角持つ少年人理を救え   作:天城時雨

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申し訳ございませんでしたぁ!
待たせたとか言うレベルじゃないですね。しかも内容はさして濃くもない。
重ね重ねほんっと申し訳ありませんでした!

こんなくそ作者ですがどうか、どうか見放さないでやって下さい。
では、本編どぞ

前後編分けちゃったよ

…………………ってか京都弁むっず。今回エセってレベルちゃうで。


召喚再び(前)

芸術家(ヘンタイ)が持ってきた金色の札は呼付というらしい。聖晶石と呼ばれる石と同じように召喚の触媒となるものだそうだ。戦力を増やすのは必須なので今すぐにでもと召喚室へ向かったはいいが………。

 

「なぁ」

「うん?」

「その手に持ってるのは何だ?」

「えっ、聖杯だけど?」

「いやいやいや、そりゃ見たら分かるって。なんで持ってんのか聞いてんの」

 

そう、この人類最後のマスターはあろう事か聖杯を持って来やがった。まあ俺がオルガマリーを生き返らせるために使ったからからっぽだがな。そんなものを持ってきて何をするつもりなのか。

 

「えっとさっきダヴィンチちゃんに聞いたんだけど、召喚っていうのは縁が大事なんでしょ?ならこの聖杯はあの黒いアーサー王と縁が有る訳だからさ。呼べちゃったりするんじゃないかなぁって」

「はっ?じゃあ何か、お前はあの黒い騎士王を呼び出すってのか?」

「うん、まあ来てくれるかはわからないけど。もしも来てくれたらかなりの戦力になるんじゃない?」

 

うーん、まあ俺が戦ったときにはすでにボロボロだったしよくわかんねぇけど、やはり騎士王というならばかなり強いんだろう。しかし敵だった奴がそうそうこっちに従ってくれるとは思わねぇし………。

 

「まぁまぁ、ものは試しだよワンダ君。そもそも召喚に応じてくれるかもわからないし、いざとなれば立花ちゃんには令呪が有るんだ。それにこちらも精一杯フォローするからさ、とにかくやってみようじゃないか」

 

芸術家(ヘンタイ)とマスターの言い分にも一理有る。あれほどの戦力は是非とも欲しい。

 

それに騎士王ならば………。

 

「分かった。無茶はしないようにな」

「うん」

 

まぁなるようになるだろう。

 

「せんぱーい、盾の設置完了しました!」

「どうやらマシュの方も準備が終わったらしいね。それじゃあ早速召喚していこー!」

「おー!」

「フォーウ」

 

てか今まであえて触れなかったけどよ、こいつ……何?

 

「どしたのワンダ?」

「いや、何でもねぇ。そら、召喚だ召喚」

「よし!じゃあ立花ちゃんはサークルの前に立ってね」

「は~い」

 

何はともあれ召喚である。マスターが呼付を持って召喚サークルの前に立つとサークルが光を発しながら回り始める。

 

「来るよ!」

 

ダヴィンチが叫ぶ。その瞬間、サークルがよりいっそう激しく光る。光が収まると、そこには人影が一つ。

 

「アサシン、酒呑童子。ふふ、うちを召喚してくれておおきにありがとう。好きにやるけど──かまへんね?」

 

それは鬼だった。

腰に赤ん坊並の瓢箪を括り、両手には杯。しまいに額からはえた二本の角。まさしく日本の鬼と言える姿だ。

 

「おんやぁ、どないしはった?皆して固まってしもうて」

「いや、すまないね。なにぶん君のような鬼を見るのは初めてでね。つい固まってしまっていた」

 

鬼──酒呑童子にそうかえしたのは言うまでもなくダヴィンチ。我がマスターはすっかり固まってしまっている。

 

「あらまぁ、鬼を見るのはうちが初めて?したらまだ固まっとるそこの女子(おなご)がマスターなん?」

「ええっと、はい。私があなたのマスターです」

 

そこでようやく再起動したらしいマスターがかえす。

 

「嫌やわぁ、そんな固くならんといてや。これから長ぅなるんやし、仲良くしよや」

「は──うん、分かった。これからよろしくね酒呑童子」

「酒呑でええで。よろしゅうなぁ。ほんで、そこのあんたらは?」

 

そう言って酒呑の目がこちらに向く。あんたら、とは俺達だろう。ダヴィンチから口を開く。

 

「ああ自己紹介が遅れてすまなかったね。私はレオナルド・ダ・ヴィンチ。ここの技術局でよろしくやらせてもらってるよ」

「私はマシュ=キリエライトです。先輩──マスターのサーヴァントです!」

「ワンダだ。同じくマスターのサーヴァントをやらせてもらっている」

「フォウフォーウ」

「おおきに。さっきも言うたけど酒呑童子や。よろしゅうな」

 

っと一通り自己紹介も終わった所どうするかだ。

 

「んで、あんたはどうする酒呑?俺達はまだ召喚を続けるるんだが。残るならそれでもいいし、もう興味ないってんなら職員に部屋まで案内させるが」

「せやなぁ。召喚言うんはそう見れるもんやないし興味はあるんやけどなぁ。今回はやめとくわ」

「そうかい。じゃあムニエル君だっけか?部屋まで案内頼んだよ」

 

そう言って近くにいた職員─ムニエルに声をかける。マスターが眠っている間知り合ったここの職員だ彼は心底嫌そうな顔をしつつも案内を引き受けてくれた。

 

「ああそうだ。酒呑君、いまさらだけど一つ聞いておこう。君は我々に協力してくれるってことでいいんだよね?」

 

召喚室から出ようとする酒呑にダヴィンチが声をかける。そうだ、確かにそれを聞いていなかった。

酒呑は足を止め、口を開いた。

 

「まあそうなるんやろなぁ。けど、勘違いせぇへんようにな。うちは鬼や。人に命令されるんやのうて、うちのやりたいようにやる。今回の召喚に応じたんも気まぐれや。そこんところ履き違えたら──」

 

そう言って振り返り───

 

「──蕩かして喰ろうてまうかもなぁ」

 

思わず、震えてしまった。

少なくとも冗談を言う目ではない。もしも俺達が彼女の機嫌を損ねれば言葉通り俺達を喰らうのだろう。

 

「ふふふ、そうならんよう、仲良ぅしよや」

 

それだけ言って彼女は部屋を出て行った。慌ててムニエル君も出ていく。かわいそうに、足が生まれたての小鹿見たいに震えている。戻って来たら労ってやろう。

 

「大丈夫かマスター、マシュ?」

「う、うん。何とか」

「わ、私も大丈夫です」

 

そんなわけないだろうに。後でしっかりと休ませなければ。

 

「危ういね、彼女」

「ああ。何かあったときは俺達がなんとかしねぇと」

「そうだね。にしても最初からハード過ぎない?もうすでにいっぱいいっぱい何だけど」

 

まったくもって同意である。これ以上濃いのが来たら正直堪えられん。

 

「さて、立花ちゃん、お疲れの所悪いけどもう少し頑張ってくれ」

「うん、大丈夫!次行こう」

 

さてはて、マスターとマシュ、ついでに職員の為にもソフトな英霊に来てもらいたいものだが。

 

「行くよ~!」

 

マスターが召喚サークルの前に立つと同時にまた光が回り始める。そして一段まばゆく光ったサークルの中心に立っていたのは──

 

「狼……か?」

「狼……だよね?」

「狼……だね」

「狼……ですね」

「フフォーン」

 

狼だった。

 

いやいやいや意味がわからん。濃いどころか人じゃねぇじゃん。何か上に首のねぇ男乗ってるし。何これ。マジで何これ。

 

「あ~、お前さんはどこの英れ──」

「■■■■■■■■■■■■!!!!!!!!」

 

吠えた!吠えたよこいつ!俺の話通じねぇじゃん。ダメじゃん。

 

「落ち着いてくれたまえ。私たちは君を害する者じゃない」

「■■■■■?」

 

今度はダヴィンチの言葉に低く唸る。言葉がわからねぇ訳じゃねぇのか。

 

「ええっと、この霊基パターンはアヴェンジャーか。エクストラクラスとは珍しい。アヴェンジャー君、君のなまえは?」

「■■■■■■■!!」

 

もうこれわっかんねえな。

 

「ええっと、ごめんね。名前がわかんないからアヴェンジャー、でいいかな?」

「■■■■■■■!」

 

勇者か、俺のマスターは勇者だったのか。普通あんなのにそんなこといえねぇぞ。ビビって。しかし反応を見るかぎり拒絶している訳じゃなさそうだ。

 

「それじゃぁアヴェンジャー君、君は我々に協力するということでいいのかな?」

「■■■■■」

 

そう唸って首を縦に振る。背中の首無し騎士(デュラハン)も反対するわけではなさそうだ。

 

「それじゃあ私たちはまだ召喚を続けるが、君はどうする?」

「■■■」

 

そう唸って出口に顔を向ける。

 

「分かった。そこの君、案内頼むよ」

 

ダヴィンチが声をかけた職員は小さく頭を下げるとアヴェンジャーを連れて部屋を出て行った。すげぇ胆力だなぁ。

 

「またすごい方がいらっしゃいましたね」

「ああそうだな。もうこれっきりにしてほしいものだが」

 

あれ?さっきもそんなこと行った気が……。

マシュとのそんなやり取りもフラグにしか感じないのは気のせいだろうか。

 

「皆~!次行くよ~」

 

我がマスターがまた召喚サークルの前に立つ。いやいやもう少し休憩しろよ。ってかさせろ!

そんなこと知らんとばかりに召喚サークルは回り出す。そして大きな光の中から出て来たのは──

 

「私はアルターエゴ。メイガス・エイジス・エリザベート・チャンネル。長いでしょう、メカエリチャンで結構です。くれぐれも私を悪用しないように」

 

「ロボ……か?」

「ロボ……だよね?」

「ロボ……だね」

「ロボ……ですね」

「ロボフォーウ」

 

ロボだった。

 

あれっ、超デジャブ。何故だ!何故普通のサーヴァントが来ない!?

 

「どうしました?」

「ええっと、どこから突っ込めばいいのかわからないんだけど。貴方は誰?」

「貴方が私のマスターですね。何者かという質問ですが、私は史実に置けるエリザベート・バートリーが正しき心を持っていた場合の存在、いわゆるifの存在です。」

「なるほど、それでアルターエゴ、と」

「ええ、その通りです」

「じゃあその鉄の体は?」

「その前にマスター、私は貴方達の名前すら聞いてません。まずは自己紹介を要求します」

 

ああ、また忘れてた。

 

「ええ、私は藤丸立花。知っての通りマスターだよ」

「マシュ=キリエライト。マスターのサーヴァントです!」

「レオナルド・ダ・ヴィンチだよ。ここで技術局の名誉監督をさせてもらってる」

「ワンダだ。マシュと同じくマスターのサーヴァントやらせてもらってる」

「立花、マシュ、ダヴィンチ、ワンダ。記憶しました。そして何故私の体が鉄なのかという質問ですが、話せば長くなります。見るに貴方達は未だ召喚の途中。ならばそれはまた後ほど話すとしましょう」

 

そう言って部屋を出ていこうとするメカエリチャンにダヴィンチが声をかける。

 

「メカエリチャン、君は我々に協力してくれると言うことでいいんだね?」

「当然です。私は正義の味方です。人理消却という悪の所業。それに立ち向かう貴方達。どちらが正義かなど考えるまでもありません。」

 

そう言って今度こそメカエリチャンは部屋を出て行った。

 

「………あー、君。彼女を案内してやってくれ」

 

そう声をかけられた職員は慌ててメカエリチャンを追いかけて行った。

…………あいつ案内も無しにどこに行くつもりだったんだ?

 

「なぁマスターさんや。なんで普通の英霊呼べないわけ?」

「いや私に言われても………」

 

ともあれ残りの呼付は二枚。折り返しも過ぎた頃だ。

 

「よし。じゃあ次の召喚行くよ!」

 

そして回り出すサークル。まばゆい光の中から出て来た英霊は───

 

「サーヴァント、ライダー。アルトリア・ペンドラゴンだ。この私が来た以上、理想の生活を覚悟してもらおう」

 

何だこれ?

 

 

何だこれ!!!!!?????




5騎も書ききれませんでしたんで次で許してつかぁさい。

ほんで、アンケートに協力してくださった『ケツアゴ』様、誠にありがとうございます。
ぐっちゃん先輩は俺には難しすぎたので他4騎と前々から決めていた1騎とさせていただきます。

学校生活も落ち着いてきたので次回はこれほど遅れないよう励んでいきます。

さて、
このような駄文を手にとっていただきありがとうございます。

誤字報告、アドバイスお待ちしてます。

では、またいつか

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