とりあえずサクっと人理修復   作:十六夜やと

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 十六夜やとです。

 分割した分の後半部分です。
 皆様は『FGOでコラボするとしたら何とコラボしたい?』みたいな話が『Fate/ぐだぐだオーダー』であったのをご存知でしょうか?
 つまりはそういうことです。
 できれば他作品ネタも存分に使いたいですね。

 今回はロマン視点です。やりたい放題です。
 次回、沖田さんが生き生きとします。


これは何の二次創作ですか?

 僕はマシュから送られてきたデータを眺める。

 監獄城と呼ばれる城の結界が数値化されていたのだが、読み上げるのも馬鹿らしくなるぐらい高い数値が載っていた。さすが魔力の炉『聖杯』とでも言うべきか。

 ちょうど所長も僕のモニターに近づいてくる。

 数値に眉をひそめるのは同じだった。

 

「これ、どうやって突破するのよ……」

 

「マイケル君は何とかするつもりですが、これ一介の魔術師に何とかなるものなのかなぁ?」

 

「どうせ邪道で突破するんでしょ」

 

 彼女の言葉は皮肉に近いものだったが、僅かに信頼とも呼べる何かも含まれていた。しかし、前までは下位の魔術師に信頼すること自体しない人間だった。

 これも成長なのだろうか?

 昔からの知り合いであるオルガマリー所長の姿に感慨深く思っていると、隣でコンソールを弄っていたダニエルから情報提供を促される。

 冬木市の特異点修復から、オルレアンの特異点にレイシフトするまでの約一週間。たった数日でカルデアの精密機器を自由自在に弄るだなんて、彼のポテンシャルの高さを嫌というほど理解させられる。これが『ニホンのサツマ人』なのか。

 

「──ふむ……予想以上に大きい」

 

〔何とかなるか?〕

 

「想定以上でしたが、まぁ、何とかなるでしょう。試作段階ではありますが、何事もチャレンジしなければ結果は出ません」

 

〔んじゃ任せた。通信だけは繋いどいてくれ〕

 

 ダニエル君は頷き、何やら僕の知らないデータを操作し始める。

 尋常ではない速さでモニターに文字が打ち込まれる。

 ……待って待って待って、そのデータはカルデアの最重要機密(ブラックボックス)だよね!? というか他の人間には進入できないシステムなんだけど!? ……え、セキュリティが甘い? そ、そうなの?

 

 すると、ダニエル君が操作するモニターに新しいウィンドウが開き、レオナルドが映し出される。姿が見えないと思ったら、どうやらカルデアの動力機関室に居たようだ。ダニエル君が修復してくれた発電所の部分だ。

 しかし、レオナルドが絡んでいるだけで、凄く嫌な予感がする。特に改築の鬼であるジョン君も一緒に居るようなので、彼等のやらかし案件の相乗効果は大変なものだろう。

 

「こちら司令塔管制室。準備はよろしいでしょうか?」

 

『準備バッチリさ。まさか、こんなことを考えつくとはね。日本人が未だに焼却されていない理由が分かったよ。私も随分と調子に乗ってしまった』

 

『不具合は全くねェ。さっさと起動しろ』

 

 ウィンドウが消えたのを確認すると、ダニエル君は所長に向き直る。

 ダニエル君の真摯な姿勢に、腕を組んで彼のやり取りを眺めていた所長はたじろく。

 

「所長、監獄城の結界破壊の許可を」

 

「……はぁ。ここでNOって言っても無理矢理やるでしょ、貴方達は。早くマイケル達のサポートをしなさい」

 

「了承しました」

 

 所長は『何をどうやって監獄城の結界を破壊するのか』を詳しくは聞かなかった。ダニエル君が()()()()()()()()()()()が、彼女の動きを鈍らせたのだろう。

 オルガマリー・アニムスフィアは誰からも認めてもらえなかった。実際にカルデアの機能は僕に一任されており、職員も僕に指示を求めている。彼女は今まで所長という立場でありながら、基本的にレフ教授の傀儡のような存在だったのだ。つまり彼女そのものは必要とされていなかった。

 けれども、アルバイトのダニエル君は所長に確認を取った。わざわざ『上司である所長に確認を取る』ことで、彼女を上の人間として認めていることをアピールしたのだ。承認欲求の強いオルガマリーは、さぞかし内心喜んでいるのだろう。

 

 彼はモニターに無数のウィンドウを展開させ、チェックを行う。

 そして、ちょうど足元にやって来たフォウ君を頭の上に乗せ、椅子から立ち上がり、管制室に響き渡るような大声で全職員に伝達する。

 

 

 

 

 

「これより、カルデア防衛機能、システムコード『イゼルローン』起動。主砲により、監獄城の結界を破壊する」

 

「「は?」」

 

 

 

 

 マイケル君の言葉が終わった瞬間、カルデアの足場が大きく揺れる。

 僕は倒れそうになった所長を咄嗟に支えたが、頭の中は混乱の嵐だった。また敵が攻めてきたのか?という疑心暗鬼に駆られたが、爆発や停電が起こる気配がない。

 しかも、ダニエル君おろか、他の職員は突如の揺れに動揺することなく職務を全うしている。まるで今から起きることを知っていたかのように……いや、ダニエル君の指示で何かをやっている?

 

 

 

「聖杯の起動を確認。カルデアの上昇と同時に魔術結界の再度構築を行います」

 

「雪山との接続解除完了。指定域までの浮上が完了しました。カルデア動力に伝達。防護壁の形成を」

 

『動力機関室より、魔術流体金属の形成を開始。終了まで20秒』

 

「浮遊砲台全八十門、ステルス監視衛星全機を外部へ展開。動力機関への接続許可を」

 

「供給安定化を確認次第、主砲への電力供給を行ってください。主砲を指定座標に固定します」

 

 

 

 それに、僕が聞いたことのない単語が飛び交う。どれもすべてが物騒だ。

 忙しそうにコンソールで動かすダニエル君に、さりげなく質問を行ってみる。 所長はパニック状態だ。

 

「えっと……これは?」

 

「前に発電システムに防衛機能を取り付けたと言いましたよね? それを起動させているだけなので心配ありません」

 

「全然安心できないんだけど。そもそも『イゼルローン』って何だい?」

 

「マイケルが愛読してる小説に出てくる施設の名前です。とりあえず設定と名前を引用しました。カルデアはどうも秘匿性は完璧なのですが、防衛機能が不十分だとダヴィンチちゃんに相談されまして、彼の防衛システムを真似てみたんです。ほら──」

 

 カルデアの司令塔管制室にある大きなスクリーンに、カルデアの今の状態が大きく映し出されていた。高度6000に埋まった地下工房『カルデア』──はそこにはなかった。

 淡いシャボン玉みたいな流体に包まれ、カルデアは雪山から離れて浮上していたのだ。流体には所々に小さな機械が動き回っている。重力に逆らいカルデアは空中に停滞し、吹雪をものともせず空中浮遊に成功した天文台カルデアはそこにあった。

 

「その小説の施設の名前は『イゼルローン要塞』だったので、システムコードの名前として用いました。さしずめ『カルデア要塞』でしょうか? 地下から襲われる心配もなく、停滞し続けているため磁場の影響下にある。浮遊砲台は液体金属の中で自由に移動できるので、どの方向からも迎撃可能になってます」

 

「この液体金属は……もしかして魔術が使われているのかい?」

 

「そうです。イゼルローンは現代技術では再現不可だったので、魔術を用いて作れたことに感動すら覚えます。液体金属には衝撃を緩和する効果と、隠密面の効果があります。ちなみにステルス機能の偵察機も展開しています。まず外部から攻撃されても墜ちることはないでしょう」

 

 まさに難攻不落。

 天文台だった機関の基地は、日本の少年達によって軍事要塞へと変貌したのだった。

 

「ほら、レフ氏が聖杯を用いて、過去の冬木市と現在のカルデアを繋いでいたではありませんか。つまり──我々が制作した主砲を()()()()()()()()()()()()()()()ことになりませんか? それをダヴィンチちゃんとの合作の下、できてしまったんです」

 

「ダニエル要塞防衛指揮官。主砲の充填が完了しました」

 

「そうですか、では始めましょう」

 

 すでに職員から役職で呼ばれている!?

 ワクワクしながら『要塞のメンバー』を演じている職員からの言葉に、ダニエル君は大きく頷く。何気に職員たちも楽しんでるのだろうか?

 

 なんて考えていると、液体金属を悠々と動く機械のの中でも一番大きい砲台の前に、大きな時空の歪みが生まれる。レフが出したものに酷似しており、歪みの先にはマイケル君たちがレイシフトしているオルレアン……その監獄城が見えた。

 主砲らしき機械に莫大な魔力が集まる。職員たちから歓声が上がる。

 

 

聖杯の鎚(カルデアス・ハンマー)、撃てっ!」

 

 

 ダニエル君の指示の下、主砲から放たれた光が、結界を意図も容易く破壊し、轟音と共に監獄城を跡形もなく粉砕した。

 ついでに僕の常識も粉砕した。

 

 

 

 




銀英伝で好きなキャラは?

マイケル……アレクサンドル・ビュコック
ジョン……フリッツ・ヨーゼフ・ビッテンフェルト
ボブ……ウォルフガング・ミッターマイヤー
ダニエル……ウィリバルト・ヨアヒム・フォン・メルカッツ
花子……何それ知らない。
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