ナガレモノ異聞録 ~噂の都市伝説召喚師、やがて異世界にはびこる語り草~   作:歌うたい

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Tales 44【冗談好きの種明かし】

新しい朝が来た。

希望になるか絶望になるかはこれからの話だとして、まずは朝焼けに向かって、凝り固まった身体をぐっと伸ばす。

もう随分長いこと停泊している宿の看板。

厚みのある木造りの上に出来た鳥の巣から、黄色い綿毛を生やした雛が鳴いていた。

親鳥は餌でも取りに行ってんのかね。

 

 

「んぎぃっ……と。さて、行きますか」

 

「うー……」

 

「しかし昨日の夜と違って晴天の洗濯日和だな。結構雲厚かったのに」

 

「うぅー……」

 

「……」

 

「うぅうう……」

 

「お嬢、構って欲しいならいっそそう言って」

 

「そうじゃありませんわよ……う、頭が……」

 

「ばっちり二日酔いしてんじゃん。アムソンさんは?」

 

「酔い止め薬を買いに……」

 

「はぁ……」

 

 

酒は飲んでも呑まれるな。

酒で痛い目を見てる相手に贈る慣例句すら(はばか)れる青い顔に、ため息しか出ない。

 

 

「んでセリア……は、ガートリアムの情報聞きにエース達のとこ行くって言ってたっけ」

 

「うぅ、アムソンはまだですの……」

 

「急かさない。自業自得っしょ。ていうか昼から試合あんのにそんなんで大丈夫?」

 

「く、薬を飲めば昼には……だから早く。お願いしますわ……」

 

「俺に言われても」

 

 

なんか生気のない顔色が、重い禁断症状みたいでおっかない。

朝にはトーナメントの出場ブロック決め、そこから昼には第一試合開始と、闘魔祭は余裕のない予定表が組まれている。

人手不足故のスケジュール調整の結果なんだろう。

昼までに治るって言葉をとりあえずは信じてみるけど、何だか先が不安になる。

 

謁見以来一度も顔を合わせた事もないのに、相当な苦労背負ってるお方がつきそうなため息が、俺の口からも零れ落ちた。

 

 

 

────

──

 

【冗談好きの種明かし】

 

──

────

 

 

結論から言えばお嬢は会場に着くまでに無事快復した。

となれば当然、顔を見るなり噛み付き合うくらい仲の良い二人の寸劇が始まった。

二日続けてキャットファイトに巻き込まれるのは御免被りたい。

 

という訳で、予選ブロックを見事勝ち抜いたメトロノーム兄妹と一緒に他人の振りをしつつ、予選から本選へと名前と装いだけを変えた会場内を見回してみる。

 

 

「……流石に予選よりヤバそうな人ばっかりか」

 

 

人口密度による圧を予選時には感じたのものだが、今はもう一人一人が持つ気配が凄まじい。

対面から歩いて来たなら曲がらない角も曲がってしまいそうな厳つい顔の大男に、歴戦の戦士の様な気配を纏う武術家に、見るからに魔法使いといったローブと杖を持った女性。

 

シルエットだけでも濃密な存在感が半端なく、口をついて出た弱音をフォルに拾われてしまった。

 

 

「怖じ気ついたんなら帰ればいい」

 

「あ、フォル! またそうやって……」

 

「……チッ」

 

「……(キングってのに焚き付けられでもしたのかね)」

 

 

相変わらずの喧嘩腰ではあるけど、それはやっぱり緊張の裏返しなのだろうか。

後ろ流しにして逆立てたブラウンの髪を逐一弄る様子は、どこか落ち着きがない。

それは赤眼鏡がズレ落ちそうになりながらもこっちに頭を下げる、妹のピアも似通った部分ではあるけど。

 

 

「す、すいません! すいませんナガレさん! お兄ちゃんがまた失礼な事を……」

 

「そ、そんな勢いつけて謝んなくても大丈夫だから」

 

「はい……」

 

「…………」

 

 

兄である立場なら、あんまり妹を困らせるべきじゃないって指摘する場面なんだけど。

どうやら本人もバツの悪そうな顔してるし、特に何も言うまい。

 

 

「……ん?……妙だ」

 

「何が?」

 

「……数。三十二枠もあるはずなのに、三十も達してない」

 

「……え………………あ、マジだ」

 

 

不思議そうな呟きに乗っかれば、少しばかり動揺を見せた厚雲色の瞳。

手短に告げた違和感の意味を辿れば、フォルの言わんとする事は直ぐに分かった。

今この会場内の出場選手の数は、『二十九』人。

三枠も足りてない。

 

 

「確かエトエナが一人勝ちしたってのは聞いてたけど、他のブロックにもそんなケースがあったのか?」

 

「……さぁな。遅刻してるだけかも知れないだろ」

 

「でも……もう時間だよ? 遅刻なんてあるのかな」

 

「ピア、俺に聞くな」

 

 

どっかのエルフみたいに羽目外したのかもな、なんて有りそうにもない事を思い浮かべてお嬢の方を振り向けば、まだ言い争ってるし。

とそこで、そんな近寄り難い二人の元へと軽い足取りで近付いていく細身のシルエットが目についた。

なんか亀の甲羅みたいなの背負ってるけど、あれは盾なんだろうか。

 

 

「よう、ハニー。朝早くから随分威勢がいいじゃないの」

 

「げぇっ?! で、出ましたわねぇ最低で下衆な軽薄男!! というかわたくしをハニーと呼ぶんじゃありませんわ汚わらしいッ!」

 

「あ、あーらら……俺様嫌われちゃってるみたいじゃねーの……ま、そんなハニーの怒った顔も魅力的だぜ?」

 

「……え。ちょっとそよかぜ。ハニーって……あんた趣味悪いわね」

 

「はぁ!? 何とんちんかんな勘違いしてやがりますの!!」

 

「趣味悪いって……おいおいこんな良い男捕まえてそりゃないぜお嬢ちゃん」

 

「は? なによこのバンダナ、馴れ馴れしいわね。髭の一つでも生やして出直して来なさい」

 

「……(髭?)」

 

 

辛辣にはね除けるエトエナの口振りに首を傾げたくなるも、俺様な盾兄さんはどこか飄々としてる。

お嬢の知り合いっぽいけど……微妙に腰が引けてるのは何故?

 

 

「折角同じ予選ブロックを勝ち抜いたんだ、もうちょっと俺様と仲良くしてくれたって罰は当たんないんじゃないか?」

 

「やっかましいですわこの色魔!! 良いですこと? マルスなにがし! もし本選で当たった時は次こそ乙女の鉄槌を下してさしあげますわよ!」

 

「マルス・イェンサークルな。そ、それと鉄槌は勘弁してくれ……」

 

 

オレンジ色のバンダナを目深にずらして青ざめるマルスの名前には聞き覚えがあった。

確かセクハラ発言されたから制裁した、とんでもない破廉恥男とかなんとか。

制裁って何とは思ったけど、あの引け腰を見る限り、詳しく聞かない方が良さそう。

 

けど、ちょっと背筋が寒くなった。

 

 

◆◇◆◇◆

 

 

 

『来場された予選通過者の皆様、よくぞお集まりくださいました! 先日に引き続きトーナメント選出も、このオルガナ・ローンが務めさせていただきます』

 

 

そう時は巡らない内に、いよいよ本選トーナメントの割り振りの時間となった。

読点一つがアクセントに聞こえるようなチェストボイスは腹にまで響きそうで、会場内の視線も自ずと発生源の壇上へ。

 

後ろ手を組んだオルガナの爽やかな笑みに迎えられつつも、皆の興味は彼の後ろに運ばれてくる大きなサイズのトーナメント表へ向いた。

 

 

『さて、此度の予選ではバトルロワイアルを勝ち抜いた二人のみの選出とさせていただきました。そして次なる舞台、即ち本選は勝ち抜きのトーナメント方式となっております』

 

 

清潔な赤ネクタイをゆるめつつ、彼もまた参加者達と同様に視線をトーナメントへ向ける。

その長大な図式を仰ぎ見れば、左のブロックと右のブロックとでそれぞれ十五ずつ枠が空欄となっていた。

 

 

『本選は予選を勝ち抜いた総勢三十二名から成ると当初は説明しましたが、予選にて少々"イレギュラー"な案件が発生しましたので、ご覧の通り二つほどシード枠を設けさせていただきました』

 

 

イレギュラー、という割にはある程度想定の範囲内。

堂々ぶりを崩さないオルガナさんの立ち姿から、むしろそのイレギュラーを歓迎していたかの様にも見えるのは気のせいだろうか。

 

まぁ、そんな個人の推論は置いとこう。

要するに参加枠は三十ジャスト。

その内二枠がラッキーを勝ち取れるって事らしい。

 

 

『ではその枠を決めるべくして、今から皆様に抽選クジを引いていただきます』

 

 

オルガナさんがパンと柏手を叩けば、壇上の両袖からそれぞれ真四角な箱を持った女性が二人現れる。

その片側は奇遇にも俺の勝ち進んだブロックの係員で、相変わらず愛想のない顔と一瞬だけ目が合った。

 

 

『各々抽選箱から番号札を一枚だけお取り下さい。そこに記された数字が、貴方のトーナメントの行き末を担う運命のナンバーとなるでしょう』

 

「……(また煽ってるし。この人ノリノリだな)」

 

 

運命のナンバー、ね。

都市伝説に(かこ)つければ悪魔の数字とか、陰謀論とかを想起しそうな言い回しだけど。

残念ながら彼の遊び心は俺以外には響かず、フォルなんかいかにも馬鹿らしいと鼻で笑っていた。

 

 

「……どうぞ、サザナミ選手。引かれた番号はまだ他の選手には公表しないように。そのまま私にのみ提示して下さい」

 

「了解。ん……(『2』か……いや、それよりこの剣の絵はなんだ?)」

 

「……はい、確認致しました」

 

 

ガサゴソと探り当てた運命の番号は大分若い。

レジェンディア式にデフォルメされた数字の隣には、オーソドックスな剣のイラストが添えられているのも気になる。

 

……というか番号的に、いきなり初戦って感じじゃないかこれ。

 

 

 

「フォルティ選手」

 

「……」

 

「はい、確認致しました。ではピアニィ選手」

 

「は、はい! えっと……え、あっ……」

 

「はい、確認致しました。それでは番号札を回収します」

 

 

段取りが詰まってる分、係員が淡々と処理していく中でピアのリアクションが目に留まる。

なんか良くない数字でも引いたのかも。

 

と、そうして出場枠の割り振りは淀みなく進行していき、あっという間に公表の時間は訪れた。

 

 

◆◇◆◇◆

 

 

『……さて、各選手の運命が出揃いました所で公表と参りましょう。便宜上、皆様から見て左のトーナメントブロックを【剣】、右のトーナメントブロックを【魔】とさせていただきます』

 

 

あぁ、それで番号札に剣が描いてあったのか。

ってことは俺、やっぱりいきなり初戦っぽい。

 

……ん、いや、待てよ。

剣のブロックで十五。魔のブロックで十五。

シード枠が二つ。

そして会場には二十九人の予選勝利者。

 

……『後一人』は?

 

 

『それでは早速──』

 

「あの、オルガナさん」

 

『──と、失礼。如何なさいましたか、サザナミナガレ選手』

 

「あ、いや進行遮ってすいません。ちょっと気になったんすけど……トーナメント出場者ってここに居るので全員なんですか? あと一人足りないよーな気が……」

 

『ふむ、確かに参加者としては気になる部分でしょうな。ナガレ様のおっしゃる通り、会場には本来揃うべき"あと一名"を欠いたままでありまして。"彼女"には余った残りの番号を割り振らせていただいております』

 

「彼女?」

 

 

『えぇ、彼女は────! おっと。どうやら、私が説明するまでもありませんでしたね』

 

 

背後の方から届いた、重々しい鉄扉の軋む音が、まるでおどろおどろしい悲鳴の様にも聞こえた。

密閉された空間にまた新たな風が吹き込まれる様に、会場内に満ちた空気が瞬く間に塗り変わる。

 

 

それは、最後の一人の満を辞した到来に対する、無機質なりの祝福だったのだろうか。

 

 

『僭越ながらご紹介致しましょう。彼女こそ、かの【精霊奏者(セプテットサモナー)】の奏者が一人』

 

「!!」

 

 

嬉々として演出に拍車をかけるアナウンスが、より一層『彼女』から漂う濃密な気配を飾る。

 

──その濃密な存在感を醸し出している要因は二つあった。

 

 

一つは、真夜中のトンネルよりも尚深い黒。

際立ち過ぎて、異質とさえ映るほどの漆黒に浸けた様な『ローブ』を纏ったシルエット。

遠目からでも小柄だと分かる彼女の存在そのものを呑み込みそうな墨色の衣は、彼女こそ魔女なのではないかと思える程で。

 

 

『かの【人智及ばぬ黒き底】……魔女カンパネルラ様の弟子』

 

 

そして、もう一つの要因。

 

魔女の弟子であるらしき小柄なシルエットを、今にも押し潰してしまいそうな──大きな『棺』。

無機質で無感動な死の象徴が、まさに彼女の異様さを最大限に演出していて。

 

 

 

 

『お待ちしておりましたよ、"トト・フィンメル選手"』

 

「……」

 

 

 

物言わぬ影とのすれ違いざま。

闇衣から覗いたのは、恐ろしいまでに透き通った『紫水晶(アメジスト)』の瞳だった。

 

 

 

◆◇◆◇◆

 

 

 

 

「──とまぁ、魔女の弟子に関してはそんなとこやな。悪ぅ思わんでくれ、流石にワイも『賢老』が目ェ光らしてる場所じゃ好き勝手動けへんねん」

 

「……貴様らしくもない事だ」

 

「へへへ、買い被りやねんて。"人の中"に紛れるには『慎重さ』っちゅうのが肝要なんやで?」

 

「どちらともにも身を置こうとしない分際が。嗤わせるなよ」

 

 

セントハイムより少し離れた丘でかわされる影達のやり取りには、決定的な温度が欠けていた。

吐き捨てるような声色を風に溶かした冷美な横顔が、対面の男を冷たく見下ろす。

 

緋色の眼差しを向ける女、『ルークス』は自分の心に沸き立つ仄かな嫉妬を自覚していた。

対面が寄越した魔女の弟子に関する情報、その不明瞭さに腹を立ててる訳ではないと。

 

 

「予選は、"あえて"降りたと。そう言っていたな」

 

「言うたな。いやいやそれがなぁ、滅っ茶苦茶オモロそうな『サンプル』を見付けてしもてな! そいつの持っとる力もそやねんけど────他とは違うんや、ソイツの『匂い』が!」

 

「……匂い?」

 

「せやせや、ありゃ『どこ産の生まれ』なんやろぉな。西の魔法臭さもない、南の聖職臭さもちゃう。東かと思たけどそれもなんか違う、ほんで『かつての』中央もないな、あれは────くかかっ! たまらんやん。ルーツが知りたくなるやん!! アイツは一体なにもんやってハナシやろ!! なぁオイ、そう思わへんか?!」

 

「知るか」

 

 

この男の生き方そのものが、ルークスという存在が纏う因果をせせら笑っているかの様で。

つまりは、蔑む様な口振りでさえ、単なる八つ当たりに過ぎない。

 

 

「ちゅー訳で、魔女の弟子に関してはもうワイは興味なくなってしもたんや。気になるんなら自分で本選見に行きぃ」

 

「言われなくともそうする。貴様なんぞに貸しを作ったのがそもそも間違いだった──で、お前はいつまでその誰とも分からない『面』で居るつもりだ」

 

「──おぉ、せやせや、忘れとった。もうこの『顔』も飽きたし、えぇか。割と気に入ってたんやけど」

 

 

そう八つ当たり。

人の間をするりするりと渡りながら、思うがままに生き、思うがままに奪い、思うがままに居座れるこの存在を、ルークスは嫌う。

 

 

「『偽善偽悪に頬を打たれたなら、その者の身近に成り済まし』」

 

 

そしてきっと彼もまた、ルークスからどう思われているかなんて、とうの昔に気付いているのだろう。

足元から発生した銀の魔方陣、そこから立ち昇る銀の魔力の渦が、カーテンの様にシルエットを隠す。

 

 

「『叱咤の鞭を捌き打ち、せせら笑い、唾を吐いて、ただ応報をくれてやれ』」

 

 

彼が唱えるのは、精霊の力を借りぬオリジナル。

独自魔法(アーティファクト)にして、彼そのもの、代名詞。

そしてこの瞬間においては、だからどうしたと、憎むのならば勝手に憎めとでも言うかの様な異種返しも兼ねていた。

 

 

「『ざまぁみろ』」

 

 

道化師が嗤う。

 

 

「【クラウンメイク(お前の者は俺の者)】」

 

 

その顔を歪ませ、瞬く間にその原型は消え去って。

 

琥珀色のおかっぱ頭は、アンバートーンが華やいで波打つ長い癖髪へと変わり。

栗鼠の様に贅肉でふくらんだ頬は、彫刻像みたくすっきりとして滑らかなフェイスラインを(かたち)どり。

 

曲がった背は伸び、浅葱色の瞳がパチパチと瞬いた。

 

 

「──ふぅ。ひっさびさにこっちに戻ったわねぇ。手鏡の一つでも持ってくれば良かったかしら。ねェ、どーお? アタシ、ちゃんと綺麗かしらァ?」

 

「……貴様の顔などどうでも良い」

 

「あらやだ失礼しちゃうわ。貴女が元に戻れって言ったんじゃないのォ」

 

「知るか、【見境なし】が」

 

「──えェえェ、おっしゃる通り。アタシには境界なんてないわァ。美人でも不細工でも。男でも、女でも。

 

 

──人でも、魔物でも。神様が引いた線引きなんて、どうでも良いコ・ト・よ!」

 

 

それは、届きもしない"種"明かし。

披露したのは、とびっきりの嘘。

観客が違うのがさも残念だと言いたげに。

 

 

彼女、或いは彼は堂々と謳い上げる。

遠大に広がる青空に両腕を伸ばし、まるで自由を高らかに尊ぶ歌劇の様に。

 

 

「【見境なしのシュレディンガー】は縛られるのが嫌いなの」

 

 

──楽しい"冗談"は、大好きだけどォ。

 

ねェ、ナガレにセナト。アタシもなかなかのモンでしょォ?

 

 

妖魔が、嗤う。高らかに。

 

 

 


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