無色と灰色の交奏曲   作:隠神カムイ

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はい、Don't leave me Lisaをベースにした陽だまりロードナイト編です。
陽だまりロードナイトは作者が一番好きな歌でイベントのキャラは星四の慣れない電話の燐子以外揃ってます(悲しみ)!
基本はリサ姉、奏多の奏多sideと友希那さん、紗夜さん、あこちゃん、燐子の燐子sideの二つで分ける予定です。
さーて今回も陽だまりイベ何回見直すんだろなー


ってことで本編スタートです!


5章 ~陽だまりロードナイト〜Don't leave us Lisa and Sota!!!
22話 ムショク ト ヒダマリ ノ イナイ Roselia


他バンドの交流があった六月が終わり七月となった。

 

あのジメジメした感じから一転し、かなり暑くなってきた。

 

そんな中、最近僕達Roseliaは羽丘に集まってからCIRCLEに向かう習慣が出来てきて、今日も放課後に羽丘に集まっていた。

 

「あ、きたきた!りんりん!九条さん!紗夜さん!」

 

「お待たせしました、宇田川さん、友希那。」

 

「あれ・・・今井さんは?」

 

「リサはまだ来ていないわ。一体どこにいるのよ・・・」

 

リサが遅れるとは珍しいこともあるものだ。

 

基本的に集合時間には絶対来るリサだが遅れたのは初めてではないだろうか。

 

そう考えているとリサが走ってくるのが見えた。

 

氷川さんもそれに気づいたみたいで

 

「噂をすれば・・・ですね。」

 

とこそっと呟いた。

 

「はぁ・・・はぁ・・・ふぅ~、いやーごめんごめん!出る時に先生に捕まっちゃって!」

 

「今井さん・・・すごく息切らしているけど・・・大丈夫ですか?」

 

「リサ姉先生の手伝いしてるところよく見るけど疲れないの?」

 

「うーん体力は有り余るほどあるしな~。バイトにバンドにダンス部にテニス部に・・・」

 

思い返せばリサが本当に疲れている姿を見たことがない。

 

リサの体力は一体どうなっているんだ?

 

「とにかく、全員揃ったしそろそろ行きましょうか。」

 

氷川さんがそう言って向かおうとした時だった。

 

「・・・!あ、ゴメン電話出るね。」

 

リサに電話がかかってきた。

 

どうやら話し相手は僕も働いているコンビニの店長のようだ。

 

「・・・はい、・・・え?ソータですか?ここにいますけど・・・はい、少し待ってください。」

 

そう言ってリサがこちらを向いた。

 

「ソータ、店長から電話変わってって。」

 

そう言って僕に携帯を渡してきた。

 

とりあえず受け取って電話に出た。

 

「もしもし、変わりました九条です。」

 

『ああ、九条くん!休みの日に悪いけど今日3時間だけでいいからシフト入れないかな?本当はモカちゃんともう1人入る予定だったんだけどモカちゃんは風邪でもう1人は結婚式に招待されたって言って休んじゃってね。今井さんにも聞いてたんだけど折り返すって言われてね。』

 

「今日・・・ですか。」

 

今日はいつも通りRoseliaの練習がある。

 

店長にはいつもお世話になっているので行きたいのはやまやまだが練習の方に行きたい気持ちもある。

 

「僕もまた折り返すのでまた連絡させてもらいます。」

 

『わかった、突然ごめんね。』

 

電話を切ってリサに携帯を返す。

 

すると2人同時に着信音がなった。

 

送り主は青葉さんのようだ。

 

内容は

 

『九条さ~ん、リサさ〜ん、モカちゃんのお願い聞いてください~ 今日風邪でバイト行けなくなっちゃったんです・・・ 元々もう1人も来れなくなっちゃったのは聞いていたんですけど〜タイミング悪く風邪ひいちゃって・・・ あたしともう1人の代わりに入ってもらえませんか?また今度お礼するので』

 

といったものだった。

 

「奏多、リサどうしたの?」

 

友希那が尋ねてきた。

 

「はい、僕達がバイトしているコンビニの店長さんですけど・・・」

 

「今日2人に3時間だけシフト入れないかってお願いされちゃった・・・モカともう1人が来れなくなっちゃったみたいで。」

 

僕とリサが交互に返した。

 

「リサと奏多はどうしたいの?」

 

「僕は日頃の感謝もありますし行きたい気持ちはあります。」

 

「アタシも店長のお願いとモカの代わりなら行ってあげたいけど・・・やっぱりRoseliaの練習があるからダメだよね・・・」

 

そう言ってリサが店長に断りの電話を入れようとした時だった。

 

「なら行って来ればいいわ。」

 

「「え・・・?」」

 

予想外の回答に僕とリサはびっくりした。

 

「湊さん、いいんですか?元々2人が入っていたシフトではありませんし、断ってもいいのでは?」

 

「練習にはしっかりと集中してやってほしいもの。落ち着かないまま練習されても音が濁るだけよ。その代わり今日練習できなかった分は次の日2倍やってもらうから。」

 

リサがそれを聞いて苦笑いする。

 

あの練習を2倍と言われるとそれもそうだ。

 

「奏多には・・・そうね、全員の名前を下の名前で読んでもらおうかしら。」

 

「・・・え?」

 

次は僕が慌てる番だった。

 

「そ、その・・・なぜこのタイミングにそれを?」

 

「あなたにいい加減慣れてもらうのとタイミングがよかったからよ。」

 

そう言われると何も言い返せない。

 

「と、とりあえず友希那、ありがとう!」

 

「みなさんすみません、今日は僕達バイトの方に行かせてもらいます。早めに上がれたらスタジオに行って練習にも参加しますので!」

 

そう言って僕とリサは走ってバイト先のコンビニへ向かった。

 

 

 

 

 

 

 

燐子side

 

九条さん達が走っていったあと私達はまだ校門の前にいた。

 

今考えてみれば2人がいない練習は初めてかもしれない。

 

「そっか~、今日リサ姉と九条さんいないんだ・・・」

 

「今井さんと九条さんがいない練習って・・・初めてだよね・・・」

 

「アルバイトが早めに終われば来ると言っていましたので私達は普段通り練習をしましょう。」

 

「そうね、リサと奏多がいなくてもやることは変わらないわ、私達はスタジオに向かうわよ。」

 

「そうですね。」

 

「はーい。」

 

「はい・・・」

 

「「「「・・・」」」」

 

周りの空気が何故か重い。

 

今井さんと九条さんがいないだけでこんなに変わるとは思わなかった。

 

黙り込む中あこちゃんが発言した。

 

「きょ、今日はあこがリサ姉と九条さんの代わりをやります!えーっとえーっと・・・そうだ、リサ姉の真似しよう!」

 

そう言ってあこちゃんは今井さんっぽい真似をした。

 

「や、やっほ~!ゆっきな~!元気~?」

 

「・・・」

 

しかし友希那さんはあこちゃんのそれを無言で返した。

 

「す、すみません・・・」

 

「・・・とりあえず行くわよ。」

 

そう言って友希那さんはスタジオに向って歩き出した。

 

「はぁ・・・こんなことでは先が思いやられるわね・・・」

 

「は、はい・・・」

 

とりあえず友希那さんのあとを追いかける。

 

この調子だと恐らくもっと悪くなるような気がする。

 

(練習・・・大丈夫かな・・・)

 

私は追いかけながらもそう思った。




本日は短め(ていうかいつもの半分程度)ですが今回はこの章のプロローグ的なやつのため次回はもうちょい長いと思います。
次は麻弥ちゃんイベか~燐子イベまだかな・・・
という訳でスタリラを楽しむ作者でした(なんかハロウィンの京都弁の有紗を引いた)

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