本編のサブタイトルに初めて漢字を使ってみました。
基本はカタカナだけどこれからはたまに漢字を入れます。
なおクリスマスは師匠と大人しくヴァイスしてました()
クリスマス特別編はやろうか考えましたがクリスマスはやっぱり色々させたいということで後々本編として出そうと思います。(なお無灰世界の季節は11月)
ということで本編お楽しみください!
待つこと5分、燐子のアバターの『RinRin』とあこのアバターの『聖堕天使あこ姫』がもう1人拳闘士(ファイター)のアバターを連れて広場に来た。
恐らく拳闘士のアバターは炎のアバターだろう。
「あ、あこちゃん!みんないたよ!」
「ホントだ!おーい!」
「RinRin!あこ姫!こっちこっち!」
「いやぁー待たせちまったな!」
「これが炎のアバター?」
「そっ!名前はburning!まぁ見たとおり名前を英語にしただけだけど宜しくな!」
「僕はこっちではカナタって名前。宜しくburning!」
炎ことburningと挨拶を済ます。
ここではあまりリアルの世界を出さないのが暗黙のルールだ。
「宇田川さん・・・その名前・・・」
「ふっふっふー、深淵の闇より出でし悲哀の翼。ええっと・・・生命の理を超えてババーンと舞い降りた聖堕天使・・・あこ姫!」
「へぇ~カッコいいね、あこ!」
しかしそのルールを知らない初心者組は普通に名前で呼んでいる。
・・・まぁここにはこのメンツしか人はいないのだが。
「みんな、ここでは基本リアルの話はあまりしてはいけないルールだから他のユーザーがいる時は基本ユーザーネームで読んでね。」
「りょーかい、カナタ!でも今はソータでいいんだよね。」
「ま、まぁほかの人がいない時はね。」
「そ、それより、ここはどこで、私達は何をすればいいの?」
ゲーム初心者の友希那がぎこちなく喋る。
まだタイピングに慣れていないようだ。
すると燐子が説明に入る。
「あ、そうですよね。説明します(`・ω・´)ゞここは旅立ちの村といってNeo Fantasy Onlineの始まりの場所で小さな村なんですけど初めてゲームをする人が絶対に通る思い出の場所で、この大陸、あ、フライクベルト大陸って言うんですけど、その最東端にあるので通称最果ての村とも呼ばれている場所です(’ω’∗)フライクベルトは大陸中央でいつも戦争をしていてそこに近づくほど危険な場所が増えてくるんですけどそういう意味では旅立ちの村はゲームの中で一番安全な憩いの場所って言うかのどかな場所で、外に出ても危険なモンスターはほとんどいないし受けられるクエスト、これはゲーム内のお仕事みたいなものなんですけど、それも簡単で安全なものばかりだしゲームをあまりやったことがない人でもNFOの世界を楽しく体験できるようにちゃんと村の構造とかも考えられていて凄くいい所なんですよね(´ω`)実はこの村の村長のダンケインさんは元々この世界では超有名な一騎当千の勇者だったんですけど彼がモンスターと戦ううちに大陸の至る所で人間同士でも争いが始まってしまって、それに巻き込まれる形で大ケガをして戦えなくなってしまったんです(=ω=.)それでも悲願だったモンスターのいない平和な世界を作るためにこの小さな村からわたし達のような冒険者を何千、何万人と送り出して支援していて、あ、わたし達は今回そのダンケインさんの屋敷で下働きをしているジェイクさんという人から手紙を預かって、この村から西に少し進んだロゴロ鉱山のリンダさんに届けるのが目的なんですけど、さっきも言った通り村の近くは安全でも鉱山の奥にはちょっと危ないモンスターもいたりなんかするのでちょっとだけ気をつけてみんなで頑張りましょうね(оゝД・о)ノ」
燐子が説明を終える。
僕、炎、あこは頷きながら聞いていたが初心者組はかなり驚いた顔をしている。
チャットの速さに驚いたのだろうか。
「りんりんはキーボード打つのが上手くて、チャットがめっちゃ速いんだよっ!」
「そ、そんなことないよ(*ノノ)」
「まぁ慣れたりしてると速いわな。」
「多分ピアノに慣れてるから打つイメージが少し似てるんじゃない?」
「あれ?みんな、どうしたんですかー?」
初心者組はまだ驚いた顔をしている。
チャットの速さではないのなら恐らく・・・
「いえ・・・白金さんがこんなにたくさん話すのは珍しかったので・・・」
「う、うん・・・アタシもびっくりした・・・」
「え、ええ?(;゚ロ゚)」
やはりそうだ・・・初めは僕もこの代わり様に驚いた。
「うん、僕も初めてここで燐子とあった時はびっくりした。」
「そ、奏多君まで・・・そんなに変わってるかな
(๑• . •๑)?」
「いるよなーゲームで人格変わる人!」
「うんうん!奏多さんもたまに人格変わるしね!」
「え、僕変わります?」
「だってこの前ゴブリン大量討伐のクエストした時めちゃくちゃ荒れてましたもん!なんて言うか・・・漆黒の闇に包まれし狂乱の暗黒騎士!みたいな!」
そ、そんなに荒れていたのか・・・次から気をつけなければ・・・
「そ、それで私達は何をすればいいのかしら・・・驚きすぎてわからなかったわ・・・」
「えーっと・・・なんちゃら鉱山のリンダさんに手紙を渡しに行くんだっけ?」
「そうそう、それが今回のキャンペーンの対象クエ!」
「ジェイクさんから手紙を受け取ってロゴロ鉱山のリンダさんに届けに行きましょう
ヽ(*゜∀゚ *)ノ」
「キュイ!」
気がついたらどこかへ行っていたルナが帰ってきた。
どうやら燐子とあこ以外のメンバーを警戒していたようだ。
「も、モンスター!?」
「うわっ何それカワイイ!」
「そ、それを倒せばいいの?」
初心者組が驚いて戦闘態勢みたいなのをとろうとする。
しかし村や街などは特別なイベント以外は装備を実体化できないためそれっぽいポーズにしかならない。
「あ、安心して。この子はルナ、僕のテイムモンスターです。」
「て、テイム・・・モンスター?」
「一部のモンスターは運が良ければ仲間になってくれるんです。今回のキャンペーンと同じ時期に始まったイベントでは猫系モンスターの出現率とテイム率が上がっているんですよ。」
「私も実は黒猫のモンスターをテイムしています
( *´︶`*)今は私のプレイヤーホームに住んでいるんですよ(∗•ω•∗)」
そう言えばこの前そんなことを言っていたような気がする。
魔法使い(ウィザード)に黒猫とはベストマッチな組み合わせだ。
「く、くろね「うぉぉ!すげぇ!それファーリドラじゃん!」
友希那が何かをいう前に炎がルナを見た瞬間寄ってきた。
ルナはびっくりして僕の頭の後ろに隠れる。
「あ、炎こいつ実は人見知り・・・」
「あ、悪い・・・でもまさかファーリドラをテイムしたプレイヤーってお前だったんだなー」
「運が良かったんだよ運が。」
「へぇ、モンスターってなんかこうごついのとかキモイの想像してたけどこんな可愛いモンスターもいるんだー」
リサが近寄ってルナに手を伸ばす。
ルナははじめ警戒していたが安全だとわかると顔をすり寄せた。
「わっ!凄いこれがほんとにモンスター?」
「実は僕もルナの事よく分かってなくて・・・ホントこいつは謎が多いんです。」
「それってどういう事ですか?ゲームの中ならそのモンスターの情報とかあるんじゃないですか?」
「ファーリドラはすーっごくたまにしか出なくて出てもすぐに逃げられちゃうんです・・・それにテイムチャンスなんてたまにしか起こらないからこうしてテイムできたのは奇跡に近いです!」
するとポロンポロロンと音が鳴る。
これは・・・歌スキル?
「ねぇ、この音何?」
「これは歌スキルか?」
「この中でそのスキル使えるのって吟遊詩人だけだから・・・」
全員が唯一の吟遊詩人、友希那の方を見る。
友希那はスキルを発動中だった。
「ゆ、友希那さん!?どうして歌スキル使っているんですか?」
「し、知らないわ!ボタンを押したら勝手に出たのよ・・・」
僕がリアルで席を立って友希那の席に行ってスキルを止める。
「あ、ありがとう奏多・・・」
「まぁ気にしないで。操作とかはこの冊子に書いてるから。」
そう言ってパソコンの隣においてある冊子から『NFO操作ガイド』と名のついた冊子を友希那に渡す。
友希那は軽く読んで「だいたいわかった」と言って元に戻した。
僕は席に戻ってカナタに戻る。
「・・・ふぅ、これで行けるはずだよ!」
「もうーなにやってんの。」
「さっき操作はわかったわ。これで何とかなるはずよ・・・多分・・・」
「と、とりあえずジェイクさんのところ行きましょ!」
「そうだな!」
ということで一行は村長ダンケインさんの屋敷へ向かった。
これから始まる珍道中を誰も予測することは無かった。
なお、燐子の説明だけで738文字ありました・・・打つの疲れた・・・
燐子の早口もいいけどいつもの燐子も儚い・・・
ということで次回もお楽しみに!