エイプリルフールは昨日?しらん!
ということで特別編どうぞ!
「ふわぁ〜・・・よく寝た〜・・・って起きても寝てても真っ暗だし、何も無いんだけど。」
この超絶可愛い美少女の名前はモカ神様。
かつて世界にはモカ神様しかいませんでした。
「なんにもないのって退屈だな〜。何か面白いこと起きないかなー、えーい。」
何も無いところにモカ神様が手をかざすと、突然何も無いところに小さな世界が現れました。
「わ〜、何か出てきた。なんだろうこれ〜。」
モカ神様はその世界を観察していると、あることに気づきました。
「なんかみんな食べてる〜。あたしも食べたいな〜でも取りに行くとこの超絶可愛い姿でみんなを失神させちゃうな〜どうしようかな〜」
モカ神様がおもむろに手をかざした途端、そこから光が溢れて・・・
「痛っ!・・・あれ、ここどこ?確か家帰って寝てたはず・・・」
くすんだ銀色の髪色の見た目に特に変わりのない普通の存在が無色な男子高校生が現れました。
「おお〜異世界召喚というやつですなぁ〜」
「・・・モカ?」
男子高校生は不思議そうにモカ神様を見つめました。
この超絶可愛い美少女に見惚れてしまったのでしょうか?
「てか何その姿?!もっとなにか着るものあったでしょ!てかこのナレーション何、めちゃくちゃ変な事言うんだけどっ!」
「まあまあ落ち着きたまえ少年よ。私の名前はモカ神様、この世で1番可愛い超絶美少女神である〜」
「・・・これは夢か?夢だよな、エイプリルフールは昨日で終わったし・・・」
「気にするな少年、昨日だろうと今日だろうとここではエイプリルフールに変わりないのだ〜」
「なんか色々とメタい!!」
エイプリルフールが昨日とかいう少年ですがモカ神様の言葉でこの状況を飲み込むことにしたようです。
「・・・んで、なんで僕はモカ神様のところに呼ばれたの?寝てると言っても仮眠とってるだけだから直ぐに起きてRoseliaの練習に行かないと・・・」
「安心せよ少年、ここの空間は時が流れないっぽいからどれだけいてもそちらの世界では一瞬の出来事なのだよ。・・・まあ、そのせいであたしは暇なんだけどさ〜」
「流れないっぽいって・・・君はここに住んでるんだろ?」
モカ神様は細かいことを気にしない神様なのです。
「いや、自分の所ぐらい気にしようよ・・・んで、質問の答えは?」
「神様にむかって罰当たりな発言しかしてないけどモカ神様は優しいので許してあげよう〜。君にはここの世界に飛んでみんなが食べてるあれを取ってきて欲しいんだ〜。」
「あれ・・・って、パンのこと?」
「ほほお、パンというのか〜とりあえず飛ばしてあげるからすぐに持ってきてね〜」
「あの、飛ばすってどういう・・・」
「それ〜」
「人の話を聞けぇぇ!」
モカ神様は手を振ると少年はあっという間にその小さな世界に文字通り飛ばされました。
そしてモカ神様は少し経ってから手を振るともう一度少年をこの場に呼び出しました。
「はぁ・・・はぁ・・・ひ、紐なしバンジーを初体験したよ・・・」
「それで、そのパンとやらは持ってきた〜?」
「はぁ・・・こ、これでしょ?はい。」
少年はパンをモカ神様に手渡しました。
モカ神様はそれをひと口食べるととてつもなく可愛い笑顔になりました。
「おぉ〜、超美味しい〜。これもっと食べたいな〜。」
「いや、自分で買ってきたらいいんじゃ・・・」
「こう見えて忙しいのだよ少年。」
「さっき暇って言ってたよね!」
ツッコミの激しい少年はさておき、パンを気に入ったモカ神様は、もっとたくさんのパンを食べられる方法を考えました。
「・・・そうだ!これをこうして〜・・・おお〜モカちゃ・・・モカ神様天才〜」
「・・・今自分のこと普通に『モカちゃん』って言おうとしなかった?」
「気のせい気のせい〜最後にこうすることで〜」
モカ神様はちょちょいっと手を加えて、様々な世界を創り出しました。
「ふっふっふー、これで色んな味のパンが楽しめるはず〜」
そして様々な世界を創り出したことで、モカ神様は色々な味のパンを楽しめるようになったのです。
「そんなものでいいのか・・・」
「所変われば品変わるって言うし〜いまさっき創った世界でもほらこの通り〜」
少年がモカ神様の力を借り、さっき生まれた世界の様子を覗くとそこではロボットが世界を支配していたり探偵対大悪党の戦いなど色々やっていました。
「どれもこれもパンと全く関係なさそうだけど・・・」
「よく見てみなよ〜ほら、この探偵の世界とかなら〜」
少年は探偵の世界をよく見ました。
すると探偵の助手の子がコロッケを挟んだパンを食べていました。
「へぇ〜コロッケパンか・・・って、探偵役よく見ると戸山さんじゃん!そんで助手は北沢さんだし!それで大悪党は・・・あっ、ふ〜ん(察し)」
「ほほぉ・・・知り合い?」
「探偵の子達はあっちの世界じゃ後輩で、大悪党は同期。一応君もバイトの後輩なんだけど・・・」
「こんな可愛い子が後輩だなんて君は恵まれてますなぁ〜」
「そりゃどうも。」
少年はこの世界にもう慣れてきた様でモカ神様の言葉を軽くあしらうようになっていました。
モカ神様は早速お使いに出させることにしました。
「それじゃあこの世界に飛んでくれる〜?このクッキー衆とパン派が争っている世界にさ〜」
「なんでそんなまた物騒な世界に!?」
「いや、だって〜面白そうじゃん?」
「この神様怖い!あなたは鬼なんですか!悪魔なんですか!」
モカ神様は女神です。
鬼でも悪魔でもありません。
「それじゃあいってらっしゃーい。」
「バンジー二回目はきーつーいー!」
こうして少年君は色々な世界に飛ばされ、パンを集めることになりました。
先程の世界ではパンの聖女沙綾の元でクッキー衆の王女リサと協力関係を結び、メロンパンを入手しました。
続いての探偵の世界では探偵たちの珍行動に頭を痛めながらも何とか大悪党マルマウンテンを逮捕し、そのお礼としてコロッケパンを貰えました。
次に来たのは最悪のクマ、ミッシェルが世界を支配する世界で救世主巴とヤバいやつたえと共にボスミッシェルを打ち倒し、その工場で作られていたパンを大量に受け取りました。
次に来たのは楽器のデザインがされた怪物相手に歌を武器に戦う少女達のいた世界。
そこだけは少年が来た普段の世界と変わらないものの、怪物達に襲われていたことは違っていたみたいでした。
そこでは怪物達にターゲットにされ、追いかけ回され続けていましたが、何とかヒーローの手によって倒され、「迷惑かけたから」という理由であんぱんを貰いました。
そんな訳で色々な世界を回り、少年は帰ってきました。
「はぁ・・・はぁ・・・沙綾さんがジャンヌで僕がジル・ド・レ元帥してるわ戸山さんに振り回されるわミッシェルに強制労働されかけるわ私たちがシンフォギアだっ!って叫ぶ女の子に助けられるわ・・・何この世界早く帰りたい・・・」
「まあまあ、お勤めご苦労様〜次でラストね〜」
「え、まだあるの・・・」
「ここがラストでいいよ〜もう今日の分のパンはこのくらいで満足だし今から取ってきてもらうのはモカ神様がおやつに食べる分〜」
モカ神様の後ろには先程集めてきたパンが山ほどあります。
これを全て一日で食べ切ってしまうので毎日のパン集めが日課となるでしょう。
「・・・この神様といい本物のモカといい・・・青葉の胃袋は化け物かっ!」
「今どき赤い彗星のネタは古いよ〜」
「・・・なんで知ってるの?」
「モカ神様は全知全能なので〜(片手にGoogle先生を開けながら)」
「思いっきりカンニングしてない?!」
「とりあえず行ってくるのだ少年!モカ神様の危機は君に託されたのだ〜」
「・・・もうバンジーになれたよ・・・いってきまーす・・・」
モカ神様は笑顔で少年を送り出しました。
「あ、ナレーションのお仕事も終了だよ〜いままでお疲れ様〜」
最後の紐なしバンジーを体験し、到着という名の墜落を迎えた僕はなんだかファンシーな世界に来ていた。
「・・・今更だけどこれがギャグ補正ってやつか・・・」
先程から何回も墜落しているが骨折は愚か怪我も擦り傷ぐらいしかしてなくそれも即座に回復してしまう。
ついにギャグキャラまで落ちてしまったようだ。
「一応主人公なんだけどな・・・扱い雑いな・・・」
とりあえずパンさえ貰えればこの世界から帰ることは出来そうだ。
「さて・・・最後の人は誰だろな・・・」
さっきまで身の回りの人がいつもと違う様子で行動していた。
最初のパン聖女の世界なら沙綾さんはジャンヌ・ダルクのような行動をしていたし、いつもなら『リサ先輩』と呼ぶリサのことを普通に呼び捨てにしていた。
さらに言えば敵のボスと幹部がリサと紗夜だったのでそのギャップの違いに思わず笑いそうになってしまった。
幸い僕のことを知っている人はいなく、どの世界でも役職が与えられていたらしいのでその世界についても怪しまれることは無い。
パン聖女の世界ならジル・ド・レ的な立場で、探偵の世界なら探偵とともに捜査する刑事だった。
ロボットの世界なら巴さんにお供するアウトレイジの1人として働き、ヒーローの世界なら普通にRoseliaのマネージャーをしていた。
「まったく・・・どこかの世界の破壊者じゃないんだって・・・」
そう呟きながらも何とか人を見つけた。
あれは美竹さんのようだ。
「あれは美竹さん・・・だけ?」
どうやら1人のようだ。
とりあえず前に出てみる。
「あ、あの・・・」
「あれ、九条さん?」
「美竹さん、僕のこと知ってるんですか!?」
「いや、知ってるも何もあなたこそあたしのこと知っているんですか?この世界の人たちあたしのこと知らない人ばかりで・・・」
どうやら美竹さんはこちらの世界の人のようだ。
しかし何故美竹さんだけ・・・
「・・・ったく、モカ神様って何・・・モカに変わりないじゃん。」
「あっ・・・(察し)」
どうやら原因はあの女神にあるようだ。
すると突然二人の間に小さなものが割り込んできた。
どうやら妖精のようだがあの髪の毛と言い雰囲気といいどこかで・・・
「もしかしてゆき・・・」
「さあ、美竹さん。今日こそ魔法少女となって、そこら辺にいるめちゃくちゃ悪いやつをぶっ倒しましょう!」
「ブッwww」
これは友希那じゃない!
「だから倒さないって!そもそも変身出来ないし!てかそのめちゃくちゃ悪いやつって誰?」
「めちゃくちゃ悪いやつはめちゃくちゃ悪いやつよ!どうして嫌がるのよ・・・倒したらめちゃくちゃ美味しいパンが貰えるし・・・」
何?パンが貰えるだと!
「美竹さん、変身は出来ると思いますよ。女の子は誰だってプリ○ュアって言いますし。」
「九条さんも冗談言わないでください!そもそも最近のプリ○ュアは男の子でもプリ○ュアになってるじゃないですか!」
「悪いけど魔法少女とプリ○ュアは別物なのよ。」
「ということで変身おねがいします。多分その悪いやつ倒さないと帰れないですよ。」
「ど、どういうことですか?」
僕は自分がモカ神様に
「・・・その、うちのモカがすみません。」
「いや、ここのモカはモカ神様であってモカじゃないみたいなんで・・・」
「とりあえず美竹さん!魔法少女になってくれるかしら?」
「でも・・・高校生にもなって魔法少女とか正直恥ずかしいし・・・」
すると突然後ろから2人組が現れた。
それは見た事ある2人組だった。
「あなたが魔法少女の美竹蘭ね。私の名前はローズチサト、あなたを倒しに来たわ。」
「その下っ端のキャメリアホムラでーす。」
白鷺さんと炎だ。
しかも案外ノリノリな白鷺さんに対し、炎はめちゃくちゃ面倒くさそうだ。
顔に『帰りたい、早く』って書いてる。
「た、倒しに来たってどういうこと・・・てか名前ダサっ!」
「あー・・・それは僕も思いました。」
すると突然ローズチサトの表情がめちゃくちゃ怖くなった。
なんなら後ろのキャメリアホムラまで怯えている。
「・・・魔法少女であり、私の名前を馬鹿にしたあなたを生かしておけないわ。さようなら美竹蘭、それとおまけくん。」
おまけ・・・あ、僕のことか。
「美竹さん、早く変身を!このままだとあなた達共に死ぬわよ!」
「とりあえずどうにかしてください!このままだと僕もあなたもあそこで怯えている炎も助からないですよ!」
「けど呪文的なやつ知らないし・・・」
するとどこからともなく
そこには『これが変身の呪文だよ〜ファイト〜モカ神様』と書かれていた。
「・・・っ!あのモカ駄女神!変な時に変なもの渡さないでよ!」
「そう、その呪文よ!早く変身して!」
「わ〜頑張れ〜」
スケッチブックとともに飛んできたモカ神様特製応援旗を手に応援する。
これぐらいしか本当にやることなさそうなのだ。
「・・・やるしかないか・・・『シュトーレン、イスト、ブロート』!!罪を憎んでパンを憎まず!魔法少女マジカルラン参上!」
呪文とともに美竹さんの体が光って変身する・・・と思ったのだが。
「・・・見た目変わってませんけど?」
「・・・恥ずかしいんで見ないでください。てかこれホントに変身できてるの?」
「変身できてるわよ!だってその・・・オーラがすごいものオーラが!」
そうは見えないが・・・
「ぐっ・・・なんて凄いオーラなの!」
「
「いや、知らないし!」
「スケッチブックの次のページ!おまけさん!」
「は、はい!」
応援旗を投げ捨ててディレクターのようにスケッチブックを構える。
「えっと・・・『母なる大地より生まれし小麦よ。大海の水によって練られ、地獄の業火に焼かれし者よ。仮初めの肉体を捨て、我が前に真なる姿を示せ!ヴァイツェン・ミッシュブロート!』(棒読み)」
カンペのためすごい棒読みだが、美竹さんの手からビーム的なものが飛び出し、2人組に直撃した。
「うわー、やーらーれーたー。」
「ぐっ・・・まさかこれほどとは・・・ぬかったわね・・・」
方や少し嬉しそうに方やめちゃくちゃ悔しそうに消滅し、その場にパンが残った。
すると突然地響きが起こった。
「うわっ、じ、地震?!」
『少年に蘭よ・・・よくパンを揃えてくれた・・・モカ神様は嬉しく思うぞ〜ではサラバだ〜』
僕と美竹さんの目の前が真っ白になった。
「・・・はっ!」
気がつくとそこはベッドの上だった。
「なんだ夢か・・・」
ほっと胸を撫で下ろす。
なんかすごく疲れた。
時間を見るとそろそろ出る時間である。
「・・・さて、そろそろ行きますか。」
僕は荷物をまとめて家を出た。
移動中、商店街の前を通った時だった。
「あ、九条さん。」
「あ、美竹さんに・・・モカか・・・」
そこには美竹さんとモカがいた。
「あれれ〜もかちゃんにはなんでそんな疲れたような目で見られるんですか〜?」
「ちょっと・・・色々あって・・・」
すると美竹さんが腕を引っ張って耳元に話しかけてきた。
「もしかしてあの夢見ました・・・?」
「あ、もしかして美竹さんも?」
「あたしも見たんですけど・・・やっぱりモカは知らないようです。」
「そ、そうですか。よかった・・・」
「ほんと、そうですよ・・・」
二人揃ってため息をつく。
「あれ?いつからそんなに仲良くなったんです?」
「その・・・あはは・・・」
「モカには関係ないこと。」
「そんなぁ〜しゅーん・・・」
モカが軽く凹む。
しかしこれもいつもの事である。
「さて、僕はRoseliaの練習に行くので。それでは。」
「はい、さよなら。」
「お疲れ様でーす。」
2人が手を振る。
その場を立ち去ろうとした時だった。
「いやぁ、楽しかったね。魔法少女マジカルラン?」
「「えっ?」」
・・・モカ神様は実在していたようでした。
Fin