IS -Idiot of Shameless- 作:織比 智拓
初めて二次創作物の小説を書きます。
そこらへんをよく読んでから、よろしくお願いします。
恥の多い人生だった。
かの有名な作品でもなんでもなく。ただ、そう思った。僕の人生というものは、やはりというか。やっぱりというか。当然というか。
僕の名前は「織斑 一夏」。未来にISという正式名称「インフィニット ストラトス」というパワードスーツが生まれたこの時代に僕はバカで生まれた。
物覚えが悪く、行動も鈍足で、体も細く、しかしながらも生を受けた。受生である。
家族は姉と弟だけで父親と母親は知らない。多分、僕のせいでいなくなったのかもしれない。しかし、そんなことは知らない。
姉の名前は「織斑 千冬」。美人である。そして、賢くい。それに強い。剣道をたしなみ、居合いも心得ていた。それ以外に覚えはない。
弟の名前は「織斑 |百春(ももかず)」。超絶頭がよく賢く、学校の勉学では優秀な成績を修めており、定期テストでは100点以外をとらないまさしく天才的と呼べる少年だ。否、「天才」少年である。
しかし、そんな彼の双子の兄である僕はバカである。漢字であらわすならば愚者である。
1聞いたことで1も出来ない。ましてや10聞いても1も出来ない。そんな僕である。
織斑一族の恥さらしと呼ばれるには時間はかからなかった。直ぐに呼ばれた。直ちに呼ばれた。
イワンのバカならぬ一夏のバカである。
そんな僕はとある日に誘拐された。
〇〇〇
「―――!」
「―――――!」
話し声が聞こえる。意識がしっかりしていない。どうやら何かしらをされたらしい。覚えちゃいないが。
不意に頭が痛む。頭に鈍痛ということは殴られでもしたのだろう。一体いつ?…最後に覚えているのは…トイレ?ということはトイレから帰ってくるその際に襲われたらしい。
今日は姉である「織斑 千冬」のISの大きな大会であるモ…ンドセレクションとかなんとか言ったやつの日である。目隠しをされ、よくわからない恐らくは外国語であろう言葉で数人の声が聞こえる。
…怖い、人間…怖いよ、千冬姉さん!
不意に沸き上がる恐怖を僕は今、心の中で感じた。今までは他人に嫌がらせ、悪意のある行動をされても特に何も感じなかったのに。
急に恐怖を感じた。…バカな頭を必死に回転させて考えた。…ひとりぼっちは寂しいなぁ。そう思った。
「うわぁぁぁあああ!!」
ひとりぼっち。ぼっち。世界にただ一人。
そんな事が急激に恐ろしくなった。悲しくなった。故に叫んだ。しかしいつも日曜日の朝から早起きして見ている正義のヒーローは現れない。
それどころか、悪役が現れる始末。本当に僕はバカである。
叫んだ声が聞こえたのであろう。数人の話し声は止み、此方を見ているようだ。他人から迫害され僕は他人の視線を感じ取れるようになった。向きと感情。
今ではマイナスにしかなり得ないそんな力を手に入れた。無駄である、バカである、間抜けである。
「ったく!!なんでコイツ「織斑 百春」じゃねぇんだよ!!「織斑 千冬」を誘い出せねぇじゃねぇか!!無駄に似た顔立ちで紛らわしい!!死ねっ!!」
僕と百春は似た顔立ちをしている。当然である。一卵性双生児なのだから。
僕を拉致した人間の日本語の会話はそれを揶揄するものであった。
…僕も織斑家の人間なのに。織斑 千冬の弟なのに。
織斑 千冬を誘い出せない。つまりは彼女に家族と思われていない?
人間万事窮すれば悪い方向に考えは働く。それは僕も例外でなく、当然の事柄である。
彼女からは「私の家族はお前たちだけだ」と言われていたのにも関わらず、僕は仲間はずれ…?
バカだから?
物覚えが悪いから?
…もう、いいや。
この日で完全に僕の心は壊れた。