ケロロ軍曹 ~金木犀の君と~   作:ありさ

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第8話 秘密基地(テーマパーク)へ行こう

 

休日、

珍しい人物が日向家に来たようだ。

 

学校の先輩であるサブローである。

彼も俺たち宇宙人の存在を知っていて、博士と仲が良いらしい。家に来た理由も彼に会うためみたいだ。

 

アリサやネブラ、俺は自己紹介しておいたが、気さくな人だった。

 

 

「サブローせんぱぁい、お茶とお菓子もってきました~」

 

「あざとい。」

 

ドガッ

 

練習していた台詞に口に出てしまった呟きに対して、俺に鉄拳制裁の一撃が入るが、あまり効かない。

 

ハイテクな秘密基地に俺たちはやってきた。近未来的な設備にアリサやネブラはキョロキョロしている。夏美はジュースとクッキーをお盆に載せて、先輩の元へ向かう。

 

 

「あれ、ここさっきも通らなかったっけ。」

 

「ラボなら、場所は分かるぞ?」

 

「そういやあんた、意外と仲が良かったわね。」

 

「いろいろ、頼みごとしているうちにな。」

 

―――生まれ、とか。

 

 

 

「あ、夏美ちゃん、どうしたの?」

 

「あ、えっと、これ、お茶とお菓子をサブロー先輩に持っていこうとして! これ手作りなんですけど。」

 

「うん、なかなか。……秘密基地の中、見学しようとしていたんだけど、道に迷っちゃって。」

 

「そ、そうなんですね。私もなんです。」

 

「そっか。じゃあ、一緒に探検してみる?」

 

「は、はい!」

 

ラボから出たあと、ウロウロしていた先輩に会えたようで、そのまま時間つぶしを続けるようだ。そわそわしているアリサに耳打ちする。

 

「俺たちは俺たちで回ってみるよ。」

 

「先輩、またあとで。」

 

「ごゆっくり~」

 

 

こうして、2人きりの『デート』をさせることができたわけだ。鈍感なのか一歩引いているのか、夏美の想いに先輩は気づいていないようだが。

 

 

《地下基地中央指令室》、まるでガンダムのホワイトベースのような場所だ。《高湿度ルーム》、俺たちケロン人が好む環境になっている。《温泉》、どこから湧いてきた。《ジュラシックパラダイス》、まるでジュラシックパークのような場所だ。《いきなり団子製造工場》、今は止まっているがお菓子を作る場所のようだ。《空地》、まるで猫型ロボットが出てくるアニメの空き地だ。《崖》、まるで戦隊ものが戦いそうな場所だ。

 

 

侵略と無関係な場所が多いことが再確認された。アニメに出てくるような珍しい施設に、アリサは心なしか胸が躍っているようだ。

 

《ガンプラルーム》

ケロロの趣味であるプラモデルが多数飾られている。

 

彼が『趣味』に没頭していることがはっきり分かってくる。家事や、ついでに侵略が疎かになる理由なのだろう。侵略予算を私的利用しているとかなんとか。

 

 

 

上から檻が降ってきて、どこかへ俺たちはワープさせられる。

 

薄暗くて少し狭い場所の閉じ込められたようだ。

 

「君たちは…」

 

「アリサちゃんたちまで!?」

 

『ゲ、ゲロッ!? アリサ殿やツキキも!?』

 

「もしやこれは脱出ゲームというやつか。」

 

すでに夏美や先輩が部屋にいた。放送で聞こえたケロロの声はどこか焦っていて、アリサはいまだに遊園地に来た気分のようだ。

 

 

『そこは宇宙行のロケットの中だ。クックッ~』

 

「ボケガエルのせいよ!」

 

『で、でも、吾輩の大切なガンプラを守るためでありまして、、』

 

 

「見つけたぞ。」

 

脱出ゲームを楽しむアリサは隠されたスイッチを押す。

 

『それは最新のカラオケセットであります!これさえあれば、宇宙の果てに行っても退屈しな……』

 

なぜか備え付けられたカラオケセットの説明をしてくれた。爆風が聞こえて途切れたので、ギロロが外部からどうにかしようとしているのだろう。もう一度爆風が聞こえる。

 

『クックックッ~、無駄だ。それは宇宙一硬い特殊合金でできている。』

 

『拙者に任せるでござ……ボクの刀ぁ……』

 

『無駄だと言ったろ~』

 

『それじゃあ、私がルシファースピアで穴を開けます。』

 

『そいつはムリだな。ペコポンが割れるくらいじゃないとロケットは割れないぜ~』

 

『こうなったら、視聴者さんのみなさんから脱出方法を集めるであります!』

 

彼らって芸人気質あるよね、ホント。

 

 

 

『くそっ、2人きりになどさせるか!!』

 

―――ギロロが発射中のロケットにしがみつく

 

 

 

「トイレ~、漏れる!!さっさと出て行ってよ!」

 

部屋の扉が開き、俺たちを追い出す。

簡単に言うと、俺たちはロケット内部に転移指定のミスで、ワープさせられてはいなかったのである。クルルが冷静だったり、ギロロの銃撃の揺れはなかったし、ドロロの気配はしなかったし。

 

 

 

屋根の上で、みんなで夜空を見上げる。

 

「ギロロ、貴様のことは一生忘れないであります!」

 

「いいから早く迎えにいってきなさ~~い!」

 

叱られたケロロたちは秘密基地に急いで戻って行く。

 

 

 

「もし記憶が戻ったら、ツキキは宇宙へ行ってしまうのか?」

 

こんな『日常』はいつまで続くんだろうな。

 

 

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