とりあえずサクっと人理修復   作:十六夜やと

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この作品には以下の内容が含まれております。

・作者の妄想から生まれた作品
・痛々しいまでの中二病表現
・拙い文章力
・達観したオリ主達
・実はコイツ等何も考えてないんじゃ……?

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大事なことなので六回言いました。
それでもよろしければ、ゆっくり楽しんでいってくださいm(__)m
なお、前作キチガイシリーズとは世界線を共有しておりません。しかし、前作読んでおくとコイツ等のキチガイぶりが一目で分かると思います。


序章 特異点F 炎上汚染都市 冬木
プロローグ


 ──どこもかしこも燃えている。

 

 

 ──安全な場所などないと嘲笑うかのように。

 

 

 ──そこは地獄以外の何物でもなかった。

 

 

「おい、マシュ! マシュ! しっかりしろっ!」

 

「せん……ぱ……い……?」

 

 

 

『システム レイシフト最終段階に移行します 座標 西暦2004年 1月30日 日本 冬木』

 

 

 

 ──機械音が鳴り響く。

 

 

 ──警告音が鳴り響く。

 

 

 ──その音が耳にこびりつく。

 

 

 

「花子、この瓦礫どかせっ!」

 

「熱い」

 

「……あぁ、もう、クッソ……とにかく俺も手伝うから──」

 

 

 

『ラプラスによる転移保護 確立 特異点への因子追加枠 確立』

 

 

 

「うっせーなぁ! さっきからさぁ!?」

 

「マイケル、どいて。その壁の破片壊す」

 

「壊したらマシュごと御陀仏だろうがいい加減にしろ!」

 

 

 

『アンサモンプログラム セット マスターは最終調整に入って下さい』

 

 

 

「せんぱい……私はもう……助かりません……ですから──」

 

「助かる助からない以前の問題なんだよっ!? 生憎だが女の子見殺しにするような教育受けて育ってない身なんでねぇ! そこまで落ちぶれちゃいねぇんだよなぁこれがぁ!」

 

「上に同意」

 

 

 

『観測スタッフに警告 カルデアスの状態が変化しました』

 

 

 

『シバによる近未来観測データを書き換えます 近未来百年の地球において 人類の痕跡は 発見 できません』

 

 

 

『人類の生存は 確認 できません 人類の未来は 保証 できません』

 

 

 

「カルデアスが……真っ赤に、なっちゃいました……」

 

「そりゃこんな周囲燃えてりゃ真っ赤にもなるわなぁ! あぁ!? クッソがマジでふざけんなよ! こんなことならジョンもボブもダニエルも連れて来りゃ良かったわっ!」

 

「──よっこらせっと」

 

「ナイス脳筋! ついでに俺の上着引きちぎって紐状にしてくんねぇか!? 止血だけでもしとかねぇと大変だぞこれ!?」

 

「はや……く……にげ」

 

「ふんぬらばー」

 

「だぁれが俺の上着を木っ端微塵にしろっつった!?」

 

 

 

『コフィン内マスターのバイタル 基準値に 達していません レイシフト 定員に 達していません 該当マスターを検索中……………発見しました 適応番号47 ×××・×××××× 適応番号48 ×× ×× を マスターとして 再設定 します』 

 

 

 

「いけるっ! 俺の応急手当のセンスが輝いてるっ! ぶっちゃけ初めてだから詳しくは知らんけどワンチャンいけるっ! 生存フラグ立ったぞコレ!」

 

「あの……せんぱい……手を、握ってもらって、いいですか……?」

 

「ばっちこーい」

 

 

 

 

『アンサモンプログラム スタート 霊子変換を開始 します レイシフト開始まで あと3 2 1 全行程 完了(クリア) ファーストオーダー 実証 開始 します──

 

 

 

 

   ♦♦♦

 

 

 

「視界オールクリアっと」

 

「先輩、こちらも敵性生物となるような存在は確認されておりません。ひとまずは安全であると断言できます」

 

「こっちにもいなかった」

 

「フォーウ」

 

 

 ──どこもかしこも燃えている。

 

 

 ──安全な場所などないと嘲笑うかのように。

 

 

 ──そこは地獄以外の何物でもなかった。

 

 

 しかし、少し前までの空間とは違っていたのは、ここには密室による息苦しさのようなものがなく、その代償として不思議な生命体が闊歩している、まさに『魔境』とも呼べる場所だった。

 一見すれば現代日本の都市。廃墟でなければ人が盛んであったことが容易に想像できるだろう。

 

 俺は生真面目に報告する紫髪の少女──マシュ・キリエライトと、仏頂面を崩さない金髪の少女──花子の言葉に溜め息をつきながら、瓦礫の山から器用に飛び降りた。花子の頭には白いモフモフとした謎生物フォウ君までいる。

 マシュは若干エロい鎧を身に纏って大きな盾を装備し、花子は身長は小さいながら大きな胸を強調するような制服に身を包み、俺は上着を金髪女に木っ端微塵にされたため黒いジーパンに紺色のインナーを着ていた。これに白い制服姿だったんだけどなぁ。

 

「さて、こっからどうするよ。つかココどこよ」

 

「……おそらくではありますが、だいたいの想像はつきます。しかし、今の私には詳しい説明ができるほどの知識はありません。ただ、私たちの世界にも存在しないような生命体がいるため、ここが先輩の知る場所ではないのは確かです」

 

「死んで異世界転生する王道異世界物ラノベ展開だと思ったんだけどねぇ。まぁ、まだ世紀末覇者みたいな世界じゃなかっただけでも感謝するか」

 

 ここまで来る途中で、よくわからん生命体から姿を隠しながら逃げて来た背景もあり、俺は頭を掻いて大きく溜息をつく。

 らのべ?と疑問符を浮かべているマシュの姿に和んでいると、ふとマシュの目の前に青い画面が浮かび上がった。一瞬ブルースクリーンかと身構えたが、青い画面には最近どっかで見たことあるような冴えない青年の姿が映されていた。

 その男は反射的に叫ぶ。

 

〔あぁ、やっとつながった! こちらカルデア管制室だ、聞こえるかい?〕

 

「こちらAチームメンバー、マシュ・キリエライトです。特異点Fにレイシフトしました──」

 

 ここでマシュと画面の青年は軽い情報交換を行う。

 まず彼の名前がロマニ・アーキマン──通称『Dr.ロマン』だということ。ここが西暦2004年の日本の冬木市と呼ばれる場所であること。マシュは『デミ・サーヴァント』という存在となって一命を取り留めたこと。

 ロマンに告げられた新しい情報を吟味しながら、内心は引きつった笑みを浮かべるのだった。

 

〔──現在データを確認中ではあるが、これによるとマシュは金髪のキミ……えーと、花子ちゃんだったかな。キミの使い魔(サーヴァント)として成立している。キミ達にはサーヴァントの説明すらしてなかったから、戸惑うこともあるだろう〕

 

「そりゃそうだ。こちとらマクドナルドのバイト面接会場だと勘違いしてカルデアに来た一般人だからな。ぶっちゃけ過去に来たとか魔術とか英霊がどうのこうのだとか全然分からん。助けてくれ」

 

「へるぷみー」

 

〔……そう言えばそうだったね〕

 

 苦笑いを浮かべる画面内の青年だったが、その画像にノイズが走る。

 マシュはそれに気付いて表情を少し固くし、ロマンは早口で会話を切ろうとする。

 

〔……しまったな、予備電力に切り替えたばかりでシバの出力が安定していないらしい。三人とも、そこから二キロ移動した先に霊脈の強い場所がある。詳しい場所はマシュが分かるだろうから安心してくれ。そこなら通信が安定するだろう〕

 

「なぁ、これだけは教えて欲しいんだが、他の三人は無事なのか?」

 

〔他の三人……あぁ、キミ達と一緒に居た子達か。彼らなら無事だよ。今はカルデアの復旧に──〕

 

 そこで映像は途切れた。

 通信出来るだけの電力とやらがなくなったのだろう。

 こっちはこっちで時間旅行という名の面倒なことに巻き込まれている最中だが、被害に見舞われたカルデアの方も大惨事になっているのだろうか?

 

 ここに居ても始まらない。

 俺は肩をすくめながら指示を出した。

 

「というわけで、霊脈っつーのが何なのかは知らんけど、マシュちゃん案内よろしく」

 

「分かりました。もしかしたら戦闘になるかもしれませんが、その時は私がマスターと先輩を守ります!」

 

「頼もしい限りだけど今回はよしておこう。君もデミ・サーヴァントとかいう不思議パワーで強くなったらしいけど、本調子になってないのは確かだ。ここは時間をかけてもいいから敵に見つからないように移動しよう。花子もそれでいいな?」

 

「よくわかんないけどマイケルに任せる」

 

 わずかに緊張した面持ちで返事をするデミ・サーヴァントの少女と、思考を完全に放棄した仏頂面の少女+よくわからん白いモフモフを引きつれ、俺は周囲を注意深く見渡しながら移動するのだった。

 

 

 

 




【補足】

 ──西暦20××年、魔術(?)がまだ成立していた最後の時代。人類の営みを永遠に存在させるために秘密裏に設立された人理継続保障機関フィニス・カルデアで、『20××年を最後に、──約一年後に人類は絶滅する』という研究結果が()()された。
 人類滅亡の原因を調査するうち、カルデアの魔術サイドによって作り上げられた『近未来観測レンズ・シバ』とかいう変な機械は、突如として過去・西暦2004年の日本のある地方都市に観測不能領域の出現を検知する。普通ならばありえない事象にカルデア機関員達は、これこそ人類史が狂い絶滅に至る理由と仮定し、テスト段階ではあったが理論上は可能レベルになった霊子転移(レイシフト)とかいう不思議システムを用いた時間遡行を実行する。その目的は2004年に行われた『聖杯戦争』とかいうお祭り騒ぎに介入し、人類滅亡という狂った歴史を正す事であった。

 そのような説明をした方を、俺を含めた四十八人くらいの人間の視線が射貫く。
 大言壮語とも呼べるような内容を、何の恥ずかしげもなく説明し終えた同世代くらいの少女は、自分の言葉に酔いしれるように俺達を見据える。

「特務機関カルデアにようこそ。所長のオルガマリー・アニムスフィアです。貴方達は各国から選抜、あるいは発見された稀有な──」

「──すみません、質問よろしいでしょうか?」

 俺の中に生まれた疑問をそのままにして話を進められると困ると判断したので、話を遮るのは大変忍びないが、手を挙げて俺は彼女の発言を止める。
 若干の不機嫌さを含んだ表情を浮かべた少女は、渋々と俺の発言を許す。

「……えぇ、いいでしょう。この説明に何か不備でも?」

「いえ、そういうわけじゃないんですけど──」

 俺の中に生まれた疑問は彼女の説明に対する不満などではない。いや、もしかしたら何らかの間違いを犯している可能性も否定できないが、ともかく俺が言いたいのはそう言うことじゃないと明言しておこう。
 加えて、俺の隣には知人と呼べる存在が座って居るのだが、当の本人はウトウトと相槌を打っているため、彼女の不機嫌さが一気に増してしまう。早く俺の疑問を言わなければ、このまま彼女にココを追い出されてしまいそうだ。

 ひとまず発言を許された俺は立ち上がる。
 そして静かになった講堂らしき場所に俺の声が響いた。そりゃもう、良く聞こえるレベルで。





「ここマクドナルドのバイト面接会場じゃないんすか?」

「そこの二人を叩き出しなさいっっ!!」








 以上回想
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