無色と灰色の交奏曲   作:隠神カムイ

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突発性で思いついたのでやることにした隠神カムイです。

時系列はNeo-Aspect後のストーリーとなりますのでNeo-Aspect編と無窮の狭間読んでない人はそちらを読んでからどうぞ。

では、序破急と3回に分けたネタ回どうぞ。


突発性番外編 無色と多色のショタ変記 序

さて、みなさん、初めましての方は初めまして、読んでくれている方はお久しぶりです。

 

私、この世界を監視管理をするKaiといいます。

 

さて、『無窮の狭間』を読んでくれた方なら私は九条奏多にこの世界の方針を決める本を手渡し、お役御免となったとお思いでしょうが、今回のお話は本を渡す前のお話となっております。

 

そのため私、未だにタダ働きでごさいます

(´;ω;`)

 

まぁ、九条奏多が創り出すストーリーはどれも私の想像以上のストーリーなので、気にはしてないんですが。

 

さて、そんなことはさておき、今回皆様に読んでもらうストーリーは少し前に私の友人から貰ったネタ案を元に作り上げたストーリーとなっております。

 

九条奏多並びに陰村炎にはすこーし痛い目を見てもらいますが、そこはいつもの事と笑って流してください。

 

では、お楽しみください・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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料理、それは僕が得意とするものの一つである。

 

しかし、得意の中にも苦手があるというのが人間である。

 

僕はイタリアンから和食まで大体のレパートリーは調理できる。

 

しかし、その中で唯一出来ない料理がある。

 

そして、その料理を無謀にもチャレンジしたことであんなことになるとは思わなかった・・・

 

時はRoseliaバラバラ騒動から少し日がたった頃・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

学校が終わり、いつもの帰宅道。

 

燐子はなんか学校でやることがあると言って学校に残り、紗夜も風紀委員の仕事で一緒には帰れない。

 

パスパレ組はお仕事で松原さんは本日は部活と、珍しく花咲川2年生で一緒に帰れる人がいないと思っていた。

 

なので1人で帰ろうと思っていたら突然後ろから肩を組まれた。

 

「そーたっ!!」

 

「うわっ、炎!」

 

無二の親友、炎だ。

 

最近出番がな・・・いや、学校が休みだった関係か久しぶりにあった気がする。

 

「そう言えば炎は学校閉鎖の時何してたの?」

 

「ん?あー、親父と一緒にちょっと帰省してた。俺の実家奈良県でさ、そこに。」

 

「奈良県?僕の親父の実家は大阪府なんだ。」

 

まさか炎も近畿圏出身だったとは。

 

少し意外である。

 

「まじか!」

 

「まさかお互いの実家が近畿圏だったとはね。」

 

「そんなことよりお前ん家いっていいか?久しぶりにお前の飯食いたいわ!」

 

「別にいいよ、今日は誰も来ないからネトゲするかレインと遊ぶ予定だったし。何作って欲しい?」

 

「んー・・・そうだな・・・道中考えるわ。」

 

ということで花咲川2年生男子組で久しぶりに僕の家に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

家に着いて荷物を置き、早速エプロンに着替えてソファーに座る炎に尋ねた。

 

「んで、何作って欲しいの?道中考えるって言ってたよね。」

 

「ああ、俺あれ食べたい、()()()()

 

・・・

 

・・・・・・

 

・・・・・・・・・まじか

 

「え、えっと・・・本当に麻婆豆腐でいいの?」

 

「ああ、奏多の中華料理食べたことないし、今日の朝の呼符チャレンジ激辛麻婆豆腐だったしさ。あと道中ですれ違った中華料理の出前から食べたくなった。」

 

「で、でも具材あるかな・・・なければ諦めて欲しいんだけど・・・」

 

冷蔵庫を開くと何故か麻婆豆腐に必要な具材が全て勢ぞろいしていた。

 

それに買った覚えのない豆板醤までしっかりある。

 

「そうだ・・・これ、この前こころさんから貰ったんだった・・・」

 

「なんでそんなに残念そうな顔してるんだ?」

 

炎が聞いてくる。

 

まぁ、隠す意味もないか。

 

「実はね炎・・・僕、料理の中で中華料理だけ出来ないんだ・・・」

 

「なん・・・だと・・・!!」

 

炎がオーバーにリアクションをとる。

 

のってくれるのは嬉しいが、これは紛れもない事実なのである。

 

数ある料理の中で、僕は何故か中華料理だけ美味しく作ることが出来ない。

 

それも、見た目完璧、味絶望的とかいう酷いやつ。

 

親父にも「お前中華料理だけは作るなよ・・・お前の中華料理だけはパルプンテ(何が起こるかわからない)なんだから・・・」と言われている。

 

実際、初めて僕の中華料理を食べた親父は3日ほどお腹がめちゃくちゃ緩くなってしまっていた。

 

そんな訳で僕の作る中華料理は九条家永遠の封印にする予定だったのだが・・・

 

「無理だったら無理でいいんだけど・・・」

 

炎が気を利かせてそう言ってくれた。

 

しかし、炎が食べたいと言ってくれるなら作ってやりたいし、多分成長した僕ならできる・・・という謎の自信が湧いてきている。

 

「・・・いや、作ってみるよ。レシピ通りやればなんとかなる・・・と思う。」

 

ということで僕はスマホのレシピを見ながら、人生二回目となる中華料理に挑んでみた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして苦戦しながらも調理すること30分

 

何とか麻婆豆腐が完成した。

 

見た目よし、香りよしの上出来だ・・・・・・見た目だけは。

 

「問題は味なんだよな・・・」

 

「でもめちゃくちゃ美味しそうだぞ?」

 

「それで親父が1度犠牲になってるんだ・・・ここは僕から・・・」

 

恐る恐るレンゲを取って麻婆豆腐を口に運ぶ。

 

「・・・あれ?」

 

「どうした?俺も食べる。」

 

炎がレンゲを奪い取って麻婆豆腐を食べる。

 

すると目を輝かせた。

 

「美味いっ!久々すぎるせいかめちゃくちゃ美味い!」

 

「そ、そんなはずないんだと思うけど・・・やっぱり成長してんのかな・・・」

 

隣でパクパク口に運ぶ炎から少し麻婆豆腐をわけてもらい食べる。

 

うん、やっぱり美味しい。

 

昔作った時本当にまずかったのに・・・

 

人間時が経てば成長するものなのか・・・

 

そして気がつけば麻婆豆腐の入ったさらは空になっていた。

 

「いやー食った食った!」

 

「うん、今度また作ろうか、これ。」

 

「ふぅー・・・やっぱり何か食べたあとって眠くなるよな・・・」

 

食べたあとは眠くなる、人間とはそういう生き物だ。

 

いつもは眠くならない僕も、いつもやらないことをしたせいか、とても眠くなっていた。

 

「・・・10分だけ仮眠とるか・・・めんどくさいしソファでいいや。」

 

「奏多が寝るなら俺も寝るわ・・・おやすみ・・・」

 

まぶたが重い・・・ソファに体を預けると僕の意識はすぐに落ちていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ピピピピッ!ピピピピッ!

 

10分後に設定していたスマホのアラームが鳴る。

 

僕は目をこすりながら、机に置いてあるはずのスマホを手に取ろうとする。

 

しかし、手を伸ばしても机に手があたらない。

 

いつもならすんなり手が届くのに・・・

 

机がずれたのか?

 

そう思って体を起こして立つ。

 

・・・何かおかしい。

 

僕の家ってこんなに大きかったっけ?

 

机の上のスマホを手に取る。

 

画面をつけようとスマホを見るとスマホの真っ黒の画面に見たことあるような少年の顔があった。

 

まるで小さい頃の僕みたいな顔してるな。

 

・・・

 

・・・・・・

 

・・・・・・・・・?

 

なんで小さい頃の僕の顔がここに?

 

小さい頃にスマホなんてないからスマホに僕の写真が残っているわけがない。

 

・・・もしかして。

 

そう思って部屋にある大きな鏡の前に経つ。

 

くすんだ銀髪、中性的な顔立ちはそのままにちょうど小学校中学年のころの僕が映し出されていた。

 

自分の体をぺたぺた触る。

 

もしかして・・・もしかして・・・!!

 

「小さくなってるぅぅぅ!!!」

 

 

 

 

 

……To be continued




次回、「無色と多色のショタ変記 破」

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