就活も無事に終了し、卒業もできることになりました。首の皮一枚つながった。
基本的に各章では日常パートと特異点パートを4:6程度の割合で展開したいと考えてます。ついでに人理修復してる感を出したいからですね。
あと今後グラブルネタも出します。はい、あのグラブルです。
もちろん、どちらか片方を徹底的にディスることはしません。両方やってた民からすれば、どっちも鬼畜周回ゲーです。
今回はレティシア視点の日常回。
次回も適当に日常回です。
これが私の日常
アホから携帯電話をもらった。
最初は構造が不可解な板で何が出来るのかと思ったが、そういえば何かとキチガイ共はコレと同じようなもので遊んでいるのを目にした。
この携帯は遠くの相手と連絡を取れるだけでなく、ゲームをしたり、音楽も聞けるとか。
というか使い方を説明されたけど、どうして機械というものは複雑で使いにくいのだろう。まずこちらが言語を理解できていないのに、そう簡単に使えるはずがない。
学のない田舎娘を舐めるな。
「──はぁ? また虹出なかったんだけど。私の幸運値Cに上がってるのよね?」
とか思っていた時期もありました。
人間であれサーヴァントであれ、慣れるときは慣れるものだと学んだ私。とりあえず聖杯の加護で言語の壁は乗り越えたのだが、聖杯ではサポートされない造語はクソマスターに教えてもらう。
そのような形で携帯電話──スマホを使い続けること一週間。ある程度は思い通りに動かせるようになった。
現在遊んでいるのは『スマホアプリ』の中でもゲームに分類されるもの。
これは片手で操作できるのがいい。現に、食堂へ向かいながらも遊ぶことが出来る。
「周回しなきゃ……素材全然足りないんだけど」
蒼い女とトカゲの物語をオススメされて、最初は「何が楽しいの?」と鼻で嗤ってたが、少しずつだが成長していく過程が面白い。
人斬り侍は性に合わなかったようで、アクション系やFPS系のゲームが好きだと言ってたが。
努力が報われるのは楽しい。あのキチガイ共が「現実はクソ」と吐き捨てるのも理解できる。
そこまで考えたところで、私は思わず苦笑する。
本当の聖女ならゲーム狂いにはならないと断言できよう。つまり、今の私は
私は無駄に豪華な食堂へと入る。
「──あ、レティシア、ちょうどいいところに来ました。武器欲しいんでマグナ手伝ってください」
「………」
まぁ、その聖女もゲーム狂いに堕ちているんだけど。
青いTシャツに、カルデアのサーヴァント全員に配布される黒いジャージ(背中に『アーツ』の文字)、ハーフパンツを着用したオルレアンの聖女は、食堂の椅子で体育座りをしながらスマホを弄っていた。同じくクソマスターから支給されたものだ。
そして目当てのドロップが落ちなかったらしく、悲痛な面持ちで天を仰ぐ。
「──主よ、どうして私の願いを聞き届けてくれないのですか……?」
「アンタの願いが不純過ぎるからじゃない?」
まさか神なんぞに同情の念を抱く日が来るとは思わなかった。
その願いはアンタが信仰する神じゃなくて、KMRにするべきでしょう? というか何で『万人に博愛をもたらす紛れもない聖人』と称されるコイツが、全力でゲームに愛注いでいるわけ? 最近は愛だけじゃなくて金も貢いでるらしい。
おかげさまで、カルデア職員たちからは『ゲーマー姉妹』って言われてんだけど。
しかもコイツは元々が鉄壁の自尊心、鋼の如き信仰を持つ精神キチガイ女。それがゲームに傾倒してしまったら……お察しの通りである。何で始めて一週間でグラシ編成作ってんのよ、頭おかしいんじゃないの?
これを現代のフランス人が見たら何を思うだろうか。私よりもオルレアンのゲーマーの方が、存在するだけでピエールに復讐している気がする。
最近では『キチガイ共』の中にコイツも含めてるわ。
「こんにちは、レティシアさん!」
「……えぇ、マシュ。こんに──」
元気な挨拶で現実に戻された私は、声のする方を振り向く。
カルデアに所属するサーヴァントの中では、一番の古株であり、特異点での戦闘においてメイン盾を司る少女。前は純真無垢で私と正反対の性格をしており、どちらかといえばゲーマーに近いマシュが苦手だった。しかし、今はキチガイが
特異点に行かない日は、午前中に
カルデアの天使は笑顔でスマホの画面を見せていた。
そりゃもう、満面の笑みで。
「朝にガチャを引いたら、凄く強い召喚石を当てたんです! 先輩に聞いてみたところ、『凄い幸運なことだから、皆にその幸せを共有してもらうといいよ』って言われて──」
「シヴァ煽り、ダメ、絶対」
ガチャ結果報告するだけで、持たない者VS持つ者の戦争へと発展するレベルの人権を掲げるマシュに、私は涙目になりながら諫める。たしかクソマスターも持ってなかった筈なので、その苦しみを拡散させるつもりだったのだろう。
ちなみに聖女は持ってる。自力で引き当てたらしい。
マシュにシヴァ煽りの危険性を解説していると、徐々に食堂の座席が埋まりつつあることに気付いて、慌てて席を確保しようとする。
聖女の前なのは不服だが、知らない職員の前に座るのも気が引ける。
マシュを含めた三人でゲームの共闘を進めていると、隣に人斬り侍が腰を下ろす。
手に携帯ゲーム器を携えて。
「丁度良かった。レティシアさん、夜の十時からレースのゲームやりません?」
「まだ(ゲームの)日課終わってないからパス」
「サーヴァントチームVSキチガイチームって考えてるんですけど……」
「前言撤回。フルボッコにしたるわ」
日頃からキチガイ共に弄られ、物理的に制裁しようとも逃げ足だけは超一級品の薩摩民。
そんな連中でもゲーム内なら堂々と仕返しが出来ることに気付いたので、何かと理由をつけてはキチガイ共とオンライン対戦をする機会を作るようになった。スマブラとかマリカーとかスプラとかガンダムVSとか。
胡散臭い眼鏡男や、マイペースサイコパス医師には歯が立たないが、クソマスターとは接戦になるから、報復が割と可能なのである。
いつもできる日課よりアイツ等との対戦が最優先だ。
どのキャラを使うかを脳内で計画を練っていると、食堂にカルデア職員に就職したキチガイ三人衆が入ってくる。基本的にカルデアの本物の職員は、私達へ不用意に近づこうとしないが、薩摩の国生まれの洗練されたキチガイ共は話が別である。
ケラケラ笑いながら、白髪の医師が私の席に近づき、人斬り侍とは反対の椅子に座る。
「ボブ君はマグナ消化しちゃいました? 自発お願いしたいんですけど……」
「アンタさっきからソレしか言わないわよね……」
「僕の自発は残ってるからいいよー。でも共闘三十連部屋入ったほうが良くない?」
「もう済ませちゃいました」
騎空士共が武器掘りを再開し、
「クッパの使い方を教えて下さーい、ジョンさーん」
「うっせェな、人斬り侍。んなの重量の暴力で雑魚を落とすに決まってンだろ」
「割とコースにも左右されますよねぇ。私としては沖田嬢にキノピオを推したい」
夜のマリカーに備える者もいる。
あれこれ雑談をしていると、厨房からクソマスターと脳筋マスターが姿を現す。
手には並々注がれ、香ばしい匂いで胃袋を刺激する、特製カレーの姿。
「ほれ、飯が出来上がったぞー。大盛り希望は先に言えー」
「「「「「はいっ!!」」」」」
私も他人に負けじと手を挙げる。
こうでもしないと無くなっちゃうから。
これが、私の日常。
【コイツ等の魔力】
マイケル……そこそこ。
ジョン……まあまあ。
ボブ……それなりに。
ダニエル……ある程度は。
花子……聖杯よりは。
【解説】
蒼い女とトカゲの物語:グラブルのこと。
「武器欲しいんでマグナ手伝ってください」:FGOはキャラのステが大事だが、グラブルだと武器が割と重要になってくる。
課金:素材を日本に輸出することで、今のサーヴァント達は生計を保っている。自分で稼いだ金で課金してるので問題ない。
シヴァ煽り:Twitterで新キャラに50万課金して出なかった人間に、FF外から「呼符で来ました!」とスクショをぶら下げるレベルの煽り。
クッパ:マリオのライバル。姫。