無色と灰色の交奏曲   作:隠神カムイ

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はい、突発性第2話です。

あ、ちなみに沢山ある中華料理の中で麻婆豆腐を選んだ理由は炎の言っていた通りこの前FGOの方で呼符ガチャしたとき出たのが激辛麻婆豆腐だったからです()

そんなうっすい理由でこの小説続けられてるのが自分でもすごいと思うわ・・・

ドリフェス?単発でおたえきました(ポピパ累計11人目)
なんでさ!?なんでポピパが来るにしろチョココロネが出ない!!
そしてなぜ推しが出ない!!!

てな訳で第2話どうぞ。


突発性番外編 無色と多色のショタ変記 破

〜前回までのあらすじ〜

 

麻婆豆腐食べて寝たらショタ化した

 

「嘘だろ・・・普通ありえないよ・・・こんなの・・・」

 

体をぺたぺた触りながら色々なところを見ても小学校中学年のころの僕だ。

 

しかも服のサイズが全然あってない、ぶっかぶかだった。

 

服はそのままで体は小さくなってしまっている。

 

原因はなんなのか考えてみて、真っ先に思い当たったのが・・・

 

「・・・麻婆豆腐・・・まさかそんなこと・・・」

 

でも、親父は言っていた、「お前の中華料理はパルプンテだ」と・・・

 

パルプンテとは某クエストゲームの魔法のひとつで『何が起こるかわからない』呪文だ。

 

ゲームの中なら『HP全回復』とか『全員死んでしまった』とか戦闘面で使うギャンブル魔法なのだが・・・

 

まさか僕の中華料理がそれと同等の性能をしているなんて考えつくわけがない。

 

さらに言えばその効果が『ショタ化』なんて誰が想像つくのであろうか。

 

・・・あれ?待てよ、僕より麻婆豆腐を食べていた人がもうひとり居たような・・・

 

「そうだ!炎っ!」

 

ばっと炎が寝ているであろうソファを見る。

 

そこには炎をそのまま小さくしたような少年が眠っていた。

 

多分ショタ化した炎だ。

 

「炎!炎!起きて!」

 

体を揺さぶる。

 

炎はゆったりと目を開けた。

 

「・・・んん?あれ、誰だお前・・・奏多の親戚の子・・・?」

 

「違うって!奏多本人だよ!なんか僕達、姿が小学生になってるんだよ!」

 

「ははっ、そんな馬鹿な・・・坊主、下手な嘘なんてつかなくていいって・・・」

 

「とりあえず百聞は一見にしかず!」

 

炎を無理やり引っ張って鏡の前に立たせる。

 

炎は眠そうな瞳を擦りながら鏡を見る。

 

そして鏡をじーっと見た。

 

「・・・なんだ、小さい頃の俺か・・・・・・小さい頃俺ぇ!!?」

 

炎は自分の今の姿に驚き、大きな声を出した。

 

すると炎が僕の体を掴むとガクガク揺らした。

 

「お前本当に奏多なんだよな!おい、俺たち小さくなってんぞ!!!」

 

「さっきからそう言ってるじゃん!」

 

「どーなってんだよ奏多!この状況!」

 

「科学的にありえないし・・・多分原因は・・・」

 

僕は揺さぶられながらも机の上の皿を指す。

 

炎は揺らすのを辞めると二、三歩後ずさった。

 

「そ、そんなわけないよな・・・高々麻婆豆腐食べただけでショタ化するなんて・・・」

 

「でも、他に原因思いつく?あのパルプンテ麻婆豆腐以外に。」

 

「・・・ねぇな。とりあえずどうすっか・・・お前はともかく俺は家に親父帰ってくるからこの姿見られると絶対なんか言われるぞ・・・」

 

「うん・・・どうしよっか・・・これ・・・」

 

「とりあえず病院行った方が・・・」

 

「いや、やめておいた方がいい。『麻婆豆腐食べて小さくなった』なんて言ったら社会的に取り上げられてパニックになるし、そもそもそんなこと誰も信じてくれない。」

 

パニックを抑えるためでもあるが、もし元の姿を知っている人にこの姿を見られて、本人だと知られてしまうと『麻婆豆腐でショタ化した高校生!』とたちまち拡がってしまう可能性がある。

 

しかし、これは2人で解決するには難しすぎる。

 

絶対にばらさない信頼できる人に頼るしかない・・・

 

「1度、Roseliaのみんなに相談してみるか・・・」

 

「あいつらなら信用できるし、手助けぐらいしてもらえるだろう。」

 

ぶかぶかの服の裾をまくりながら僕はスマホを手に取った。

 

いつもは顔認証のロックも外れるわけが無いのでパスワードで開けて、グループチャットに『緊急事態、今すぐ僕の家に集合せし』と入力した。

 

すぐに紗夜やあこから連絡が来た。

 

『何かあったんです?』

 

『緊急事態とは、九条さん何をやらかしたんです?』

 

しかし、この状況を文字で説明しにくい。

 

『百聞は一見にしかず、来れる人すぐ集合!』

 

『?とりあえずわかりました、あこすぐに行きます!』

 

『私も向かいます。湊さん達も見たらすぐに来てください』

 

と、あこと紗夜は来てくれるようだ。

 

「今からあこと紗夜が来てくれるみたい・・・!」

 

「そっか、Roseliaのみんななら安心できるわな。でも・・・どう説明すべきよ、これ。」

 

「し、正直に話すしか・・・」

 

とまぁ悩んでも仕方ないので2人の到着を待つことにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

突然ショタ化してしまったせいでレインが突然家に知らない人が現れたと勘違いして警戒マックスだったので、警戒を解こうと奮闘しているうちにインターホンが鳴った。

 

どうやら来てくれたようだ。

 

扉を開けると紗夜とあこだけじゃなくリサも来ていた。

 

「良かった・・・来てくれた・・・!」

 

「・・・あの、九条さんの知り合い・・・ですか・・・?」

 

紗夜が僕の姿を見てそういった。

 

まぁショタ化したことも言ってないし、昔の写真を見せたことないので当然警戒する。

 

「あ、ごめん・・・僕です、九条奏多です・・・」

 

「そんな馬鹿な〜奏多さんは高校生だよ?君どう見ても小学生だよね。」

 

「ねぇ僕、ソータの親戚かなにか?ソータ知らない?」

 

「だから僕だって!寝て目が覚めたらちっさくなってたの!」

 

「確かにソータの面影あるけど・・・まさかね。」

 

「そうです、そんなの非現実的なこと信用出来ないですね。あなたは一体何者なんです?」

 

説得しても信用してくれない。

 

まぁ、普通突然人間が幼少期に戻されるなんてあるわけないのだから。

 

信用してもらうには僕しか知らなさそうなことを言った方が良いかも。

 

「えーっと・・・紗夜?」

 

「どうして私の名前を・・・?九条さんから聞いたんですか?」

 

「だから僕本人だって!・・・この前約束したよね、『日菜のためにプレゼントを探しに行きたいのだけれども、何が喜びそうか一緒に考えてくれない?』って。」

 

「ど、どうしてその事を・・・!九条さんにしか言ってないはず・・・!」

 

だから僕本人だからってさっきから言っている。

 

信用してもらうには僕にしか伝えてないことを伝えるしかない。

 

「も、もしかしたらソータがこの子に言ったかもしれないし・・・」

 

「いえ、あの九条さんですよ・・・日菜のことを知らない人にこんなこと伝えます?」

 

「でもさっき紗夜はありえないって・・・」

 

「まだあるよ?そうだな・・・あこ、この前たしか『1度でいいからコミケ行ってみたいから一緒に行ってください!』ってお願いしに来たよね〜」

 

「ギクッ!どうしてその事を!!」

 

あこはこの前そうお願いしに来てたのだ。

 

あの戦場に一人で行くのは寂しいからついてきて欲しいと。

 

そして何故かあこはこのことをあまり人に伝えないで欲しいと言っていたのだ。

 

「あこコミケ行こうとしてたの・・・?」

 

「コミケとはよくわかりませんが・・・どういうものなんです?」

 

「えっとその・・・色んな人が書いた本とかを販売しているところなんですけど・・・」

 

「中には危うい物とか危険な人とかいるからねー」

 

僕が軽く横槍を指す。

 

「だからついてきて欲しいってお願いしてたんですぅ・・・」

 

「あとはリサだね、リサはこの前バイトの時に・・・」

 

「ストップ!ストーップ!!!わかった!ソータって信用するから!」

 

リサが全力で止めに来たのでこの辺で辞めることにした。

 

思考が軽く幼少期になっているせいか、少しばかりいたずらごころが動いたのだがどうやら少しやりすぎたようだ。

 

「とりあえず入って。要件は話すから。」

 

説得のためとはいえ、精神的ダメージを受けた3人が家に入る。

 

炎と僕が3人に向かい合うように座ってこうなった原因を話した。

 

「・・・ということなんだけど。」

 

「久しぶりに苦手な麻婆豆腐を作って食べたらショタ化してしまった・・・って、どうすればショタ化できるんです・・・」

 

「それはこっちが知りたい。だから元に戻る方法一緒に考えてくれよ・・・!」

 

「そんな事言われてもね〜・・・」

 

「原因と現実が不可解すぎて私たちにはどうにもできないですし・・・」

 

まぁ、普通そうなるだろうな・・・

 

しかしこのまま戻れないのは本当に困る。

 

不幸中の幸としてバイトはしばらくないのだが、このままではバイトどころかろくに外を歩くことが出来ない。

 

どうしようかと考えた時、電話が鳴った。

 

それもスマホじゃなくて固定電話。

 

今どき固定電話にかけてくるなんて珍しいなと思ったが、とりあえず相手はこちらがでなければ分からない。

 

とにかく僕は電話に出た。

 

「はい、九条です。」

 

『あ、九条様ですか?こちら弦巻です。』

 

「あ、はい・・・お久しぶりです。」

 

電話の相手は弦巻家の黒服さんだ。

 

この黒服さんとは弦巻家に行った時にちょくちょく対応してもらっている人なので声だけでわかった。

 

『一応確認しますが・・・九条奏多様本人ですよね?』

 

「あ、はい。・・・ちょっと色々あってこんな声ですけど、奏多本人です。」

 

すると電話の奥の方で「遅かった・・・」の声が聞こえた。

 

・・・もしかして?

 

『もしかして九条様、身体が小さくなっていませんか?』

 

「な、なんでわかるんです!?」

 

『この前こころお嬢様より豆板醤をいただかれましたよね』

 

「はい・・・これで美味しい料理作ってちょうだいって・・・ま、まさか・・・」

 

『実はその瓶の中に試験薬が入っていたことがわかって・・・実は我が当主の持病を治せるように作られた薬で、料理に混ぜても大丈夫なように作られたものなのですが・・・実験の結果、副作用として身体が一時的に幼体化・・・およそ10年ほど身体が小さくなってしまうんです・・・』

 

やっぱりかぁぁぁぁぁ!!!!

 

てかなんで豆板醤の瓶に入れた!?

 

料理のレパートリーはあれど、なんで豆板醤!?

 

『何故豆板醤の瓶に入れていたかと申されますと・・・当主は辛いものがお好きで、特に四川料理が好物なんです。それに合うように設計され、豆板醤の中に入れていたのですが・・・まさかこころお嬢様が九条様に渡すとは思えなくて・・・申し訳ございません・・・』

 

なんか地の文を読まれた気はするが、解決したので良しとしよう。

 

とりあえず今気になる一番の質問をした。

 

「それはともかく・・・これ戻れるんですか?」

 

『はい、実験の結果食後から半日ほど・・・つまり、今の時間からだと一晩経てば元の姿に戻れます。』

 

「よかった・・・それがわかれば十分です。教えてくださってありがとうございます。」

 

『いえ、こちらの失態が原因ですので・・・後日、その試験薬入り豆板醤を取りに伺いますので、よろしくお願い致します。』

 

「わかりました、失礼します。」

 

僕はそこで電話を切った。

 

するとリサが質問してきた。

 

「ねぇソータ、さっきの人ってこころの所の黒服さんから?」

 

「うん、実は・・・」

 

僕はさっき聞いたことを全員に話した。

 

リサ、紗夜、あこは安心したように胸をなでおろし、炎は戻れることを知ると「よ、よかった・・・」と倒れ込んでいた。

 

「とりあえず戻れることがわかったし、よかったよかった・・・」

 

「・・・で、終わらせると思った?」

 

リサがそういった。

 

・・・なんか、背後からめちゃくちゃ禍々しいオーラが漂ってくるんですけど・・・

 

「あ、あの・・・」

 

「ソータ、まだ半日あるんだよね?その間そのままで何もしないのは勿体ないよね〜」

 

「ええ、さっきは手厚い歓迎をしてもらいましたし、今度はこちらが返さないと。」

 

紗夜も、それにあこまでも禍々しい笑顔でこちらを見る。

 

自然と後ずさりするが、それを炎に止められた。

 

「・・・奏多、腹括って行ってこい。こういうのはもう怒られた方が楽だぞ・・・」

 

炎が諦めたような、そして憐れむような顔でそう言った。

 

さすが炎、お説教され慣れている・・・

 

「行ってこい我が盟友よ。安らかに眠れ・・・」

 

「ちょっ、僕まだ死んでないし!ちょっと押さないでっ!」

 

幼少期の体のせいか、圧倒的にパワーが足りない。

 

押されて前のめりになった所を呆気なくリサに捕獲された。

 

「ソータってさ、今もそうだけど結構中性的な顔だよね?それに今は体小さいから女の子の服着させても違和感なさそう!」

 

「あ!それならちょうどあこ服持ってます!いまさっきおねーちゃんと服買いにいってたんですけど、多分今の奏多さんに合うと思いますよ!」

 

「宇田川さんより少し背が低いですけど、多少は大丈夫でしょうね。」

 

やばい、話がだんだんそっちの方向に向いてきた!

 

てかリサが思っていたよりパワーが強くて全く動けない!

 

「ソータ、覚悟はいい?」

 

「・・・もう、好きにしてください・・・」

 

これが、女子3名による報復で、着せ替え祭りの始まりだった。




実際ショタ変記はぐーたらかいているので次の投稿いつかはわかりません。

てな訳でこっちは息抜き程度にお楽しみください。

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