ソシャゲ異世界配信系女主人公ちゃんはヒロインをお迎えしたい 作:薄いの
白銀の疾風が舞う。
華奢な体から繰り出される斬撃、それは斬り裂き、薙ぐ、暴力の嵐。
飛翔する斬撃がトレントの群れをすべからく両断していく。
そして、左右で両断された最後のトレントが崩れ落ちた。
――私たちが手も足も出なかった魔物が僅か一日にして壊滅させられた。
それは、まるで幻のような出来事でした。
私なんて、彼女の後ろで防護と身体能力アップの魔法を交互に掛け続けるだけ。
きっと、それすらリィンちゃんには必要ない。
もしかしたら煩わしいだけの魔法と思われていてもおかしくないかもしれません。
◇
23,リィン・アドライナ(16Lv) :カル地方.-ラダ村林道 最奥-
私の嫁強すぎ
防具のお陰でカスダメで抑えられてたダメージを全部防護スキルが吸ってる
これ、私が無心でレベル上げてた時が一番痛かったじゃん
24,名無しの支援者
もっと苦労しろ
25,名無しの支援者
楽するな主人公
26,名無しの支援者
ノーダメでモンスター斬殺するだけの女
27,名無しの支援者
ターン1
行動順1:リィン:範囲攻撃(敵前衛壊滅)
行動順2:フィー:前衛防護魔法
行動順3:モンスター:反撃(防護魔法で無効化)
ターン2
リィン:範囲攻撃(敵後衛壊滅)
-もんすたーのむれをやっつけた!-
ルーティーンゲーと化した異世界転移
28,名無しの支援者
RPGのレベル上げで百万回見た光景
29,リィン・アドライナ(16Lv) :カル地方.-ラダ村林道 最奥-
リィンかなーやっぱりww 自分でも思ってるんだけど周りにもリィンちゃんそのものってよく言われるwww
こないだモンスターに絡まれた時も気づいたら意識なくて周りにモンスターが三分割で倒れてたしwww
ちなみに嫁はフィーミリアに似てる(というか本人ww)
あと妹はレテちゃんwww
30,名無しの支援者
こいつwww
31,名無しの支援者
む か つ く
32,名無しの支援者
イキリィン
33,名無しの支援者
単純に腹立たしいぞこの女
34,名無しの支援者
嫁がフィーミリアと妹のとこ以外特に嘘言ってないのむかつくwww
35,名無しの支援者
意識なくて三等分っておまえレベル上げ無心でやってただけだろ
36,リィン・アドライナ(16Lv) :カル地方.-ラダ村林道 最奥-
>>34
そっちも時間の問題ダゾ
37,名無しの支援者
レテちゃんって誰?
38,名無しの支援者
誰でもいいからこの女黙らせろ
39,名無しの支援者
>>37
六人の仲間の魔本属性の女の子
赤髪強気ツンデレ
◇
そんなことを、私が考えていると、しゃり、とリィンちゃんが剣を剣帯に収め、私を振り返りました。
「……おわり。……あの、お疲れ……フィーミリア」
リィンちゃんは少しだけ恥ずかしそうに、小さくそう呟きました。
剣を握れば一流の戦士のリィンちゃんもやっぱり剣を納めれば可愛らしい普通の女の子で、私も少しだけ微笑ましい気分になってしまったりなんて。
「フィーでいいですよ。私のこと、村のみんなにもそう呼ばれてるんです」
「……いいの?」
「もちろんです」
「……分かった。……フィー」
「はい。リィンちゃん」
二人して名前を呼びあい、顔を見合わせて、小さく笑う。
また少しだけ、リィンちゃんと仲良くなれた気がしました。
◇
69,名無しの支援者
おい、清純ぶるな
70,名無しの支援者
白いラベルの貼られたコールタール
71,名無しの支援者
赤ずきんの狼みたいなことしてやがる
72,※※※※※※※
【この投稿は管理者により削除されました】
73,名無しの支援者
もうゆるして
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information ルームの設定が変更されました
以降、画像ファイルの投稿には管理者の承認が必要となります
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74,名無しの支援者
えっ
75,名無しの支援者
なにごと
76,名無しの支援者
!?
77,リィン・アドライナ(16Lv) :カル地方.-ラダ村林道 最奥-
あっぶない
投下されてたこっちの世界の創作言語五十音置き換え表の文字を切り貼りした画像で『ふぃーにげて』って書いてあった
これだから頭の回るやつは
今までの人生で一番あせったわ
78,名無しの支援者
草
79,名無しの支援者
孔明がいる
80,名無しの支援者
ダイイングメッセージかよwww
81,名無しの支援者
そのダイイングメッセージ、犯人に握り潰されたぞ
82,名無しの支援者
イレギュラーを許さない小物の王様
83,名無しの支援者
盤外戦やめろwwwwww
84,名無しの支援者
異世界に来てから最もリィンを危機に晒した攻撃だった
85,名無しの支援者
実質勇者の一撃だろこれ
◇
村の林道からトレントが駆除されて早三日。
幸いなことに、魔物の残党が表れる様子もなく、今私の家に泊まっているリィンちゃんはちょっとした村の英雄として受け入れられています。
「そういえば、リィンちゃんはどうしてこの村に来たんですか?」
食事の最中、私はずっと気になっていたことを問いかけました。
リィンちゃんは食事の手を止め、私を見上げる。
「……私はこの村に用事があったの」
その言葉に、私は少しだけ驚く。
彼女は凄腕の剣士です。村の衛士に収まるような器でもないでしょう。
この村を中継してどこかへ……?
いえ、でもわざわざ魔物の蔓延る危険な林道を使用する理由もない気がします。
少しの沈黙。
そして、リィンちゃんは真っ直ぐに掌をかざした。
その掌の先。
リィンちゃんがかざした掌に収まるように、彼女の隣に浮かんでいた水晶玉が移動する。
目の前を漂うそれを、リィンちゃんは祈るように優しく両の掌で包み込み、儚げに微笑んだ。
「この子が……ううん、きっと、もう会えないみんなががここまで私を導いてくれたの」
◇
772,名無しの支援者
フィーちゃんにげて
773,名無しの支援者
導いてない
774,名無しの支援者
むしろ早く出ていけ
775,名無しの支援者
なに我が物顔で同棲生活してんだこいつ
776,名無しの支援者
フィーちゃんに近寄るな
777,名無しの支援者
今までお前が俺らの忠告聞いたことが一度でもあったかよ
778,名無しの支援者
意味深な言葉で勝手に俺たちを殺さないで
779,名無しの支援者
日本と一緒に滅ぼされた設定なの俺ら?
◇
リィンちゃんの祈りと一緒に水晶玉からあふれ出す勢いを増す異国の文字。
彼女の故郷の言葉たちは、きっとかけがえのない宝物なのでしょう。
ナビゲーションやサポートの力を持つ異国のアーティファクトかなにかなのでしょうか。
「……あのね」
そして、リィンちゃんはそれだけを言って、佇まいを変えました。
リィンちゃんの瞳に真剣なものが混じるのに、私は少しだけ身構える。
「フィー。私、確信があるの。きっと、この子が導いてくれたのはこの村じゃなくて、あなたの居る場所なんだと思う――」
リィンちゃんはずるり、と腰のポーチからなにかを引き摺りだす。
質量を無視した道具を格納する魔法道具。
大変に高価なものだと聞きますが、彼女ほどの凄腕ともなるとこれくらいは持っていて当然なのかもしれません。
◇
863,名無しの支援者
でた
864,名無しの支援者
出しやがった
865,名無しの支援者
63万円装備出たwwwww
866,名無しの支援者
俺らのお財布の中身の主な流出先
867,名無しの支援者
廃課金の証
868,名無しの支援者
リィンちゃんが転移した初日に腱鞘炎になるまで回したアレかよwww
869,名無しの支援者
出るまで回して出た後も回して最後まで限界突破させた聖銀杖ブレス・オブ・フレイヤ
870,名無しの支援者
同じ杖五本出るまで回したやつかww
871,名無しの支援者
ソシャゲの闇を濃縮したような63万円杖
872,名無しの支援者
フィーちゃん専用武器でた
873,名無しの支援者
初日の自分の生死を分かつかもしれない金で狂ったようにフィーミリア専用ガチャ回してた女
874,名無しの支援者
死の恐怖に震えて宿屋に引きこもりながら折れそうな心で嫁ガチャ回してたか弱い女の子()だぞ
◇
それは、重厚な銀の杖でした。
その頂に美しく、幻想的ですらある、女性の彫刻が施された杖。私では、とてもではありませんが、価値を図ることは出来そうにありません。そして、なによりも驚いたのは今までに見たことのある魔杖の類が玩具に見えるほどに恐ろしく強い魔法の力をその杖が放っていたことでした。
「フィー」
リィンちゃんに声を掛けられて、ようやく私は我に返りました。
「手をこちらに」
リィンちゃんはそう言って銀の杖をゆっくりとこちらに差し出しました。
「……きっと、この子はあなたを待っていると思うの」
……なぜでしょうか。
不思議と、その言葉は私の胸にすっと染み込んでいきました。
これが「杖に呼ばれている」という感覚なのでしょうか。
ただ無心で掌を伸ばし、私は杖の柄を握りこみました。
瞬間。
光が溢れ出した。
それは、杖全体を包み込むように立ち上る陽炎のような輝きでした。
「……やっぱり。きっと、私はあなたとこの子を巡り合わせるためにここに来たのね」
◇
953,名無しの支援者
白々しいwwwwwwwww
954,名無しの支援者
>>「私はあなたとこの子を巡り合わせるためにここに来たのね」
おまえっ!おまえなぁッッッ!
955,名無しの支援者
笑いすぎてお腹痛い
956,名無しの支援者
ほんとこいつwwwwwこいつはwww
957,名無しの支援者
聖剣を勇者に授ける聖女かよお前wwwwww
958,名無しの支援者
なんでこの杖めっちゃ光ってんのw
959,リィン・アドライナ(16Lv) :カル地方.-フィーミリア邸-
>>958
キャラ専武器は最後まで限界突破させて特定キャラに装備させると光るぞ!
960,名無しの支援者
やっぱ分かっててやってんのかよ!
961,名無しの支援者
光るぞ!じゃないだろおまえwwwwww
962,名無しの支援者
ずっとプレイしてたけど専武器光るの俺知らなかった
963,名無しの支援者
やっぱお前って悪魔の子だわ
964,名無しの支援者
>>962
殆ど廃課金の証みたいなもんだから知らなくても全然無理はない
◇
私の手元で未だ輝きを放つ銀杖。
未だ呆けている私を見て、リィンちゃんは再び口を開きました。
「……あのね、フィー」
なぜだか少しだけ寂しそうなリィンちゃんによって繰り出される言葉。
その言葉によって私は今、激しく荒れ狂う大いなる運命の奔流の傍に立っていることを思い知らされるのでした。
◇
次回、エピローグ(予定)