ナガレモノ異聞録 ~噂の都市伝説召喚師、やがて異世界にはびこる語り草~   作:歌うたい

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登場人物ファイル PAGE2

【No.001】

 

細波 流

 

 

《追記》

 

 

 様々な思惑の中で闘魔祭に参加する事を決めた。

 だがその理由はセリアを助ける為だけではない。

 自身の死、大切な人達との別れに対する実感や虚無感を誤魔化す為でもあった。

 ナガレの中で、アキラやリョージ、チアキといった友人達の存在はとてつもなく大きかったが故である。

 

 闘魔祭にて精霊魔法の頂点である『精霊奏者』と誤解されている事、メリーさんをはじめとした都市伝説たちの再現を『精霊召喚』と誤解されている事。

 致し方ないとはいえ、本人はかなり不満であるらしい。

 彼いわく、都市伝説愛好家のこだわりに反するそうだ。

 

 

《彼の親族について》

 

 本人いわく、両親は"もう居ない"とのこと。

 レジェンディアに訪れる前までは、彼が爺ちゃんと呼び親しむ祖父に引き取られ、生活していたらしい。

 

 

 

【No.002】

 

 

セリア

 

 

《追記》

 

 

 冷たい印象を受けがちだが、責任感が強い。

 闘魔祭の参加規約に弾かれた自分の代わりにナガレとナナルゥが出場を決めたことに、相当の責任を感じているらしい。

 

 またセリアは、精霊魔法を扱う上でのテクニック、詠唱技術《スペルアーツ》に秀でており、それをナナルゥに指導した。

 エシュティナの魔法学院に在籍していた経緯を持ち、成績も優秀だったらしい。

 

 

 

【No.003】

 

 

ナナルゥ・グリーンセプテンバー

 

 

《追記》

 

 

 当初は自信の無さ故に闘魔祭に参加する事を迷っていた。

 だが現れた昔の縁の挑発と、風無き峠にてかけられたナガレの発破を軸に、持ち前の意地っ張りで参加を決めた。

 火力が乏しい分、器用さに秀でるナナルゥは詠唱技術と相性が良いらしく、闘魔祭の準備期間という短時間でそれなりの詠唱技術を身に付けた。

 

 加えてまだはっきりとはしないものの、縁を深めていくうち、ナガレに対する感謝や情景が別の淡い感情に移り始めているのかも知れない。

 

 

 

【No.004】

 

 

アムソン

 

 

《追記》

 

 

 闘魔祭の準備期間中、ナガレに護身術を指導している。

 アムソンいわく、ナガレは筋が良いとのこと。

 またナナルゥもアムソンより護身術の手解きを受けているらしく、ナナルゥはナガレの弟弟子という事にもなるらしい。

 

 主であるナナルゥに芽生えはじめている仄かな想いにいち早く気付いているらしく、その想いを止めるどころかアシストするような素振りさえ見せている。

 彼の真意は、深い皺の奥に。

 

 

 

── 以下、Holic 2 にて登場した人物 ──

 

 

 

【No.007】

 

 

 ルーイック・ロウ・セントハイム

 

 

 

 セントハイム王国 十代目国王

 身長169cm 年齢16歳

 

 ロイヤルの代名詞的な華やかな金髪、青い瞳を持つ美少年だが、体格自体は普通。

 性格は国王とは思えないほどに優柔不断で気弱なところがあるが、優しく暖かみのある温厚な一面を持つ。

 セリアいわく、ラスタリアのテレイザ姫に御執心らしい。

 緩い発言も多く、宰相であるヴィジスタに度々お小言を貰っているが、彼に絶大な信頼を寄せている。

 

 

 

【No.008】

 

 

ヴィジスタ・アーズグリース

 

 

 

 セントハイム王国 宰相

 身長161cm 年齢73歳

 

 

 後頭部まで後退した白髪と、鋭く黒い瞳。

 鳥の嘴のような鼻を持ち、非常に厳格な雰囲気を放つ老人。

 

 数ヶ月前に先代である九代目国王『ルーファス・ロウ・セントハイム』が崩御した為に、16歳の若さで国王となったルーイックを支えている忠義人。

 平民の出でありながら先代国王に『我が宝』とまで言わしめるほどの深い知性と慧眼、政治的な手腕を兼ね備えた人物。

 民衆の間では『賢老』と称えられている。

 

 

【No.009】

 

 

ヤクト・ウィンターコール

 

 

 エルディスト・ラ・ディー 団長

 スペード隊部隊長 通称《エース》

 

 身長179cm 年齢25歳

 

 

 長めの黒髪に、開いてるか閉じてるか分からないほどに細い目元。

 関西訛りの口調と、瞳の色と同じ暗めの緑染めの着流しという格好が特徴的な青年。

 若い身空にありながらセントハイムに本拠地を構える傭兵団エルディスト・ラ・ディーの団長を務める。

 

 飄々とした常に余裕を持った立ち振舞いで、フレンドリーな性格。

 だが、奥底まで踏み込ませない話術と手の内を晒さない慎重さ。

 その上でナガレの特異性を感覚のみで察知する洞察力、ナガレの不思議な力を団の目的の為に利用出来ると踏み込む大胆さなど、曲者でありながら長としての能力は高い。

 

 エルザという、病床につく妹が居るらしく、彼女の病気を治す為に闘魔祭の優勝特典である『精霊樹の雫』を欲している。

 

 

 

 

【No.010】

 

 

 

ミルス・バト

 

 

 エルディスト・ラ・ディー 幹部

 ダイヤ隊部隊長 通称《ジャック》

 

 身長 155cm 年齢19歳

 

 

 クリアパープルのショートカット、深い青の瞳。

 白縁眼鏡をかけている。

 冷静沈着で事務的な口調だが物腰も柔らかく丁寧なので、図書館の司書が似合いそうな年若い女性。

 しかし見た目とは裏腹に、エルディスト・ラ・ディーの《四枚の切り札》という幹部の座に就き、幹部の中でも最年少の才女であり、団長エースに対しては割と容赦がない。

 

 それはエースに対する仄かな好意の証でもあるのだが、そのことに気付いてる者は少ない。

 実は前回の闘魔祭出場者であり、その縁で前回、今回と実況役を務めるミリアム・ラブ・ラプソディとは友人の関係である。

 

 

 

 

【No.011】

 

 

 

ロートン・アルバリーズ

 

 

 大貴族アルバリーズ家の嫡男。

 身長182cm 年齢26歳

 

 

 金髪、垂れ目、尖った鼻。

 黙っていればそれなりに整っているが、服装や言動の壊滅的なセンスが全てを台無しにしている。

 家名による権威と金で、美しいと感じた女性を片っ端から手にしていた。

 外聞を気にせず豪遊し、繁華街に入り浸ったり、気に入った平民を色町に連れ込んだりとやりたい放題しているらしい。

 自分以外の男、身分の低いものをとことん侮蔑するなど、ある意味分かりやすい人物である。

 

 だがナガレの再現した口裂け女にとてつもないトラウマを植え付けられ、女性不審に陥る。

 更には一周回って男色に目覚めたらしい。

 そのせいか、とある雇われの黒椿に手を出そうとして、完膚なきまでに殴り倒されたが、完全に余談である。

 

 

【No.012】

 

 

セナト

 

 

 黒椿の一員

 身長180cm 外見年齢 22歳

 

 

 褐色の肌、銀髪、深い黒の瞳。

 フード付きの厚めの生地の黒い和服に、口元を覆い隠す黒い布と、暗殺者のような格好をしている人物。

 

 大陸東方にて本拠地の里があると云われる凄腕傭兵集団、『黒椿』の一員。

 アルバリーズの依頼によりセントハイムに招かれたらしく、その実力は近接戦闘においてメリーさんと軽々渡り合えてしまうほど。

 

 寡黙そうな外見とは裏腹に、人柄はかなりの食わせ者のようで、皮肉も軽口も叩く。

 ナガレに対しては興味があるのか、彼をからかうような口振りが多い。

 

 

 

 

【No.013】

 

 

 

エトエナ・ゴールドオーガスト

 

 

 魔法学院エシュティナの学徒

 身長153cm 外見年齢14歳

 

 輝かしい金髪をサイドポニーテルに集めた、紅い瞳を持つエルフの少女。

 ナナルゥとは真逆なほどに起伏の少ない体型で、そのことを揶揄しようものなら彼女の精霊魔法で焼き付くされかねない。

 

 ナナルゥとアムソンの故郷であるフルヘイムでは、神童と持ち上げれている程で、炎の精霊魔法の使い手。

 ナナルゥとは幼馴染といえる間柄でもあるが、彼女の事をそよかぜと評して馬鹿にしている。

ナナルゥに負けず劣らず野心家。

 エルディスト・ラ・ディーと一時的契約を結び、闘魔祭に参加する。

 

 

 

 

【No.014】

 

 

 

フォルティ・メトロノーム

 

 

 エルディスト・ラ・ディー 山札(キティ隊)所属

 身長166cm 年齢15歳

 

 

 濃いブラウンの髪を、荒っぽく後ろに流した髪型、グレーの瞳。

 肩当て、籠手と戦士的な装備に身を固めた少年であり、エルディスト・ラ・ディーの予備部隊に所属している。

 紅い龍の翼の形状をした大剣を振るって闘うだけあり、身体能力は年不相応に高い。

 

 他者に対して心を開かない素振りが目立ち、誰に対しても敵対的。

 彼が闘魔祭に参加した理由は、彼の祖父らしき人物の名誉の為。

 その人物とは、かつて『メゾネの剣』と呼ばれ旧時代に活躍した英雄である。

 

 

 

【No.015】

 

 

 

ピアニィ・メトロノーム

 

 

 エルディスト・ラ・ディー 山札(キティ隊)所属

 身長156cm 年齢15歳

 

 

 濃いブラウンの長髪、グレーの瞳。上側だけ赤い縁の欠けた眼鏡をかけている。

 名前の通りフォルティの親族。フォルティとは双子であり、ピアニィは妹。

 

 強気な兄とは対照的に大人しく、礼儀正しく温厚。

 彼女が闘魔祭に参加した理由もフォルティと同じであり、闘魔祭本選の第一回戦にてナガレと闘った。

 水精霊魔法の使い手。

 

 

 

 

 

【No.016】

 

 

トト・フィンメル

 

 

 魔女カンパネルラの弟子

 身長150cm 年齢不明

 

 

 紫陽花に似た色彩の、羊の毛のような髪。アメジストの瞳。インクに浸けたような漆黒のローブを纏っている少女。

 土精霊属性の『精霊奏者』であり、セントハイムにとって畏怖の対象である、魔女カンパネルラ。

 その弟子であり、今大会の優勝候補。

 巨大な棺を常に担いでおり、その棺の中には巨大な聖母人形『マザーグース』が納められている。

 

 試合ではトトの指から魔力で出来た糸を伸ばし、その糸でマザーグースを操り闘う。

 

 

 

【No.017】

 

 

マルス・イェンサークル

 

 

 ベルゴレッド特殊部隊【聖衛第四位】

 身長181cm 年齢24歳

 

 オレンジ色のバンダナと、焦がし茶色の髪と瞳。

 自身で男前と言うだけあり顔はさっぱりと整ってはいるが、その身に纏う修行僧めいたローブが今一つちぐはぐな印象を与える男。

 背中をすっぽり覆うような亀の甲羅の形に似た大きな盾を背負い、手に古ぼけた槍を持っている。

 女性に目がなく、ナナルゥ相手にストレートなセクハラをかますほどナンパ気質だが、雷精霊魔法と近接武術を駆使して闘うその実力は底知れない。

 

 それもそのはずで、三大国家ベルゴレッドの特殊部隊である『聖衛隊』に所属し、更には階位を持つほど。

 彼が真の実力でもってナガレと相対していたのなら、きっと同じ結末には至らなかったであろう。

 

 

【No.018】

 

 

イコア・ペンテッド

 

 聖衛隊隊員

 身長155cm 年齢21歳

 

 薄紅色のミドルカットと背丈、更には童顔さもあいまって少女のような印象を受けがちだが、実際は二十歳を超えている。

 マルスと同じく聖衛隊に所属している身で、彼の直属の部下である。

 しかし上司であるマルスに対しては特別辛辣なのだが、それは彼らの間にある信頼の証ともいえる。

 

 

 

【No.019】

 

 

 

ジム・クリケット

 

 

 情報屋『シェシャ・マネキン』

 身長169cm 38歳

 

 

 琥珀色のおかっぱ頭とリスみたいに膨らんだ頬が印象的な男。

 常に媚を売るように腰を屈めている為、それなりの身長がありつつも、小柄な印象を与える。

 堂々と厚顔無恥な真似をするが、あまりに躊躇いがない為に、それも彼なりの処世術なのだと納得する者もいるとか。

 だが、闘魔祭に参加する以上、ただひ弱で狡猾な男である訳ではない。

 

 

 

【No.───】

 

 

シュレディンガー

 

 

 元魔将軍 通称『見境なし』

 身長180cm(仮) 年齢 不明

 

 アンバーの色彩をした、波のような癖があるロングヘアーと浅葱色の瞳。

 彫刻像の様な無機質かつ中性的な顔。

 所々にフリルがあしらわれた白い紳士服を上に。

 下半身は、左半分がルージュカラーのスカート、右半分は同じ色彩の足首まで覆うスラックスという特徴的な格好。

 

 魔王とも面識がある掴みどころのない妖魔で、性別も年齢も不明。

 

 クラウンメイク《お前の者は俺の者》と呼ばれる独自魔法によって顔や身体を偽ることができる。

 ジム・クリケットは彼或いは彼女の、情報屋としての仮の姿。

 

 ナガレのワールドホリックに強い興味を示している。

 

 

 

 

 

 

 

【No.───】

 

 

 

 

ルークス

 

 

 魔王

 身長174cm 年齢 不明

 

 

 きめ細かな灰色から毛先へ向かうにつれて朱という、不思議な配色をした髪。緋色の瞳と小麦色にやけた肌。

 聖域『精霊樹』にてナガレと出会い、二回戦終了時にナガレと再会を果たした。

 

 正体は、魔王。

 

 彼女がセントハイムに居る理由のひとつは、闘魔祭に参加するトト・フィンメルにあるらしく、シュレディンガーに彼女の調査を依頼していたらしい。

 

 その多くが謎に包まれている存在だが、『人の記憶に残れない』という特性があるらしく、その特性を呪いと憎んでいる。

 魔王でありながら人間という種に複雑な執着を持つ。

 

 

 現状、レジェンディアの世界にて、ナガレの複雑な過去の一端を唯一知る者。

 

 自分を忘れなかった細波 流という存在を、魔王は自らの希望の光と称した。

 

 

 


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