嫉妬感染"の効果だ。

 

 

つまるところ、ギィは能力が隠され、そして未だに"嫉妬"の芽が残っているから嫉妬之王(レヴィアタン)は現れていないと勘違いしているのだ。

 

 

そして────私は嫉妬之王(レヴィアタン)を獲得したときから、ギィに対する切り札を得たということでもあった。

 

 

未だに嫉妬之王(レヴィアタン)はバレておらず、能力の詳細も不明。もしギィと本当の意味で殺し合うことになったとしても、これならば────

 

 

……まぁ、私はギィと敵対することはしないつもりなのだが。あくまでそう思うだけだ。

 

 

────これで、ある程度私の心の整理はできた。

 

 

少なくとも、今後は私自身の問題で、精神的に不安定になることはなくなるだろう。

 

 

……せっかくだし、今度地上に出たら、ギィのところに行ってみよう。

私だけギィの場所を知らないというのは、なんだか不公平に思えてきたのだ。

 

 

───この積極性も、私が本当の意味で自分を自覚したからだろう─────だがしかし、と。

 

 

私は、ギィをどうしたいのだろうか?

 

 

そんな、先ほどに比べれば随分と軽い疑問を考えながら、私は心の中で呟いたのだった。

 

 

 




多少、おかしくなってるところもあるかもしれませんが、単純に主人公の感情がドロドロになってるだけです。
表面は変わりなくても、内面がかなり変化しています。
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