Fate/Grand Order 幻想創造大陸 『外史』 三国次元演義   作:ヨツバ

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劉旗の大望。どんな物語か気になります。
今回は漢王朝にもスポットを当てた物語みたいですしね。
買うしかないか!!

そしてFGOの4周年で追加された新たな英霊たち。 
マジかー!! 追加されすぎでしょ!! 
まさかの陳宮やイアソン。ガレスにシャルロット!!
回すしかないね!!


劉備がいる平原へ

226

 

 

この外史で噂される天の御使いは劉備の陣営にいると貂蝉は言っていた。

彼が言うには本当の天の御使いは魏、呉、蜀のいずれかに属するとの事。貂蝉は今までに呉(建業)と魏(陳留)に赴いた時に独自に調べていたのだ。その2国に天の御使いはいなかった事から劉備の元にいるという可能性が出て来たのである。

いずれ調べようと思っていた天の御使い。この世界が三国志を元に創られた世界と言えど『天の御使い』というものは三国志に登場しない。

この外史で天の御使いは特別で特異な存在であるに違いない。

 

「そろそろ詳しく天の御使いについて聞かせてもらってもいいか?」

「いいわよん。でも直接見た方が早いと思うけどねん」

 

天の御使いとはこの大陸の戦乱を鎮める者。天より流星にのって大陸に降り立つ存在だ。

その話だけ聞くとまるで神霊のような存在にも思えてしまうが実際は違う。その正体は藤丸立香と同じ人間である。

 

「俺と同じ人間?」

「ええ。立香ちゃんと同じ人間で特別な力とかなんて無いわ。でも彼はこの外史では特別な存在なのよ。彼がいたからこそ未来に繋がるわん」

 

天の御使いと大層に言われても普通の人間。しかし天の御使いが『彼』だからこそこの大陸から戦乱が取り除かれ未来へ進んでいくのだ。

その事は多くの外史を見てきた貂蝉が生き証人である。一般人である『彼』がいきなり戦乱に放り込まれて大陸の戦乱を一から仲間たちと共に駆け抜けただけでも偉業である。

 

「もしかしたら立香ちゃんに似てるかもね」

「俺に?」

「ええ」

 

藤丸立香と天の御使いが似ている。そう言われてもいまいちピンとこない。

会った事も無い人間と似ていると言われてもピンとこないのは当然だ。

 

(立香ちゃんは今に至るまで私には想像できない旅路をしてきたんでしょうねえん。でもそれは私のご主人様も同じ…別の外史では大陸に未来を掴むために仲間たちと戦乱を走り抜いたのだからねん)

 

藤丸立香と天の御使いの旅路の規模や意味合いは全く違う。だがどちらも一般人でありながら命を賭けた戦いを走り抜いているのだ。

命を賭ける戦いに比べるのはおこがましい。どちらも未来のために戦っているのに違いないのだ。

 

「もしかしたら気が合っちゃうかも!!」

「天の御使いで俺と似ている…」

 

藤丸立香も天の御使いも多くの仲間たちと絆を深めているというのは同じだ。力が無い一般人であれど自分の出来る事をしながら大きな戦いにも参加しているのも同じだ。

善性であり、お人好しであるのも同じだ。未来のために葛藤しながらも戦うのも同じだ。

無論、違う部分もあるだろうが藤丸立香と天の御使いは似ているのである。

 

(うふふ。立香ちゃんとご主人様のツーショットを撮りたいわぁ。アタシったら理性を保てるかしらぁん!!)

 

一瞬だけ悪寒を感じた。

 

(そこにだぁりんが加われば…いかん、わしも理性が保てんかもしれん!!)

(ご主人様に華佗ちゃんに立香ちゃんの3人組ってヤバァイじゃなぁい!!)

(ヤバァイのう!!)

 

何か貂蝉と卑弥呼が頬を赤らめてモジモジしているが無視する。何故か更に悪寒を感じたのは気のせいだと思いたい。

 

「平原に行けば分かるか」

 

全ての答えは劉備のいる平原にある。

 

 

227

 

 

平原。ここは劉備が相として治めている場所だ。

建業や陳留と比べれば規模は小さすぎるくらいであるが民たちに不幸な顔をしている者はいない。ここも束の間の平和を感じる。

 

「ここに劉備と天の御使いがいるのか」

 

三国志では誰も知っている人物である劉備。三国志では主人公というくらい有名だ。そして特別で特異な存在である天の御使いも一緒にいる。

まさにこの陣営が特別と思えてしまう。

 

「最初の天の御使いか。気になるな立香」

「いや、俺は天の御使いじゃないって…」

「まだ言うか」

 

藤丸立香はこれでも孫呉では状況が状況によって天の御使いにさせられたのだ。そうなると藤丸立香は2番目の天の御使いという形になる。

そもそも天の御使いの明確な条件というのが決まっていない。誰かが天の御使いと認めれば天の御使いなのだ。

 

「でも気にはなるね」

 

貂蝉曰く藤丸立香と天の御使いは似ていると言っていた。そして同じ人間である事。

藤丸立香はこの平原に訪れてから何かを感じている。特別な出会いがありそうな感じだ。

それがきっと天の御使いとの出会いなのだ。

 

「じゃあ早速、劉備ちゃんのところに行ってみましょうか」

 

魏の曹操と出会った。呉の孫権とも出会った。そして最後に蜀の劉備と出会う。これで三国志の主要な人物たちで全員出会ったことになる。

劉備はどんな人物なのかとても気になる。勿論、天の御使いもだ。

 

「劉備様なら警邏に出ておりますよ」

 

門番の兵士に尋ねたらそう返事が返って来た。

劉備に会いに行ったら居なかったのだ。

 

「居ないのかよ!!」

「あーらら。これはタイミングが悪かったわねえ」

 

門番の兵士から詳しく聞くと劉備は天の御使いたちと一緒に警邏に出ているとの事。

待っていても良いがいつ帰ってくるか分からない。ならば町の散策次いでに探すのが一番だ。

 

「ならアタシたちも買い物とかしたーい」

 

地和が挙手してくる。時期的にも場所的にもそろそろ張三姉妹も自由に動ける頃だ。

黄巾の乱は忘れられないが熱が冷めているのは間違いない。今までコソコソしていたのだからやっと解放されるのが待ち遠しかったのだ。

 

「構わないけどちゃんと劉備も探してね」

「分かってるわよ」

「勿論。お姉ちゃんも探すよー」

「頼むね人和さん」

「分かってるわ」

 

お目付け役として人和に頼むしかない。

 

「じゃあ、分かれて劉備を探そう」

 

人数は多いのだから分かれて散策開始。

 

 

228

 

 

「う~ん…劉備ちゃんにご主人様は何処にも居ないわねえ。こっち側にはいないのかしら?」

 

貂蝉は諸葛孔明と哪吒を加えて町を散策していた。

劉備を探しているがなかなか見つからない。

 

「貂蝉 質問ある」

「何かしら哪吒ちゃん?」

「天の御使い 本当にただの人間?」

 

貂蝉は天の御使いはただの人間だと言っていた。それが本当かどうかだ。

『天の御使い』に選ばれた人間なのだ。もしかしたら何かあると疑ってしまうのが当然である。

 

「そうだな『天』という言葉は特別だ。何かしらあってもおかしくないぞ」

 

魔術の中には言葉や文字にも意味がある。特に文字には1つ1つに意味があるが、その中でも影響力の文字は複数あるのだ。

『殺』や『撃』といった字は攻撃に特化した文字であったり、『守』や『盾』といった文字は守る事に特化した意味のあるものだ。

文字1つ1つに意味がある。ならば『天』という文字を持った者である天の御使いも何かあるのではないかと思ってしまうのが当然だ。

 

「うふふ。難しく考えすぎよん。ご主人様は正真正銘ただの人間。特別というのなら…彼はこの外史に選ばれたという点だけよん」

 

藤丸立香が運よく生き残って最後のマスターになったのと同じで天の御使いもたまたま彼だったにすぎない。

 

「そう 納得」

(結局は自分の目で確かめるしかないか)

 

貂蝉は嘘を言っていない。やはり最後は自分の目で確かめるしかないのだ。

 

「曲者がここにいたぞー!!」

 

急に不穏な言葉が聞こえて来た。

 

「あらヤダ。曲者だなんて物騒ねえ」

「こんな時代だ。曲者がどこにいてもおかしくないさ」

 

この外史の時代は平和ではない。戦が当たり前にある時代だ。

曲者が居てもおかしくはない。

 

「包囲しろー!!」

「って、あらぁ?」

 

急に囲まれた貂蝉たち。

 

「曲者ってアタシたちなのぉ。どこからどう見ても曲者じゃなくて美しい踊り子でしょうに!!」

「………」

 

諸葛孔明は目頭を押さえた。

 

「誤解 貂蝉と一緒にされたくない」

 

 

229

 

 

卑弥呼は蘭陵王と呂布奉先と一緒に町を散策していたのだが何故か兵士たちに囲まれていた。

 

「何だこやつらは…まさか私の身体目当てか。それはダメだぞ。私の初めてを捧げる相手は決まっているのだからな!!」

「卑弥呼殿それは無いと思うのですが」

「□□…」

 

卑弥呼側も貂蝉側と同じような理由で兵士に囲まれていた。

何故囲まれたかと言うと原因は貂蝉と卑弥呼だ。陳留でも通報されたのだから他の町でも通報される可能性はあるのだ。

実際に通報されて兵士たちに囲まれているのだから蘭陵王たちにしてみればいい迷惑である。

 

「ぐぬぬ…私の初めてはお主らにくれてやらんからなあ!!」

「あの、卑弥呼殿。そういう話では無いと思うのですが」

「捕まえろー!!」

「かかってくるがいい。私の初めては鉄壁の守りと知るがいい!!」

「え、ちょっと!?」

 

なし崩し的に兵士たちと戦う事になってしまうのであった。

 

「ふんぬううう!!」

「く、致し方ありません。呂布奉先殿、殺してはいけませんよ!!」

「□□!!」

 

捕縛しにかかる兵士たちは蘭陵王たちは殺さずに封じていく。

呂布奉先に殺すなと言っても彼はバーサーカーだ。出来る限り蘭陵王は兵士たちを呂布奉先に近づかせないように兵士たちを無力化させていく。

 

「ふんはあああ!!」

「せいやっ!!」

 

まさか人探しをしていたら兵士たちと戦うなんて思いもよらなかった。

 

(…呂布奉先殿は暴れさせるわけにはいきませんね)

 

こんな街中で呂布奉先が暴れたら大惨事だ。今はまだ呂布奉先は威嚇を続けているが何かの弾みで爆発したらマズイ。

この異変に気付いて早くマスターに来て欲しいと心から願ってしまう。

 

 

230

 

 

藤丸立香は秦良玉に玄奘三蔵、武則天と一緒に平原の町を散策していた。

散策しながら民に劉備と天の御使いについて聞いていて分かった事は、その2人が優しいという事であった。

優しき統治者。それだけ印象は悪くはない。

天の御遣いは劉備と同じ位のようで指導者の立場にいるらしい。劉備と同等の存在だ。

 

「民の様子から見るに劉備と天の御使いは悪い人ではないようですねマスター」

「そうみたいだね」

「優しい人が統治者。良いことね!!」

「優しいだけでは統治者にはなれんがのう」

 

秦良玉と玄奘三蔵は劉備を褒めているが武則天はそうでもない。

実際に帝として国を統治していた武則天だからこその言葉である。その言葉には重みと説得力があるものだ。

 

「ま、これから劉備がどのように蜀を建てるかじゃのう」

 

劉備はいずれ蜀の王になる。その過程で何を成していくかだ。

 

「劉備の評判は優しい。それがどうやって蜀の王へと化けていくのかのう」

 

劉備は『人徳』という言葉を表すような人物。民からの評価も納得できてしまう。

そのような人物は何を思って乱世に足を突っ込んだのか気になるものである。

 

「それにしても何か騒がしいですね」

 

耳を傾けると町に曲者が出現したとの事。その曲者を捕まえる為に兵士たちが出動しているのだ。

 

「曲者ですか…盗賊でも出ましたかね?」

「こんな時代だからのう。無くはないな」

 

群雄割拠の時代が近づいている。大陸が黄巾の乱のようにまた荒れる日は遠くない。

 

「ねえ、その曲者って俺らの誰かじゃないよね?」

「まさかそんな私たちの仲間に……」

「そんなこと御仏的に……」

「あの変態筋肉ども……」

 

もの凄く心当たりが出てきてしまった。

貂蝉たちだけではない。他にも何かしら問題起こす可能性がある英霊たちもいる。

もしかしたら荊軻が酔って暴れているかもしれない。李書文や炎蓮がゴロツキ相手に暴れているかもしれない。可能性が無いとは言い切れないのだ。

 

「「「「………」」」」

 

急に不安になって来た藤丸立香たち。

 

「ちょっと一旦、戻ろうか」

「ですねマスター」

 

急いで駆け出して角を曲がった瞬間に誰かとぶつかった。

 

「「痛てっ!?」」

 

藤丸立香とそのぶつかった誰かと言葉がハモりながら同時に尻餅をついてしまった。

 

「あ、マスター大丈夫!?」

「ご主人様大丈夫!?」

「「だ、大丈夫」」

 

またも言葉がハモった。

 

「まさかご主人様と桃香様を狙う刺客か!?」

「そちらこそ誰か!!」

 

急に青龍偃月刀を構えた黒髪の女性。それに対して秦良玉はトネリコの槍を構える。

 

「お兄ちゃんは鈴々が守るのだ!!」

「何じゃこのチビ?」

「お前もチビだろー!!」

 

更に大きな槍を持った赤髪の女の子が武則天に食って掛かった。チビ呼ばわりは嫌らしい。

 

「す、すいません。急に角から飛び出してしまって…」

「いや、こっちこそ急いでいたもので…」

 

藤丸立香とぶつかった誰かはお互いに謝りながらパチクリと目が合う。

すぐにお互いがこの世界の者には無い違和感を感じた。まるで同じ境遇の人間なのではないかと思ってしまうほどだ。

 

「「え、もしかして…?」」

 

ついに藤丸立香は本物の天の御使いと出会った。

 




読んでくれてありがとうございました。
次回もまた未定。でもお盆くらいには更新したい。


ついに天の御遣いと接触した藤丸立香。(物理的にも)
2人はどのような物語を展開されるか…それは次回にて!!

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