2度目の本物を目指して   作:邪セリヌンティウス

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第4話

あれから一悶着あったもののなんとか落ち着きを取り戻した雪ノ下さんと由比ヶ浜。雪ノ下さん怖かったな、笑顔なのに恐怖を感じるなんてあれは才能としか考えられない。

落ち着きを取り戻した2人は今回の件について話合うやいなやすっかり仲良しになっていた。今日はこのままお話しながら帰るとか。コミュ力の高さに脱帽した俺がいる。

 

翌日からというもの大学の空き時間を見つけては面会に来る雪ノ下さんと放課後ほぼ毎日来る小町、由比ヶ浜この3人が揃ってお話する事が多くなった。傍から見ればハーレムと言われるのだろうが何せボッチの俺だ。胃がキリキリしてならない。こんなところあの独神に見られたら…あぁ、くわばらくわばら。

そんな穏やかな日常を過ごしていた数日後雪ノ下さんの一言によってこの日常が崩壊する事になる。

 

「そういえば比企谷くん。退院後学校の授業大丈夫なの?」

 

忘れていた。すっかり忘れていた。退院したら学校という社畜育成機関での授業がある事を忘れてしまっていた。八幡ミステイク!

俺が通う総武高校は腐っても進学校であるため授業のスピードが早かったり提出物が多かったりする。元いた世界では入院しながらも(数学以外は)各教科手をつけていた。だが今はどうだろう。このぬるま湯のような環境に落ち着いてしまったせいで勉強という概念を時空の彼方に飛ばしてしまった。某色黒調停者にガンマレイされてしまう。

冗談はさておき数学はおろかほかの教科すら触れていない。いくら元いた世界での知識があるとはいえ勉学を疎かにするのも考えものである。(数学以外は)

よってこの時の俺が行動に起こすことといえば

 

 

「すみません…勉強教えてください。」

 

 

頭を下げることである。

 

 

 

「へぇ。比企谷くん物覚えはいい方なんだ~」

 

何分、何十分たったであろうか。俺は今雪ノ下さんに中学3年~高1の範囲の勉強を教わっている。高1だけだと思ったら中学3年の復習もさせる徹底ぶり。流石というかなんというか。

 

「じゃあ次はここの…って比企谷くん聞いてる?」

 

おっと、少しぼーっとしていたようだ。

 

「すみません、少しぼーっとしてました。次はどれやりましょうか」

 

ふっ、だてに高2までの勉強は終わらせてないんだ。どんな教科でもあっさり復習出来てしまう。さぁ!次の獲物はどいつだ!

 

「じゃあ、数学やろっか。」

 

「すみません、許してください。数学だけは無理なんです。」

 

速報。我が牙城あっさり崩れ落ちる。グスン、数学には勝てなかったよぉ…

 

 

面会時間終了のアナウンスにより雪ノ下さんの勉強会が終わりを告げた。ほんと数学キツすぎる、何年経とうが数学だけは出来ない…今年も睡眠学習が確定した瞬間である。

 

「じゃあ、比企谷くん。私は帰るけどまた明日勉強しようね。す・う・が・く!」

 

物凄いいい顔で明日の死刑宣告をされてしまった俺はどの世界にも魔王はいるのかと悟ってしまった。明日が待ち遠しいや(錯乱)

 

それからというもの小町や由比ヶ浜が放課後面会に来るのは変わらずその時間に雪ノ下さんとの勉強をする事になった俺は数学という脅威のせいで地獄の日々を送ることになった。正直言うとリハビリより辛い。だが、この地獄を耐え抜いたおかげなのか数学が分かるようになったのだ。分かるといえどまだ高1の序盤なのだがこれでも大きな成長だろう。

 

そして、暫く日は経ち俺の退院の日になった。

雪ノ下さんプレゼン地獄の勉強会を乗り越えた俺はひと皮もふた皮も剥けていた。もう何も怖くない!ぼっちなのには変わりないがな。

 

「比企谷くん、退院おめでとう。退院してもお姉さんと仲良くしてね。はいこれ連絡先、いつでも連絡待ってるからね!」

 

病院の前で待っていた雪ノ下さんに退院を祝われた。余程嬉しかったのか軽くハグまでしてきたのだがそこまで好感度上げるような事があっただろうか。しかし雪ノ下さんは俺が入院してる間毎日来てくれていたし、退屈な日がなかったため感謝こそしている。連絡先まで貰ってしまったしこれからも雪ノ下さんに付き合うとしよう。

 

「ヒッキー、退院おめでとう!学校でも仲良くしてくれるとあたしは嬉しいかな…あ、ヒッキーとは同じクラスだから!よろしくね!」

 

雪ノ下さんの隣にいた由比ヶ浜も退院を祝ってくれた。なぜヒッキー呼びになっているかというと入院してる時に俺から呼びやすいように呼んでくれと頼んだ結果少々悩みながらも「じゃあ、ヒッキーで」と決めていた。その後に引きこもりって意味でじゃないからね!と急いで訂正していたのは彼女の愛嬌という事にしておこう。やはりどの世界でも由比ヶ浜結衣は由比ヶ浜結衣なのだ。

 

「それじゃ、お兄ちゃん。帰ろっか!」

「おう」

 

こうして小町と一緒に帰路に着く。明日からは休日なため学校に行くのは月曜日からになりそうだが雪ノ下さんのおかげで勉強もそこそこできるようになったし大丈夫だろ。

だが、この時の俺は予想だにしていなかった。まさかあんな事になるなんて……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と、繋げておけば作者のモチベも上がるだろうし読んでくれる方も増えるだろうと思う俺がいる。




偏頭痛が酷いです

皆様季節の変わり目等お気をつけください。

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