無色と灰色の交奏曲   作:隠神カムイ

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なんだかんだで続いてるな~これ
LOUDER編終わったら何やろ・・・
と思う作者であった。

作者ほっといて本編どうぞ!


17話 ヨミガエル オト ヒキツガレル イシ

友希那side

 

燐子達と別れて帰宅した私はベッド上でずっと考えていた。

 

『私、友希那さんの歌声が好きです・・・!強くて、繊細で・・・時には音楽を求めすぎるあまり、まるで恋焦がれているような焦燥感を感じる・・・そんな歌声をしています。』

 

「私の歌声・・・か。」

 

燐子に言われたことをずっと考えていた。

 

確かに音楽に対する熱意はほかの誰よりも上だということに自信はある。

 

しかし、燐子が言うような歌声で歌えている自信はない。

 

私は1度だけ、父のライブを見たことがある。

 

小さい頃だったので曲やメンバーはあまり覚えていないが、その時の父は本当に楽しそうにしていた。

 

しかし、父が引退した時から父の表情は変わってしまった。

 

昔とは違い、まるで昔のことをあまり思い出したくないように見える。

 

そんな父を超えるため、私は歌い始めたのだがそんな理由で始めた自分にやはり歌う資格はない。

 

やはり私はメンバーが増えて考えが変わってきたとしても、その始まり方の呪縛から離れなれない鳥籠の歌姫。

そう考えてしまうのだ。

 

「・・・もう1度、聴いてみましょう。」

 

私はもう1度、LOUDERを流した。

 

やはり音楽に対する愛情と熱意はこちらの方が上のように聞こえてしまう。

 

父はどのような気持ちでこの曲を歌ったのだろうか。

 

するとドアをノックする音が聞こえた。

 

「友希那、ちょっといいか?」

 

それは父の声だった。

 

「お父さん?えぇ、いいけど。」

 

ラジカセを止め、父を部屋に入れた。

 

「懐かしい曲が聞こえて、ついな。もう10年以上前の曲じゃないか。」

 

父が懐かしいそうな表情でそう言った。

 

「私、この曲を歌いたいと思ったの、でも・・・私には・・・」

 

「それなら歌えばいい、何をためらっているんだ?」

 

「それは・・・」

 

するとインターホンがなった。

 

「すまん、話は後で聞く。」

 

父が部屋を出て下へ降りる。

 

すると父の驚く声が聞こえた。

 

気になって下に降りるとそこには父の知り合いである人とリサと奏多がいた。

 

「リサ?それに奏多も?どうしてここに?」

 

「えっと・・・色々あって・・・」

 

 

 

 

 

 

 

奏多side

 

「えっと、その道を左で後は直進です。」

 

「おう、もうすぐだな!」

 

シゲさんがとてもワクワクした顔をしている。

 

今考えたら2人の家まで行くのは始めてだ。

 

家の近くで車を止めて、僕達は歩いて友希那の家の前に着いた。

 

「お、ここだな!湊なかなかいい家住んでんじゃん!」

 

「そして隣がリサの家ですか?」

 

「そ、昔は窓越しによく話したんだけどな~」

 

シゲさんがインターホンを押した。

 

すると中から男の人が出てきた。

 

「はい・・・ってシゲ!?」

 

「おう、湊!久々だな!」

 

「お前どうしてここに・・・ってリサちゃん?」

 

「こんばんは、友希那のお父さん!そそ、彼が」

 

「えっと友希那と同じバンドでマネージャーをしている九条奏多です。シゲさんの甥にあたります。」

 

すると玄関の奥から友希那が出てきた。

 

「どうしたのお父さ・・・リサ?それに奏多も?どうしてここに?」

 

「えっと・・・色々あって・・・」

 

リサが苦笑気味に返す。

 

「おっ、お前が湊の嬢ちゃんか!俺はこいつと同じバンドでベースしてた九条茂樹ってもんだ!奏多の叔父だ!」

 

友希那がそれを聞いて呆然としている。

 

「とりあえずここでもなんだ、とりあえず中に入れ。」

 

「おう、邪魔するぜ!」

 

「お邪魔しま~す。」

 

「えっと・・・お邪魔・・・します。」

 

友希那のお父さんが中に入れてくれた。

 

 

 

リビングに案内されて向かい合うように席に座らされた。

 

「・・・で、シゲ、何故リサちゃんや奏多くんを連れてここに来た?」

 

「いや、元々一人暮らししてるこいつの様子を見に来たんだけど、一緒に出てきた今井ちゃんを送ろうと思って場所聞いたら湊ん家の隣だと聞いてよ、そんでだ。」

 

それを聞いて友希那のお父さんはため息をついた。

 

「・・・お前のそういう所、昔っから変わってないな。」

 

「俺らしくていいだろ。それと」

 

シゲさんの声がいきなり低くなった。

 

「こいつら、LOUDERやろうとしてんだろ。何故お前が処分したはずのあの曲のカセットを持ってんだよ。」

 

「・・・本当は全て捨てるはずだった。過去の事を、あの時の事を忘れたいがために。」

 

友希那のお父さんはその質問にゆっくりと返した。

 

「けど、あの曲はLOUDERだけは捨てられなかった。この曲は俺達の魂がこもっている。俺や、お前や、他のみんなとの絆の曲だ。この曲を捨てたら、お前達の関係も消えそうだったから・・・」

 

「お父さん・・・」

 

友希那は心配そうにお父さんを見ていた。

 

「ふっ、やっぱりお前も昔から変わってないじゃん。」

 

「・・・え?」

 

「お前のその音楽に対する愛情、仲間を思う気持ちと優しさに惚れたから俺たちゃお前に付いてったんだよ!奏多が車ん中でこの曲流した時驚いてよ、湊との関係聞いた時俺は正直嬉しかった!お前がまだ音楽に対する熱意を持っていたこと、その意志が継がれていることにな。」

 

「シゲ・・・」

 

「それと嬢ちゃん!」

 

「は、はい!」

 

シゲさんが友希那に話を降った。

 

「アンタ、自分の歌声を合わせる自信がないって思ってるな。」

 

「・・・はい。あの曲から感じる音楽への純粋な情熱・・・それを私の歌声に載せて歌える自信がなくて・・・」

 

(だから友希那は・・・)

 

僕はまでの行動の理由に察しがついた。

 

「友希那・・・それで・・・」

 

リサも察しがついた様だ。

 

「なら嬢ちゃん、その思いをのせて歌えばいい。」

 

「・・・え?」

 

「今、誰も歌わなくなったこの歌は思いがないただの歌詞になってしまってんだ。別にこいつと同じように歌わなくてもいい、自分の思う通りにに歌えば自ずと自分の気持ちに気づくし、この曲も新たな思いをのせて蘇る。他人に合わせるんじゃない、自分の歌声を信じて歌ってみろ。」

 

シゲさんが自分の意見を伝える。

 

「九条・・・さん。」

 

「・・・ハハッ、お前らしい意見だな。」

 

「ニシシ、俺は難しいことわかんねぇからよ!だから我が道を行く生き方してんだ。」

 

するとシゲさんが何かを思いついた表情をした。

 

「そうだ湊!明日お前暇か?」

 

「あ、あぁ・・・仕事は休みだが・・・」

 

「なら、もう一度だけやらねぇか?こいつらに本物を見せるために!」

 

突然の提案だった。

 

「ちょ、シゲさん!そんないきなり!てか、もしいけても他のメンバーさんどうすんだ!?」

 

「え?今から呼ぶけど?」

 

「え?じゃないよ!」

 

僕がツッコミを入れる中、シゲさんは友希那のお父さんの方を向いた。

 

「安心しろ、お前がOKを言うだけであいつらは絶対来る。お前がやるかどうかだ。」

 

友希那のお父さんは無言のまま考えている。

 

「お父さん・・・」

 

「・・・わかった。1度だけやろう。」

 

「うっし!んじゃちょっと待てよ。」

 

シゲさんが連絡を送り始めた。

 

「ねぇ茂樹さん。そんないきなり送ってもすぐに返事は」

 

「よし湊!全員行けるぞ!」

 

「・・・嘘でしょ?」

 

リサがその速さに呆然とする。

 

「シゲは昔からそういうの早かったよな・・・他のみんなも返すの早いし・・・」

 

「お前が遅すぎるだけなんだよ!」

 

「ってことは・・・シゲさんそれって。」

 

「おう!インディーズ再集結!」

 

僕とリサと友希那が呆然としている中、友希那のお父さんは笑顔でシゲさんを見ていた。

 

 

 

 

 

この話が終わり、湊家から出ようとした時、

 

「ってかソータ、いつもそんな感じに話せばいいのに。」

 

リサにそう言わた。

 

「あぁ、こいつ昔色々あったせいでなれた相手じゃないと内側見せねぇからよ、めんどくさいと思うけど勘弁してやれ。」

 

シゲさんがリサにそう返した。

 

「昔って奏多。一体何が・・・」

 

「えっと・・・その・・・あははは・・・」

 

僕は曖昧に返すことしか出来なかった。




奏多の昔はプロローグの一番最初アレです。
その話は詳しくやる予定ですので。

てか今回インディーズの2人しか喋ってないし奏多ほとんどツッコミに回ってた・・・
奏多とシゲさんのイメージはFate/Zeroのイスカンダルとウェイバーだと思ってくだせぇ。(知らない人は見てね!)
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