見事1発で燐子のクリアファイルを引き当てました!
(なお、食べたのは巴さんおすすめのカツカレー)
だって、部活終わりだったし・・・燐子のカレーだと絶対足りないし・・・
もう一度行く予定なのでその時は注文すると思います!
そして来ちゃいましたね、燐子イベ。
蘭イベでライフブースト枯渇しかけですが根性入れて頑張ります。
なお、ガチャは虹演出からの初期星四のおたえが来ました。
・・・なんでさぁぁぁぁぁぁぁぁ!(ポピバ累計9人目)
これで残すはチョココロネ先輩だけに・・・
長々と話すのもあれなんで本編どうぞ。
「笑って、奏多!」
弦巻さん・・・いや、こころにそう言われて僕はハロハピの演奏をただ集中して聴くのではなく楽しんで聴くことにしてみた。
ハロハピの皆にもう一度『キミがいなくちゃ!』を演奏してもらう。
するとだんだんそれぞれの奏でる音がわかってきたような気がした。
前みたいにしっかりとはわからない。
けど確実に僕の才能が戻ってきている感触はあった。
そして練習後、こころ達(奥沢さんが言う三バカの3人)は音合わせをすると言って練習場に残り、僕と奥沢さんと松原さんは別室に来ていた。
約束通りRoseliaの今の状態を話すためである。
僕は今のRoseliaを2人に話した。
2人はもちろん深刻な顔をしていた。
「・・・そっか、そんなことがあったんだ。」
「なんかすみません・・・そんな話を話させちゃって・・・」
「いえ、多分これはRoseliaだけじゃまとめきれない問題になってきてる可能性もあります。実際にあなた達のおかげで僕は音を聴く感覚が戻ってきている感触はありましたし。」
ハロハピのみんなのおかげで才能が戻ってきつつあるのは事実だ。
だから多分この問題はRoseliaだけで抱え込むのは無理に等しいと思った。
「確かに他の人が言った一言で何かが変わるって言いますけど・・・」
「完全には戻り切ってない・・・んだよね。」
「お恥ずかしながら・・・すみません、せっかくマネージメントを引き受けたのに。」
僕が基本Roseliaでやっている仕事はハロハピでは黒服さん達が担当している。
こっちは高校生に対してあちらは大人でなんでも出来るプロ集団だ、僕が行ったところで効率低下に過ぎない。
ならば黒服さん達には出来ない事としては音を聴くことぐらいなのだがそれも今完全には使えない。
一体どうすれば・・・
「話は聞かせてもらったよ!」
声のするほうに向くと扉に持たれる感じにたっている瀬田さんがいた。
「か、薫さん?」
「奏多、君の、Roseliaの悩みは全て聞かせてもらった。君はその悩みを他の人に話して助けてもらうっていう儚い判断をした。それは正しいことだ。」
「は、はい・・・」
正直『儚い』の使うタイミングが微妙にズレているような気がするがそこはスルーしておく。
すると瀬田さんは口元は笑顔のまま、真面目な目をしてこう言った。
「だからこそ、君はここにいては行けない。」
「は、はい?!」
「ちょっと薫さん!?散々九条先輩をこころと一緒に勧誘しようとしといていざ入ったらお払い箱っておかしくない!?」
奥沢さんが慌てて瀬田さんを問い詰める。
しかし瀬田さんはその話を聞いた上で話を続けた。
「奏多がハロハピに入って欲しいのは変わらないさ。けど今の彼はそんなことをしている暇はない。『バンド分裂の危機』・・・までとは行かなかったけど美咲、君にもこの間そういったことがあったんじゃないかい?」
「うぐっ・・・」
奥沢さんが口を閉ざす。
ハロハピにも何かあったのだろうか。
「何か・・・あったんです?」
「実は美咲ちゃん、ハロハピにいる意味ってことがわからなくなっちゃって、バンドから離れそうになっちゃったんだ・・・その後色々あって自分のいる意味を見つけて、その集大成として今度の遊園地ライブなんだ。」
「ちょっと花音さん・・・恥ずかしい・・・」
奥沢さんが顔をあからめる。
普段そんなことがなさそうなハロハピもこう言ったことがあったのか・・・
「君も思っていると思うけど普段そんな喧嘩とか悩みとかが少ない私たちでもこういったことは起こるんだ。それでもみんなで、人の力を借りてでもこうしてまた集まってバンドを続けている。これは私たちだけではないよ、Poppin’Partyも、Afterglowも、Pastel*Paletteも経験している。今回はたまたま君たちがそれを経験するのが遅かっただけさ。」
「他のバンドも・・・」
正直以外だった。
仲間である以上、意見のぶつかり合いぐらいはあるだろうとは予測していたがまさかどのバンドも散り散りになりかけたのは全く持って予想外だった。
「そうさ、だからこそ君は
瀬田さん・・・いや、薫さんが肩を叩く。
どおりで上原さんや牛込さんが惚れる訳だ。
この人は見た目だけではなく心の芯から美しいのだ。
「瀬田さん・・・いえ、薫さん。その、ありがとうございます。」
「私もついに下の名前で呼んでくれたか。話は聞いているよ、君は心を開いた人にしか下の名前で呼ばないってね。」
「だ、誰情報だ・・・それ・・・」
犯人が気になるが今は犯人探しをしている暇はない。
今は大人しく薫さんの言うことに従った方が良さそうだ。
「こころやはぐみには私から言っておくよ。君は、君の信じる方へ進むといい。」
「・・・すみません、それとありがとう!」
僕は弦巻邸を後にした。(もちろん案内はつけてもらった)
・・・しかし、出てきたはいいとしてどう他のバンドに話せばいいのだろうか。
悩んで歩いていると、いつの間にか変な道に出る。
このままでは迷ってしまいそうだ。
「・・・1度引き返すか。」
その道を引き返そうとした時、聞き覚えのある声がした。
「・・・っと・・・いて・・・・・・とおり・・・」
「この声・・・美竹さん?」
この声は恐らく美竹さんのものだろう。
しかしどことなく嫌がっているような声だ。
「・・・行ってみるか。」
とりあえず声のする方に駆け寄ってみる。
そこは路地裏近くだった。
そしてそこに美竹さんともう1人ガラの悪い男の人が。
「な、いいじゃんか!ちょっとそこでお茶しよって!」
「別にする気もないし興味もないです。早くどいてください。」
「興味無いこともないって!絶対楽しいって!君も不良ならわかるだろ?」
「不良じゃないですし。」
「ならなんで高校生が赤メッシュなんて入れてんだよ!」
「これは・・・」
これはどう見てもナンパである。
まさか今の時代こんな昼間にナンパをする奴がいるなんて思わなかった。
とにかく止めに入った方がいいだろう。
「嫌がってるじゃないですか、辞めましょうよ。」
「あ?なんだお前?」
「・・・!九条さん!」
美竹さんがこちらに気づいて後ろに隠れる。
普段は気が強い美竹さんも、さすがに1人は怖かったのか少し小さくなっていた。
「あぁ?お前この子の彼氏か何かか?」
「・・・いや、ただのバンド仲間だ。」
「バンド仲間のくせにしゃしゃり出るんじゃねえよ!痛い目合わせんぞ!」
男が襟を掴んで引き寄せる。
その衝撃で第二ボタンが外れた。
「全く、影薄いくせしてイキるんじゃねぇ・・・つうの・・・」
男が少し引いたような顔をする。
その目線は襟元より下、僕の体の傷を見たようだ。
ここで僕は一か八かの賭けに出た。
「・・・か、数はこなしてきたつもりですが?」
すると男は襟を離して、後ずさりした。
「普通そんな傷つくはずねぇし・・・こいつマジモンかよ!くそっ!引き下がってやるよ!覚えてやがれっ!」
そう言って逃げるようにどこかに行った。
どこかへ行ったのを確認すると僕はへたり込んだ。
「ふ、ふぅ・・・こ、怖かったぁ・・・」
「それ、こっちのセリフなんですけど・・・」
美竹さんが苦笑する。
それもそうだろう、さっきまで変なやつに絡まれていたのだから。
「あ、あはは・・・」
「とにかく、ありがとうございます。おかげで助かりました。」
美竹さんが律儀に頭を下げる。
そこで僕は思った。
これ・・・Roseliaのこと話すチャンスじゃね?
「あの、美竹さん。相談に乗って欲しいことがあるんですけど・・・この後時間ありますか?」
「・・・?ええ、さっきバイトも終わったところでつぐみん家のコーヒーでも飲もうかって・・・あたしでよければ構いません。」
「すみません、ありがとうございます。」
そうして僕は美竹さんとともに羽沢珈琲店に向かった。
……To be continued
次回『燐子の悩み』