遂に登場した”本物の”VRMMOのゲームであるInfinite Dendrogramの中のお話

 ※この作品は小説家になろうにて連載中の<Infinite Dendrogram>-インフィニット・デンドログラム-を原作とした二次創作作品です。未だに完結とは程遠いため、一部捏造設定や推定などが混ざります。

※クロスオーバーというより流用?で同一人物は出ません

1 / 1
時間が出来たので初投稿です(大嘘

連載も今書き溜めてるからデンドロ二次OKな人は待ってて

※Fateタグは明らかに寄せて(パクって)キャラとかエンブリオ(宝具から)とかネタを使ってるから


野兎vs宝砲

□■サウダ山道【抜刀神】カシミヤ

 

 

 アルター王国の決闘ランキング3位、カシミヤはサウダ山道を走っていた。

 

 理由は単純、デンドロの時間で今日、決闘都市ギデオンでの決闘ランキングをかけた試合が予定されているからだ。

 

 しかも今回の試合は自分にとって今までと違い、()()魔剣を開発し、確実に勝利を掴むために挑む決闘。

 

  最近はリアルでの用事も重なりログインの時間もなかなか確保できていなかったが、今まで立ち塞がってきた壁を越える準備は万全と言える状態だった。

 

 

 

   ◇

 

 

 

 カシミヤは王都からの移動中であり、移動中の〈サウダ山道〉には彼の敵になるようなモンスターは(【UBM】でも出現しない限り)存在しないため、クランの仲間も居ない状態だ。

 

 

 

 〈サウダ山道〉も中盤に差し掛かってきたところで、カシミヤは一人の人物が道を塞ぐように立っているのを目に入れた。

 

 金髪の長身、胸に掛ける()()()()()()()()、そして誰より目立つその灼眼の人物をカシミヤはよく知っていた。

 

 

 

「ギルさん!久し振りですね!」

「そうだな、【抜刀神】」

 

 

 

 カシミヤがギルと読んだマスターの正式名称はガル・ギル・グル。名前にgとlが多いからという理由で、ゲームプレイ時の名前として昔からその名前を多用していた男だった。

 

 

 

「こんなところで会えるなんて思っていませんでした。【天地】から此方へはいつ?」

「なに、貴様が決闘すると聞いてギデオンに向かったが、まだ到着していないと聞いたのでな。俺が自ら会いに行ってやっても良いかと、気紛れに思っただけだ」

 

 

 

 二人は【天地】にいた頃の知り合いであり、共に決闘に参加していた好敵手でもあった。

 その頃の決闘での戦績は8:2でカシミヤが勝ち越しており、その速度にギルは付いていけなかった。

 だが、〈ブローチ〉がある野試合になると戦績は5:5であり、互いを認め会う存在でもあった。

 

 

 

「それで、今回は何故こちらに?【天地】からこちらへ来るのも大変だったでしょうに」

「知れたことよ、昔からお前と俺が出会ったら、何をしていたと覚えている?」

「あいにくと、今日は決闘試合があるので生死のかかった()()は宜しくないのですが……」

「はっ、そう言いながら刀に手がかかっているではないか、相変わらずの戦闘狂めが」

 

 

 

 ギルはそう言いながらズボンのポケットに突っ込んでいた【契約書】をカシミヤに向かって放り投げる。

 カシミヤはそれを受け取り、書いてある内容を確認する。

 

 

 

1.ガル・ギル・グルとカシミヤの両者は〈ブローチ〉を着けた状態で互いに相手のブローチの破壊を競う。

2.どちらかのブローチが破壊された時点で戦闘を取り止め、双方の傷を治す。

3.この決闘中、戦闘開始位置から100メテル以上は離れてはいけない。

 

 

 

「この内容は分かりました。ですが、何故今日に限ってこんなことまで?久し振りに野試合が出来るのは嬉しいのですが」

「貴様には、見せておきたいと思ってな」

「……?」

 

 

 

 ガル・ギル・グルは手を掲げ自身の背後に()()()()波紋を揺らし出す。

 

 

 

「これは……!」

「俺のエンブリオだよ。貴様も知っておろう?」

「……ええ。ですが、その()は二桁程度しか開けなかったはずです……。まさか……!」

 

 

 

 カシミヤはその可能性に始めて気付いた。

 ガル・ギル・グルはカシミヤと知り合いで別れを済ませた時点で第六形態のエンブリオのマスターであった。

 ()()()()()()()()ということは……。

 

 

 

「第七に…、〈超級〉に至ったのですか……!」

「その通り、貴様には昔散々にしてやられたからな。これはその意趣返しとでも思ってくれ。」

「そうですか……」

 

 

 

 カシミヤは表向き冷静に見えていたが、その内心はとてもではないが平静では居られなかった。

 

 自身の知り合いが〈超級〉に至ったこと。

 

 それはとてもうれしい事であり、羨ましいことであり、何より

 

 

 

「では今までとは全く別次元の強さ、ということなのですね……!」

 

 

 

 その強さを身をもって味わい、撃破したいと感じたからであった。

 

 

 

 

   ◇

 

 

 

 二人は〈サウダ山道〉を少し下った所にある平原に立っていた。

 

 

 

「本当にこの場所で良いのですか?()()()()()()()()なら先ほど会った軽斜面や森の中の方が良いのでは?」

「そちらこそ、地形の有利やエンブリオの到達形態の違いを言い訳にして、早々俺に破れてくれるなよ……?」

「言ってくれますね。その実力、確かめさせて貰います!!」

「来い!跳ね兎!!」

 

 

 

 

 

 

 そこからは時間が加速した。

 

 

 

 それは【抜刀神】カシミヤが〈神域抜刀〉の効果でAGI50万を越えた動きを始めたからであり、

 

 

 

 ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()であった。

 

 

 

「……!!」

 

 

 

 カシミヤはギリギリその速度が自身を()()()()()()()()()()()を認識し、

 

 

 

(《鮫兎無歩(コートムーヴ)》……!!)

 

 

 

 ギリギリで抜け出した。

 

 

 

 そのスキルは、自身のAGIで空気摩擦などを無視して移動するという、エンブリオの固有スキルにしては控え目な性能のスキル。

 

 だが、使用者が【抜刀神】カシミヤなら話が変わる。カシミヤの抜刀時のAGIは【抜刀神】のスキルである《神域抜刀》の効果により元の数字から100倍化され、50万を越える数値となる。この速度になると、ある程度のENDがなければ空気抵抗などで肉体が耐えられなくなるため、このスキルを用いての移動をカシミヤは戦闘の基本とし、高速戦闘を得意としていた。

 

 

 

 そう、()()()()()()()からギリギリでかわせた。

 

 

 

(やはり速い……!これが〈超級〉となった〈黄金庫バビロン〉の力……!!)

 

 

 

 ガル・ギル・グルのエンブリオは〈黄金庫バビロン〉。TYPE:ルール・キャッスルの二種複合のエンブリオ。その性能は単純なものであり、『蔵に武具を納め、それを射出すること』だけである。いや、固有スキルとして〈マスター〉のAGIを射出スピードと等しくするスキルが有ったが、それが今も生きているとしたら……。

 

 

 

(まさしく僕より速く、恐らくデンドロ最速……!!)

 

 

 

 幸い、カシミヤの認識速度ならばその砲門を見てから回避することは出来る。

 

 今も射出されている武具たちは速度を変えずカシミヤに襲いかかっているが、それらに当たらずカシミヤは避けるために動き続ける。

 

 

 

 しかし、

 

 

 

(近付けない……!)

 

 

 

 〈黄金庫バビロン〉はその射出速度を確保するために、展開する類いのテリトリー系列には珍しく範囲展開を苦手としている。自身の10メテル範囲内ならば多くの射出口を造り出せるが、それより離れると一気に展開数が減ることになる。

 

 一旦回り込もうと思っても訪問は変わらずこちらを向き、武器を射出し続ける。

 

 ガル・ギル・グルはカシミヤの記憶と変わらなければ自分と同じく紙装甲のAGI型のステータスだ。この射線を逃れ、遠距離の攻撃を当てれば攻略可能かもしれない。

 

 

 

(だけどそれは遠距離の攻撃手段があれば攻略の糸口があるという話であって、僕は刀で斬るしか攻撃手段がない……!)

 

 

 

 自他共に認める”王国最速”は、今始めて、自身の得意な近接戦(距離)で手子摺り始めていた。

 

 

 

   ◇

 

 

 

 一方、ギルは内心そこまでの余裕はなかった。

 

 

 

 《黄金庫バビロン》の固有スキル。《財の力は主の力》によりAGIが射出速度と等しくなっていたのは()()()()()()であり、現在の説明文ではこうなっている。

 

 

 

《財の力は主の力》

 このスキル発動時、《黄金庫バビロン》の射出速度と同じAGIをガル・ギル・グルに加算する。

 その後、実際に発揮出来るAGIは1/10となる。

 

 

 

 射出速度はカシミヤより速いが、第七形態に達し実際にはカシミヤの速度に全く追い付けなくなったのである。

 これは、《バビロン》が射速を確保するためにマスターへの補助へのリソースを割り振れなかったからである。

 その〈射出〉を最大の特徴としているこのエンブリオでも、射出速度を確保するために多大なリソースを割り当てており、第七形態になってもリソースは”無限”に存在する訳ではない。

 しかし、1/10しても10万を越えるAGIを確保していれば普通の〈マスター〉相手には万全であり、そして射出速度が100万を超えていれば普通の相手ならば即死の領域である。そして、その普通では無い〈マスター〉との対戦を求めて海を渡って王国に来たという理由もギルにはあった。

 

 

 

 だが、

 

 

 

(こいつには【天地】時代散々世話になったからな。その意趣返しとしてでも、俺の力を始めて見せるにしても十分に足る相手だ。)

 

 

 

 本心ではやはりカシミヤのことを認めていた。

 

 射出した武具はほとんどがそのまま地面に落ちれば壊れてしまう数打ちだが、そこはエンブリオに回収する効果が付随している。

 

 数打ちだが、それでも【天地】の鍛治士によって生産された高級品である。

 

 ……付随していなかったときの戦闘の出費は考えたくも無い。

 

 

 

 今、射出速度はエンブリオのパッシブの必殺スキルにより約90万、そして《神速弧ソラサキヤイバ》という特典武具の効果で更に約10万追加。100万の大台に達することになった。

 

 

 

(だが、未だに当たっていないと言うのは見事だ。)

 

 

 

 そう、AGIに2倍の差があるが、自身の開いている門の向きから射出を見切られ、全ての射出を避けられているのである。

 

 自分の速度はカシミヤに追いついておらず、砲門を向ける自分の意識は常に緊張状態だ。

 

 

 

 未だ戦闘開始から2秒しか経っていないが、この二人は揃ってAGIが超音速に達している身。

 

 既に射出された刃は万を越える。

 

 それでも、互いに決め手に欠けており、状況は一種の膠着状態に陥っていた。

 

 

 

   ◇

 

 

 

「どうやら鈍ってはいないようだな、兎」

 

 

 

 ギルは射出を停止し話しかける。

 

 天地時代から、二人は互いに“速すぎる”が故に、戦況が硬直すると互いに言葉を交わすことをしていた。

 

 

「そちらこそ、随分と速くなりましたね」

「応よ、貴様に斬られ刻まれてきたが、これで立場は逆転だな」

「そうですね、()()速さでは敵わない様ですね。ですが……」

 

 

 

 カシミヤは再び抜刀のモーションに入る。

 

 

 

「こんな相手との戦いを、ずっと待っていました!!」

 

 

 

 カシミヤは駆ける

 

 

 

 駈ける

 

 

 

 翔ける

 

 

 

 

 そしてアイテムボックスから取り出したのは今までとは別格の()

 

 

 

(あれはまずい……!!)

 

 

 

 何かかは全く分からないが、今までの刀とは比べ物にならない威圧感。

 

 見たことのある他人の《超級エンブリオ》にも負けない圧倒的《格》。

 

 

 

 

 

 

 しかし、それが《武具》であるならば。

 

 

 

「《エンキ》よ!!」

 

 

 

 首にかけていた鎖が()()

 

 

 

 それは【抜刀神】の抜きかけの刀に()()()()()()()()()()()()()()()()()()()巻き付く。

 

 

 

「っぐぬ……!!」

 

 

 

 その影響で抜刀モーションが崩れ、《神域抜刀》が瞬間的に発動を停止し、

 

 

 

「あっ……」

 

 

 

 射出された武具がカシミヤの身体を撃ち抜いた。

 

 

 

   ◇

 

 

 

「いやぁ、強くなりましたね」

「そちらも相変わらず速かったな」

 

 

 

 戦闘は《ブローチ》がカシミヤの即死から身を守り砕け、終わった。(なおブローチは戦闘前にギルが渡した物だ。)

 

 今は決闘都市ギデオンに向かって走っている。

 

 

「久しぶりすぎるのと速さに夢中になってその《鎖》の注意が欠けていました」

「それはいいが、貴様、あの刀はなんだ」

「あ、銘は《ホロビマル》といいます。」

「ほろびまる……、()()()()()!?」

 

 

 

 デンドロには討伐で一番の貢献をした人物はMVP報酬として特別な武具や素材を得ることが出来るボス〈UBM〉がいる。その中でも〈超級武具〉という、討伐されると特典武具を残す、オンリーワンのボスエネミー〈UBM〉の中でも、飛びきりの強さを誇る〈SUBM〉達が落とすという武具が存在する。

 

 その〈SUBM〉の出現は今まで、【双胴白鯨】【三極竜】【四霊万象】とそして、

 

 

 

「【五行滅尽】の……か?」

「はい、運よく見つけまして。一回斬りました」

「……本当に運がいいな貴様」

 

 

 

 〈SUBM〉は滅多に現れない。

 〈UBM〉でさえ遭遇出来たらラッキー、更に討伐には超幸運の遭遇とそれを討伐できる実力が必要だ。

 更に更に特典武具の中でも飛び抜けた性能を誇るのが〈超級武具〉であり、そのボスの実力は《超級》が挑んでも、倒せないほどだと言われている。

 だからこそ、王国の【三極竜グローリア】を倒したと言われている三人は【三巨頭】などと呼ばれ【双胴白鯨モビー・ディック】を倒す原動力となった【人間爆弾】の醤油抗菌は名前を讃えられている。

 

 なお判明している【双胴白鯨】のもう一人の討伐MVPである〈盗賊王〉ゼタは海の国、グランバロアの国宝を盗み逃走、現在指名手配されている。

 

 

 

「なんというか、マイペースは変わらないのだな【抜刀神】」

「あなたこそ、自分本意でのみ動く所が変わりませんね」

「それはそうであろう。ここは自由な世界で自由な俺の庭であるのだからな。俺を止められるのは俺のみよ」

 

 

 

 

 

 

 二人は超音速のプレイヤー特有の、一般人には文字通り目にも見えない速さで走り、ギデオンを目指した。

 

 

 

 

 

 

 このあと【不屈】のパーティーが更に洗練されたカシミヤの殺気を浴びたり、決闘で【猫神】の首が8つ同時に跳ねられたりするが、それはまた別の話である。

 

 

 




続きは望む声があれば上げるかも

一応言っておくけどもギルさんはギルガメッシュじゃないし【エンキドゥ】はエルキドゥじゃないからね(

カシミヤは《神域抜刀》は発動させれても《居合い》を発動させる距離に近付けなかったので終始アウトレンジで終了。多分次やる時は《居合い》に似た効果の抜刀術スキルで加速しながら接近する《我流魔剣》創って来るんじゃないかな

《神速弧ソラサキヤイバ》
伝説級【神刀速刃ソラサキヤイバ】の特典武具。(アクセサリー)
元々は遠い昔、天地の武芸者が所持していた刀。
呪術にも長けていたその人は刀を振るう速度を追求し、刀にも呪いを欠け、妖刀にすることで自分とシンクロさせ扱っていた。その武芸者が老い、刀を振るえなくなり、死ぬまでその”才能”があった呪い(想い)を込めていた事により、自我のようなモノが芽生えた精霊(エレメンタル)系のモンスターが〈UBM〉になった。

※感想で指摘されたので追記
《ソラサキヤイバ》はAGI、もとい“武器の速度”に特化した特典武具です。デメリットとして装備補正でSTRとENDが一割減です。そして射出速度に15〜20%の増加がかかります


《万物留転エンキドゥ》
神話級【万物離転エンキドゥ】の特典武具。(アクセサリー)
天地で突然発生した〈UBM〉(管理AIが放り込んだ)
武器を持てない戦闘を強要する《原初の獣》や地面を操る《御理依土》などのスキルを持っていた。ギルさんは射出で持ってねぇからノーカン!とか言って討伐した。



因みに既にもう一つ《バビロン》Type:キャッスルのデータは有る(というかFateネタ)

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。