期待しないでください。
それと!多分続かないっ!!
ただでさえ40度越えの暑い夏のある日。俺、“雲田 漣太”はクーラー無しの中華屋『
すると中華屋のあんちゃんがこっち顔を出して言ってきた。
「どうだ?兄ちゃん諦める気になったか?」
「ッチ。まだだまだ辛さが足んねぇ!!」
俺はあんちゃんの言葉を憎々しく返しながらそれを食い続ける
「諦めるんだったら早い方が身のためだぜ?」
「唐辛子追加!!!!」
『諦める』という言葉に敏感な俺は皿を出してそう言う。
「へいへい、じゃあ100束追加な。」
あんちゃんはニヤリと笑いながらそう言った。あんたは鬼か!?
「ぐっ......」
「これを食えないようじゃあ。お前さんはまだまだだってことよ。」
「にゃんだと?」
あ、噛んだ
「噛んだな」
繰り返さんでいいわい!クソッまだまだぁぁぁぁ俺は口にラーメンを掻き込む。
あ、やべっ
「ぶふっ!!」
「っ!?きったね吐くなよ」
「ゴホッゴホッ、ま、まだまだぁぁ」
「おいおい、無理はするなよ...」
「ゴッホ!!」
結果、数分後には俺は口から赤い汁を垂らしながら死んでいった...............
「だから諦めろって言ったのに」
「冬ならともかく夏は無理だって......」
そううなだれながら俺は中華屋のでっかいテーブルに横たわる。
「なに言ってんだ小僧そんなんだからまだまだ未熟なんだよ」
「いや、未熟って俺は何にも目指してるわけじゃないんっすけどね」
そういい俺は金をテーブルに置く。くそぅ、まだ口がヒリヒリする
「はぁ、ごちそうさまでした。」
「おう!また来いよ。俺がもっと辛いラーメン用意してやっからよ。もしくは麻婆豆腐を」
「マーボーはダメっすよ。」
あんなデッドゲームもう誰がやるかっ!!と思いながら俺は店を出る
外へ出ると道が人であふれていた。道の端から端まで人だかり流石は夏休みこんな群馬の先端にも良く人が来るこの人込みの半数くらいはみんな俺と同じ高校生、中学生くらいだろう。
「去年はこうでもなかったんだけどな」
そう呟き俺は人込みをかき分けながら前へと進む。
幾人か知った顔に声を掛けられたが、軽く流し俺は前へ進む。
「あっ、漣ちゃーん!!」
すると聞き覚えのある声でよ呼びかけられた。またかと思いながらそっちの方を向くと、茶髪のポニーテールの少女がとある一部の女子がそこに悩んでいるだろう所をブルンブルンに震わせながらこっちに走ってくる。
「ってなんだお前かぁ花蓮」
「なんだってなによ?私はお邪魔な訳?」
そうムスッっとした表情で花蓮は言う
このとある一部がでっかいコイツは俺の幼馴染の“俵藤 花蓮”小学生の時から何故か全部一緒のクラスで高校まで同じだ。昔っからいつも良くつるんで遊んでいたが、こいつはthe普通の俺と違ってtheリア充な奴でしかも顔がそれなりにいいので他の男どもが花蓮の近くに居る俺を通してこいつに近づこうとしてくる。まぁ、こいつのおかげで友達が多くなった感はするのだが...............俺としてはボッチの方がよかった。
「で?お前はなんでここに居るんだ?『
俺は手持ちの財布をしまいながら聞いてみる
「違うよ。なんかここら辺にゲーセンが出来たらしいのそこに行こうかなぁって」
「ほぅ、ゲーセンね。」
「まぁ見に行くだけだけど」
なんかどんどんこの町が変わっていく感じがする。寂しいような嬉しいような。
「ふぅ~ん、まぁどうでもいいけど」
「そんなこと言って漣ちゃん絶対寂しいって思ってるでしょ?漣ちゃんこの町ホント好きだからねぇ」
「............うっせ」
確かに俺はこの町が好きだ。みんな田んぼしかない町だっていうけど俺としてはここまで落ち着いた町は他にないと思う。だがこの町も来年には隣町と合併ということが決まった。多分来年にはこの町は隣町の名前になっているだろう。だけど俺としては自分の町が亡くなるとは思っていない。むしろ進化と考えている。時代が進むにつれ国は町は進化するときまっているしそれは町民みんなが思っているだろう。
「とりあえず俺は帰るわ。じゃあな」
俺はそう言って花蓮の隣を通り過ぎようとする。
「ちょっと待ってよ。漣ちゃん」
すると花蓮に手を掴まれ止められた。
「ん、なんだ?」
「漣ちゃんはさこの後何か用事でもあるの?」
綺麗な茶色の髪を指でいじりながら花蓮はそう言う。
「な、無い..けど.........」
そう俺が言うとパァと明るい顔になる。
「じゃあ一緒に行こうよ!!」
「へ?」
「良いから良いから行こうよ」
そう無邪気な顔で言われると断れなくなるじゃないか。いつそんな危険な技を身に着けた!?お父さんはそんな子に育てた覚えはありませんよっ!!
結局、断ることが出来ず仕方なく俺は黙って引きずられることにした