角持つ少年人理を救え   作:天城時雨

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公立一般終了しましたー!
更新期間がかなり延びてしまって誠に申し訳ありません。
これからは更新速度あげられると思うので今後もよろしくお願いします。


覚悟

さて、マスターが目覚めた日から一晩明けた。さすがにレイシフトだの戦闘だのってのは女子高生には堪えたらしい。もう一度眠ってしっかり休んでもらったそうだ。かく言う俺も初めての体験ばかりで疲れていた。前世?まぁ小説書いてた時の夢もリアルだったが流石にこれほどではなかったのでありがたく休ませてもらった。

 

「さて、全員揃ったね。さあ、ブリーフィングを始めよう」

 

俺達は今管制室に集まっている。これからの方針についてマスターにいろいろ話すらしい。俺もしっかり聞いておかなくては。ちなみにダヴィンチちゃんはいない。ロマン曰く何かの準備をしているらしい。

 

「その前に、立花ちゃん。しっかり眠れたかい?」

「ええと、大丈夫だよ。マシュが側にいてくれたおかげで安心して眠れたから」

 

どうやらマスターはもう平気らしい。強かなことだ。あれだけの体験をしていながら眠れるとは。いや、近くに安心できる存在がいたおかげか。

 

「それじゃあブリーフィングを──」

「ちょっとロマン!なぜあなたが仕切っているの!ここは所長である私が仕切るべきでしょう!」

 

ロマンの言葉を切って抗議するのはオルガマリー・アニムスフィア。特異点Fにて消えるはずだだった命。カルデアスに飲み込まれようとしていた彼女の体をを俺が引っ張りあげたことで助かった命だ。(なんかこの言い方恩着せがましいな)

 

「あぁ、ごめんよマリー。君はまだ休んでいるべきだと思ってね」

「余計なお世話よ!それに本当に休むべきなのはあのマスターよ。突然意味のわからないことに巻き込まれたのだから」

「それは………」

 

ロマンが言葉に詰まる。当然だ。彼女はまだ高校生なのだから。

 

「えっと、私は大丈夫ですよ?」

「大丈夫ねぇ、まぁ良いわ。これよりブリーフィングを始めます。皆さんしっかり聞いておくように」

 

カルデアの職員が耳を傾ける中ブリーフィングが始まった。

 

「それではマスター立花。これからあなたに背負ってもらう使命を説明します。一つ目は『特異点の調査及び修正』その時代における人類のターニングポイント、つまりそれがなければ我々はここまで至れなかったという人類史における決定的な"事変"のことです。あなた達はその時代に飛び、それが何であるかを調査・解明してこれの修正をしなくてはなりません。そうしなくては2017年は訪れず、2016年のまま人類は破滅するだけです。これが第一の目的。これからの作戦の基本大原則となります。ここまでで質問はありますか」

 

ふむ。2017年は訪れない……か。俺はこの時代に生きたわけではない。現代で生きていたころもおそらくこの世界ではないだろう。しかし、この言葉を聞くと何ともやるせない気持ちがあふれてくるな。

 

「ええと、今回の冬木みたいに敵が聖杯を持っていたりするんですか」

 

マスターの疑問はもっともだ。俺は最後に止めをさしただけだったが、先日ダヴィンチちゃんに聞いたところ聖杯を持った騎士王は尋常じゃ無く強かったそうだ。そんなものがホイホイ出て来たんじゃたまらない。

 

「それについては次の目的と共に説明します。二つ目の目的は『聖杯の調査』です。これは私達の推測ですが、特異点の発生には聖杯が関わっています。そもそも聖杯とは願いを叶える魔導器の一種のことで、膨大な魔力を有しています。おそらく敵は……レフは何らかの形で聖杯を手に入れ悪用したものと考えられます。でないと時間旅行や歴史改変など不可能ですから。なので、特異点を調査する過程で聖杯に関する情報を得られるはずです。歴史を修正したところで聖杯が残っていては元の木阿弥(もくあみ)です。なのであなた達は聖杯を手に入れるか、あるいは破壊しなくてはなりません。そして先ほどのマスター立花の質問に対してですが、おそらく聖杯は敵が保管していると見て間違いないでしょう。おそらく今回以上の激戦となると思われます」

「やっぱり……」

 

ホイホイ出てくるらしい。冗談だろう……

 

「それに対してはしっかりと対策をしています。まずこのカルデアにて数騎の英霊を召喚します。これである程度の戦力は確保できるでしょう。また、レイシフト先でも召喚を行います。霊脈を探し召喚サークルを作成することで物資の転送のほかにマシュの宝具を触媒にサーヴァントの召喚を行えます。召喚される英霊はその時代や場所に近しいものとなるでしょう。こうして戦力を強化していきます」

「えっと、つまりレイシフト先でベースキャンプを目指すってことでいいんですよね?」

「ええ。その認識で構いません」

 

なるほど。ここカルデアで英霊を召喚するだけでなく現地でも召喚を行うことで戦力の強化を行うわけか。

 

「長くなりましたがこれらがあなたが遂行する任務です、マスター立花。よろしいですか?」

「は、はい」

「それではあなたに一つ問います。あなたはこれから世界のために戦ってもらいます。幾たびの苦難が待ち受けているでしょう。それでも、あなたは戦う覚悟がありますか?」

「それについてはボクからも一つ。この任務は強制じゃない。ボクらが言うのもなんだけど世界の命運を一人の女子高生に背負わすなんて正気の沙汰じゃない。もし君が戦わないことを選んでも誰も君を責めはしない。それでも、それでも世界のために戦ってくれるかい?」

 

所長とロマンがマスターに問いかける。ロマンも言っているが世界の命運を一人の女子高生に背負わすなんて正気の沙汰じゃない。もしここで彼女がどんな選択をしようと俺はマスターに従う。それがサーヴァントってもんだしな。

 

「先輩……」

「ええと、私はまだ生まれて十数年しか生きてません。世界なんて言われてもあんましイメージできないし、それを救えって言われてもやっぱり良くわかりません。でも……でもこのままじゃ良くないってのはわかります。お母さんもお父さんも、友達もみんななくなってるのは。だから、私は戦います。自分の居場所を、世界を取り戻すために!」

「立花ちゃん……」

「あなたの覚悟はわかりました。それではこれよりあなたには人類最後のマスターとして戦ってもらいます。レイシフトは3日後。詳しくは当日の朝のブリーフィングにて連絡します。それでは本日のブリーフィングを終了します。皆さん、3日後までしっかりと休息を取るように。解散!」

 

自分の居場所を取り戻すために……ね。なら、しっかりと支えてやらなきゃな。マスターがあんだけの覚悟を見せたんだ。俺もしっかりやらねぇと。

 

「やぁ、ブリーフィングは終わったかい?」

 

そんな小さな決意を胸に抱いた時だった。芸術家(ヘンタイ)が金色の札のようなものを5枚束ねて持って来たのは。




さて、ヘンタイが持っているのは言うまでも無く呼符。
ここで読者様に質問です。呼符5枚あるわけですが誰を呼んで欲しいか決めて欲しいのです。
質問の回答は感想か活動報告の『アンケート』にお願いします。
多かった順に4騎決めます。
4騎なのは1騎は誰を呼ぶか決めてあるからです。質問しておいてすみません。
ちなみに4騎以上集まらなかった場合私が独断と偏見にもとづいて決定します。
ちなみに感想は非ログインでも受け付けておりますので是非是非お願いします。

さて
このような駄文を手に取っていただきありがとうございます。

誤字報告、アドバイスお待ちしています。

では、またいつか。

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